提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
平和に暮らしていた筈だった。
彼女と出会って…結婚して…
普通に幸せだった筈だった。
あの時までは…。
化け物は…突然やってきた。
彼女の「化け物!!」という声を聞いて急いで部屋に行くと…奴がいた。
奴は彼女を…殺して…私も…殺した。
怨んだ、恨んだ。
転生し…私は誓った。
…………
力を手に入れた…
守る力を……
周りにも深海棲艦を置いた!!
何が来ようと負ける戦いではない!!
忌々しい怪物を…殺して…彼女を守る…幸せな未来の為に…
あの…家に行く。
2人で結婚して買った家に…
もうすぐ奴が来るハズだ
忌々しい…あの化け物が…!
着いた!!!!
「きゃあ!化け物!!」
彼女の声だ!!
今助けるからな!!
バカな……何故お前がここに居る…?
何故
深海棲艦が初めて現れた時…
人々は何と言っただろうか?
怪物
化け物
だろう。
御伽噺や小説、漫画にしか出てこないような
異形を総称する言葉を使うだろう。
待て…
ここに居る化け物とは…まさか…
まさか…
俺が見た…化け物は…俺自身だったのか?
いや…そんなはずは…
御蔵は鏡を見た。
そこには…忌々しいとさえ言った化け物が映っていた。
………なんだと…
そんな…馬鹿なことがあるはずがない!!
私は…過去を取り戻す為に!
世界を超えて…あらゆるものを犠牲にしてきてんだぞ!!
何かの間違いだ!!
でなければ…私は何のために…。
目の前で守りたかった者が震えている
その横で守るように立ちはだかる…かつての自分…
今の御蔵こそ
この世界にとって怪物であった。
最終的に御蔵の世界を危機に瀕させたのは
御蔵自身だった。
あの日見た怪物とは…未来の御蔵自身だったのだ。
必死に何度も何度も何十年…いや、それ以上に世界を繰り返して帰って来た御蔵の成れの果て…
深海棲艦を周りに置いたところで…
中身は負の魂が積もった存在。
この世に未練と恨みを抱えた者達だ。
それが世を助ける存在になるだろうか?
いや、ならない。
自衛手段も持たない
艦娘も存在しないこの世界は…ただ死ぬのを待つだけの地獄と化するだけだった。
艦の魂を犠牲にし始めた時から…御蔵は詰んでいたのだ。
守りたいものがあった。
なのに…それを誰も受け入れてくれない。
助けに来たハズなのに…化け物と愛するものに拒絶された。
故に愛する者を殺した。
御蔵の事も…もちろん殺したハズだった
自分があんなに苦労したのにお前は悠々とそこに居たのか…と。
しかし、奇跡的に生還した彼は…転生した先で復讐と歴史の修正を望んだ。
その若い御蔵は…とある世界で…何度も何度も繰り返してその方法へと近付いてゆく。
そしてその度に御蔵は殺すことになる。
その結果に絶望し…愛する者を。
これが何度目なのか…?はたまた起源なのかはわからない。
ただ真実は目の前にある。
この世界の禍は…俺だ。
それが運命…いや、呪いと言うべきか?
運命とは…そういうものか………
なら…せめて殺そう…。両方…いや、せめて…私を殺そう…。
そして…俺が元に戻れば…入れ替われるだろう…か?
しかし、御蔵には見えた。
自分を殺しても怪物は現れる…
たまたま今回は自分だったのだ…
運命は繰り返される…逃げられないのか?
なら俺は何のために……。
なら全てを壊そう…。
こんな世界も…。
私が居た世界も…何もかもッ!!
いや……やはり…ここでも想定外が居る。
数多の死の淵を超えて
やって来たイレギュラーが…
目の前に…!!
「…神崎……笑うがいい」
「これが世界…魂を売った愚か者の末路だ」
「じーさん……もうやめよう」
「…ならば…俺を止めてみろ!!俺は…全てを壊す!!俺を否定した、拒絶した世界なぞ要らぬ!!!」
タイトル
例え世界を越えようとも…この想いは ③ 全てを犠牲にしようとした男の終着点
例え世界を越えようとも…その想いは
がタイトルです。
割と残酷ですけどね。展開的には…御蔵さんにとっては。
奥さん!夜にも更新するかもですよ!
色々と背景等の考察をメッセージでくださる方も居まして
嬉しいです、ありがとうございます!
こんな脳内で申し訳ないです、笑
感想とかコメントとかいただけると嬉しいです(๑╹ω╹๑ )
お待ちしていますー!
あなたはどうする?
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覚悟は有る。門を潜る