提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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169話 例え世界を越えようとも…この想いは ⑥ その後のお話

ある程度の治療を終えた俺は大本営に居る。

 

 

大本営の大淀が目の前に居る。

 

「……そうですか…」

 

「大淀は知っていたんだろう?」

 

「……」

「こちらを…」

 

「??何これ」

大淀からノートを受け取る。   

「何故俺に?」

 

「…閣下は、この計画は…よっぽどの事が無い限りは成功すると仰られておりました。…ただ」

 

 

「ただ?」

 

 

 

 

 

「神崎がイレギュラーになるだろうと…この計画を止めるなら…それはきっと彼だろう…と」

 

 

 

手記をペラペラと見る。

 

何故、彼がそうなるに至ったか。

何回ものやり直しをやったか。

 

それをツラツラと書いてあった。

 

 

そして…

 

この手記を私以外に見るとしたら…神崎、君だろう?

私は…成功したか?それとも…ダメだったか?

まあ…どちらにせよ…だ。

 

 

私は…私のやるべき事を貫いたのだ。

 

 

とある。

 

 

結果としては……

報われることは無かった。

待っているのは…悲しい結末だった。

悪役としての役割を果たした…けれども…。

 

 

 

あとは白紙だ。

 

 

 

 

ん?

最後の方に…栞…?これは?

 

 

 

 

神崎。

君は知りたいのだろう?

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

それを教えることは出来ないが…て

ひとつだけ…これに辿り着いたご褒美に一言だけ教えよう。

 

 

 

 

 

 

 

「カミは…実在する…?」

 

 

「………」

 

 

 

「カミ…かあ」

パタン…と手記を閉じる。

 

.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……あの後は色々と大変だった。

 

なんせ海軍元帥が突然の失踪。

御蔵の手記からではあるが、魂を使った世界を変える旨の内容も見つかり…内々ではあるが処理された。

 

 

 

「…閣下は広義的には……失踪という形になりました…」

 

大淀は少し暗い口調でそう言う。

 

「…まあ…そうなるよねえ」

 

「私も…まあ完全に無関係というわけじゃ無いので…処罰は受けます…解体されると思います」

 

「その必要は無いと思うけど…」

 

「何故?」

 

「その重さが分かってるなら…生きて背負うしかないよ」

「死んだら…そこで終わりだし…艦娘である君にしか出来ないこともあると思う」

 

「………例えば?」

 

「同じ悲劇を繰り返さない事とか」

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り際の事だった。

 

 

「あの」

大淀が話しかけてきた。

 

「閣下の世界は…どうなりましたか?」

 

 

 

 

 

「分からない…」

 

 

 

あの世界はどうなったのか…

 

もうそれを知る術はないけれども…。

 

御蔵の進む方向が間違わないように祈るしか無い。

 

 

「ただ…もう、悲しいことにはならないとは思う」

 

 

大淀は俺たちの姿が見えなくなるまで頭を下げて居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ…金剛…?」

 

 

「……」

 

 

「機嫌なおしてくれないかなあ…?」

 

「………つーん」

「…ダーリンなんか…知りません」

 

 

 

アレからずっとこんな感じ…。

「……そか」

「………」

俺は黙った。

 

 

 

 

「……」

「ちょっと!ダーリン!?そこはモット来るところでショー!!??」

 

 

「ええ……」

 

 

 

 

「……ダーリン……死ぬなら…どうしても死ぬなら……私も一緒に逝きたいんデス…」

 

「金剛…?」

 

「私達に…諦めるな、生きろと押し付けるなら…ダーリンも諦めないで…生きて欲しいデース」

 

「ごめん…」

 

 

 

 

ぎゅう…と金剛が抱き着いて来る。

 

 

「こ、金剛…?」

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金剛はさめざめと泣いている。

「この温もりデース…この心臓の音デース…この匂い…にこの手触りに…」

「ああ……ダーリンが生きてマス……良かった…」

 

「……うん…ごめんね」

 

金剛の頭を…愛おしそうに撫でる。

 

 

「……キスしてくれないと…許さない」

 

「キスでいいの?」

 

「…その先は…平和になってから……ネ」

 

 

 

 

でな事があった後にね?

 

 

「……」

 

「じーー」

 

「は…榛名…?」

 

「じーーーーっ…ダーリンサン…」

 

「…何で榛名には何も言ってくれないんですか!?榛名は…榛名は悲しいです!!あの時にダーリンは榛名の名前を呼んでくれましたよね!?

榛名はとっても嬉しかったです!!なのに、なのに!!ダーリンは金剛お姉様をこっちに押して榛名に預けただけでしたよね!なーーんで榛名にそんな役を押し付けたのですか!!!ダーリンは向こう側にのこっちゃいますし…金剛お姉様は泣きじゃくりますし戻ろうとするから抑えるのに……気まずいですし……本当に悲しかったんですよおおお!!」

 

「ご、ごめん」

.

「榛名は、大丈夫じゃないですううう」

 

 

「…榛名はハグとキスを所望します!!」

「所望します!!!」

 

その後30分拘束された…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の残した手記を見ながら思う。

 

 

艦隊計画に関しては…ある程度の解決ができただろう。

代わりに他の謎が…出来たけど。

 

 

後味は良くない…ものだったけど…

それでも進むしか無い。

 

 

艦や艦娘達に本当に助けられたと思う。

彼女達には感謝しても仕切れない。

 

 

 

もちろん、彼女達の魂は最大限労いながら世界に還って貰った。

 

 

「ありがとう…」

 

「また…会えるならば…一緒に戦えるならば…」

「俺は待っているから」

 

「私も…私達も…待ってマス」

 

 

 

髪飾りから…

海へと還る魂は…

笑いかけてくれた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人では何も出来ないが…ウチのメンバーなら…何でも超えて行けそうな気がする。

 

 

 

これが…目指す平和の為の一歩なのかは…未来が教えてくれるから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………でね?

 

「阿賀野〜?矢矧〜?」

「もっと積極的にアプローチしないと!!」

 

 

 

「……何で…帰ったんじゃなかったの?!」

「あの感動を返してよ!!」

 

 

「えへへ…」

 

「先輩もいるんだよねえ?」

 

「いるともー!」

 

「親父さん…も、あの時の気持ち返せ!って言うと思う」

 

 

 

何故か能代が阿賀野の中に移ったそうだ…

 

 

 

また騒がしい日常が戻ってくる…。

 




お付き合い頂きありがとうございました!

ここまでは
投稿開始からある程度大筋が出来てました!
書きたい事を書けたので…
拙い小説でしたが、皆様のおかげで続けられました!
本当にありがとうございました!
第一部…としましょうか!

第二部っても
まあ…そんなに変わんないんですけどね!

大筋も出来ては居るのですが…
ネタ考案等があるので…まあ
投稿ペースは落ちるかも…ですが
変わらず見守っていただけたらと思います!

感想等お待ちしております!
ぜひぜひ!頂けると嬉しいです!(๑╹ω╹๑ )!本当に!





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