提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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ほのぼの日常パート
続いております!


183話 思い駆ける赫の彗星 ②

私達は駆け出した!!!

 

 

 

 

 

 

 

好きなんだ!

大好きなんだ!!

私はいくら馬鹿にされても構わない!

 

でも…例え生み出されたコピーの私だろうと

沈んだら涙を流してくれるような…絶対に他に居ないような提督を…私の大好きな人を馬鹿にする事だけは許さないッ!!

 

 

言ったんだ

あなたの心も背負って連れて行くと。

 

私は今…自分の戦場に立ってるんだ!

1人じゃなく…一緒に戦おうと言ってくれた提督の心を背負っているんだ!!

 

 

 

 

 

「天龍…加古…訂正するわ…」

 

 

 

 

 

『あん?降参か!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴谷が言う。

「お前が馬鹿にしたカス提督とカス艦娘の…絆の力見せてやるわ!!」

 

 

夕張が言う。

「お前達が到達できない…心の領域ってのを味わせてあげる!!」

 

 

 

「カスどもが…調子に乗るなっ!!!」

 

 

 

「負けるものかッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?私…天龍と戦ってたはずなのに…あれ?

なんであそこに私と天龍……提督が見える…の?

あれ?鈴谷も…

 

え?夕張も…?

 

 

 

 

『夕張…』

『鈴谷…』

 

提督が話しかけてくる。

もう1人の…提督?

その提督も穏やかに…優しそうな表情で私達に頷く。

 

わかる

偽物じゃない…本物だ。

 

 

あぁ…そうか

これは…提督…。

私達と一緒に来てくれた()()()()なんだ

 

ここは……心の世界なんだ。

 

 

『はい!!提督!!』

私は答える。

 

 

 

『いつだって…私達は…一緒です!!』

鈴谷も笑顔で答える。

 

 

 

『『一緒に…行きましょう!!』』

 

 

 

 

 

 

 

提督の心が私に溶けて……

その私が……私に戻って………

 

 

 

 

 

「「行きますよおおおお!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心が燃える!

 

 

 

 

1人じゃない

だって…親友も…提督(大好きな人)も一緒に居てくれるから!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

–––夕張 改–––

 

 

–––鈴谷 改–––

 

 

 

 

 

 

まだ…こんなもんじゃない!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––夕張 改ニ––

 

––鈴谷 改ニ––

 

 

 

まだ……!!!

って思うのに…ダメ…

力が…これ以上上がらない…

 

 

 

 

ケッコンカッコカリしてないから…ダメなの?

 

 

ううん…

例え指輪を貰ってなくても…

もう…心はずっと側に在るから…

このままでも…やる!!

 

 

 

 

と覚悟を決めた時だった…。

 

 

 

 

 

 

 

「夕張…鈴谷…」

祈る男が居た。

自分の為に…戦ってくれる

自分の心を連れて行ってくれた彼女に男は思った。

 

両の手には……あるものが強く握られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また…心の世界?

 

 

『鈴谷…』

 

『なあに?』

 

『君にコレを…渡したい』

 

『ウソ…本当に?てか今!?ムードとか…夜景の見えるレストランとか…』

 

『––なんて嘘!冗談!!……うん…ありがとう…』

 

『えへへ……もらっちゃったー♡これでやれるわ!!』

『……?………!?!?!?』

 

 

『え?え?い、いまの…キス?』

 

『ああ』

 

『も、もう一回!』

 

『帰ったらな』

 

『よ、よーーーし!頑張るぞー!鈴谷ーー!ファイトおお!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『夕張…』

 

 

『はい!』

 

『君にこれを……』

指輪……

 

 

 

『今ですか!?……ふふ…こんな時に…もう…』

 

『すまん』

ニコリと笑う提督。

 

『はい!喜んでお受けします』

 

 

指に伝わる感触。

そして唇に伝わる感触。

 

 

『行ってきます……いえ!もっと……一緒に行きましょう!!』

 

『ああ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

現実世界に引き戻される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人で顔を見合わせる…

 

 

 

 

左手に指輪(絆の証)が光っていた。

 

…お前もかよとか思いつつ…

「行こう…親友!!」

「ええ!親友!!!」1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだよ!!!

まだ私は……あなた達と一緒に…先へ行くわ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––夕張 改ニ 特––

 

––鈴谷航 改ニ––

 

 

 

 

凄い…

力があふれるッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガクン

 

 

 

 

 

 

夕張のダッシュはスピードが落ちた。

 

 

『姿が変わった…って?遅くなってんじゃねえか』

 

 

 

そう

夕張 改ニ特は…低速艦となる。

タービンを積めば高速になるが…今回は武器の装備はない。

 

 

 

 

 

『ケッ!虚仮威しかよ!!そんなんでやれるかぁあ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なら…より高く飛ぶわ」

 

 

 

 

 

「夕張ッ!!!」

 

鈴谷が構える!

「飛びな!!」

 

 

 

「鈴谷……」

 

 

「鈴谷達の…友情パワー見せてやりましょう!」

 

「ええ!」

 

 

 

夕張は飛び、鈴谷の構える手に足を乗せる。

「いけええええええ!!!」

 

ドン!!

鈴谷が腕を振り上げて…夕張が飛ぶ。

 

 

『なっ!!』

 

 

さっきよりも高く……夕張は飛んだ。

 

 

 

 

 

『高え…』

 

 

じゃねえ!

『だからなんだクソがあああ!!!』

 

天龍が乱射する。

 

が…当たらない。

 

「運は高いのよね…私」

「それに言ったはずよ!訓練もまともにして奴の弾が当たるかってね!!」

 

 

 

 

回る…回る回る回る回る

何度も何度も何度も何度も何度も何度も!!

 

 

 

「くらいなさい!!!」

夕張が回転を増す。

 

足の艤装が摩擦熱で朱く……紅く…赤く…赫く…なって行く。

 

そして…

 

 

その赫は

回転を止めて

 

 

一直線に地上を目指して落ちて行く!!!

 

 

 

 

まるで流星…いや彗星のように!

 

 

 

 

 

 

加古はただ見ていた。

真っ赤に光り…加速する…天から地へと落ちる流星を…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うるせえええええ!!』

『俺様が負けるかッ!!実験野郎に…負けるかよおおおお』

 

『空中で躱せる訳ねえ!!!』

天龍は居合の体勢を取った。

 

 

 

この天龍の真骨頂は居合にあった。

その体勢を取った瞬間から天龍は恐ろしい程の落ち着きと集中力を発揮する。

 

–未だ嘗て…外す事…無し

其れ…躱す事能わず–

 

 

 

 

 

 

夕張(彗星)がどんどんと近付く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そこだッ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

天龍は脱力から一気に全神経と力を手に伝える!!!

 

天龍が鞘から刀を滑らせながら抜刀する。

加速する刀は目に写ることもできない速さで抜かれて夕張を両断する為に…ただ、ただ振われる。

 

 

 

 

 

躱せない。

 

蹴る地面も無ければ

ゲームのようなブースターもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

斬った……

 

 

 

 

 

 

 

なのに…提督も夕張も目の色ひとつ変えない。

全てを確信するように。

 

 

 

 

 

 

 

 

天龍の刀が…夕張の足が……触れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天龍の刀が折られた。

折れた刀が夕張の頬を掠める。

 

「おおおおおおお!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天龍は見た。

真っ直ぐにこちらを見る…夕張と

彼女に寄り添う提督を…。

 

俺が馬鹿にした2人は…自慢の刀(天龍のプライド)を砕き…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……クソ」

 

 

夕張の足は…2人の彗星(想い)は天龍の刀ごと天龍を打ち砕いた!!!

 

 

 

 

ドカァァッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『て…天龍…?』

加古が見たのは倒れ行く天龍だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やるじゃん…夕張…!よし!!鈴谷も…行くよォォォ!!」

 

蹴る。いや…穿つ?

 

前に飛ぶ度に更に地面を蹴る蹴る蹴る

 

どんどんと間隔が大きくなる鈴谷が蹴ってえぐられた地面。

 

 

 

 

「鈴谷ッ!!」

夕張が合図を送る。

 

「えへへ…いいね!それ!!」

 

 

 

鈴谷は夕張へと更に加速して行く。

 

 

 

 

『何なんだよ…て、天龍が…』

『じゃねえ!アイツ…あのメロンも居る!どんどんコッチにきてるじゃねえか!!クソ!!』

 

 

 

『やってやるよ…こっちはな…爆弾から何から沢山あるんだ…また閃光ちゃんで目を潰してやるよ……そんで…このナイフで……切り刻んでやるよ』

 

 

 

加古も構える。

卑怯なことに関しては加古はピカイチだった。

 

加古は地雷を自分と鈴谷の間に設置していた。

そこを踏むと思う場所…4箇所に。

 

『来い!来い!!』

 

まて…何故あのメロンは俺と奴の間に居る?

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 

いや!そんなことより!来るぞ…あの腐れビッチが……

 

 

 

 

 

 

 

『!?』

 

 

加古は信じられないものを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鈴谷ッーー!!」

 

 

「夕張ッお願い!!!!」

 

 

「鈴谷も…飛べぇえええええええ!」

 

 

何と…夕張は

地面を蹴った瞬間に上がった足を…蹴ったのだ。

 

鈴谷は蹴りに併せて更に飛んだ…更に加速した…!

くるっと回転し…蹴りの体勢に入る。

 

 

 

鈴谷の足の艤装もまた、度重なる地面や空気との摩擦…

赤い夕張の蹴りで…赫く輝いた。

 

 

 

「地雷原…意味ないから!!」

 

 

『バレ…くそ!!なら!!』

 

と閃光手榴弾を投げる。

 

 

 

「遅いよ」

 

 

手榴弾は鈴谷の足に弾かれる。

 

『あ…』

 

 

 

 

 

 

 

 

『……』

 

薄れゆく意識の中に天龍は見た。

テレビで見た彗星が宇宙を駆けるような…

横一文字に駆ける真っ赤な彗星を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「喰らえやぁアァァァアアア!!」

 

 

 

 

そして…そのまま…加速した鈴谷の蹴りが加古の腹に突き刺さった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入渠を済ませた後…

 

「謝って下さい…」

 

『……すまねえ…いや…すみません…でした』

『すみません…でした』

 

 

 

「俺は良いよ…」

 

『すげえ…本当に凄かった…』

『俺は確実に殺ったと思ったんだ…でも…』

 

『俺もそうなりてえ!!頼む!いや…お願いします!!』

『俺も!お願いします!』

 

「…うーん…お前の場合はまずは…信頼関係とかからになりそうなんだよな…」

 

『お願いします!』

 

 

 

 

 

 

 

「面白そうなのがいるな」

 

 

皆が振り返ると…。

 

 

 

そこに居たのは…麗と猛武蔵だった。

 

『あんたらは…?』

 

「猛武鎮守府の武蔵だ…こっちは提督の麗だ」

「強さを欲するか……」

「ならウチヘ来い…厳しいが…お前のいう強さも、手に入るやもしれん」

 

 

『え…』

 

「女だからと甘くみない方がいいぞ、加古、天龍。麗ちゃんは…強いぞ」

 

『…望むところだ!!ぜひお願いしたい!!』

 

「よろしくね?2人とも!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夕張…」

 

「提督…指輪…心…ありがとうございました」

 

「…夕張の頑張りだろう?」

なんて提督は言うけれど…。

 

「あ…あのね?指輪…やっぱり…直接ちゃんと貰いたいなぁって…」

 

「OK」

 

私の指から…指輪が取られて…。

面と向かって提督は言う。

 

「…コレを君に……受け取って欲しい」

 

「…はい!喜んで…お受けします」

 

 

するっと…指におさまる。

うん!

もう…これなしじゃダメ…ね。

 

「あと……」

と、キス…予想外だけど嬉しい…。

 

 

 

 

 

「ずっと一緒に…居ますからね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ〜提督?約束…覚えてる?」

 

「指輪も外して…準備万端じゃないか」

鈴谷から差し出された指輪を受け取って…。

 

 

はい!と差し出された左手に…はめる。

 

「からのー??」

と目を瞑る鈴谷。

 

「顔赤いよ?」

 

「…恥ずかしいのに」

 

 

 

口付けを交わす。

 

 

「えへへ…嬉しいな」

「もう…前からだけど…離さないからね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴谷と夕張が2人で笑いハイタッチした。

 

「友情の勝利を祝して…間宮さんのとこにいこー!!」

 

「いつの間に親友に…」

 

「えへへーー!」

 

「てか!提督も行こ?3人の勝利だから」

 

 

「………おう…行く」

 

 

 

「「やったーー!!」」

 

 

 

 

 

 

 

「1人800円までな」

 

 

「え?もう一超え!!」

「お願いします!!間宮デラックスがいいです!」

 

 

「1400円じゃねえか!!」

 

 

「え!?本当!?ありがとうー!提督!大好き!!あーんしてあげるね♡」

 

「待て!まだ良いとは言ってない!!」

 

「やったーーー!!」

 

 

 

 

悲しい顔をする提督と満面の笑みの艦娘が間宮に居たとか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お!麗ちゃん…どう?あの跳ね返り天龍は」

 

「毎日しごかれてるよ!でも根を上げたりしないね」

「…きっと強くなると思う」

 

「真面目ならそれでいいんだ」

 

「次は負けないから!って言ってたよ?」

 

「はは…楽しみだな…」

 

 

 

 

この天龍と加古…。

後に猛武の中核を担う存在になるのだが…

それはまた別のお話…

 

 

 

 

 

 




友情回…になったのかな?
夕張と鈴谷の活躍回でした。


ちまちま続いております
今月もほぼ毎日を目指したいのですが…
頑張って更新を続けますので応援させて頂ければと思います!



少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです!


感想などありましたら
ぜひ!お気軽にお願いします(๑╹ω╹๑ )





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Q どこがほのぼの日常ですか!?!?


A どこからどう見てもほのぼの日常パートですよ!?
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