提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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191話 狼と提督と…

〜♪

 

〜〜♪

 

 

足柄です。

 

 

 

姉妹には結婚したいランキング1位の羽黒がいます。

私?

 

結婚して欲しいランキング1位だそうよ…。

 

 

……必死なんだけどなあ…。

 

 

 

 

 

 

今日…私はとある男性に告白されました。

 

街に住む男性の方…。

 

何度も何度もデートのお誘いをもらったりしています。

 

誕生日…?には何か貰ったり…。

 

 

 

「僕と…付き合……いや、結婚して下さい!!」

 

 

そう告白されました。

 

 

 

 

 

「……えと…あの」

 

 

 

 

と言うのを…ベルファストと提督に見られてたのよね…。

 

その時…俺が居るだろと言って欲しかった自分が居た。

なぜ何も言ってくれないの?という自分が居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……受けるの?その話」

妙高姉さんが言う。

 

「あの人は悪く無い人だけど……」

 

「あなたが決めることよ?」

 

 

 

 

 

なんて言われて提督と話をしてみる。

 

「……ねぇ…聞いてたのよね?あの話…」

 

「あぁ…モテモテじゃないか」

 

「茶化さないで!」

 

「おぉ…すまん」

 

 

 

「ど、どうしよう?」

 

 

 

 

 

 

 

「どう…って足柄はどうしたいんだ?君が幸せになれるなら…それがいいと言うなら俺は応援するが?」

 

 

 

期待した返事とは違う返事だった。

 

 

え?

 

 

 

 

引き止めてくれないの?

ねえ?なんで?

 

 

あなたにとって私って……

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう…わかったわ…」

 

 

 

 

部屋を後にする足柄。

 

 

 

 

馬鹿みたいだ…私…。

 

そうよね

彼を慕う娘はたくさん居るし…

別に私が居なくても…ね

 

私のせいで一回酷い目に遭わせてしまったしね…

 

 

 

 

 

 

「どうした?足柄……」

泣きながら部屋に帰って来た足柄が那智に話をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数分後に那智が鬼の形相で執務室にカチ込んで来た。

俺の胸ぐらを掴むなり、殴りかかって来た。

「…ッ!!」

 

「ご主人様ッ!!」

憤るベルファストを手で止まれとサインを送る。

 

「提督ッ!貴様!見損なったぞ!!足柄は…あの話を受けようかと言っているんだぞ!!」

 

 

「貴様は…奴の気持ちも知ってるくせに…!!」

 

「奴がどれだけ…貴様の事を」

 

 

「…那智様…暴力もそうですが…上官に対して貴様という言葉遣いは不適切かと…」

 

「黙れッ!!今はコイツと話をしているッ!それに!姉妹が泣いているんだぞ!!黙ってられ…」

 

 

「那智…」

「お前は何が言いたいんだ?」

 

 

その言葉にカチンとくる那智。

 

「提督…貴様ァ」

また殴る那智。

 

 

「俺が行くなと言えば良いのか?そんな奴を放っておいて俺と一緒になろうと…言えと言うのか?」

 

「足柄はそう言って欲しいと言ったのか?」

 

「…ぐっ……でも奴の気持ちもくらい!奴は…自分のせいで貴様を傷つけてしまった事も…その負い目を…」

 

「足柄がそれを望むならそうするさ…でも…俺はアイツの意思を尊重したいんだ」

 

 

「でも…足柄は…足柄は!お前のことが好きなんだぞ!」

「いつだってお前の事を好きなんだぞ!私以上に!!」

 

 

 

 

「存じております…」

ベルファストが割り込んで来る。

 

「何だお前は!!」

 

「お黙りなさい!!」

スパァン!!

那智の右手を叩くベルファスト。

 

そして…ベルファストが凄みを持って言う。

那智も驚いたのかピタリと言葉を止める。

 

 

「那智様の今の行為は…足柄様にとってマイナスでしかありませんよ」

 

 

「…ご主人様は悔しがっておりました。足柄は受けるのかな?と私に聞いて来たくらいですから。…ええそうでしょうとも…大好きな方が他の方に告白されたから…」

 

「べ…ベルファスト?」

 

「ご主人様もお静かに…」

 

「はい」

 

 

 

「良いですか?那智様…。お付き合いと結婚の話を申し出をされたのは誰ですか?」

 

「足柄…だが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「那智…飛び出していったけど……」

恐る恐る執務室に近付く…。

 

声が聞こえてくる。

私の…話?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええ、そうでしょう。では…最後にその決定を下すのは?」

 

「…足柄だ」

 

「ええ、そうでございます。でしたらそこにご主人様が自分の意思を挟むと言うことは…足柄様の決定に影響を与えます」

「そもそも…足柄様がご主人様を愛しているなら…足柄様は断るでしょう…恐らく引き止めて欲しかった…というのはあると思いますが」

 

 

 

「しかしながら…それならばそうと足柄様はハッキリ言うべきです」

 

 

 

 

そうだ。

うん、そうだった。

 

 

言うべきだったんだ…私は…あなたが良いと。

 

 

「それに……まあ…ご主人様も今、気が気でないでしょう」

 

「ですが…足柄様の1番の幸せが何かを選ぶのは足柄様なのです。ご主人様は言いました。足柄様が幸せになれるなら…お前の意思を尊重すると」

 

「本当はご主人様だって…断って欲しいと思っていたはずです」

 

「ですが…その自分本位の気持ちでは、かえって彼女を傷つけるかも知れないと思ったのも事実です。ご主人様のお怪我の件も知っております…。さぞ、足柄様は気に病んでるでしょう…。ですが、其れを話題として出すと足柄様が縮こまることもご主人様は分かってらっしゃいます」

 

 

「那智様…あなたにご主人様を殴る資格はおありですか?」

「ただ、感情に任せて暴力に訴えるのは…品を下げます」

 

 

「………」

 

「…許せなかったのですよね?」

 

「え?」

 

「那智様も…ご主人様を好いていて…足柄様の事も大切で…だから…そうなったのですよね」

 

「……」

 

「那智…」

 

 

 

 

 

言おう!

言おう!

 

 

 

「てい…と…」

意を決して執務室に入った足柄が見たもの…

 

①提督の胸ぐらを掴む那智

 

②左頬が赤く腫れてる提督

 

③そのあいなかに居るベルファスト

 

 

 

「どう言う状況!?!?」

 

しかしわかる…

那智のことだ…きっと…提督を殴ったのだろう。

 

 

 

「やめてよ那智!!提督に何してんのよ!!」

 

「足柄…これは…」

 

「やめてよぉ…私が悪いんだから…」

「ごめんなさい…止めて欲しかったの…私っ…提督が好きなの…ごめんなさい!振り向いて欲しくて…期待した答えじゃなかったから…勝手に自暴自棄になっていただけだからあ」

 

「那智ぃ…何でこんな…」

 

 

 

 

「足柄…那智は悪く無い、君を思っての行動だ」

 

「提督…お前……」

 

「ごめんなさい…皆…私が……」

 

 

 

「提督!ちゃんと言わせて…私の気持ちを…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「確かに…プロポーズを受けたのは嬉しい…でも!私は…私は、あなたが好きなの!」

 

 

 

 

 

 

「あなたから離れるなんて考えられないの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の旦那さんになって下さい!幸せにしてみせるからあ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逆プロポーズ…!?」

驚く那智

 

「まぁ…」

クスリと笑うベルファスト

 

「……!!」

驚く俺と置いてきぼりの大淀

 

 

 

「…私には……あなたしかいないから…」

 

 

 

 

 

 

「…ご主人様…」

「提督…」

那智とベルファストと大淀がこちらを見る。

 

 

 

 

「……なら、どこにも行くな。ずっと居て欲しい」

 

「うん」

 

 

「こ、こちらこそ…よろしくお願いします…」

 

 

 

「きっと私があなたを幸せにするからぁ」

ぽろぽろ泣きながら何度も何度も繰り返す足柄がそこに居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい…私…あなたのプロポーズはお受けできません」

 

「え…」

 

「好きな人が居ます。ずっと好きな人が」

 

「僕より…幸せにしてくれる人?」

 

「…どうかしら?」

 

「そんな奴に何故!?」

 

「でもね?私が幸せなの。その人と居られるだけで。勝手に幸せに感じるんだもの…彼にその上幸せにして?なんて言えないわ」

 

「…そうか………」

 

 

「なんて言えるか!!俺は贈り物もしたんだ!色々やったんだ!受け取っておいてハイさよなら!なんて許せるか!!こうなったら無理矢理にでも…」

彼が私の肩を掴む。

 

「民間人に手出しできないのは知ってるぞ!俺のものにならないなら…力尽くで!!」

 

 

 

 

 

 

 

「…おい」

その手を…提督が掴む。

 

 

 

「俺の大切な人に何してんだ…」

 

「お、お前が最低クズ野郎か!!」

「なら返せよ!これまでにこのクズ女にやったプレゼント代から返せよ」

 

 

「………いくらだ?」

 

「50…いや、200万円だ!」

 

 

 

「ふむ……わかった。イロをつけて払おう」

 

 

「ちょ…提督?」

 

提督は懐から茶封筒を取り出して男の顔面に投げつけた!

「うぐ!?」

 

「テメーみたいなのに…俺の大切な…足柄をクズ呼ばわりされたくねえええ!!」

そしてその茶封筒ごと男を殴りつけた!!

 

「ぐあっ!!!」

 

 

 

 

「行くぞ!!足柄!」

提督は私の手を取って走り出す。

「逃げるぞ!」

 

 

 

「な…何であなたが殴るのよ!私がやらなきゃいけないでしょ?

それにお金…」

 

「ん?お前の手はそんな手じゃ無い!これくらい俺がやる!……お金?アレ?あぁ…銀行からおろしてきた!ベルファストに渡す予定のお金だけど…かまわん!謝ってからポケットマネーで賄う」

 

 

「無茶苦茶よ!!それに私達…訴えられるわよ!?あの男に」

 

 

「大丈夫だよ」

 

 

別にあんな奴は怖くなかった。

でも一瞬…私の前に立ったあの人が…また刺されるんじゃないかって思った。

 

 

大丈夫だよ…の言葉がこんなにも安心するなんて…

 

手を引いて走ってくれるあなたが…

こんなにも……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ってえ!!あの野郎…絶対にぶっ殺す!!」

「それから…攫ってから…ブチおか…………ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……貴様……」

 

 

「覆面…?誰だよお前は!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひいいいいい!!!やめてくれえええええ!!!」

 

「悪かった!!俺が悪かったから!!」

 

 

 

「奴らに2度と近付くな!!次は命は無いぞッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「提督…すまなかった!!私を殴ってくれ!」

 

「なんで?」

 

「いや…提督を殴ったし…言葉遣いも…」

 

「特に罰するつもりもないよ」

 

「何故だ?!」

 

「さあ?色々やってくれたし?」

 

「さあ?って……提督…」

 

「まあ…強いて言うなら…代わりに料理の配膳を手伝ってくれたらそれで良い」

 

 

 

……わかった。と、那智はテーブルを拭きに行く。

 

 

 

 

…那智は見たのだ。

彼が鬼のような形相で足柄の為に走って向かい男の手を掴み…殴り飛ばしたのを。

 

 

カッコいい…と思うと同時に足柄を羨ましいと思った。

俺の大切な人を馬鹿にするな…か。

 

 

 

そんな2人を馬鹿にする男が許せ無かった。

 

 

 

 

「羨ましいぞ…足柄」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先には…カツを嬉しそうに揚げる足柄の姿があった。

 

足柄に逆プロポーズを受けた提督は急いで指輪の準備をしてるみたいだ。

とは言えすぐには用意出来ないみたいだけど…

それでもいいと言う足柄の顔は幸せそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

というか…カツ……揚げすぎじゃないか?

 

 

 

 

 

 

 

「お!?カレーですね?!提督のカレーですね!?しかも足柄さんのカツ…カツカレーですね!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出来たわよー!」

 

 

幸せそうに提督の隣でカツを揚げる足柄がそこに居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お気に入りが580になりました(´;ω;`)
ありがとうございます!
頑張って更新して行きますのでこれからも応援をよろしくお願いします!



だいぶ体調は良くなった…

たまにはこう言う流れも…有りじゃないですか?
足柄はかなり純な艦娘だと思う!

ぜひ幸せになって欲しい。



少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです(๑╹ω╹๑ )!


感想など頂けたら嬉しいです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
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