提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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200話!!


200話 碧い航路の果てへと ⑤ 羅針盤さえ示さない明日へ

 

 

 

 

「お待たせ致しました…誇らしきご主人様」

 

ヒラリとスカートを両手で持ち上げて言う。

 

その後ろから爆音、轟音が響いて敵を薙ぎ倒して行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が…

夜明けとともに…やってくるように…

 

 

その声は…

彼らの耳にスッと入ってきた。

 

聞き慣れた声…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後ろから…

 

彼女達が姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…この程度じゃ…足りないわ…もっと…もっとよ!!!全艦…火力全開!!Feuer!!!!」

 

 

 

 

 

 

「ちょっと!鉄血の!!ソレは私の役目でしょう!!!」

「って!下僕ー?庶民ー!!無事かしらー!?」

 

 

 

号令と共に撃ち出される砲撃は…

絶望的な数の敵の一画を削いで行く。

 

 

 

 

 

 

「殿様〜!!」

桜扶桑が…

 

「指揮官!!!」

鉄アドミラル・グラーフ・シュペーが…

 

「初期艦……鬼神の力…みせてやるのです」

桜綾波が

 

 

「指揮官!」

聖座ダンケルクが

 

「やほー!」

ニュージャージーが…

 

「ふっ…行くか」

桜霧島が…

 

「あれが……指揮官…」

桜長門が…

 

 

それだけじゃない…

他にも……他にも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴様らは交わることのない運命に在るはずだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄ツェッペリンと鉄ビスマルク…桜赤城、そしてエンタープライズは息を呑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

元は1つだった。

 

 

 

アズールレーンと言う組織の中で…

 

 

己の正義を追うために枝分かれした彼女達。

アズールレーンから脱退し…… レッドアクシズ…別の組織に分かれた。

 

 

 

()()()()()()()()

 

 

 

メンタルキューブから生まれた救の艦隊である彼女達は…

素体ではない。

 

()から解き放たれた彼女達は…。

この海でまた出会う。

 

 

 

 

 

 

 

運命に縛られない…彼の隣に集い…

 

 

 

 

また1つとなる…。

 

 

 

 

 

「下僕!!私達が来たわよ!!」

 

「ベルファスト!ご苦労だったわね!もう安心するがいいわ!」

 

ベルファストは涙を浮かべる。

……女王の名を冠する者がそこに腕を組んで踏ん張り返ってる。

あの姿が…どれだけ嬉しい事か…。

 

 

 

 

 

 

「あなた…達?」

 

「どうした?赤城姉様」

「あら?泣いちゃって……嬉しかったのかしら?」

 

 

加賀…天城姉様…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官…予想してたのか!?この…この状況を!」

 

「鉄ツェッペリン…」

 

「全く予想してない」

 

 

 

 

 

 

「もう一度聞かせてくれ…お前も駒の一つ…なのになぜ抗う?滅びの運命は変わらぬ筈なのに…指揮官は何故苦しみながらも抗うと言うのか?」

 

 

 

 

 

「抗うさ…例え可能性が低くとも…皆との幸せな明日が見たいから」

 

 

 

 

 

「……」

 

 

ツェッペリンは指揮官を見る。

本当は感じていた、救の後ろに見える…運命を操る何か…

 

 

救すらも…その世界の駒でしかないはずだった。

 

 

それはあくまでアズールレーンの世界での指揮官としてだ

 

彼は…

 

現実世界からやってきたのだ。

 

それは誰もが予想しなかった。

想像なんかできただろうか?

 

 

 

壊れるなら…この悲しい世界ごと壊れてしまえば良いと…思ったのに

 

奴は…同じくらい絶望して来たはずだ…

 

 

幾多の困難を

幾多の死を

幾多の悲しみを

幾多の犠牲を

 

 

それでも…抗うのか?

 

 

 

明日…と言うものには

全てを塗り替えるほどの希望があるのか?

 

 

ただ、彼女の見つめる彼は…真っ直ぐな目をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイレーンの想定外…想定外の想定外。

テスターβは狼狽した。

駒の役割から抜け出した指揮官

…いや!

駒だと思い込んでいた!!

 

 

 

 

 

『ツェッペリン!!貴様ッ!…!!』

 

 

 

 

「…見たい!指揮官の言う明日が見たくなった」

 

『何…!?』

 

「駒…そう…駒でも…私は…指揮官の駒だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大型艦船が轟沈し波が救の乗る鉄板を揺らす。

 

ヨロめいた彼を受け止める彼女。

「鉄オイゲン…」

「というか!お前達…何で!」

 

 

「指揮官…何故って?」

 

 

彼女…鉄血に属するプリンツ・オイゲンは彼の顔に両手を当てて言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたが私に笑顔をくれたからよ…」

愛おしそうに…慈しみをもって彼女は言う。

 

「あなたは…私達にも優しい光をくれたのよ?あなたに会えるのが桜赤城達だけなんて…ずるいじゃない」

 

「孤独から私を救ってくれたあなたを…1人になんてさせない」

 

 

 

「そうです。指揮官」

 

「TBちゃん…」

 

「言ったでしょう?私達が居るからと」

 

 

 

「誇らしきご主人様…」

 

「シリアス…」

 

「私達はご主人様の力になれる日をずっと待っていました。今がその時なのです」

 

 

 

 

 

 

 

「ダーリン!!」

 

「提督ッ!!」

艦娘達も集まって来る。

 

 

指揮官の周りにこんなにも…。

 

 

 

 

 

 

もうそこに言葉も…何も必要無かった。

 

 

フンッと、あるKAN-SENが笑う。

彼女達は…指揮官の下に集った。

 

アズールレーンの彼女達は彼の前に立つ。

 

「ロイヤル…クイーン・エリザベス…以下………いえ…」

エリザベスは皆を見る。

もう…ロイヤルだとか…鉄血だとか

そんなの関係ない。

 

 

「……あなたの…KAN-SEN一同……」

 

 

 

「これより…指揮官の指揮の下で艦娘と一緒に戦うわ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄ビスマルクは立ち尽くした。

 

 

 

素体のビスマルクは何故…

レッドアクシズを立ち上げたのか?

 

 

 

 

運命を変えたかったから

 

 

 

 

 

フッドを沈めたことにより

彼女達はロイヤル陣営に追われることとなった

彼女は…変わらない未来

ロイヤルによって皆が消される未来を変えたかったのだ

 

 

力を誇示できれば…

レッドアクシズを認めさせれば…

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は……」

情報としてある"駒"のビスマルクの末路…。

 

 

 

 

 

 

 

「お前は…お前だろうが」

 

指揮官が言う。

 

 

「…コピー?だから何だ」

「俺にはお前はお前にしか映らない」

「ならお前にしか出来ない未来の作り方が出来る」

 

「それでも苦しいか?」

 

 

「なら…俺もその苦しみを一緒に背負う!」

 

 

鉄ビスマルクは周りを見る。

 

フッドもいた。

氷解した妹も…

赤城達も…

あの女王も…

 

 

 

「いや……この光景だ……」

 

(素体)が欲しかったのは…夢見たのは…!」

 

「きっと…この光景だ!!」

 

 

「なら…今度こそ守ろう…この光景を!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達ッ!!これが…ここが!最後の戦線だ!!」

指揮官が叫ぶ!

 

 

 

 

 

 

…彼女達は見た。

 

 

 

 

 

世界も

 

 

 

 

所属も

 

 

 

 

国も

 

 

 

怒りも憎しみも

 

 

全て超えた今、彼の下に集った者達を。

 

 

その背中は…

その背中は……

 

 

自分達が…が目指した夢見た光景

 

 

 

 

命という楔から解き放たれた私達は…

この海で、世界でまた一つになれた。

 

「指揮官…お前と言う奴は…本当に……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生きて…共に生きて勝つ!!!」

 

 

 

 

 

 

「行くぞおおお!!!」

 

 

 

 

 

「「「「「「はい!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

「「「「「「「「おおお!!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くヨー!!妹達ーー!!」

 

「「「はい!!」」」

金剛達が砲撃を構える。

 

 

「私達も!」

「行くぞ!」

「「はい!」」

桜金剛達も隣で構える。

 

 

「おーー!?金剛デース!?」

 

「そちらの霧島は…忍者みたいですね」

 

 

 

 

「なら…金剛型の力見せてやりまショー!!」

 

「金剛型8人…全砲門構えッ!!」

 

 

「霧島ッ!!」

比叡が指示を出す。

 

「はい!角度……ヨシ!」

 

 

「合図は…私達で!」

桜赤城金剛が言い、金剛が頷く。

 

 

 

「「…撃てええええええ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ここも!譲れません!!」

 

「…む?お前も加賀…か。なんだか話が合いそうな奴だな」

 

「あなたも…加賀?…って2人いるの!?」

目の前には桜加賀が2人居た。

 

「私も加賀だ…戦艦のな」

「私は空母の加賀…」

「妹の土佐もあちらで暴れまわってるぞ」

 

 

「………」

 

 

 

「連携しましょう!!」

 

「ああ!」

 

 

「「鎧袖一触だ!!」」

 

2人の加賀が放つ艦攻機ー…の後ろから戦艦加賀が砲撃を行う。

 

 

 

 

 

 

 

「…長門…?私もそこまで大きくなれるのか?」

 

「……同じ長門…だと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命が…こうあるべき形が崩れた時点で…

それはもはや運命ではない…。

 

…そうか

 

 

 

世界を超えるほどの愛…だと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…残念だったな……』

何かがテスターβに語りかける。

 

 

 

 

『コードGッ!?まさか…』

『貴様かぁぁあ!!!!』

 

私達にも……アズールレーン達にも属さない与しない…

 

あの小娘の持っていた黒のメンタルキューブ…

指揮官の端末にいるアイツ…

 

現れたKAN-SEN達…

 

裏で奴が手引きしていたとしたら…?

 

 

『くそっ!クソッ!!貴様ァァア!!』

 

 

 

 

 

いや…それだけでは無い。

 

そうか…

奴は運命なんぞに縛られないのか…。

 

別の世界からの来訪者。

 

だから奴は…世界の運命の流れに流されないのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……指揮官…命の楔という運命に縛られない指揮官……また会おう』

コードGと呼ばれた何かはスッと姿を消す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

エリザベスは、じっとテスターの方を見つめた。

そして…桜赤城と鉄オイゲンを見る。

 

 

そして叫んだ。

「シリアス!ベルファスト!ウォースパイト!ウェールズ!!命令よ!!あのムカつくセイレーンまでの道を開けなさい」

 

ビシッとテスターに向けて指を差して…。

 

 

 

「はっ!!畏まりました!」

 

 

 

 

 

「ヒッパー!ツェッペリン!シュペー!…皆!!私達も続きます!」

鉄ビスマルクが言い放つ!

 

「はい!」

 

「…鉄オイゲン!!あなたも…行ってきなさい!!」

 

「…ビスマルク……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……重桜の者達ッ!!我らも…続け!」

三笠が…。

 

「はい!!」

 

 

 

「…私達も…続けえええ!!行くぞお!!ニュージャージーも力を貸して!」

エンタープライズも。

 

「はいよー!」

 

 

 

 

 

桜赤城を…鉄オイゲンを…指揮官の下へ…セイレーンの所へ行かせろッ!!!

 

 

 

 

 

 

「あーー!シーーット!」

金剛が叫ぶ。

 

「あのバカをぶちのめしたいのですが…榛名達はここから動けません」

 

 

「桜赤城さん…行ってください!!」

桜赤城金剛が言う。

 

 

 

「皆さん…」

 

 

 

「アンタねえ!この私が譲ってやるって言ってんの!失敗なんか許さないわよ!」

エリザベスが言う。

 

「桜赤城様…お進みください!!」

シリアス達が言う。

 

 

「行け!オイゲンも早く!」

「早く行かねば…私達が行くぞ!!」

 

「私が…行ってもいい…」

シュペーが言う。

 

 

 

「行けッ!!赤城!!」

三笠や桜信濃も言う。

 

 

「桜赤城…オイゲン!!行けッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桜赤城さん…!行ってください!!」

赤城や加賀まで…

「仕方なく譲ります」

 

 

「行け!赤城姉様ッ!!」

 

 

 

 

「「「「「手一杯だから…しゃーなしであの人の隣を任せるから…お願い!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…行くのだ…桜赤城…鉄オイゲン…」

桜信濃はにこやかに走る桜赤城達を見送る。

 

 

あなたも…生まれた(ドロップした)時から…いえ?もしかしたらその前から…長き時の中…指揮官様の事を想い続けた…

 

ええ

汝の愛はそれ程に大きいのでしょう。

 

 

 

それは世界を越えようとも

時代を越えようとも変わらないモノなのでしょう…。

 

 

世界を隔てても追い続けたオイゲンも…

きっと大きな決断だったのでしょう…。

 

 

 

 

だからお行きなさい!

 

今こそ…あなたは…指揮官様の隣で輝く時よ

 

 

 

 

 

 

 

 

「行きます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「提督!捕まっててね!」

陸奥が動き回る!

 

が!やはり相手の数が多い!

 

「くっ!!囲まれて…」

 

救達を取り囲むセイレーンの駒達。

 

 

 

 

 

『死ねええええ!!』

 

 

 

 

 

 

ズドン!

ズドオン!!

 

 

『あ……?』

 

 

 

 

沈み行く駒達。

 

後ろからは桜赤城たちが来ているはずだが…

確か…奴らの後ろには…味方は居ないはずなのに…誰が?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵の駒の後方に居たのは…

 

 

 

 

 

 

 

「バーベキュート楽シイ時間ノ…仮ハ返スワヨ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テスターは狼狽した!

 

『なっ……!?奴らは敵同士のはず!何故奴らに加勢する!?』

 

 

「……サア?私達カラシテモ…アナタ達ガ邪魔ナノヨ…」

 

「ホッポ!スイカノ借リヲ返ス!」

 

 

 

 

 

「…ダカラ行キナサイ!違ウ赤城ト謎ノ奴!!」

 

「アノ目障リナ奴ヲ…潰セ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「指揮官様ッ!!桜赤城…鉄オイゲンがお供致します!」

 

 

「ふふっ…来たのね?」

陸奥もニコリと笑う。

 

 

「行け!2人とも!」

 

 

 

『この女狐達め…愛する指揮官との時間を邪魔するな!』

テスターが吠える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お前は…絶対に逃さない」

鉄オイゲンがテスターβに迫る。

 

 

 

同じく続く桜赤城。

 

彼女の頭に過ぎるのは

傷付けられたもう1人の自分と…救。

 

何があってもこの手でぶちのめすと決めた。

 

 

「お前だけは何があっても絶対に許さないッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄オイゲンが言う。

「お前は愛だとか言ったわよね…」

 

桜赤城が言う。

「愛というモノ自体は否定しません」

「でも…」

 

 

「「貴様が愛を語るなッ!!」」

2人が叫ぶ。

 

 

「傷付けて傷付けて全てを壊して手に入れるのが愛なはずが無いッ!!!!そんなの…ありえない!」

 

 

「それでも愛だと言い張るなら…」

 

 

 

「「私の愛で…あなたの愛を超えて行くわ!」」

 

 

 

 

桜赤城が爆撃機を飛ばしながらテスターβに蹴りかかる。

 

空中から何度も蹴りを浴びせながら叫ぶ。

 

 

「指揮官様ッ!!」

 

「何だ!?」

 

「愛していますッ」

 

 

「え!?」

『何!?』

 

 

 

「あなた様のことを…」

 

 

ドカッ!!

『ぐ!?』

 

「誰よりも」

 

 

バキッ!

『ぐう!』

 

 

 

「何よりも」

バキィ!!

 

 

 

 

「愛しています」

ドコォ!!

 

 

 

『くっ!!……このっ!』

 

 

 

 

「私だって…好きよ!!指揮官!!」

 

飛び退く桜赤城と入れ替わりにやって来た鉄オイゲンがテスターのアゴにサマーソルトで蹴りを喰らわせる!

 

 

『がっ!!!」

 

フラついた所を何度も殴る殴る。

「…消えなさいッ!!」

 

 

 

 

 

「桜赤城ッ!鉄オイゲン!!」

 

「はい!何でしょう!!」

 

 

「愛しているっ!!俺も…愛している!!」

 

 

 

「…ええ!はい!ありがとうございます!私…その言葉で…カミすらも超えてみせます!!」

 

「…ウフフ…その言葉…聞きたかった」

 

 

 

私達が生まれた理由…。

それは愛するもの(大切な人もの)を守るため…!

全てを焼き尽くしても尚…燃え盛る愛ですから…!!

 

 

「この炎は…あなたなんかに消せる()ではありません!!」

 

 

膝蹴りを叩き込む。

 

「あなたを焼き尽くす…炎です!」

 

『ぶふっ!』

 

 

渾身の力でアッパーを喰らわせるッ!!

 

 

『がは…』

 

 

 

テスターβが後ろにのけぞり揺らいだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある情報提供者から指揮官の事は聞いていた。

桜赤城が…羨ましかった。

 

だって…直接愛してると言えるし、ありがとうだって言える!

 

私に笑う事を教えてくれたあなたに伝えたいのに…。

 

 

 

隼鷹が行ったのは…セイレーンの仕業なのは正直ムカついた。

 

イレギュラーで三笠さん達が行ったのは予想外だった。

なんで私じゃないの?

 

でも…突然その日は来たの。

 

 

 

 

 

 

「指揮官に危機が訪れるかもしれない。」

 

ある人のくれた世界を渡る方法が使えるのはあと一回。

 

本当は皆がこっち側に戻るために使う予定の方法。

最悪は指揮官だけでも助ける…もしも…に備えた最終方法だった。

 

 

 

 

 

 

 

何もできない…。

そう思った。祈るしか無い。

 

 

 

 

「行けばいいじゃない、皆で」

 

 

エリザベスがそう言った。

 

あっけからんとしている皆に続けて言った。

 

 

「私達は…指揮官のKAN-SENよ?指揮官は母港に居るものよ」

「まあ…あの人は別の世界に居るけれども…」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「無責任な言い方するけど…あの人が所属を変えてもついて行くわ?」

 

「この私も…あの人のKAN-SENなんですから…」

 

「だから…最後の一回は…行くために使いましょう」

「この世界に居たい子は残って構わないわ」

 

 

 

「行くわ!!」

私は一番最初に名乗り出た。

 

 

「ええ、あなたならそう言うと思っていたわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人に触れられた…

愛してると伝えられた。

 

今日は…本当に良い日ッ!!!

 

 

 

 

 

「これで…終わりよッ!!」

 

 

鉄オイゲンがテスターの腹を蹴り抜く!

 

『ごふ!!』

後ろに飛ばされるテスターβ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、同時に桜赤城が発艦しテスターβに攻撃を浴びせる。

同時に鉄オイゲンも砲撃を繰り出す。

 

ズドドドドド!!と、掃射をぶち込んで行く。

『ぐっ!がっ!がっ!!』

 

そしてー…

 

「終わりよ……」

 

 

 

 

 

 

 

終わりを告げる風切り音

上空から一気に直下して来るソレは…

確実に奴を捉えている。

 

 

「悔いなさい!!私達を…馬鹿にしたことをッ!!」

 

『……バカな……ここまで…』

 

 

 

 

ズドォン!

ズドォン!!

ズドオオオオオオン!!!

 

 

 

 

 

 

 

『ぐぁぁあああ!!体が…もたないッ!!』

 

 

 

 

 

体が崩れて行くッ!!

 

 

 

 

 

負けた…のか?

 

 

そうか……

 

 

 

 

私はこの世界か…ら…

消え去るだろう…

しかし…

 

 

もう種は撒かれて居る!

 

 

 

根を張り…立派な棘を備えた花が咲く…!!

 

 

くくくっ

あはははは!

あははははははは!!

 

 

 

おめでとう…諸君!

君達は勝った!

 

 

また会おう…

 

 

 

私が居なくとも君達には敵はたくさん居るのさ…

 

 

 

 

私の物にならないなら…

いなくなればいいのさ…

 

 

…是非とも頑張って欲しい。

君の行く末が…見たい…なあ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バキバキと音を立てて崩れ行く海域。

 

 

 

崩れ行くテスターβと鏡の海域を見た指揮官達は胸を撫で下ろした。

 

 

 

 

 

……終わった。

 

 

 

 

 

やっと終わった。

 

 

 

 




と言うわけで200話になりました。

ゴールデンウィーク明けくらいから連載させて頂きまして…
半年と経ってませんが皆様のおかげでここまで続けて来られました。
本当にありがとうございます。

書きたい事を稚拙に書いてある作品になりますので…ご都合主義的な話も多くあったかと思いますが少しでもお楽しみ頂けているでしょうか?




アズールレーンキャラもだいぶ増えましたが呼び方表記は少し考え中です。もしかしたら…統一するかもですね。みんなまとめて桜○○とかにしよつかなとか…



キャラも結構増えはしましたが登場比率は今まで通りくらいかと思いますが、色んな絡みを書けたらなと思います。



一部がめちゃくちゃ長かったのでアレですが
今パートは主人公にはキツい思いをして貰いました。

次話から締め…3部…導入予定?ですが
投稿ペースは毎日ではなくなりそうです。

長々と書きましたが…今後ともこの作品を何卒よろしくお願いします。




少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです。



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