提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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202話 だれでもできるけんせつ

神無島…かんなじま

 

かつて…大昔は神在島(かみありじま)と呼ばれた島であるが、今となっては船すらも座礁する魔の海域として人々の記憶から忘れ去られた島である。

 

海域周辺には…座礁した船の怨念が流れ着いているとはれており、濃霧に満ちており、またその海流は凄まじく…深海棲艦ですら近寄らない…というか見かけない程であり、艦砲射撃でも制圧は不可能と推察できる

 

 

何とか猛武鎮守府の子達が持ち出してくれた資材で仮設建築を行い最低限の生活を送る。

 

 

少しとはいえ大本営からや地元住民からの助けがあった頃とは一転しており、その貧しさは極めた。

ましてや…アズールレーンの子たちや他鎮守府からの子達も居る…。

 

 

 

 

「……」

 

 

「すまん…神崎…俺がどうにかできていたら…」

 

「そんな事はないですよ」

 

「…私が……」

 

「俺が…」

 

「俺もだ…」

 

 

 

「「「「「はあ…」」」」」

 

恐らくテスターの仕業だろうなあ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえずの所…

疲労困憊の彼女達を休ませる為の何かが必要になる。

 

……

どしよ?

 

 

 

 

何とか持ち出した備蓄でテントを貼り野宿する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖精さん達や…」

明石達がごにょごにょと話している。

 

「なに?」

 

「ひさしぶりのとうじょうだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝には鎮守府建屋が完成していた。

といっても簡素なものではあるが…

 

 

「嘘おおおお!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!私がお願いしました!」

と、明石が手を挙げて得意げに言う。

 

 

①妖精さんを呼びます

 

「ひさしぶりのでばんだー!」

「わすれていただろこのやろー」

 

 

②お菓子を沢山献上します

 

「ひゃぁあ!ごうかだー!」

 

③ひたすらお願いします

 

「ちんじゅふさいけん?おおきいの?」

「あと…おかしがもうすこしほしい」

 

「あとかんせいしたらもうすこしほしい」

 

 

④その日は野宿します

 

 

 

 

 

⑤完成…「んな訳あるかぁぁあいい!!」

 

朝から俺を除いた全員からの総ツッコミが入る…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って…なっとるがな……」

全員が驚愕した…

 

あり得ねえ……

 

「え?何?休む暇もなく働かせてるの?ってレベルじゃねえ…」

 

「早すぎん?」

 

「かんたんだよー」

 

と木材を用意する妖精さん。

「つくえつくるよー」

 

 

「お、おう…」

 

「まず、ざいりょうをよういするよー」

 

「はい」

 

「かんせいだよー」

 

目の前には煌びやかな意匠が施された机があった。

こんな外で作ってどーすんだという気持ちは…留めておこう。

 

「は!?!?」

 

手品か?手品を見てるのか?

 

 

 

 

 

 

 

曰く、妖精さんとは願いの結晶らしい。

詳しくは秘密と言われたが…何やねん。

 

 

 

 

 

 

 

「でも…資材は!?」

 

「みながあつめてくれたよー」

 

皆を見ると昨日よりも傷付いた皆が居た。

 

 

「お、お前達!!」

 

「少しは役に立てたかな?」

 

荒波に飲まれかけ、敵とも遭遇して…

海域外に出るのにもそれなりに大変だった筈だ…

 

「…こんなにボロボロなのに…何で…」

 

 

「このくらい平気さ!えへへ」

 

彼女達を1人1人1人撫でたり抱きしめながらありがとうと言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新鎮守府の建屋を見ながら皆に言う。

 

「……皆入渠しておいで」

 

 

「はーーい!!」

どの鎮守府の娘も酷く疲れて傷ついているだろう。

 

 

 

初めてあの鎮守府を立て直した時を思い出す。

 

あの時と…同じだなと思う。

俺ららしいと言うか…うん…。

 

 

 

 

 

 

 

 

……カレー作るか…。

 

 

 

 

 

 

 

入渠や俺達の入浴が終わってから食堂に皆を集めて話をする。

 

 

 

「まず…皆…本当にお疲れ様。セイレーン作戦は…作戦自体は成功と言える。まさかこんな事態になるとは思っても居なかったが…」

 

「情報等が入ってこない以上、当面はここを拠点として生活する事になる。我慢が必要な時が多いが許して欲しい」

 

「資源は一応、島の裏側の入江が集積地になっている箇所もあるからそこでもある程度確保は可能かと思う」

 

「食料は…まあ色々考えよう」

 

 

「今日はカレーだから食べて少しでも疲れを癒して欲しい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……取り戻す。

 

あの島と鎮守府は…思い出の詰まった大切な所だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島の端で手を合わせる。

岩で墓に見立てて花を添える。

 

 

 

彼女達は皆を逃すために轟沈寸前で殿を務めたらしい。

 

 

呉 比叡

 

大本営 利根 島風

 

猛武 電 響

 

舞鶴 大淀

 

 

 

 

 

「あの…」

と話しかけられる。

 

沈んだ艦娘の同僚達だ。

 

 

誹りを受けるのも…

恨まれるのも覚悟している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…彼女達の犠牲は…報われますか?」

 

 

「彼女達の死は…将来の平和の礎になりますか?」

 

 

涙を流しながら質問する彼女達。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……恨んでないのか?」

 

 

「思うところはあります…でも、私達は知っています。あなた達がどんな人なのか」

 

「あなたが悪くないことも知っています」

 

 

 

「せめて…彼女達の死が無駄にならないようにしたいんです」

 

 

 

「約束する…」

 

「でしたら…私達は何があってもあなたの味方です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

形として鎮守府に着任した提督で居ないと皆の力が出ないので

神無島母港として始動した。

 

 

 

 

 

 

 






いつもありがとうございます!

拠点が移りましてここからスタートになります。



ちまちまやっていきますので
どうぞよろしくお願いします!




少しでもお楽しみ頂けたらと幸いです!


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