提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ!!

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220話 龍驤と1日夫婦 ①

「てな訳でウチやで」

 

「せやな!」

 

 

 

 

 

 

ちょこんと隣に座る龍驤。

 

 

 

「…なあ……龍驤……君ってさ本当はいくt…」

 

 

「君ィ…ウチ、子供とちゃうで…」

ニコリと…しかしながらありえない強さで肩を掴む龍驤。

 

 

「……ほんとぉ?」

 

 

「本当に…」

 

 

 

 

 

「…子供みたいな見た目やけど……でも…ウチは…君の事好いてるんやで…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おおう…」

ズキュウウン…!!

 

上目遣いで、うるうる目で見られたら…可愛くて仕方ない……。

 

 

 

「なあなあ♪ゲームしよーや!」

 

「夜更かしして大丈夫〜?」

 

「やから子供ちゃうて…」

「君とそんなに変わらないかも知れんで?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ…君ぃ?」

 

「んー?」

 

「ううん…何でもない」

 

 

 

ちらっと…君と呼んだ彼を見る。

……好きやなあ…。

子供扱いはアレやけどなあ!!

これてまもウチは大人やもん…

 

 

ちゃんと言うんやで…ウチ!

…好き…愛してるってちゃんと言うんやでぇ…。

 

 

 

 

 

てか…君ぃ…

ゲームうまいなあ…。

 

も、もう少し手加減してくれても……あぁっ!?

嘘ォ!?

 

無敵はズル……い!!

 

アカーーーーーーン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

ボロ負けやあ……ぐすん。

 

 

 

 

 

 

スマシス…

一応…ウチ空母やん?

 

オイ、誰や!今駆逐艦とか言った奴ぅ!?

シバくぞ…ウチは軽空母やっちゅーに!!

 

 

 

でもなあ…

提督は…普通に戦艦とか使うねん…。

これは蹂躙や…

 

「何でや!」

と、ポカポカと提督を叩く龍驤。

アハハと笑う救。

 

ふぅと一息つく。

隣に座っている2人。

ついつい熱くなったせいか、ほぼ密着と言ってもいい。

 

 

 

 

 

 

 

「え!?もうこんな時間?」

 

「早いよねえ…」

 

「…寝る?」

 

「龍驤が起きてたいなら起きてる」

 

「…ならもう少しだけ…隣に座っててええ?」

 

「ん……」

「お菓子食べる?」

 

「ええな!もらおか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君ぃ…朝やで…起きて!」

 

「…年下の幼馴染が起こしに来た感じ…あだだだだだ!!」

 

「やから…ウチは子供じゃないー!!!」

 

それはそれは見事なキャメルクラッチだったとか…

 

「いてて!!そんなに密着したら…」

 

「……何や…悪かったな…当たるもん無くて…」

 

「いやそう言う意味じゃ無くて!!息が耳に掛かって!」

 

「ほーーーん……」

 

 

 

 

 

カプッ…

「ふぁら…ほーひふぁふは」

(なら、こーしたるわ)

 

 

耳を甘噛みする龍驤。

はむはむ…

 

 

 

 

 

「あ!!ダメ!くすぐった…うひいいいい!!!」

 

 

「「ひゃへんへぇ…」

(やめんでぇ…)

 

 

何の声だとやってきた浦風が

「あっ…」

と言いながら優しくドアを閉めたのは言うまでもなく…。

その後に青葉と秋雲がドアをクッソ程ノックしてきたのも言うまでもないだろう!

 

ドンドン!

「開けてくださいよおおおおお」

 

「ぜひ!後学の為に!後学の為に!!」

 

 

ドアに耳を当てる2人…。

 

 

「うひゃぁああああ!」

 

 

 

「「あげてくださいいいいいいい!!」」

 

「その光景を写真に!」

「いや!瞼の裏に焼き付けさせてくださいいいいいい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……もう…お嫁に行けない…」びくんびくん

 

「そんなに!?」

 

「うぅ……」

 

「…大丈夫!貰い手が無ければ…ウチが貰うよ!」

…まあ…貰い手がないなんて絶対にないだろうけどねえ…。

 

 

 

「って!こんなことしてる場合やない!朝ご飯できたよ!」

 

 

 

よく見ればエプロン姿の龍驤。

どうやら気合を入れて朝ご飯を作ってくれたらしい。

 

 

 

「ほ、鳳翔にも聞きながらね…」

「卵焼きは…だし巻きが作り慣れてるから…だし巻きや」

 

堪忍ね…と言う龍驤。

 

 

いや…

「めっちゃ美味しそうだぞ!?」

 

 

わかめたっぷり味噌汁、焼き鯖、だし巻き玉子に、漬物に、なめことほうれん草達のサラダ…

 

あと…

 

 

「…た、試しに作って余った…から……」

と、目を逸らし真っ赤な顔でプリンを出してくれる龍驤。

 

「一生幸せにします」

 

 

「そんなにプリンが嬉しいん!?」

えへへ…と言いながら「桜ちゃんとかには勝てんで?」なんて言うが…

 

「ううん…ありがとう…嬉しい」

と、素直に感謝を伝える救。

 

 

ニコニコしながら食べる俺を見ている龍驤。

 

「どんな?」

 

「ん…美味しいよ」

 

「本当?ありがとう♡」

 

何かめっちゃ可愛いなと思ったので…頭を撫でながら抱き締めてみた。

 

「こ、こら!子供扱い…………え!?抱き締め…え!?どしたの?!君!?」

プシューーと煙が出る龍驤を満喫した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





駆逐艦…ではなく、軽空母の龍驤さん。
はじめてのメイン回。



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