提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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234話 不思議のハロウィン ④ 不思議なハロウィン

ズルズルと引きずられてゆく俺。

 

このか弱そうな2人のどこにこんな力が?

 

「…あの……お2人さん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆっくり休んでください」

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…熱…まだ上がってるでしょ?」

知ってますよ?

 

あなたがずっと走り回ってる事…

周りの人達に協力や、お願いや説明に回ってる事。

私達に少しでも苦労かけさせまいとしてる事…。

 

「…桜さんが1人残ると言った時、誰よりも先に出撃しようとした事も…」

 

「麗ちゃんを信じているからこそ…留まったことも」

 

 

 

 

 

 

「……その帽子が…何なのかも」

 

 

「え…わかるの?」

 

「…別の世界の…艦娘みたいな存在からですよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの…何だ…その…お、私を心配してくれて…信じてくれてありがとう」

 

「…お前のことがな…頭に浮かんだんだ…」

「…その中でな…思ったんだ」

 

私は君の事が本当に好きらしい。

例え君の周りに幾らの者がいようとも…この気持ちは変わらない。

 

 

「聞こえてたよ」

 

 

 

 

 

「な"っ"!?」

「ほほほ本当か!?」

 

「ばっちり…」

 

「……殺せ…殺してくれえええ!!!」

桜はドアを突き破って帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…救君…やっぱり、救君がいつも助けてくれるね」

 

「そう?今回は麗ちゃんの頑張りだよ」

 

「ううん…私ね?こんなに胸張って進もう!って思えた事なかったから…救君との出会いが…色んなことが私を変えてくれたんだ」

 

無論、俺にこの子を変えたつもりも…変えようとした事もない。

それはこの子が自分で自分を変えたのだ。

この子の力なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

窓際に歩いて行く彼女が少し振り返って言う。

 

 

 

 

「救君?」

 

「うん?」

 

「私、やっぱりあなたが好き」

 

「こんな私だけどね それでも好き。あなたの周りには沢山の艦娘が居るけど…重婚してるけど… 私負けたくないな」

 

 

あの時と同じ言葉……

初めてデートに行った時と同じ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

出会った時は…うん。色々あったけれども

少しずつ…少しずつあなたが好きになって…。

いつの間にか私の中で1番大きくなって…。

不思議だね。

あなた無しなんて考えられない毎日なんだもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大好きなんて言葉じゃ…この気持ちは伝えきれないけれど…」

「あなたがピンチなら何が何でも駆けつけるし…」

「辛い事も…嬉しい事も分かち合いたいなって思うんだ」

 

「…だから…これからも、ずっと隣に居させて欲しいな」

 

 

 

 

 

 

夕陽を背に笑う彼女は…

儚くて…綺麗で。

 

そこまでの「何」が俺にあるのか?と思いたくなる程に真っ直ぐな愛の感情を向けてくれるのは…とても嬉しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんか言って欲しいな…恥ずかしいから!」

 

「ん…あぁ、ごめん!その」

「綺麗で見惚れてしまって…」

 

「え?!」

「えと…私が?」

 

「うん」

 

「…そっか…えへへ…嬉しいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熱がぶり返した俺はまたベッドで寝ていた。

艦娘やKAN-SEN達も代わる代わるやって来ては看病をしてくれた。

 

 

そして…体調も戻った日の朝。

 

 

 

 

 

「……げっ!!」

ドアを開けた先には…全員が居た。

詰んだ……。

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「 trick 」」」」」」

 

「「「「「「 or 」」」」」」」

 

「「「「「「 treat ?」」」」」」

 

 

 

 

「お菓子はないよ……」

 

 

 

「ならトリック…いたずらですね」

 

 

 

「提督…」

ニヤリとした皆が言う。

 

 

 

「「「「「大好きだよー!」」」」

 

皆が引っ付いてくる。

 

「熱がある時は甘えてよ!」

「そうでなくても甘えてよ」

 

「無理はしないでね」

「撫で撫でしてあげる!」

「愛していますわ」

揉みくちゃにされながら…その悪戯を受ける俺。

 

「…ぐすっ」

「どこにも行かないでね」

 

「心配したよお」

 

彼女達は…

お菓子を隠したのだ。

 

きっとこの人はどんなことがあってもイベントをやるだろう。

 

だから…隠したのだ。

 

提督にはtrick…悪戯は寝てくださいね!

と言いたかったのに…逃げるから…。

 

 

 

 

 

無事お菓子を返してもらって…皆に配る救。

愛してるよと言いながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?その帽子の子はどんな子?」

 

どうやら…まだ無事ではないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尋問を終えてお菓子も配り終えて自室に帰る救。

 

ベッドの小脇に小さな袋があった。

 

 

 

中には…手作りのクッキーと手紙があった。

 

 

 

 

やほー!指揮官!

一生懸命作ったよ!

ちゃんと食べてほしーなー!

 

あ!安心してね!

ポートランドさんの監修じゃないからね!

ちゃんとお茶会組に聞いたからね!

 

エリザベスも…神通も会いたがってたよ、

 

約束…忘れないからね。

大好きな指揮官へ

 

 

オークランドより。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……塩っぱいよ。

砂糖と塩間違えてら…。

 

 

誰も居ない部屋に響く声と

食べる音。

 

明日の朝にはこの手紙とクッキーが原因で提督は更なる尋問を受ける事になるのだが…そんなこと今の彼は知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 




ハロウィン編の終わりです。

明日からね出張なので更新が微妙なところ…。
まあ、ちまちま行きますよ!

さて…
彼女達からの贈り物は誰がおいたのでしょう?

いつか登場するかもしれません。



少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです!

感想などありましたらぜひ!よろしくお願いします!


こんなキャラのエピソードが見たい。
OOの甘いお話を…どうありましたらメッセージ等でどうぞ!

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