提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
そーーいや…
1人で街へ夜遊びに行ったことがないな…
映画のレイトショーに漫画喫茶でのオール…
買い食い…
本を読もうにも…ここじゃあ量にも限界かある…。
明日の夜から漫画喫茶に篭って
明後日は…オフを利用して 逃げた喜びは帰らないって映画を見に行くか…
「…?」
『…ない…な』
『限界…』
『オフ…利用……街……逃げ……帰らない』
「!?!?」
提督が…逃げるの?もう提督辞めちゃうの!?
そんな勘違いから始まるお話…。
何故か妙に皆が優しい。
「提督…?良いことあったの?」
「ん?少しな?」
(今日の夜から遊ぶぜ〜なんては言えないけどな)
「そう?」
(…今日で辞めるからなんだ……ね)
「ねえ…提督?」
「ん?」
「提督の仕事って…辛い?」
「そりゃなあ…死ぬ思いもする事もあれば…見たく無いものも見なくちゃならないしな」
「辞めたいって思う?」
「どうしたんだ?急に」
彼女はううん…と言った。
そして夜。
執務を終わらせて…風呂に入り、夕飯を済ませて…着替えて門から港へと向かう。
自然と誰にも会わなかった。
皆疲れてるのかな?
「どこへ?」
初月と浦風
「え?街に」
「もう夜ですよ?」
「夜だから…」
「だめ…行かせない!!」
「何で!?」
「取り返しのつかない事になるから!」
(提督が居なくなる的な意味で)
「俺も行かなきゃならないんだ」
(予約的な意味で)
「そう……なら仕方ないねぇ…」
「僕達が…全力で阻止するよ」
「え!?何で!?」
「たまにはいいだろう!?危険はないだろう!?」
「たまに…って…ずっと考えとったんか…」
(逃亡的な意味で)
「ん…まあ…そうだなあ」
(休日の過ごし方的な意味で)
「なら尚更…行かせる訳にはいかんわ!」
(何がそんなに…提督を苦しめていたの?)
「何で……」
(涙を浮かべてまで…そんなに夜外出が心配なのか!?)
くっ…
まあ…こう言う状況だ…。
心配されるのも仕方ない。
かくなる上は…。
「仕方ない…お前達も来るか?」
…席の空き数的には少し離れるが…まあ大丈夫だろう。
「……楽しいからわからんが…」
「…なっ!ほ、、本気か!?提督」
「ん、…あぁ…仕方ないだろう?」
1人で楽しむのはまずかったか…?
「こ、金剛さん達は!?加賀さんや鳳翔さん…皆は!?」
「そこまでの人数は連れて行けないよ!!」
席数が足んねえし…外泊できねえよ…。
2人の中で複雑な感情が巡る。
誘ってくれているのは嬉しい。
でも裏切っていいのか?
私達だけいいのか?
何より…仕方ないから連れて行ってくれるようなものではないのか?
と。
「……見損なったよ…提督…愛してたのに」
初月が暗い表情で言う。
「ずっと一緒だって言ってたのにッ!!」
カチリ…と何かのスイッチを押した初月。
ビーッ!!
ビーッビーッビーッ!!
鎮守府内に響き渡る警告音。
「な、何だこりゃ!?!?」
焦る救。
「…提督が悪いんだッ!!」
光の無い眼で言う初月。
いつの間にか全員に包囲される俺。
「やっぱり…逃げようとしたのは本当だったんデスネー…?」
ん?
「私達の何がダメなんですか!?」
ええ!?
皆が泣きながら行かないで…と言う。
「明日の夜には帰ってくるよ?」
「「「「えっ!?」」」」
目を丸くするメンバー達。
だが、騙されないッ!!と切り返してくる。
「う、うそだ!!そう言って帰ってこないんだ!!」
「だから僕達には来るか!?って言ったんだ!!」
「いや……」
と、時計を見て、あぁ…と溢した救。
「……映画を観に行くつもりだったんだ」
「そんで…飯食って風呂入って…漫画喫茶で夜更かしして…明日も休みを満喫するつもりだったんだ」
「……」
「でも無理だなあ…今から行っても上映時間に間に合わねえや」
「…俺が逃げ出すと思ったのか?誤解を与えるような事をしてすまない。内緒にしててすまない」
「2人に来るか?って言ったのは席の空きがあるから映画を観るくらいなら…と思ったからだ」
艦娘達はたじろいだ。
何が本当か、わからなくなったから。
そこにベルファストが休暇から帰ってきた。
「あら、皆様お揃いで…。あら?ご主人様?今日はレイトショーの映画をご覧に行くのでは?」
「その予定だったんだが……」
「?」
首を傾げるベルファスト。
「…!?ち、ちょっと!ベルファスト!?」
「それは本当の事かい?!」
「え、ええ。レイトショーを観て…漫画喫茶で夜更かしをして…明日のオフを満喫する…とずっと仰られておりましたので…」
「と、いいますか…皆に囲まれて…どうかなさないましたか?ご主人様」
事情を説明する。
「ふふふ……あはははははは」
「そ、それはご主人様…はははは」
「皆様?皆様が1番ご存じのはずですよ?」
「何があろうと…ご主人様が逃げ出す人では無い事を…ましてや…皆様を放って1人で黙って消え行くなんて事は無いですよ」
「いいじゃないですか?たまには…1人の時間もあっては良いのでは?」
と言うわけで特別休暇を貰いました。
なんか思ってたのと違うけど…まあいいか。
次回、提督の休日(1人とは言ってない)
提督は無事に1人で満喫できるのか!?
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