提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
「…お帰りなさい…」
「最初に私達を選ぶとは…流石ね」
ボスっと飛び込んできたのは加賀。
ぞろぞろと空母組が奥から顔を出してくる。
いや…分からんわ
園内マップの殆どが行ってのお楽しみ♡とか…
とりあえずわかるのは…ここは…飯を食う所か…
「お箸止まってますよ?」
……
多いよう…
「私達…一生懸命作ったんですよ!」
わかるよ?
とっても嬉しいんだ…
でもね?
君達の人数を考えようか…
全員で作ってみなさい?
量がね?半端ないのよおおお!?
1人一品だとしても…
考えるのをやめよう……
続いて…犬カフェ…
ちっこい豆柴とか居るのかな…?
と、期待に胸を膨らませていざ入店。
居たよ!ワンコが!!
「さあ…撫でるんだ…可愛いでしょ?」
と、初月が言う。
「……よしよし」
言われた通りに撫でる。
「癒されるでしょう?」
「お前がなッ!!」
俺は初月(犬)を撫でていた。
あぁ…だいたい想像できてたさ!
こーなるだろうってさ!?
でもね?少しは期待したんだぞう?本物の犬が居るって…
「こっちも撫でて欲しいっぽいー」
「わ、私もー!」
犬の格好をした艦娘達と触れ合うカフェなのね…
「司令官…♡」
吹雪が撫でる指に噛み付く。
「はむはむ」
正直可愛い…。
もう片方の手でよしよし…とする。
「えへへ〜」
一瞬…変な感情を抱いたが…やばかった。
「…司令官?」
「狼さんになるっぽい?」
ギクリ…
「そ、それはそれで…」
吹雪と初月達が顔を赤らめる。
顔を赤らめるなッ!
………
「お兄ちゃん!お帰りなさいっ」
「お帰りなさいッ!ママよッ!」
雷……愛宕ぉ……桜三笠までッ……。
「お姉さんよぉ〜」
桜加賀…桜隼鷹……迅鯨…
「殿様ぁ〜」
山城……不知火ッ!?
「嫁成分どこっ!?!?」
さっきから嫁出てきてねえよッ!
「……」
いや、わかってる。
皆必死なのだ。
数多くのメンバーが居て、埋もれないように…。
といっても、誰かを蔑ろにする事はないと分かっていても…不安になるのだ。
いつか神崎 救が元の世界に帰ってしまわないか。
いや
本来あるべき姿…
死後の世界に戻る事を。
アズレンメンバーは不安がっている。
いつか自分達の世界に帰らなければならないのではないかと。
口に出したくても出せない不安。
少し離れただけでも…ザワツク心。
幾度となく…この世界から離れた俺への不安。
だからせめぎ合う。
俺を少しでも自由にしようと言う気持ち。
皆との時間を大切にしようと言う気持ち。
明日とも知れない命だから…。
何となく分かる。
次の…大きな敵との戦いは…ある意味最後の戦いだろう。
俺にとっても…皆にとっても…
その先の事はわからない。
あるべき姿に戻るかも知れない。
この幸せがずつ続くかも分からない。
そう…
今しかないのだ。
今、精一杯生きて…もがいて…
その先にあるのが何なのかは、その時にしかわからないのだから…
俺は入り口に戻った。
え?帰っちゃうの?司令官!
待ってくださいッ!
私達…ふざけてないんです!必死に考えたんです!!
そりゃあ…
自由にしてますけど…
皆…少しでもあなたと一緒に居たいんです!
私達には…あなたしか居ないんです!
他の所にまで嫉妬するのは…よくないと思いますけど…それでも!私達は…例え一秒でも…あなたと…
慌てて吹雪が走ってくる。
「し、司令官?!…気に入らなかったですか?」
不安そうに彼女は尋ねてくる。
「……」
「司令官……?」
「……何だ!?ここはッ!?昨日まで何も無かった筈の島にテーマパークらしきものが!!!!」
「…!?」
「ん?君は?」
「……はっ」
「やあ!私はブッキーだよお!旦那様ッ!」
「ここは…あなたを……癒…す…」ぽろぽろ
「うん」
「たくさんの嫁が…居ます」
ぽろぽろ…と涙を流す吹雪。
「うん」
「きっと後悔させませんから!きっとここが良いって思いますからッ!」
「ぜひ……楽しんで………欲しいです」
「…ブッキー…」
「はい」
「ただいま」
「んむっ!?」
吹雪の唇は涙の味がした。
「し、ししし司令官!?」
「…ただいまのキスなんだろう?入場券代わりの」
「あ……」
「も、もう一回いいですか?」
「おうよ」
さて…
心から楽しんで周るか…
さらっと…ね
どこまでいくかな?
少しでもお楽しみ頂ければ幸いです!
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