提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
もしも今日が世界の終わりならー…
私は…
、
、
泥
それも汚泥とでも言おうか…。
あなたのいない世界は"泥"に塗れた世界。
考えたくない世界。
「あー……喉が渇かないか?」
「どうしました?休憩しますか?コーヒーか何か飲みますか?」
彼は少し照れくさそうに言う。
「いや、いれてくれと言う意味で言ったんじゃないよ。俺が淹れるから…その、何だ…飲まないか?」
「頂きます」
もし…今日が世界の終わりの日なら
もし…今日が私の命の終わりの日なら…
私はあなたの側にずっといてその最後を迎えたい。
もし…今日があなたの最後の日なら…
きっとあなたは一緒には逝かせてくれないでしょう…。
だから私はその最後の時まで一緒に…片時も離れずそばに居ます。
「……どう?」
「…ふふっ、美味しいですよ?」
きっと淹れるのを練習したのかな?
あなたがくれるものは何でも宝石以上に輝いて…
降り注ぐ木漏れ日のように暖かくて…
「よかった…」
「あ!良いなあ!私も飲みたーい!!」
「え?マジ?」
恥ずかしそうにコーヒーを淹れるあなた。
親の熱気と共にコーヒーの芳ばしい匂いが部屋に漂います。
「砂糖とミルクは?」
艦種もクラスも…
海外艦だろうと、世界が違えども…
あなたはずっとその愛情を私達に向けてくれる。
それが堪らなく嬉しくて…幸せで…。
独り占めしたくて仕方ないけれども…大好きな皆と分かち合いたくて。
「……」
「どうした?」
「愛しています」
言葉でも伝えたくて。
「ありがとう。俺も愛してる」
「……」
「……?」
やっぱり言葉だけじゃ足りない…
「…もっと…ください?」
「……おいで?」
「はい」
この人はぎゅーって抱きしめてくれます。
意地悪…。
抱き締められるのも好きですけど…
……むう…
わかってるくせに…
「意地悪しないで下さいよお」
「…ばれた?」
もちろん…
私は目を閉じてあなたに合図を送ります。
それはもちろん…キスしてください…って意味です。
「…」
あれ?
何でしてくれないんですか?
待ってるんですよ?
ねえ?
そんな笑って……
意地悪ぅ!
「何でしてくれないのですか?」
「バレた?」
「当たり前ですよお!」
「むぅ…拗ねます」
プイッとそっぽを向きます。
「君からして欲しいな」
……ズルイですよ。
「……むぅ」
逃げないように…顔を掴んで……
ちゅ…
「愛してます」
あなたは私の1番の人。
この戦いの中で…絶対に守り切ります。
え?
未来では私との間に子供が出来たかも?
今すぐ…もうけましょう!
さあ!さあ!!
「…いいの?救君。私と年末を過ごして…」
今の私の隣には救君がいる。
クリスマスは鎮守府てま皆とパーティをしてたので会えなかったんだけど……
武蔵が行ってこいーって言ってくれたから来ちゃった。
「会いたかったしね俺も」
ゴソゴソと救君が取り出したのはあったかそうなコート。
「え?!私に?」
「うん」
「え……すっごく嬉しい……着てみていい?」
いいよと了解をもらって早速着てみる。
「あったかい…」
とても幸せになるんだけど……
「わ、私…何も用意してない……」
あたふたと慌てる私に彼は笑いかけます。
「いいよ、側に居てくれるだけで嬉しいよ」
「ううん!ちゃんと用意するから!」
「……あのね?」
「その……救君…あのね」
「大好きだよ?」
ゴソゴソと私はコートを取り出して渡す。
「え?!プレゼントあったの!?」
「あるよー!クリスマスに渡せなくてごめんね?」
「俺もだよ。ごめんね」
そういうやり取りをしながら年末を過ごす。
寒い海辺で隣に座るあなたと手を繋ぐ。
お互いが贈りあったコートを着てあったかいけど…手を繋いだらもっとあったかい…。
「……」
「…麗ちゃん?」
彼に引っ付きます。
もーっとあったかくなる…。
「いいでしょー?」
「ん…あったかい」
見つめあってそのまま唇を交わす…。
もう少しで今年も終わる。
ずーっとこんな日が続けばと思う
「あーー!」
「提督ー!」
「指揮官ー!」
「ここに居たのー!?」
「年越しそば出来たよー!」
「はやくはやくー!」
「って!!そんなにひっついてー!ズルイよー!」
と、2人の間に割り込んで来る時雨。
それに気づいた金剛や桜赤城達もやってくる。
ぶーぶー言いながら彼を離さない麗。
「麗ちゃんー!そこ替ってーー!」
「いーやーー!!」
「ずるいよー!」
「そうデース!いくら将来で子供が出てくるといっても………あ」
「え?子供?」
「私の…子供?」
「シット…口が滑りましたデース!!」
「救君との子供?」
「ねえ!?救君?」
「……まあ…うん、そうらしい…」
「え…まあ……うん」
恥ずかしそうに答える救。
まあ、そりゃそーだよね…恥ずかしいよね。
自分とあなたの子供が未来にはいるんだよ!なんて言ったらね…。
「……嬉しいなあ」
ぎゅっと抱きしめる手の力を強める麗。
「…ッ!」
ドキッとする救。
見つめ合う2人を引き裂くように艦娘達がやってくる。
「おーーそーばーー!」
お腹すいたと言う夕立。
「あなたー?…って!待ってるのに他の人とイチャイチャしちゃだめです!」
おたまを持ってムスーーっとする鳳翔。
「…指揮官様あぁぁあ!!!」
嘆く桜大鳳。
「ダメー!今は私と居るのー!」
イヤイヤと離れない麗。
「寒ーい…!でも…
なぜかいつの間にか設置されたであろう鐘から
ゴーンと音が聞こえてくる。
「ええ……」
「おそばー!」
「夜戦ー!」
「ダーリン!」
「寒いー!」
「救君ー!」
「指揮官」
構ってくれ!と言わんばかりに迫る皆笑い掛ける救。
「愛してるぞー」
「「「「「「私も!!」」」」」」
「鳳翔ー!蕎麦食おうー!」
「はい♡あなた」
「いや!待てやあ!!」
走って食堂を目指す。
「今年も一年ありがとう」
「あれ?鐘は?川内さん」
「飽きた」
「さいですか……」
「ずっとこんな風に年末を君達と過ごせたらと思う」
「ずっと一緒に居させて欲しい」
「来年もよろしく」
「かんぱーーい」
「「「「かんぱーい」」」」
幸せそうに過ごす皆を見るのが好きだ。
願わくばこの瞬間が…ずっと続くとを……
「あ!!私!子供の名前考えたんですッ!!」
「今はやめてッ!!」
冒頭のキャラは明確にこの人とは定めてません。
お好きなキャラを当てはめて頂ければ…
今年の5月から大変お世話になりました。
少しでもお楽しみ頂ける作品になりましたでしょうか?
来年もぜひ、よろしくお願いします。
少しでもお楽しみ頂けたら幸いです。
感想などお待ちしてます。
良いお年を〜!