提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ!!

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301話 指揮官と…空母勢の制空権争い(笑)

毎度お馴染みムーンバックス。

 

さーーて今日は?

 

 

 

 

おっ?

何かどんよりした空気が店の近くを通りそうな予感…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

元気のないエンタープライズ。

理由は簡単に想像できる。

 

 

こういうときは気配を消すに限る…

 

 

 

 

 

 

 

「…間宮さんに怒られた…」

 

まあそうだろう…

 

「エンタープライズが食堂にあまり来ない」

と心配した間宮が必死に止めるベルファストを躱してエンタープライズの部屋にご飯を持っていった所…。

 

 

 

レーションだらけの…まあ

生活感溢れる部屋になっていたとか…

 

 

初めて味わう正座でのガチ説教。

 

『いや…あの…レーションばかりではないのだが…やはりな?効率的ではあると思うのだが…』

 

『あの部屋が?』

 

『…片付けようとは思ってるんだ!』

 

『…提督に嫌われますよ』

 

『うっ…それは困る……』

 

『食事はコミュニケーションの場でもあるんですよ?あなたの好きな提督…指揮官も食堂で皆と話してます。置いてかれますよ』

 

『うう…』

 

 

 

そんなやりとりをしたらしい。

 

「ヨークタウン姉さんにも同じ事を言われたよ…」

 

「なるほどね」

 

「……」

 

「気まずいのか?」

 

「え?」

 

「桜赤城や桜ビスマルク達と過ごすのが」

 

「いや…気まずい訳ではない。それは私達の素体の話だからな」

「単純に…楽だからなんだ…効率が……な」

 

 

 

 

「桜加賀と変わらんくらい戦闘狂だもんね」

 

「真面目と言ってくれ!」

 

 

 

「まあ……コミュニケーションは大切だよね」

 

 

 

 

 

 

 

「で?今日は?」

 

「ん?」

キョトンと返す桜エンプラ。

 

「え?」

 

「予定とかは?」

 

「無い!」

 

「何故ここに?」

 

 

「む?い、いつも通っているが?」

「やはり、たまには外食もしないとな」

 

「…これ飲むか?」

と、俺の飲んでいるコーヒーを差し出す。

 

「?何だんそれは?」

 

「スペシャルキャラメルマキアートエクストラソースシロップ」

 

「?!?!?!?」

 

 

「あ…これは部屋も掃除すると言って追い出されたパターンか?」

「艤装を磨こうと思ったのに…くっ!」

 

「よっぽど部屋が散らかってたのねぇ…」

 

「…生活感と言って欲しい」

 

「桜瑞鶴が聞いたら嘆くだろうなあ…グレイゴーストがぁ!!って」

 

 

「……善処します」

 

 

とはいえ、今更戻ったところで…なので

「ベルファスト?エンプラは今日1日フリーでいい?」

 

『…ご主人様とデートでございますか?』.

 

「……そうだと言えば君が不貞腐れるし、違うと言えば後ろのが不貞腐れるし…」

 

うーーーん…

 

『ふふっ…お優しいご主人様ですね。大丈夫ですよ?私はご主人様に誓いの指輪を頂いた身なので、その分の余裕はあります』

『でもまあ…そうですね。帰ってきたら一緒に紅茶を飲んで頂けたら…』

 

さすがは高貴なメイド…なんて会話をしているとエンプラさんがジト目でこちらを見ていた。

 

「…イチャコラの雰囲気を感じ取ったんだが…」

 

「………」

 

 

電話を切ってからエンプラとコーヒーを嗜む。

「苦ッ!!」

 

うぇぇ…と舌を出すエンプラが少し可愛かった。

どうやらブラックは苦手らしい。

 

 

 

「さて…」

 

「?」

エンプラさんは首を傾げた。

 

「出掛けるか?」

その言葉に一瞬、パァッと顔が明るんだが真面目顔に戻って言う。

 

「とても嬉しいが、遠慮しておく」

「せっかくの休みだろう?私は宛てもなくふらついてただけなんだ。指揮官の時間を邪魔はしたくない」

 

 

やはりクソ真面目…

さっきまで電話してたベルファストなんかクッソ食い気味に返事したぞ?

 

「む?指揮官…今他のKAN-SEN(ロイヤルの女)のこと考えてないか?」

 

さすが空母…索敵、警戒能力(女の勘)がしっかりしてらっしゃる…。

 

 

「ん、俺も1人だしさ…暇だし君さえ良ければの話だよ」

 

「……そ、そうか…なら一緒に…」

 

 

 

 

 

「…その話ッ」

「待ったッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!?何!?」」

 

突然の声に振り返るとそこには…開いた新聞を閉じながら登場する3人組が……

 

 

「グレイゴースト!私だッ!……あっ…指揮官…♡」

 

「…久しぶりの出番だぜぇ…」

 

「主殿?私もお忘れですか?」

 

 

桜瑞鶴に、大鳳に、蒼赤城…。

 

 

「なっ……にっ…」

動揺するエンプラさん。

桜瑞鶴に至ってはライバル視が半端なくって何かと勝負を挑んでくる。

大の仲良し(笑)である。

 

 

 

だが、恋の話となれば別ッ!!

活発系…デレ女の桜瑞鶴…

デレ…かつ友達系の千歳…

良妻と見せかけて束縛系?蒼赤城

 

そしてクッソ真面目な戦闘狂の私……

 

 

 

 

 

 

制空権争い(ポジション合戦)が始まった…。

 

 

 

 

 

ファイッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…指揮官もオフなの?デート?なら邪魔したらだめかなあ…」(艦戦発艦)

 

「デートに決まってるでしょ?ダメよ〜邪魔したら」(艦攻発艦)

 

「申し訳ありません…主殿…主殿にオフの街で会えたのが嬉しくて…つい…」(艦爆発艦…カットイン)

 

 

 

 

見事な波状攻撃ッ!!!

 

「い、いや…デートではないぞ?」(艦戦…航空戦不利)

 

「…邪魔だなんて…(艦攻…航空戦劣勢!)

 

「し、指揮官はどう思う?」(艦爆、対空不利)

 

 

 

 

 

 

くっ!デートでない事は分かってる癖に…!

あえてデートと言うことで…邪魔したらダメよね?という事でこちらが「そんなことないの?」って言うのを待ってるのね!?

特に指揮官は優しいから……

 

 

 

 

 

「んにゃ?邪魔じゃないぞ?皆で出掛けるか?」(艦隊援護射撃…)

 

 

 

 

 

 

 

 

見事に制空権喪失ッ!!!

 

 

 

 

負けた…このグレイゴーストが負けた…

 

 

 

 

 

 

 

 

そういうとこおおおお!

指揮官ッ!そういうところだぞおお!

 

3人は一瞬ニヤリとしてワザとらしく言う。

「えっぇー!?いいのぉー!?しきかぁん」

 

「そーだよー!無理しないでよ?提督〜」

 

「でも、主殿がせっかく誘って下さったのですから…」

 

「「「お言葉に甘えましょう」」」

 

 

 

 

 

さすがに空母1に対して空母2と軽空母1という1VS3では部が悪く、かつ指揮官の援護射撃もあって制空権争いは見事に完敗だった。

今度からは…もっと対空にも力を入れようと思った。

 

 

 

 

 

うんうんと頷く救に…少し肩を落とすエンプラだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 





制空権争いとは恐ろしいものだなあ…棒


今後ともぜひ、この作品をよろしくお願いします。


少しでもお楽しみ頂けたら幸いです!

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