提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
「ぴょん…」
「うーちゃん嘘つきじゃないぴょん…」
「…よく言った…」
ヒーローとは…危機には必ずやって来る。
迫り来る深海棲艦。
目の前では友達達が怯えて立っている。
やるしか…ないんだ!!
「離れてて!化け物が…来るぴょん!」
「だめだよ!卯月ちゃん!あなた…武器…を…」
引き止めようとするうづきに卯月はグッと指を立てて言う。
「平気だよ!うーちゃんは強いから!」
「あーんな奴らにうーちゃんは負けない!だから…その子達を連れて早く逃げるぴょん!」
嘘だ。
艤装は展開できても…
武装はない。
死にに行くようなものだ。
だが…
その嘘で彼女達を守れるのなら…それで良い。
ねえ?提督さん?
そうだよね?
うーちゃん…嘘つきじゃないよね?
だって…
私の勝ち…は
あの子達の明日なんだから!
心の底から…守りたいって思ってるんだもの!
私は
時雨や夕立みたいに…素手の戦闘は得意じゃない…
『…弱い』
『それで守る…?飛んだ嘘つきじゃないか!』
迫る深海棲艦!!
「ぐぅ…うーちゃん…嘘つきじゃないもん…」
「絶対に…うづきや子供達を守るんだ!!」
『まだ言う?』
「例え…命を懸けても!!守るんだッ!!」
『なら…死ねよ』
「よく言った」
「素晴らしい覚悟だ…
駆逐艦大好き変態
…いや
「ひとォつ…必死で頑張る天使を…貶す奴を」(長門1カメ)
「ふたァァつ…不埒に天使を惑わす奴を…」(桜アークロイヤル)2カメ
「みイイイイイッつ…皆殺しにする…」(蒼ヒッパー3カメ)
「「「我らッ!!」」」
「
ドカーーン(爆発と紙吹雪と効果音)
『…知り合い?』
「…黙秘するぴょん…」
「……泣くな…卯月。お前は立派だ!!」
「この涙は…恥ずかしさだぴょん…」
「うーちゃん…」
「あぁ…」
長門が答える。
「守りたい…」
「うむ…」
蒼ヒッパーも…
「あの子達を守りたい!!」
「なら前を向けッ!!我らが背後にいる」
桜アークロイヤルが吠える。
目を開けて前を見ろ
「さあ…お前が旗艦だ!!」
「うおおおおお!!!」
『ナンダ!ウサミミと仮面を着けたゴツいのがコチラに向かって来るぞッ!?しかも強え!』
『ヤベェよ…ヤベェよ…マジモンの変態だよ…しかも強え!』
「天使を傷付けた貴様らの罪は重いッ!!」
『お前らの愛の方が重そうだよ…』
「くらえ!我ら無敵のぉぉお!!」
3人が飛び上がり必殺技を…繰り出すッ!!
………
……
…
「と言う我らの日常を描いたドラマを制作中なんだが…」
「……ええ…」
「てか…日常…?」
「仮面ヒーローナガモンは…?」
「泣く泣く打ち切りとなった」
目の前には企画書という名の台本等々を持ったえんじぇるがーでぃあんなる者達が居た。
ほんッとうに駆逐艦大好きを前面に出した変態どもめ…。
卯月は隣で顔を赤らめて立っている。
「主役は誰よ?」
「「「勿論!駆逐艦と私達だ」」」
「え?何?毎回駆逐艦がピンチになんの?」
「あぁ!ちなみにその台本はサードシーズンだな!」
「さーどしーずん?」
うむ…と、長門が3冊の本を出した。
「まず、ファーストシーズンは私が出るぞ!正義のガーディアンは孤独に戦うんだ!駆逐艦から憧れながら…必死に悪と戦う!」
「10話あたりからは桜アークロイヤルが出る予定だ!最初はぶつかり合う2人…だが!やがて和解してチームを組む」
「セカンドシーズンは2人でメインを張るぞ!」
フンス!と桜アークロイヤルが目を輝かせて喋る。
「もちろん…お色気要素もあってな…駆逐艦と私が…くっ…ふへへ…」
「ガーディアンらしからぬ表情だな」
つーことは…
「また最後の方で蒼ヒッパーが出ると?」
「フフ…さすがは指揮官……よく分かったな」
「まあ…天丼方式だよね」
「そしてサードシーズン!私達の各キャラに焦点を当てつつ…エンジェルを救うぞ!!」
「あ!12話あたりでの総集編はないから安心してほしい!」
「そしてサードシーズン最終話では…劇場版への伏線……そして、劇場版では…くっ…これ以上は……」
「げきじょーばん…」
「桜明石達…工廠との製作で、グッズ展開も行うぞ!!」
「本格的なのね…」
「今のところ…卯月をはじめとした駆逐艦、重桜の駆逐艦達も参加予定だ」
「悪役は?」
「そう、悪役は…姫ちゃん、鬼ちゃんを初め、武蔵や桜エリザベス達にオファーをかけている」
「劇場版のラスボスは…提督にやってもらいたい」
「嫌です」
「何で!?」
「なんかいや!!」
「オーッホホホホホホ!!やっておしまいなさい!桜加賀さん!桜大鳳さん!」
「はい!お姉様!!」
「アハハハハハハ!踏み潰しちゃうわぁ!」
桜赤城と桜加賀と桜大鳳がノリノリで撮影してたわ…
「きゃぁあ!!」
「赤城さま…こわいよおおお!!」
泣き叫ぶ重桜駆逐艦組。
アレは演技じゃなくてマジの怖がりだろうなあ…
「「しきかぁあん!!こわいよおおお」」
「え!?」
怖さのあまりに撮影中に飛び出してコチラに飛びついて来る駆逐艦達。
カットが青葉達から入る。
「あらあら…演技が怖かったのかしら?ふふふ」
汗を拭いながら微笑む桜赤城。
「……素じゃね?」
青葉と俺からのツッコミが入る。
「えっ……」
「あ、赤城姉様…!そ、それほどに迫真だったんですよ!」
指揮官!バカ!と言わんばかりの桜加賀の目線が痛いが事実だもん。
だが!!
「指揮官…何だ…その状況は……」
「ん?コイツらが怖が…「提督が悪役になったのか?」
「おいおいおいおいお前らの方が悪役顔じゃないか」
「…そう言えば…指揮官も指輪で天使達を誑かしていたな…」
「は!?」
「お前も泣きながら貰ってただろ!?長門ォ!」
「くっ!悪の道に堕ちるとは………許さん!!」
「おい!目ぇ逸らすな!ナガモン!!」
パキパキと指を鳴らすお三方…。
目の前で駆逐艦が泣いてたらそーなるわなあ…黙ってないわなあ…
んで…
俺がそうなったら黙ってない奴が居るんだよなあ…
「あらぁ?!…まさか…指揮官様に楯突くのかしらぁ?この小娘共はァ!!」
「…決着をつけてやるぞ!エンジェルガーディアン!」
「桜赤城先輩も桜加賀先輩…役に入りすぎです…」
「でも…指揮官様に敵対するなら……消してやりますわぁあ!!」
ヤベー…クッソ頼もしー…。
戦艦を素手で凌駕する空母勢だもんなあ……
手が付けられなくなったら桜三笠と桜天城と間宮を呼ぼう……うん。
「「「いくぞおあおおおお!!」」」
「「「かかってこいやぁあ!!」」」
「この場面の方が絵になるわ…」パシャリ
「…提督が争いの元に……」カキカキ
結局そのあとは全員、怒られた。
正直すまんかった…
だって…あの3人てそんな感じじゃないですか…
少しでもお楽しみ頂けたら幸いです。
感想などお待ちしてます!