提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
ご注意下さい。
果てしなく続く空の向こうは…海だった。
もっと早く君が居たならば…
僕はこうなっていなかったのかな?
殺してやる…
お前をッ!!
殺してやるッ!!!!
「……閣下殿」
「やめてくんない?!そういうの!」
「幸さんの方が先輩なんですからね!?」
「やめてくださいよぉ〜部下にさん付けは〜」
目の前にいるのは 仙崎 幸(せんざき こう)
この世界に深海棲艦が生まれて…海が奪われて、暫くしてから軍に入隊。
戦果自体は可もなく不可もない…くらいのものであるが、不思議と人を寄せ付けるタイプ。
艦娘との関係も良好である。
大ちゃんの跡を継いで遠くの鎮守府からブインに転属してきた…らしい。
今は暇をしてるらしく、こっちに遊びにきた…らしく、麗ちゃんと3人でお茶をしていた。
彼は翔鶴と霧島を連れていた。
こちらは金剛と鳳翔、麗は武蔵だ。
ベルファスト達には早めのお昼を取ってもらっている。
「やっぱりここの紅茶が1番美味しいですよ」
「デショー!?私のオススメデース♪」
「で?やっぱり暇なの?」
「実はねえ…少し相談というか…お願いと言うか…があってね?」
ニヘラと幸が言う。
「ふんふん…」
「僕はずっとね…楽園を作りたかったんだ」
「誰も疎まれなくて…誰も苦しまない世界が…」
「まもちゃんは…この空の向こうは宇宙…?て言ったよね」
「見てみたいなあ…」
「でも…違うから…そんなものなくて…またきっと絶望しかないから…」
ブツブツと何かを語る幸。
その不穏な雰囲気に押されそうになった。
「アノ…?」
金剛が不思議そうに問いかける。
「やっぱり…この世界…壊すね?」
「僕は…ソラに行くんだ」
「は?」
轟音と共に彼等の後ろ…執務室は半分吹き飛んだ。
今までは艦娘…翔鶴と霧島であった者は深海棲艦へと姿を変えていた。
戦艦棲姫…?
彼女等ら麗達を背後から捕らえる。
「れ、れ「暴れるなよ?」
冷たい声だった。
武器は麗、金剛、鳳翔に突きつけられていた。
「敵襲…じゃないんだよな?」
「君も正義だ…」
「でも僕達だって正義で…僕達には君は悪なんだ」
「何を言って…全く意味が」
「馬鹿な真似はやめろ!!」
「この子達は預かるよ」
「救君ッ!!」
何だ!?と艦娘達が入って来て状況を飲み込めずにいた。
「動かないでね?」
「皆の大切な人達が…死んじゃうよ」
「ねえ?まもちゃん。君もこっち側の人のはずなんだ…だからおいでよ」
「意味がわからん!何を…」
「まあいいや…時間をあげるから考えてみて……待ってる」
「麗ッ!金剛!鳳翔ッ!!」
「救君!」
「ダーリン!」
「あなたッ」
彼等はそう言って姿を消した。
「提督よ!私達は麗を追う!お前達は手当を!…リシュリュー!早く追いかけろッ!!」
「どこかわからないわよ!!」
混乱を極める鎮守府。
ただ一つ確かなのは
とある男の裏切りと…大切な人達が攫われた事だ。
「この空の向こうは何があるのかな?」
「え?宇宙だろ?」
「……宇宙?」
それがファーストコンタクトだった。
「…どうも…仙崎…幸です:」
導入です