提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
鳳翔のチョコ………を堪能した俺。
未だに顔を出していない執務室へと行く。
さてさて…
「遅いです」
大淀の第一声はそれだった。
隣の秘書艦である桜ビスマルクも大きくため息をついていた。
え?メイド?桜シリアスはいつも通り目がハート。蒼カールスルーエは桜ビスマルクと同じ反応。
「チョコ…もらってて…」
「…14時過ぎてますよ?」
「すみません…」
「コホン…では…。はい、提督!私からのチョコです♪」
と、大淀がチョコを差し出してきた。
さっきまでの表情が嘘のように満面の笑みで渡してくれた。かなりズルいぞ!?そのギャップ。
ちょこはメガネ型のチョコだった。あと本物のお揃いの伊達メガネ。
お揃いですよ♪なんて可愛いセリフを添えて…
「む、オーヨド…ズルいぞ?」
「指揮官…これは私からよ?」
桜ビスマルクは綺麗なチョコマカロン。
頑張ってみた!と自信あり気だ。
「あぁ!桜ビスマルク様!ズルいです!誇らしきご主人様?!」
「桜シリアスのチョコもぜひ…ってわぁあ」
「っと!そうはさせませんよ?桜シリアス…ドジは潜めてください」
たまたま転びそうになった彼女を受け止めながらチョコを差し出してくれる蒼カールスルーエ。
可愛いハートチョコと厳粛な形…真四角のチョコ。
ありがたいねえ…。
お礼を渡しながら皆でチョコをつまむ。
カップケーキは、結構好評でえへへーなんて笑いながら食べてくれるのは幸せだ。
そんな時にコンコン…と
チョコサンタ兼チョコハンターが来襲してきた。
天龍、龍田はお酒を使ったチョコ。
蒼天龍はお大福だった。
大井、北上はそれぞれトリュフに羊羹。
こう見えてウチの北上は和菓子が好きらしい。
グッと親指を立てて「和菓子の甘さも…いいでしょ!」と言う。
妙高4姉妹は…やりおる…
妙高、足柄のカツ御膳に那智の特選されたお酒…そして食後の晩酌に合う羽黒手作りのチョコボンボン…。
鈴谷はマロングラッセ。
「さすが今時のJK!!」ったらしばかれた。
熊野は「これですわー!」って本当に高級そうなチョコマカロンを出してきた。「さすがお嬢様」って言ったら…以下略
初月は紙袋…
「部屋で1人で開けてくれ…」とのことだった。
柔らかいな?布?マフラーとなかな?
浦風はたこ焼き風の一口パンケーキ。
「遊び心あるやろ?もちろんソースはチョコなんよ」との事で。
赤城ズ、加賀ズ、龍鳳や空母勢は…マジか。
ミニチュアキャラの和菓子だった。
デフォルメされたキャラが愛らしい仕上がりになっている…食べるのが勿体ない……ん?待て?この…半身がないのは?
服装的に俺だよな?……赤城…?
え?待ちきれなかった?
チョコ無しな……
ええい!泣くな!なんだその顔は!?おまっ…そんな顔する!?
そんなに!?ギャースカ泣くかぁ!?
ん?瑞鶴?この瑞鶴のお菓子……チラッ…チラッ。
触れないでおくか…主に甲板……やめとこ。
蒼オークランドに蒼ベルファストは…おー!クッキー?嬉しいね………ん?なんだその顔は…蒼ベルファストや…何をそんなに震えてるのかな?うん?
辛いやつだな?え?そんなことない?
ほーん……ならそれがもしもあったら…お前の部屋のヘビメタ音楽没収な!!
ちなみに蒼オークランドは射撃禁止な!
めっちゃ辛かった。
アホほど辛かった
2人は地獄へと旅立った。
ラスボスは遅れてやってきた。
蒼ポートランドだ。
後ろで蒼朝日と蒼エリザベスが必死に謝るジェスチャーをしていた。
蒼神通は気配を消そうと試みていた。
「…………マジか」
目の前に出てきたのは魔女がかき混ぜてそうな紫色の何か…。
「美味しいからさ!ぜひ食べてくれよな!」
なんて笑顔で言うんだぜ?
あの蒼オイゲンが「味は大丈夫だったわ……マイネリーベ…オイゲン…部屋に戻るわ…」なんて言うんだもの…。
「……これ私達からのチョコ……と、胃薬置いとくねえ」
なんて曙や霞が笑顔で去って…行こうとしたのでその手を掴んだ。
「せえええっかくなんだ!お前らもお呼ばれしてみろろおおお!!」
「ちょ!私達は遠慮するわぁ!!愛されてる提督からチョコは貰えないわぁぁぁあ!!!?」
「そ、そうよねえ!!私達はチョコ渡せたし…部屋で映画でも見るからァァァア!!離しなさいよッ!!」
味は良かった。
でも見た目が地獄だった。
、
「てーーとくー!はい♡ちょこでーす!」
「……はい…その…チョコです」
「おー!夕張に明石達…ありがとう!おー!?ネジ型のチョコ?」
「はい!私達と言えば…これかなあと」
「本物は混じってないよね?ね?ね?」
「何があったの…?提督…?大丈夫よ?安心して?」
全部チョコでした…!!
今年は…割と平和…だったのかな?
「はい、あなた」
「間宮特製いちごパフェチョコ添えです♪」
「おー!間宮のパフェだなー!?」
「私の最中もありますよ?」
「おー!伊良湖最中!」
「2人とも、皆へのお菓子作りのサポートありがとうな」
「うふふ、楽しかったですよ?」
「そうですね〜皆、個性的でしたね」
「でも、変なのは止めてほしいなあ…」
「「面白いので止めません♡」」
あの…と声を掛けられる。
目の前には龍鳳、迅鯨、神威、神州丸、あきつ丸…瑞鳳が居る。
こっそり隠れていた姫ちゃんや鬼ちゃんも出てきた。
彼女達は…
「「「「「「転生チョコです」」」」」」
「重いッ!!」
「はい!まも君♡」
「幸ちゃん。傷…残らなくて良かった」
「あ…心配してくれてたんだ…。えへへ…嬉しいな」
「うん!大丈夫!さあ!この僕の愛がたーっぷり詰まったチョコを受け取って!」
「安心して?チョコだから!」
「え!?僕にもチョコ!?やったあ!…え…みんなにも…?なんだ…特別じゃないのかあ…」
少し不貞腐れてる幸が可愛く思える。
「あの子からは?……ふーん…まだなんだ…」
「…リボンつけた僕を貰っ「次に行ってきます!!」
提督連中にもヤベーヤツが増えてきたな…とか思いながら、1番やばいのは自分だろなあ〜と思いながら考えるのをやめた。
とりあえず全員からのチョコを貰って部屋に戻った。
部屋には妖精さんに運んでもらった大量のチョコがある。
これを愛と言うのなら喜ばしい。……健康上の問題はさておいて…だけども。
そして今、最後の1人を待っている。
きっと彼女は最後にやってくる。
コンコン…とノックの音がした。