提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜 作:ふかひれ
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え? 投稿時間?
だって 夜勤なんです(´;ω;`)
誤字報告等ありがとうございます(๑╹ω╹๑ )
13:41分 訂正箇所を加筆
「うっ....ここは?」
何かとデジャブを感じる。なんて日だろうか?
確か元帥の話を聞いてる時に、後ろから恐らく誰かでは見逃してしまう手刀を喰らって気絶したらしい。
その間に着替えを済まされ…訳のわからんところまで運ばれたと........
納得いくかよおおおおおおおおお!てかあんのジジイも転生者かよぉ!!!てか何回後ろから闇討ちされんだよ!チクショーメー!!
叫んだら少しスッキリした気がする。
ツンツン
ツンツン
妖精さんが呼んでいるみたいだ…。
「なんだい?」
とさっきの絶叫を無かったことにするスマイルで答えた。
「ここ!まもるのくるべきところ!」
あん?ここ?
妖精の指差す先には…
西波島鎮守府
と書かれた木の看板とぼろっちい門があった。
んー?この感じどこかで、、
あぁ やっぱり…艦これか!
俺の遊んでいたサーバーか!
さいはとう鎮守府!
ログイン人数が少なく……最果て鎮守府と言われることの方が多かった所だ5年かけて鎮守府を大きくしたなあ。
ケッコンカッコカリも色んな艦娘としたなあ
仕事の都合でほぼ3年くらいはほとんど遊べれてなかったけどなあ。
などと感傷に浸っていると…
「まもる!!はやくいく!」
と急かされるのでとりあえず門を潜ることにした。
廃屋ってあんじゃん?
第一印象はソレ。
活気もクソもない
花は枯れ草木に囲まれてボロボロの建物が目立つ。
ここでなにをしろと?と辺りを見回してみると…
トボトボと歩く人影が!
おっ第一艦娘発見!早速コンタクトを取ってみるよ!
「こんにちはー」
その人は怯えた様子で答えた。
「ヒッ....誰デスかー?提督の新しい部下デスかー?お願いしまス…殴るなら私だけにして欲しいデース。妹には手出しをしないで欲しいデース」
涙目になりながら訴えてくる。
彼女は…そう、金剛4姉妹の長女の金剛だ。
「は…?」
本来なら「テートクー!バーニング ラァブ!」と飛びついてくる勢いのキャラのはずなんだが…。
なんて言っている場合ではない。
「大丈夫だ金剛!落ち着け!私は君に暴力を振るったりしない!約束する!」
「そう言いながらやるんでショ?みんなそーだったヨ」
「そんなことはない 私も来たばかりだし…その提督とやらの部下になったわけでもない!何があったんだ?私にできることはあるか?」
「ホントですカ?嘘じゃない? ........うっ…ぐすっ、うわぁぁぁぁん」
なんと金剛が号泣し始めた。
おおおおおおちつけ!俺よ!とりあえずどうしよう!
妖精に助けを求めるために妖精の方を見るが妖精はただただ頷いてこっちを見るだけだった!ちくしょう!
女性と交際経験もないばかりにィィィ!!
こんな時どうすればいいのかわからないの…
なんて言わせない!!
動け!私の脳内スーパーコンピュータ!!
リサーチ!
女の子を慰める方法!
リサーチ結果 : 優しく受け止める 抱きしめる等
(※イケメンに限り有効)
くっそおおおおおお!!レベル高えんだよ!イケメン限定かよおおおお!
何だよ抱きしめるって?
こちとら…まともなやりとりしたのは、社会人の先輩だけなんだぞおおお!
「すみまセーン....すぐに泣き止みますカラ....まともな人に会ったのが久しぶり…すぎて」
無理に笑顔を作り言う金剛。
馬鹿か私…いや、俺は。
目の前にいるのは金剛…あの金剛なのだ。
俺が一番最初に建造し出会った艦娘で、初期艦の吹雪と共に我が第一艦隊の旗艦を務めたんだ。
ケッコンカッコカリも申し込んだ。
その金剛が目の前で赤子のように顔を腫らしながら泣いている。
ゲームの中とはいえケッコンした相手が…だ。
女性経験がない?イケメンに限る?だから何だそんなのクソくらえ!
覚悟を決めた俺は震えながらも…そっと金剛を抱きしめて頭を撫でてみる。
「あっ....軍人さん服が汚れてしまいマス!ダメデス」
「そんなこと!どうでもいい!何があったんだ?話してみてくれないか?君の力になりたいんだ」
「実は....」
金剛から聞かされた内容はゲームの中では考えられない内容だった。
提督、部下の日常的な暴力。
艦娘同士を貶める嘘の流布。
補給、入渠をさせない、食事を与えない。
大破進軍なんか当たり前。
駆逐艦は弾除け。
夜戦では空母が弾除け。
逃げることなぞ許されない…。
どれだけ補給が入渠が間に合ってなくても遠征任務の繰り返し。
命令違反者はペナルティ…それも姉妹艦や仲のいい艦娘も連帯責任で…。
最悪は解体される
出てくる出てくる …
「もう、限界デシタ 」
だからあんなに虚無の表情で空を眺めていたのか。
はらはらとなく金剛。
「なんて奴」
と言いかけたその時…
「誰ですか?!金剛を虐めるのは!やめてください!」
ドン!!!!
と、金剛を抱きしめていた俺は、飛び出してきた艦娘に突き飛ばされた。
考えてもみてください!
相手は艦娘ですよ?力の差は歴然ですよ?
そんな相手が金剛を守るためとはいえマジで突き飛ばしてくるんですよ?
そりやあ…
吹っ飛びますよね?
ズシャァァァァア!!!!
おろされる大根の気持ちを味わうように地面に擦られながら4mほど進んだところで停止。
摩擦で体が痛えよ…
なんなんだよう…泣きそうだよお…やっぱりイケメンに限るのかよお…。
「鳳翔サン?!」
「大丈夫でしたか?金剛!あとは私に任せてください!」
「アノ…その人は…違うんデス....って聞いてないデスネ」
その人はこちらは近づいてきて…
むくりと起き上がる私の前で…
土下座をしてきた。
「お怪我をさせて本当に申し訳ありませんでした。全ての罰は私が受けます 解体でも慰みものにでもお好きなようにしてください…。ですから皆さんには…皆さんには....」
彼女は自分が悪役になることで全てを背負い込もうと考えたようだ。
美しい仲間思いと考えればそうであるが…連帯責任を申しつけられたらどう答えるつもりなのか。
ガタガタと震えながら地面に額を擦りつけ土下座を続ける鳳翔さん。
彼女もまた俺の初めての空母だった。
彼女にもケッコンを申し込んでいた。
彼女の朗らかな感じが好きだった。一緒にお店をなんて言われた日にはホントにそこまで想像したものだ。
小さく震える彼女を見るのは辛い。
「鳳翔さん…顔をあげてください。大丈夫です。そんなことしませんから」
「え?でも私は」
「大丈夫です、あと誤解を解いておくと…金剛をいじめていたわけではありませんよ。泣く彼女から話を聞いていたんです。すみません。
抱きしめていたから誤解をさせてしまって…あなたに土下座までさせてしまってこちらこそすみません」
そう言いながら彼女を起こし砂を払ってゆく。
「鳳翔サン!その人の言うことは本当デース!」
それでも半信半疑の鳳翔さんを2人で囲い説明する俺達。
「……すみません....でした」
いいんですよ…これくらいあなた方の受けたキズに比べたら。
しかし何だ?知れば知るほど腹が立ってくる。
あの
どんどんとドス黒い何かが内側から溢れてくる。
その時だった…。
俺は見てしまった…。
「ごめんなさい!次は上手くやるから…許してください!もう痛いのは嫌だよ」
「ごめんなさいっぽい!許してくださいっぽい!」
「煩いぞクズめが 出来ない貴様が悪いんだろうが!痛いのが嫌だだとぉ?コレは教育だ!というか今文句を言ったな?痛いのは嫌だと…?上官に対する礼儀もしらんのか?!貴様は」
「ご....すみませんでした!」
「遅いな、ペナルティだ!貴様らはもう3回めのペナルティだったな
なら貴様と....仲のいい夕立と…同じ艦隊の加賀、愛宕、電も同じく解体してやる。まずは貴様からだ!来い!」
と乱暴に時雨の髪を掴みながら引きずって行く様子が見えてしまった。
見ている周囲の艦娘も辛そうな表情を浮かべていた。
「....ッ!」
そこへ行こうとする俺を2人が止める。
「ダメデース!今行ったら貴方も殺されマース!」
「そうです!優しい貴方が殺されるなんて私は耐えられません」
思わず2人を見てしまう。
しかし…
「痛いです。すみませんでした!許してください!せめて解体するなら僕だけにしてください!!夕立や皆は助けてください!」
時雨が提督に縋って…土下座して言う。
「すみませんなのです。解体なら私だけにしてくださいです」
電も出てきて言う。
「私が1人解体されますから この子たちは許してくださいお願いします」
加賀が…
「夕立が悪いっぽい!だから時雨を許してくださいぽい」
夕立が…
「お願いします!提督!私はどうなっても構いませんので どうか....」
愛宕が…
見ている周囲の艦娘は泣いていた…
皆泣いてた…。
何だこの光景は?
泣きながら引きずられ …
泣きながら許しを懇願して土下座し…
代わりに自分を解体してください、好きにしてくださいと艦娘が言う。
…本来守るべき相手に対して。
身を粉にして訓練し命をかけて深海棲艦と闘う彼女達があんな仕打ちを受けていいはずがない。
「フン!なんだ貴様らは」
と提督とやらが時雨を夕立に向かって放った。
「あうっ!」
「貴様らの馴れ合いはうんざりする…いいか?貴様らは兵器なんだ!兵器は黙って私の言うことを大人しく聞い....」
ブチン…と、何かが自分の中で切れる音がした。
俺は2人を振り切ってその悪の元へ走っていた…。
「あっ!ダメ!」
そして…
バキィ!!
と今まで聞いたことがない音が周囲に響いた。
奴を殴った時と同じだ。
人を怒りに身を任せて本気で殴るとこんな音がするのかと思った。
「何やってんだ貴様ぁぁぁぁあ!!!!!」
「「「「?!?!?!?!」」」
「ぐあっ!!!ななななんだきさまは!?この私が誰だ...と」
バキィ !
と、もう1発殴る。
「何あの人?!」
と艦娘が言うが誰も動けない。
救の形相に驚いて、ただ見るしか出来ないでいた。
いきなり出てきた男は叫んだ
「何なんだよ!!この有り様は!何故彼女達が泣いている!!土下座をして許しを乞うている!解体と命に怯えながら暮らしている!?」
「彼女達は深海棲艦と命を掛けて闘ってるんだぞ?!戦争を!やってんだぞ?!力ない我々に代わって!!!!それを何だ貴様はァ!無駄に大破させ轟沈させ、彼女達をなんだと思ってやがるんだッ!!!!」
「な、何なんだ貴様は?!私を誰だと思っている?!提督だぞ?少佐だぞ?私の兵器をどう扱おうと私の勝手だろう!勝つためなんだ!
厳しいくらいじゃないと…このカスどもはついてこないんだろうが!轟沈なんぞ当たり前だろ戦争なんだぞ!!」
戦争…だから死ぬ…そうだ
確かにそうだ…
だけどな…
「ふざけんな!!何が兵器か!兵器が…泣いて…許しを乞うて!仲間の為に自分を犠牲に!土下座をすんのかぁぁぁぁあ!!!!!」
「彼女達はな…本当は守られるべき立場だろうが!!守る立場なのは俺らだろうが!無力な俺らに代わって戦ってくれてんだろうが!」
「煩いぞクソガキ!私は提督なんだ!この鎮守府のボスなんだよ!
何度も殴りやがって ぶっ殺してやる........おい時雨!コイツを殺せ!そうすれば全て許してやろう!」
「え....」
時雨がちらりとこちらを見る。
しかし、俺はそんなこと知らない。目の前のコイツを何とかするそれだけを頭に俺はクソ野郎の元へ歩みを進める。
「このゲス野郎が....」
「何とでも言え!私がルールなんだ!私が提督である以上!コレは揺るがん!!さあ時雨!皆の命の為に…コイツを殺せえええ!」
「嫌です..もう痛いのも誰かを見送るのも嫌なんです....うわぁぁん..」
「このクズがぁ!くそっ!誰かコイツを....」
俺は基本ビビリプレイだったからね。
体力が1減っても即入渠!
大破進軍なんか絶対にさせない!
それが俺のプレイスタイルだった。
おかげで誰1人なく轟沈する事なく進んで来れた。
そこまでビビリプレイしろ!ってわけではないが到底…奴の考えは理解できん…。
涙が何故か今もとまらない…。
何でこんなに怒っているのか?俺は?
あぁ…先輩に重ねているのかな?もう失いたくないもんな。
そうだな…見送るのはもう嫌だもんな。
「あの人.....泣いてくれているの?私達のために」
泣いている。
あの子達が泣いている....。
辛い時もホーム画面で、提督〜!と呼んでくれたあの子達が…
泣いている!!!
もしかしたら…助かるのか?
いや…無理だろう。
と複雑な気持ちで泣きながらこっちを見ている!!
奴を殴りに行く理由なんか…それで充分過ぎるだろう!!!!
冷静に考えるんだ...。
少佐殿だったな コイツは確か
やってやるよ…精一杯俺ん中の覚悟をぶつけてやろうじゃないか。
御蔵のタヌキジーさんはコレをさせたかったのだろ?
少佐…。
なら俺のが上ではないか
「お前がルールってなら…お前が居なくなれば良いだけの話だろう!特任中佐の権限を持って発言させてもらうぞ!
食事も皆んなあったかい飯を食う!大破進軍?以ての他だ!誰も沈めてたまるか!守りたいなら強くなるなるしかないだろう!しかし誰かの犠牲の上に成り立つことなんぞ許さん!自分を殺すこともさせない!私がこの鎮守府を今から変えてやる!皆でこの海に勝利を刻みもたらすんだ!
たった今を以て私、神崎 救が提督としてこの西波島鎮守府に着任する!皆と共に命を掛けて一緒に歩んで生きて行く!!
「あぁ....この人が私達の....」
ー提督が鎮守府に着任しましたー
どこからともなく聞こえたその声は懐かしい声な気がした。
「なにぃ?!そんな勝手は私が許さ「貴様の勝手は私が許さん」
周りには死んだ目でなく…確かに意思を持った目を持った艦娘がいつのまにか新しい提督の周りに集まっていた。
さっきまで泣きじゃくっていた時雨もそうだ。敵を見る目で
「ぐっ..くそ!こんな事して上層部が黙ってると思うのか!?!乗っ取りだ!クーデターだ!軍規違反だぞ!」
「安心しろ!元帥閣下の許可は得ている!貴様とその部下の方こそ身の心配でもしてろ....」
「ぐうう!貴様さえいなければ!せめて!せめて貴様だけは殺してやる!おおおおお!」
旧提督がどこから出したのかナイフを構えて走ってくる。
「死ねぇえええええ!!」
「時雨...!掴まれた…髪のお礼を....女の命だったんだろ?」
俺は強く新しい仲間の名前を呼んだ。
「わかったよ提督!」
にこやかに時雨は俺の前に立つ。
犠牲になる為でも盾になる為でもない。
提督を外敵から守る為に…だ。
結果として…
旧提督とその部下は艦娘達に半殺しにされ連行されて行った。
元帥閣下が裏で手を回りていたらしくすんなりと事は進んだ。
あんのタヌキジジイめええ!!!
連行が済んだ後も艦娘達は…もといた広場に一糸乱れぬ整列で立っていた。
その前には少し高い台の上に救とその後ろに金剛、鳳翔、時雨が佇んでいた。
「テートクを信じて良かったデース!でもまだ傷が癒えてないからまた抱きしめて欲しいデース!」
「え?!なにそれ羨ましい!提督!僕も髪引っ張られて乱暴されて痛いし提督を暴漢から守ったんだから優しく抱きしめてほしいな?」
前では皆が、整列しているのに後ろではこれだよ....。というか時雨、君は守るを通り越して過剰防衛だったよね?うでが蛇のおもちゃみたいになってたよ?あの人…。
「ねえー!提督ー!痛いよーお願いだよー!」
「また後でな」
こんな時こそ!社畜時代の超絶技能!スルースキルを発動する!
そして話題転換!
「改めて、新しく提督となった…神崎 救だ! よろしく頼む!
そして!さっき言ったことは紛れもない皆との約束だ
戦果も勲章褒賞も物資獲得も敵を倒すことも…二の次三の次だ」
「とにかく…沈むな」
「それだけだ…私の事を信用出来ん奴もいるだろう。だが今からの私を見てほしい。信用足る提督になって見せる」
わぁぁ!と歓声がわ聞こえた。
敬礼を向ける艦娘。
泣き崩れおちる艦娘
よくわかってないであろう艦娘がいた。
これでいい。
「さて早速だが.この嫌な思い出の詰まった鎮守府を綺麗にして新しいスタートを切るぞ!...」
「おー!」
こうして俺の提督生活が始まったり
「提督ー♡ えへへー♡」
時雨の甘える姿は破壊力がやばかった
そのあと私もー!と金剛にひたすら追い回されたのは別の話。
さて 提督の過去編が少し終わりました
胸糞悪いシーンもありました 書きながら胸糞悪いとか思ってました
さて次回からは日常パートに戻ります(๑╹ω╹๑ )