提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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405話 炭酸と紅茶と緑茶 番外編

 

 

母港の夕方…。

 

 

執務なんてものはないので…というか、上層部の動き待ちなのでゆっくりできる。

夕陽を眺めながら優雅にコーヒーを嗜んでいると…

 

 

 

 

 

 

 

 

私室のドアが壁に吹き飛んでいた

 

 

厳密に言うと、私室の扉がそのままの状態で飛んできた。

わぁ!砕けない程丈夫だからかな?漫画みたいな吹っ飛び方をしたよ!?

 

祝!初扉破壊!!

記念すべき1枚目……はフリードリヒだろうけど、あれはノーカン!

んで?

 

 

 

コーヒーを吹き出しそうになりながら、修理費はいくらかな?なんて計算してますと?

 

 

「提督!提督!!見てください!見てください!!この私の姿を」

 

 

 

その犯人は意外な人物であった。

というか大和だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、そこには何かすんごい…やんごとなき姿の大和が居た。

砲身増えてね?なに?その外套は?え?

何があったん?話聞くよ?ドア壊さなくても…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見てください!提督!この大和の改ニ 重を!」

 

 

「え?改ニ?」

 

「はい!改ニ重です!」

 

「え?それって何か…戦いの中で目覚めるものじゃないの?」

 

「………さあ?」

 

 

 

 

 

『恐らくですが、改や改ニ、その先への変化は指揮官との魂の繋がり具合によって変化するようです』

 

「TBちゃん!?」

スマホから聞こえた声は彼女のものだった。

 

「そんな設定だったの!?なら…大和は何で…」

 

『きっと元からカンストなんですよ…あなたへの気持ちが…』

ふむふむ…と聞いている。

 

『低速ではありますが……うわっ何ですかこの性能……チートじゃないですか……………あぁ…だから重なんですね』

 

…?なんか最後の方不穏な感じが…?

 

 

 

 

「む?他の女の人と話をするのは…めっですよ?」

ずいっと寄ってくる大和。

 

「ごめんね?へえ…でも重装ね?強そうだな!期待してるぞ大和」

 

 

 

「はい…これも全ては提督の為なんです。そう、提督に群がる悪き深海棲艦から守り抜く為の力なんですが…。武蔵や長門には格好良さを取られたとか色々と言われてましたけどもう大丈夫。私はこれでやっていけますから…というか提督に群がる望む深海棲艦だけじゃないですよね?他の艦娘とか…世界超えて来た娘達も沢山いますよね?まあどんな娘が相手でも寄せ付けない火力と体力がウリなので負ける気もしませんけど…それにですよ?この改ニのコンバートはあなたとの絆…想いや愛の結晶だと思うんですよ。ウフフ…ウフフフフ…もうこれで私を唯の大飯食いだなんて言わせませんよ?え?入居時間が60時間??ナンノコトデスカ?あぁ、大丈夫ですよ?60時間も一緒にお風呂に入って居られるなら私を幸せですよ?私の甲板装甲の良さ…じーっくりと教えて差し上げますね?もう大和ホテルなんかじゃないですよ?城ですよ?城!アハハ!アハハハハハハ!日本最強なんですよ?!世界最大最強の戦艦ですからね?期待してください?そしてご褒美をください!そうですね…具体的にはあなたの一生がいいですね!はい、2人でアパートから始めましょう!私も働きます!少し貧乏でも仕事からの帰りにお買い物して、あなたの帰りを待つんです。帰って来たあなたにご飯にします?って鳳翔さんのような声をかけるんです。はい、今程の贅沢はできませんけど…夢のマイホームの為に…って頑張るんです!……え?給料はそこそこ良い?ダメです!戦いなんて離れてもらいます!はい!そこから頑張ってマイホーム立てて…子供は…はい!2人は欲しいですね。男の子と女の子です!きっと2人に似て…えへへ…」

 

大和は悦に浸っていた。

 

 

「重って性格の方なんだ?」

 

大和 改ニ重は性格が重くなった重だった。

 

 

「すまんな…相棒……抑圧された…感情が………今の大和…を……」

 

 

「武蔵ィィ!!?」

声のする方を見ると驚く程にゲッソリした武蔵が壁にもたれかかっていた。

 

「昨日から…」

 

「え?何だ!?気を確かに持て!!」

 

「昨日から延々あの話だぞ…?何度もループするんだ……相棒…私は生まれて初めて恐怖というものを味わったよ…姉だぞ?姉にだぞ?深海棲艦は怖くない、死ぬのは…皆と離れるのは怖いが、日常で怖いという感情をもったことはなかったんだ!でも……ハハッ見てみろ…手が、手が震えてるだろ?もうな?これは提督に任せるしかないと思うんだ、うん本当に」

 

 

 

「あら、武蔵?どうしたの?今ね?旦那様と2人の将来について話してたのよ?」

 

「「あっ……」」

 

「2人でアパートから始めるの!私も働きますよ?少し貧乏でも仕事からの帰りにお買い物して、あなたの帰りを待つんです。帰って来たあなたにご飯にします?って鳳翔さんのような声をかけるんです。はい、今程の贅沢はできませんけど…夢のマイホームの為に…って頑張るんです!……え?給料はそこそこ良い?ダメです!戦いなんて離れてもらいます!はい!そこから頑張ってマイホーム立てて…子供は…はい!2人は欲しいですね。男の子と女の子です!きっと2人に似て…えへへ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい…」

 

しゅんと落ち込む大和。

自室へと運ばれた武蔵。

 

 

「色々と嬉しくて…つい……」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

「嫌わないで?旦那様!ダメなとこ言って?直すからあ」

涙目で縋る大和。

「生きていけない!旦那様に嫌われたら生きていけない!!そうなったら…私ッ!私ッ!!」

 

それが既に重いよぅ…

 

 

 

「そうなったら…こんな世界壊しちゃいましょうか…」

 

「まだ来て一月も経ってない世界を?」

 

「だって…あなたの居ない世界なんか…!」

 

「俺はここに居るぞ?」

 

「私から旦那様を奪うような世界は!!」

 

「誰にも奪われてないですが?」

 

「木端微塵にしt…あだっ!?」

そろそろか…と大和にチョップする。

 

「え…あ…私………ううっ」

 

 

 

聞けば、妹や他の艦娘達の改ニが出てくる中でずっと待ち続けた中で出てしまったものらしい。

ごめんなさい!とペコペコ頭を下げる大和を怒ることは出来ない。

 

「……あの…ご飯の用意が出来ています」

 

 

 

 

 

 

「この流れで!?」

食堂に連行される救だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、彼女達は待っていた。

主に出番を待っていた。

最近ほぼほぼ出番をアズレン組に奪われ、空気と化した彼女達は今か今かとその出番を待っていた…。

 

「メインは私達だよね?」

 

「いつの間にかライバルの新キャラも増えちゃってさ…収集つくの?」

 

「てか、これ浮気ですよね?浮気ですよね?私も改ニ実装のあかつきには……確約はされてるんで…ウフフフフ」

 

「やっべ…鳳翔さんの目がヤバイ…」

 

 

 

「好きって言ってくれたのに…」

 

「迅鯨はいつも通りだな」

 

「おい、大和〜?何抜け駆けしてんの?ねえ?」

 

 

 

 

 

 

「はい!」

「鳳翔さんと伊良湖ちゃんの料理に那智の酒に間宮さんのデザートに金剛の紅茶」 

「豪華フルコース」

 

「お、おぉう…」

 

本気だ。

本気のフルコースだ…。

 

鳳翔は特にマジで俺の好みを知り尽くしている。

これはこのメンバーの中でも随一と言っても良い。

 

何せ麗ちゃんとかも鳳翔のトコで修行してるくらいだしなあ…。

 

 

コトリ…と出されたのは…

卵焼きと鯖の味噌煮とお吸い物、筍と蕨のおひたし。

そして白ごはん。

 

その後ろでデザート組が待ち構えている。

 

 

 

 

皆もあんぐりしている。

 

 

 

 

そう、食堂なのだ。

店の構えもなく、店内装飾も何もない…皆がいつも飯を食べる食堂。

盛り付けは普通…いつも通りでお皿も特に豪華な訳でもなく、いつものもの提督専用のものだ。

 

 

 

そしてそれをいつものように美味しそうに食べる彼の姿…。

 

 

 

「あ…」

皆は気付く。

 

普通で良いんだと。

背伸びする必要なんか無いんだ。

 

 

 

どこが1番だとか…そんなの関係ないなって…

 

「…鳳翔さん?私も同じものを」

誰かが言った。

 

鳳翔はクスリと笑った。

そう…その言葉がまるで出てくるのを知ってたように…。

そして「はい」とニコリと笑い返事をして同じ料理を出した。

 

 

1人、また1人と列が出来上がる。

そして…食堂内は皆が同じ料理を前にいつものように笑いながら食事する風景に変わった。

 

 

 

 

「まあ…楽しかったけどね」

 

「良い機会にはなったと思うわ?」

 

「たまには私達も指揮官に料理を振る舞うわね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?誰のが1番良いの?」

 

誰かが言った。

 

「まあまあ、誰が1番とか…ね?もう良いでしょ?」

と、笑うメンバー達。

 

 

 

 

 

 

「あれ?1番には2人きりの熱い夜をプレゼントって言ってなかった?」

 

その言葉と共に食堂は再び戦場に変わる…




悪ふざけです、本当にありがとうございます
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