提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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はい!!
続きです(๑╹ω╹๑ )
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56話 誰が為に鐘は鳴る ⑤ 鈍色の中に輝く

演習における轟沈判定ー即ち体力数値は0を指し

試合の終了を告げる 判定であった

 

 

 

「お姉様ぁあ!!いやっ! 立ってください…」

「こんごぉおおおおお!!」

 

叫ぶ西波島の面々。

 

 

 

無駄よ…

「終わり…ね」

 

 

巌と救の方を見る。

こっちには見向きもしないのね…?

あの子には可哀想だけど…止めに行こうかし…

 

そこで大和は疑問に思った?

 

そういえば

演習終了の鐘が鳴らないわね…

 

 

 

 

「!?」

大和は振り返った!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとそこには…

金剛が立っていた…。

 

 

 

「あなた…?」

 

 

 

 

 

「ま……まだ……よぉ…」

 

 

金剛は気力で立っていた 

 

 

血反吐を吐きながら…

 

 

今すぐ膝をついて負けたら楽だろう。

倒れたら…楽だろう。

 

 

 

 

 

 

でもそんな事思わなかった。

 

 

 

兎に角負けたくなかった!

ダーリンを奪わせなんてしない!

何が海軍最強な大和だ!

 

 

金剛の中はそれでいっぱいだった

 

 

だが現実は気持ちでは埋まらないものもあると

私に容赦なくソレを叩きつける

 

だから何だ!

 

 

強い…強すぎて泣きそうになりマース…

金剛の攻撃は一度もかすることすらなく空を切り

相手の攻撃は 何コレ?ってくらい当たる

何発貰ったか分かってない…

 

それがどうした!

 

 

「それで今まで来られたの?」

フラフラとする金剛に言う

 

 

悔しい…でも事実だ

 

このままじゃ…提督が…とられてしまう

そんなの…死ぬより嫌だ!!!!!!!

 

 

と金剛は艤装を外して殴りかかる

がヒョイと躱される

 

 

「あらあら少し早くなったーー!?ーーでもまだダメ」

 

軽く金剛をいなし蹴りを喰らわせる

 

地面に倒れ…それでも立ち上がろうとする金剛

 

 

「… …あっち、あの人本当に楽しそう…よっぽど救君が気に入ったのね」

 

「……??」

 

「あの人…不器用だからね 仕方ないわ」

 

 

「あなたはどう? 早く諦めなさい!」

立ち上がった金剛にドカッと大和の拳が腹に突き刺さる

 

 

ぐっと 膝を地面に着く

ーーが、またすぐに立ち上がる

 

 

 

「あなたの気力は本当に凄いわ…でもこの程度も乗り越えられないようじゃ…ダメよ、提督さん…諦めたら?」

「明日とも言えない命じゃない…諦めて退役した方が幸せよ?私みたいに…それに強い方にいる方が提督も幸せよ?」

 

「これ以上続けたらあなた…本当に沈むわよ」

 

 

 

「はあ?何言ってるネー…」

膝が笑っている…

 

明日とも言えないこの命だからこそ

本来は交わらない運命だからこそこの人を命懸けであなたを守ると決めたんだ

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

この愛だけは…気持ちは誰にも負けない!負けられない!

 

 

 

 

例えダーリンとこの世界で出会ってなくったって振り向いてくれなくても好きと思い続ける…そう思っていた

 

「つまらないわね…その考えは」

 

はん! ダーリンがシワシワのオールドガイになって…死ぬ、その時に

あぁ 金剛って居たなと少しでも思ってくれたならそれで良いって

そらくらい思えるくらいに好き!

 

 

でも…今はあの人が近くに居る!!

 

YOUは確かに他の艦娘と違う大和なんでショウ

指輪が見えましたー 結婚してマースね…

 

「5年前からよ」

 

こちとら

10年前に建造された時から(生まれた瞬間から)…一目あった時から

私はダーリンに一目惚れしてバーニング・ラブなのよネ!!!

年季が違うのヨ

恋する乙女を舐めんじゃねーよ

 

だから!負けられない!あなたも…超えてみせる…

絶対に渡さないんだ!!

 

ダーリンの泣き言だろうが弱音だろうが何だろうが!受け止めてみせるネ!! 海の上だろうと!陸の上だろうと!強くなかろうと!

1人で行かせはしない!

辛いのも一緒に背負う…だから幸せは2人で…皆で分け合う…!

 

絶対に…ダーリンと一緒に添え遂げる!!!!

だから!!ダーリンは渡さないー!!!

 

 

これ以上したら?沈むかも知れない?本当に死ぬかもしれない?

 

だから?!

だから諦めろって?

 

 

知るか!

そんなの知らないネー!!!

 

こんな傷も 入渠したら治る!!

でも!

 

あの人を失う傷は

 

何をやっても無くならない!

死ぬより怖い傷になるの!!!

 

だから…

負けない!!!ダーリンが…皆が私に任せてくれたんだ

絶対に 負けるかぁぁあっ!!!

 

 

 

「熱いね あなた」

 

 

そうよ 金剛…その気持ちなの あなた達は特別なのよ…?

絶対に出会うことのない提督と出会えたのだから…

なら何に齧り付いてでも…その人を守りなさい

何があっても渡さないと言う気持ちで来なさい

 

艦娘が提督を好きになるなんてよく聞く話だけど…その先なの

 

例え…世界を敵に回してでも… 何を捨ててでも

1人になっても

この人を愛する…守るってくらいの気持ちを持ちなさい

 

本当…悪役は慣れないわね…

 

 

男はきっと馬鹿だから 私達には言えない弱みもあるんでしょう

でもね私達だからこそ分かることができる事ってあるの

私達だって海の上でも陸の上でも負けちゃいけないの

 

私も本気で行ってるの

私だって提督と鎮守府の思いを背負ってるの!

 

来なさい あなたの…全てを見せて頂戴

立ち上がりなさい

何度でも何度でも…立ち上がって、這い上がって

泥臭くても…進みなさい

 

轟沈なんて覆しなさい!!!

 

 

じゃないと 寝転んでいたって、膝をついていたって

敵は待ってくれないの!

それじゃあ

あなたの最愛の人は守れないのだから!!!

 

 

 

「…大和サン…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真っ暗な世界から 呼ばれた気がして生まれたら(目を覚ましたら)

届かない画面の向こうにあなたが居た

 

「金剛!俺は救!よろしくな!」

 

はいーー

 

「こんな俺だけど…ケッコンカッコカリしてくれ」

 

はいー喜んでーー

 

 

「愛してるよ…金剛 」

「初めてのキス…なんだぞ」

 

はい 私も…デスーーー

愛してますーーー

 

声も手も届かないのが悔しかった

 

でも今なら

 

 

 

「ダーーーーリーーーン!!!」

力の限り叫ぶ

届け 届け!!

 

 

「金剛ーーーーー!!!!」

…ダーリン?

 

 

 「「あい らぁぶ ゆううううぅ!!!!!」」

 

今なら

届くから…私の声が!手が!!

 

 

 

「よし!元気出たネー」

 

まだやれる!!

 

 

 

 

とにかくこの大和は今まで対峙してきたどの相手よりも何倍も強い

わかる

提督との絆がすごいのだろう

話に聞くより…あの人は艦娘と……

 

でもそんなのは今はどうでもいい

 

さてどうしよう

 

 

 

「お姉様ぁぁぁぁあ!!!!負けないでください!!!」

「負けは!榛名が!許しません!!!」

「金剛ー!!いつでも代わるわよ!!」

「しれっと!!!正妻ポジ取ろうとするなーーー!!」

「か・わ・れ!か・わ・れ!か・わ・れ!」

 

「でも」

「「「負けないで!金剛!!!」」」」

 

皆…?

 

へっ 誰が代わりますカー

このまま正妻ポジは私のものネー

それにしても

何この感じは

何だろう…離れてるのにダーリンが…皆が一緒にいる感じ

後ろから肩をもって… 行くぞって言ってくれてるような…

 

 

提督との絆 仲間との絆は艦娘をより強くする 

想いが全てを凌駕する事だってあるーー

限界まで力を振り絞っていた金剛に皆の気持ちが背中を押した

 

金剛はまさに 己の限界の先へ行こうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…金剛ーー改二丙 超高揚状態 

 

 

 

 

金剛は輝いていた

 

金色に 強い光を放っていた

 

 

あの鉄底海峡の戦いの時よりも更に強く!

 

 

 

 

 

 

 

行ける気がする!

「行っきマーーーッス!!!」

と金剛が攻める

 

目にも留まらぬ速さだった

大和は金剛の攻撃を歴戦の経験から偶然防げたものの

その身体は大きく後ろに動かされた

ジンジンとした痛さだけじゃない

何か熱い物が腕から込み上げて来る

 

 

「あなたーー熱いわ!ー最高よーー」

 

「でもまだ足りない!」

 

大和は一気に距離を詰めラッシュを浴びせる

撹乱の乱打から

本命のストレート、ハイキック

 

他の鎮守府の艦娘もあなたも砕いて来た…

常勝な、パターンだった

 

はずだった

 

放った両の拳は受け止められている…

ウデが…ピクリとも動かない…!?

 

 

「あーーい がーーーっちゅーー さあおありゃぁぁ!!!!」

 

頭部に走る鈍痛!

視界が一瞬揺らいだ

…金剛の頭突きだ

 

「は?」

 

ぬるりと血が額からでているようだ

クラクラしてきたわ…

ペロリと舐めて言う

「ぐうっ…あなためちゃくちゃよ…」

 

「ラブ ぱわー デース! 笑ってますヨー?大和」

同じく額からの血を舐める金剛

 

「ええ!楽しくて仕方ないわ!もう! 見せつけてくれちゃって…

 

 

「さあ! 行くわよ…!!!」

私も全力で応えるわ…

 

大和が動く…

それは戦艦にしても何にしても早すぎる動きだった

 

 

 

大和は全力の更に向こう側に到達した もはや艤装も悲鳴を上げる速さだっただろう パシッと髪を結んでいた紐が切れたのだから…

 

今までにないほどに全力だった

 

 

 

ーーーはずだった

 

なのに

金剛の拳が目前に迫っていた

 

なぜ?

と大和は思考した

でもわからなかった

 

 

単純な話だった

 

 

金剛がそれ以上の速さだったのだーーーー

 

ゾクッとした

私がこの娘に恐怖しているの?

ありえない…

 

 

「ダーリンは渡さない…絶対に!絶対に!!!」

 

金剛は艤装を装備し直していた

全ての砲撃を自分の後方へ撃ち出していた

たかが知れた推進力にしかならないだろう

しかし

その刹那の速さが 更に加速を金剛に与えた

 

背中が熱い   知るか!

破片が痛い   知るか!

もう限界だ   知るか!

 

 

 

「バーーーニングゥゥ…」

 

砂煙も声も音も軋む艤装もまるで全てを置いて先に行くような 

そんな速さだった

 

「くうううっ!!!」

金剛の拳が大和顎に当たる

 

 

「ラァァァァァァァァァアブ!!!!」

金剛の拳は大和の顎を捉え打ち上げていく

 

回避など出来るはずがなかった

反撃に回る時間も

何より…体が動かなかった

 

 

 

 

私の顎への衝撃と共に視線は金剛から青い空へと移った

ちらっと横に視線を移す

 

あら…あの人ったら……

 

 

そのまま地面に背中から落ちた大和が

 

 

「あなた…負けたわ…全力で、負けたわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フーッ…フーッ… ッハァ!!! 勝った…?」

最後の動きはよく分かってないけど

自分が自分じゃない感じだったけど

 

お願い…立たないでと願う

 

 

ヒラヒラと大和が 手を振る もう無理よと

 

勝った…

「勝ったよおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ジンジンと痛む拳を天に掲げて金剛は叫んだ

 

 

 

 




お気に入り250ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
もう嬉しくて嬉しくて
気分が高揚します
こんな稚拙なのにお付き合い頂きましてありがとうございます(´;ω;`)

お気付きだと思いますが
作者は狂気とカオスで話を作成しております




金剛超メイン回でした 
超ヒロイン 提督大好き勢としては金剛かなあ…と


もちろん他の艦娘にも活躍の機会は来ますとも!(๑╹ω╹๑ )


夜には次回更新します!

少しでもお楽しみ頂ければ(๑╹ω╹๑ )!幸いです!
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