提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

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エピローグです(๑╹ω╹๑ )




74話 西波島大決戦 ⑤ エピローグ 月は星と共に還り、陽は昇る

夜は明けようとしている

月は沈み また太陽が登ろうとする

 

 

祐樹が言う

「まあ…僕は君にたくさん嘘をついていた訳だ…すまない」

 

「怒る理由はないですよ」

「まあ…君ならそう言ってくれると思ってたよ」

 

握手を交わす

触れられるのが不思議だが…

ありがとう…

 

 

「さあ…僕達は還るよ」

 

「僕達は過去の者だからね…未来は…君達のものなんだから」

 

「先輩…」

 

「はは!君は最後まで先輩と、呼んでくれるだね」

「君は君…僕は僕…か…ありがとうね」

 

 

 

 

「少し寂しいですけど…」

「一緒に戦えて良かったです」

 

 

「阿賀野…矢矧…」

 

「まあ!祐樹提督の方がいい男ですけどね!」

「こら…能代…」

「もう離れませんからね?」

 

 

「能代はまあ…提督とずっと離れないでしょうから…でも!私達はもしかしたら、また生まれ変わって本当にあなたの元に行くかもよ?」

 

「おいおい 自分の提督の前でそれはダメだろう」

と笑う(表の僕)

 

「いや…その時は頼むよ…このじゃじゃ馬達をね」

 

 

「あっ!ひどい!!」

「抗議します!」

 

 

 

「「ハハハ」」

 

 

「もうこうやって出てくる事は無いかな…本当に君の中で…世界を見させてもらうよ…たまに暇になったら話しかけるかもだけど!」

 

「怨念は自然なものだから…また来ると思う…でも 君達なら…」

 

 

 

 

何故僕達が今日勝てたかわかるかい?

 

絶望していなかったからさ

怨念以上に…希望に満ちていたからさ、幸せだからさ

そして…きっと愛情なんだ

 

わかるかい?

君達のの力なんだよ… 表の僕

 

 

 

君の周りには沢山の人が居る…

君は…沢山の人を助けて…救って

助けられて 救われて 様々な縁を作るんだ

 

それがいつしか…世界を救う鍵になるはずなんだ

 

 

 

だから君は幸せな鎮守府を作って欲しい

怨念が深海棲艦を作るなら

それ以上に幸せな艦娘を…

 

そして艦娘を沈めないように…

 

 

 

それはきっと広がって行くはずなんだ

 

僕には出来なかったけど…

 

ガシッと肩を組む2人

「できるね?後輩君」

といつもの先輩で言う

 

「もちろん!先輩!」

 

 

またね…ーーーー

コレからの君達に武運長久をーーー

 

 

さよなら!提督さんー!

また会う日までー!

 

 

 

…御蔵の方へ向き敬礼をする

短くて…長い付き合いだった…

 

 

御蔵も同じく敬礼をしていた

「…ありがとう、そしてご苦労様…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて… 私達も還りますね?明石さん!夕張さん!」

 

「もう帰っちゃうの?」

 

「はい!戦場ではありませんでしたが 一緒に戦えて…良かったです!悔いもありません!清々しい気持ちです!ありがとうございました!」

と笑顔で敬礼をする者達

 

「いえいえ こちらこそ!助かりました!ありがーーーーー」

明石と夕張がお礼を言おうとする

 

しかしそこには最初から誰もいなかったかのように

2人だけが敬礼した姿で立っていた

 

「お礼くらい言わせてよ…せっかちさん達」

 

「ありがとう…あなた達のおかげで…」

 

 

 

 

 

 

海の艦娘達も続々と還って行く

もしやも… 何処かで出会えたなら…

また一緒に戦いましょう…と

 

 

 

 

 

「全く…アンタは…再婚が早いさね!まーーーったく!」

 

「いや…そのな…」

 

「ふん! なんてね とっとと前を向いて歩んでおくれ」

 

「夏枝…」

「アホみたいに!浴びるように酒は呑まない事だよ!!!」

 

「大和…このバカ亭主を頼んだよ」

 

「はい…」

 

「こら 萎縮すんじゃないよ」

「このバカを面倒見切れるのはアンタくらいだよ」

 

「はい!頑張ります!!」

 

 

「肩の力抜いてね…やりな」

 

 

 

 

 

 

 

「お…お母さん?」

 

「夏子…」

 

お母さんお母さんお母さん!!

うわぁぁん!お母さん!

娘は母に抱きつく 強く強く強く

「夏子…ごめんね…約束守れなくて…」

 

「ううん! でも今日こうやって会いに来てくれた!!」

 

「はは…コレからは…お父さんとお義母さんの言う事をよく聞くんだよ」

 

 

「うん!うん!!」

 

「後ね…」

 

「うん」

 

 

「私の娘なんだ! 負けんじゃないよ!好きな奴が居るなら絶対に負けんじゃないよ… アンタは強い子だ…まずは…料理から覚えな」

 

 

「うっ…頑張るよ…」

 

 

 

 

「アンタ…」

 

「あぁ」

 

「後は頼んだよ」

 

 

「ああ!」

 

女は3人を抱きしめる

愛おしそうに…涙を浮かべ

 

 

湿っぽいのは嫌いだからね

アタシゃ 行くよ

 

ぐっと 親指を立て女は言う

 

ゆーーっくり ジジババになってからこっちに来な!

ずっと待ってるからね

早く来たら…承知しないよ!!

 

 

まあ大丈夫さね

アンタ達ならーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は最後まで彼女らしかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思い出す…鉄提督海峡…

あの時の敵が目の前に居る…味方として

 

「ありがとうございました」

と麗が言う

何でも…麗のピンチに駆けつけてくれたとか

 

 

「大将殿…ありがとうございました」

とお礼を言う

 

「ふん! 電が行こう行こうと言うから…お盆だしな…

それに… お前達には…借りを返したかったからな!」

 

「意外と良い人なんですね?」

と茶化す

 

「うるっさい!!」

 

「まあまあ 提督さん… 笑顔で帰るのです!」

「うっ………はあ…仕方ない…」

 

 

「またな…」

「そうだ……たまにで良い…墓参りでもしてくれや」

 

「島の1番良いとこに墓建てておきますよ」

 

 

「おう」

 

 

 

 

「あの!」

 

と麗が言う

 

 

「何だ?」

 

 

「見ててください!私!ひよっこから!立派な提督になりますから!」

 

 

 

 

 

「…頑張りな…お嬢ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「親父…」

数年ぶりに呼ぶ声が聞こえた

振り返る

そこには… 夢にまで見た

もう一度会いたかった 息子がいた

 

「祐樹!!!お前なのか?お前…生きてたのか?」

信じられなかった

これは…夢か?

 

 

「違うよ… お別れを言いに来たんだ」

 

その言葉が…嘘ではないと

分かる

 

「…ッ!  そ、そうか…仕方ねえな…最後に会いにきたってか!」

 

 

「うん!そうだ!聞いてよ!僕…世界を…救えたんだ!

彼と一緒にね!…」

 

「そ そうなのか?…お前は…… 彼ってのは…救か?」

 

「うん! 今度は本当に彼の中に帰るから…もう会えないけど」

 

「どうしても伝えたい事があって」

「なあ…親父」

 

「何だ?」

と涙を溜めた祐司が言う

 

「本当にありがとう… 体に気をつけてね…コレ…」

と祐樹は自分の勲章を父親に渡した

 

 

「…ああ!いい勲章じゃねえか!」

それは…少し焼けていて  傷だらけの勲章だった

 

「僕が…生きた証…提督として 皆を命がけで守った証」

 

生きた証ー

それは死んだと言うことを再び目の当たりにするという意味

もう、こうやって会える事はないと言う意味

 

たくさんバカをやった

たくさん喧嘩もした

 

もっとたくさん……したかった

 

 

 

堪えきれ無かった

うっ…うっ…と声にならない声を上げて

涙をポタポタと勲章に落としながら

それを強く握りしめ

父親は言う

 

 

「ありがとなあ……お前もな…元気でな…

 

 

お前は…お前は!!!大好きな自慢の息子だ…!!!!」

 

と父親は息子を抱きしめる

ずっと…こうしたかった

分かっている…もう時間はないと 離したくないと

でも…あぁ

この…瞬間が…… 来てくれたことに

感謝しないと…

 

 

 

 

 

 

僕もずっとこうされたかった

ずっと…聞きたかった言葉だった

 

こめんね親父 先に行ってしまって 置いて行ってごめんね

ずっと言いたかった!

 

ありがとう…

僕も…ずっとこうしていたい

お酒も一緒に飲みたいし…

 

そうだ…

結婚相手も紹介したかった

能代っていうね艦娘なんだ…

 

 

「…その子か?」

 

視線の先にはその子がいた

 

「あの!はじめまして…私は…彼の部下の…」

と能代が挨拶をする…

 

 

「能代さん? べっぴんさんじゃないか!  こいつはな…俺の自慢の息子なんだ…頼む… 向こうで…1人は寂しいと思う…だから…頼む…いや!よろしくお願いします…よろしくお願いします…」

男はは泣きながら頭を下げる

 

 

「そんな!私こそ…不束者ですが!!」

能代も祐樹も涙を堪えられない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛する父から…愛する息子と義娘へ

愛する息子から…愛する父へ

 

 

 

 

 

 

そろそろ…行くね

本当にありがとうーー

親父… こんな僕を誇りに思ってくれて嬉しいなーー

大好きだよ 親父ーーー

 

 

 

2人は…笑顔で旅立った

 

 

 

 

「祐樹! 祐樹いい!!」

 

男は泣いた

 

軍へと見送った日の事を何度後悔したことか

何度自分を責めた事か

 

男は全てを知るわけでは無い

それでも…分かる…

自分が彼を軍へと送り出した時 見送った時の息子とは

ひとまわりも…ふたまわりも…それ以上に

大きな彼を見て きっと本当に大した事を成し遂げたのだと

 

最期は 幸せだったんだ とー

何故なら…男は 松田祐司は

松田祐樹の父親だからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に…まあ最後はいい人生だった

君が羨ましいよ…救

何度も思ったよ…そこが僕ならなあって…

 

でも違うんだ

君だから…君だからそう在る事ができたんだ

 

いくつも君に嘘を混ぜて話した

でも君は…

 

一緒に闘いたかった

もっと一緒に飲みたかった

もっと愚痴りあって…

もっと…仲良くしたかった

 

でも 最期に君と肩を並べて戦えて

それだけで…嬉しかった

 

君は僕を 1人の先輩とずっと言ってくれた

それだけで…嬉しかった

 

ありがとう…

 

「能代…いこうか」

 

「はい…どこへでも…あなたとなら」

 

「彼の中に戻るのさ …きっと楽しいぞお だって…救だからね!」

 

「阿賀野達がまた生まれ変わってでも会いに行くって言って、すぐに皆を連れて帰りましたからね」

「すこし妬けちゃうけど…僕には君がいるからね」

 

「そうですよ? 離しません …行きましょう」

 

 

 

 

 

今日を生きる者は明日へ

昨日を生きた者は思い出へ

在るべき処へと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあーー!! 帰って朝ごはんにしよう…!!」

 

日は昇り…明るい世界を照らす

大きな海に 声が響いた

 

 

 

 

 

 




太陽と月
昼と夜で主人公を分けた…つもりでした


少しでもお楽しみ頂けたなら嬉しいです

感想、評価、メッセージ等等頂けると
嬉しくなります(๑╹ω╹๑ )!
早くこの、艦娘出して! こんな話を!!
などありましたらお気軽にどうぞ!




あ!完結じゃないですよ!



次回から日常パート(๑╹ω╹๑ )

夫婦話も作成中です

提督の同行者

  • 金剛
  • 榛名
  • 加賀
  • 赤城
  • 姫ちゃん
  • 翔鶴
  • 長門
  • 麗ちゃん
  • 桜赤城
  • 桜大鳳
  • ベルファスト
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