提督の鎮守府生活 〜最果てと呼ばれた西波島鎮守府での日々〜   作:ふかひれ

93 / 453
90話 居酒屋鳳翔 小話 メニューにない注文

ここは居酒屋鳳翔…。

夜から開くこの店は、食堂とは違った空気のお店。

今日も色んなお客さんがやって来ます。

 

「いらっしゃい」

「いらっしゃいませ」

 

「え!?救君!?」

「提督!?」

 

驚く長門と麗。

無理もない…なぜなら提督が割烹着で立ってるからだ。

 

(似合いすぎるだろおおおお!)

(かっこいいよおおおお)

 

「カウンター…どうぞ」

 

先客に隣に失礼します、と声をかけ座る。

 

 

「はい、おしぼりとお茶です」コトッ

「注文が決まったら教えて下さいね?」

 

 

「オススメは?」

 

「あなた、オススメは?」

 

(あなただとおおおおお!…あっ、いつものことだ)

 

「んー、明太入りの卵焼き、焼き鳥の盛り合わせかなあ」

 

 

「「それください!!」」

 

「はい、少しお待ち下さいね?」

 

 

「はいよー」

と、提督は裏に焼き鳥を取りに行く。

 

 

 

ふと、長門が横を見ると血の涙を流すアズレン組が居た。

 

「まるで…本物の夫婦みたいじゃない…!!!」

「羨ま…妬ましいわぁぁあ!!」

「鳳翔様もキャラ付けが凄まじいですね」

 

 

うん。すごいわかる。

 

「確かに…鳳翔…羨ましすぎるぞ」

 

 

「ふふふ、実は私も驚いてるの」

と、鳳翔が言う。

 

「あの人がね?料理が上手くなりたいし、皆ともっと触れ合いたいからって…ね。人が多いとココも大変だし……2人でお店をするのが夢だったし…私も少し甘えてるの」

と、鳳翔が顔を赤らめて言う。

 

 

「「「「「ぬぁぁぁぁぁぁあん!!!」」」」

 

羨ましい!

羨ましすぎるぞおお!!

 

 

「いいじゃないですかー…皆さんは毎日会えるんだから…」

「私だって毎日会いたいし…指輪も欲しいのに…」

 

 

 

うっ…

 

全員が固まる。

「で、でも!麗さんも大切にされてるじゃない?」

鳳翔さんがあんなに焦ってフォローしてるの初めて見た…。

 

「そうよお?麗ちゃんが来るって時はあの人も楽しみにしてるみたいよお?」

桜赤城まで…。

 

 

「皆…指輪貰ってますよね」

 

「「「私達は右手だから…」」」

「というか、麗が指輪を貰ったら…完全な夫婦じゃないか…」

 

「ペアリングでもいいんです」

 

 

 

そこに戻って来る提督。

 

 

「おー?皆仲良さげで何よりだ!今から作るからな!待っててな!」

爽やかな笑顔で言う提督。

 

違うの、もっとドロリッチなお話なの。

 

 

 

卵焼きを出してくれた後に焼き鳥を焼く。

 

ジュウジュウと炭火焼きで焼いてくれる。

 

焼き鳥を焼く…姿…あぁ…いいわあ!

袖から見える筋肉質な腕…焼き鳥よりもそっちにかぶりつきたいですよお…。

 

 

「はいー!おまちどうさん!」

料理が並ぶ…。

 

 

「美味しいですわあ!指揮官様ぁ!!」

 

「……メイドとして…いや、KAN_SENとして最高の幸せです」

 

 

 

「ねぇ…救君?」

 

「ん、なに?追加?」

 

「うん、欲しいものがあるの」

 

「いいよ!なんでも言って!」

 

「指輪が欲しいな…」

 

「「「「「「?!?!?」」」」」」

 

 

「メニューにないよ…?」

 

 

「う、ううう麗ちゃん!?」

と、鳳翔が目を丸くして言う。

 

「あはは!酔ったのかな?!麗は〜」

長門も焦っている。

 

「酔ってないですよ!お茶しか飲んでません!…ココにいる皆は全員指輪貰ってますよね。私貰ってないです」

 

「他の艦娘も貰ってない娘もまだ…」

 

「ここ最近増えてますよね!…救君…だめ?」

 

 

「……えと、あの…」

 

「……待ってるね?」

 

 

「ちょっと!小娘ッー!!私達だって左手に貰ってないのよ!私達の方が先に左手に欲しいわよ!ーーと言うわけで下さい!」

「あと焼き鳥のぼんじり追加で」

「ご主人様…私も左手に頂きたく存じます」

 

 

「長門と鳳翔はいいですわねぇ〜余裕そうで…」

桜赤城がチラリと2人を見る。

 

「いや、あの…何だ…アハハ」

 

 

「救君!?」

「「指揮官様!?」」

「ご主人様!?」

 

 

 

「はっ、はぃぃ」

「頑張りますぅ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言質取りました…からね?

 

 

「恐ろしき執念だな…なぁ…鳳翔…」

「そうですね…」

 

でも、そこまで皆に想われている人が私に指輪をくれたのなら…こんなに嬉しい事はあるだろうか?

「ふふふ」

と、左手の指輪を見る。

 

ジトーっとした周りの目は気にしない。

 

 

 

その時…

 

 

 

 

「指輪と聞いて!!!!!」

赤城と夕立………天龍も!?

 

他にもわらわらと雪崩れ込んで来る艦娘達…。

 

「僕はもう貰ってるから…」

自慢げに左手を見せる時雨…。

 

 

 

「「「「「提督さん!!!!!!!今すぐ!欲しいです!」」」」」

 

 

「指輪はメニューにはないですううう!!!」

 

 

 

より一層騒がしくなった居酒屋鳳翔だったとか。




雨が…嫌ですねえ(´;ω;`)

少しでもお楽しみ頂けたなら幸いです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。