エゥーゴ降下部隊によるジャブロー攻略作戦。
背後をティターンズの追撃部隊に襲われれば危なかったが、アムロが完全に追撃部隊を撃退し、予定通りのMSが降下に成功しジャブローに残っているのは一年戦争時代のものがほとんどで、リックディアス、マラサイ、ネモは性能差を活かして優位に戦闘を進めていた。だが連邦の味方諸共エゥーゴを核で始末しようとする卑劣な作戦が実行され、エゥーゴは敗退を喫するのであった。
たまたまガルーダ級が二隻停泊していこともあり辛くも脱出に成功したエゥーゴ。核の炎で燃え上がるジャブローを背後に逃走するエゥーゴだったが、突然世界的な電波ジャックをキャッチするのであった。
「電波ジャックだと」
逃走の指揮を執るべくブリッジに上がったクワトロがオペレーターに問い掛ける。
「はい。どうもジャブローだけで無く全世界規模で行われているようです。かつてのギレンのガルマ追悼演説並みです」
「そうか」
淡々と答えるクワトロの心境は? グラサンが覆い隠す。
「どうやら始まるようです」
「どうせだ。艦内全部に流せ。拝聴させて貰おうじゃ無いか」
モニターにはサングラスで素顔を隠したアフロの青年が映し出された。
青年は静かに語りかける。
私はかつてニュータイプと呼ばれた者だ。
その力を地球連邦政府に恐れられ暗殺され掛けたが、辛うじて逃れた私はここ数年連邦の行いを見ていた。
地球の重力に魂を惹かれた者達は地上から宇宙支配出来ると思い上がり、スペースノイドが平和的に参政権を要求しただけで、毒ガスを流しコロニー一つを虐殺した。
ここで三十番地の内部の光景が流される。
その子供を抱えた女性のミイラは見る者へのインパクトは絶大だった。
特権階級によるスペースノイドへの弾圧、いや虐殺は許されることではない。平和的要求に対する地球連邦の答えに失望し正義の怒りに燃えた私は同志と共にエゥーゴを結成し抵抗運動を開始した。
この放送を聞く者には暴力の行使はかつてのジオンを連想させ絶対に悪だと言う者もいるだろう。だが平和的に要求した答えがこれでは暴力に訴えるしか無いでは無いか。
この光景を見て怒りが湧き上がらないのは人間ではない。それは感性の死んだ奴隷だ。
怒りに燃え、我々は正義の怒りを示すため今日ジャブローへ総攻撃を行った。
だがこの戦いで我々は更に地球連邦に失望することになった。
見ろこれを。
ここで核の炎で燃え上がるジャブローの光景が映る。
地球連邦は我々を手っ取り早く倒せるとばかりに、ジャブローを守る兵士達諸共核で一掃を図ったのだ。
これが許せるか?
彼等は自分達の権力を守るためなら自分達が住む土地ですら躊躇うこと無く汚染させる。
これはスペースノイドとアースノイドの戦いではない。
連邦特権階級不敗に対する民衆の怒りなのだ。
目覚めよ。
もはや自分は関係無いと傍観出来るときではない。
気付いたときには地球にすら住むべき場所は無くなっている。
目覚めよ。
全ての人はニュータイプになれる。
我々は君達を信じている。
目覚めよ、人類。
ここで放送は終わった。
これはティターンズでは無く地球連邦政府に対する宣戦布告にも等しかった。
上手くいけば世論を味方に付けられるが危険思想として捉えられ敵に回してしまう可能性もある。
アムロの人間を信じたこの賭け吉と出るか凶と出るか、それはまだ分からない。