「邪魔だ」
迂闊に立ち塞がったジムⅡ+SFSを撃墜しアムロは突き進んでいく。
敵主力のハイザック+SFS隊はクワトロ隊が引き受け。切り札のアッシマー隊はカミーユ隊が引き受けている。その間隙を切り裂くようにアムロ隊が突き進んでいく。
途中にある防空設備は上陸した水中MS部隊が破壊してくれているので、このまま一気にニューギニア基地本部まで強襲出来ると思われた矢先だった。
!
「全機急速降下」
アムロが部隊に緊急命令を出し、マウアーは直ぐに反応し墜落同然の降下を初め、反応のいい部下はそれに続いていく。
だが反応が遅れた者達も居る。反発をしたとかで無くただ単に咄嗟の反応が出来なかった。ただそれだけでその者達は不幸にも閃光に包まれた。
強力なメガ粒子砲が放たれたのだ。
ニューギニア基地本部は山脈の中を刳り貫いて建設された基地で堅牢な防御力と強力な要塞砲が設置されている。今そのニューギニア基地最後の虎の子要塞砲が山の山頂から迫り出され火を噴いたのだ。
巨大な要塞砲とその周りには要塞砲を守るように無数の対空砲が設置され、迂闊に空近付けば被害は甚大となるだろう。元々少数の軍隊の上のこれが初戦とあっては犠牲を前提としたごり押しも出来ない。
こうなると要塞砲の死角となる地上より近付くしか無いが、高地に陣取った戦車とMS部隊が待ち構えていた。
高速の上に自由自在の立体起動が出来る宇宙と違って、機動性が制限される地上とあっては流石のアムロも容易には突破出来そうも無い。
「よし、全機SFSを捨て地上からに降下しろ。マウアーは一旦退避。ガンペリーの揚陸を援護をしろ」
アムロは要塞内部からの攻略を視野に入れ最後の最後に出す予定だった陸戦隊の早期投入を決めたようだ。
「了解です。直ぐに戻ってくるから、くれぐれも無茶をしないように」
「了解だ。君を悲しませるようなことはしないさ」
「その言葉信じます」
マウアー・デルタガンダムはアムロ・ディジェを降ろすと後方に下がっていった。それを見届けるとアムロは同じく地上に降りた部隊を見る。
(この中で地上での機動戦が出来るのはディジェ、グフフライトタイプ、イフリートか)
「俺が先陣を切る。グフフライトタイプとイフリートは後に続け。他の者は要塞内部への突入を援護しろ」
「待って」
「なんだ」
「イフリートと俺を舐めるな。俺が先陣を切る」
「大した自信だな、フレッド」
「連邦を倒せるとあって血が滾っているんだ。俺に任せろ」
「悪いが先陣を譲る気はない。だがその意気は嫌いじゃ無い。
ここは仲良く双頭竜で行こう。どちらが先に着くか勝負だ」
「いいねえ~大戦の英雄と腕比べだ」
「よし、時間を無駄に出来ない。
行くぞ」
「「「了解」」」
「1,2,3、ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ」
視界を遮る森からディジェとイフリートが同時に飛び出した。高地に陣取ったティターンズ部隊は直ぐさま応戦を開始する。
ホバーを効かせ地面の上をディジェとイフリートはアイスリンクを舞うフィギュア選手のように右に左に滑空し攻撃を避けていく。
アムロといえど決死の突撃がフレッドが半分攻撃を引き受けてくれたことで余裕が生まれる。だがその余裕も敵との距離が縮まるにつれ無くなっていく。
「ひゃほーーーーーーーーーーーーーー、オラオラどうしたそうした」
フレッドは吼えて鼓舞し。
アムロは静かに時を待つ、そしてタイミングを計った味方部隊の一斉射撃が高地に陣取るティターンズ部隊に突き刺さる。
「今だっ」
力を溜めていたディジェは余力を吐き出し飛び上がった。時にして僅か、一斉射に怯んだ隙にディジェは敵陣まで飛び上がっていた。
抜き放たれるは双頭の長刀。くるくると旋回し遠心力と振り払った隙の出来ない連なる円の攻撃が一度懐に入られたが最後次々にMSを切り裂いていく。
「ちきしょう遅れたぜ」
数秒遅れて到着したイフリートも惨劇に参加。此方も次々とMSを血祭りに上げていく。
こうなっては勝負は付いた。2人の切り裂き魔によってニューギニア基地陸上部隊はほぼ壊滅。要塞内部への突入を許すのであった。