「それがアムロが見出した新たなるニュータイプかね」
アーガマに帰還後、カミーユはブレックス、クワトロ、ヘンケンなどエゥーゴの主要メンバーに引き合わされた。
「そうです。彼なら僕以上のニュータイプになれる可能性がある」
「それは凄いな」
「そんなアムロさん、買い被りすぎですよ」
「君みたいな若者が変に謙遜しなくてもいいが、多少は自重を覚えた方がいいのも確かだな。僕も殴られたくない」
「よしてくださいよ」
カミーユは若者らしく素直に照れた顔をする。流石のカミーユも憧れの英雄の前では年相応の少年らしくなる。
「まあ、おいおい力は見せて貰うとしようか」
「ん? 僕は彼を無理にパイロットにする気はないぞ」
ブレックスにアムロは釘を刺しておく。
「なんだって!?」
「それじゃNTは戦争の道具と言っているようなものじゃないか。NTはそうじゃない。人を導くものだ」
「理想はそうかも知れないが、現実はそうじゃないぞ」
ヘンケンが言う。
「分かっている。だから汚い大人の掃除は、既に汚れてしまった僕とクワトロがやるさ。
なあ」
アムロは親しげにクワトロに話を振る。
「ああ、そうだな。私もこの歳までこれ以外の飯の食べ方を知らない男だ、任せたまえ」
「カミーユにも言ったが、君も少し謙遜を止めた方がいいな」
アムロは含みを持たせ、クワトロがその仮面を脱ぎ捨てるのを期待するように言う。
「おいおい、それじゃ話が違う」
「分かったよ。神輿は僕が引き受けるさ。だからしっかり支えてくれよ」
「任せろ。それで次はどうする、リーダー」
「予定通り、レコアさんを地球に降下させた後はサイド1に向かう」
「それは」
「ああ、パイロットにはしないが今の地球連邦の腐敗ぶりは見せておく必要がある。そうでなくてはなぜ僕等がエゥーゴを立ち上げたか分かって貰えなくなる。
彼には助けられた恩でエゥーゴに参加して欲しくない」
「分かった」
「アムロさん、そこに何があると言うんですか?」
「行けば分かるさ。そして僕達はあんな事を二度と起こさせないために戦っていると分かって欲しい」
彼等の話がまとまり掛けたところで会議室のドアが慌ただしく開けられた。
「アムロさん、大変です」
「会議中だぞ、どうした?」
「ガンダムmkⅡが白旗を持ってアーガマに接近してきます。
パイロットはエマ、バスクの親書を持ってきたと言ってます」
「バスクだと。どうせ碌なもんじゃ無い。撃墜するかね」
ブレックスが憤慨気味に言う。
「それじゃあティターンズだ。僕等は紳士に行こうじゃ無いか。
着艦を許可する。
クワトロ」
「分かっている。リックディアスで周囲を警戒する」
「頼む」