deZire ガンダム   作:コトナガレ ガク

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第48話 戦場の華

「ジェリド大隊、敵艦隊に取り付けてません」

 濃密な艦砲射撃にMSといえど簡単に懐に潜り込めてないようである。守備に徹したボール改も中々いい仕事している。

「艦砲射撃強化、ジェリド大隊の突撃を支援しろ」

 痺れを切らしたカディは左軍艦隊を第1軍に対して完全に艦首を向け前掛かりになっていくそのタイミングだった。

「後方に感。レパント級です」

「何!?」

 前軍に攻撃を仕掛けた後消えていたレパント級艦隊が左軍の下方から迫り来る。

「MS隊呼び戻しますか」

「落ち着け、たかがレパント級程度で何が出来る」

 カディはこの時点では落ち着いていた。

「レパント級から何か射出されました。

 MS、MS隊です」

「何!? 馬鹿なレパント級にMS搭載能力は無いはずだ」

 

 左軍に突撃していくレパント級艦隊。その艦の脇には途中で合流したMS部隊が張り付いていた。

「ここまでだな。

 レパント級艦隊には感謝する。おかげで随分と推進剤は節約できた」

「こちらこそ。武運を祈ってます」

 ユウの触れ合い接触通信にレパント級の艦長が答える。

「よし、全機離脱。MS隊は敵艦隊に突撃を掛ける」

 ユウ/百式(ブルーカラー)がレパント級から手を離しバーニアを一気に噴かす。

 それを合図にレパント級に張り付いていたMS部隊が次々に飛び出していく。

 先陣を切るは百式ブルー。それに各小隊の隊長級がマラサイ、アークマラサイ。主力はジムⅡであった。

 

「小賢しいマネをこのままでは左軍は挟み撃ちか」

 艦隊は艦首を突撃してくる第一軍に向けてしまい、防御の薄い腹をMS隊に晒していることになる。

「だがそうそう思い通りになると思うなよ。

 ヤザン隊を敵MS隊の対応に当たらせろ」

「了解です。

 ヤザン大隊発進して下さい」

「了解だ。待ちくたびれたぞ」

 ブリッジからの出撃要請にヤザンは不敵に笑う。

「行くぞ、野郎共。宇宙人共を蹴散らすぞ」

 切り札として残っていたヤザン大隊が発進していく。

 先陣はヤザン/ギャプラン。続くのはハイザック及び新型主力MSバーザム。

 ザーン会戦始まって、ここにきてやっと宇宙世紀の戦場の華 MS戦が始まるのであった。

「先陣を切る奴。中々良いプレッシャーだ」

 ヤザン/ギャプランは先頭を切るユウ/百式ブルーを獲物と見定めた。

「喰らえ」

 牽制のビーム攻撃。そのビームを百式ブルーはさっと躱しお返しとばかりに散弾バズーカで反撃してくる。

 散弾とはいえ被弾することを嫌ったヤザンは大きく避ける嵌めになる。その空いたスペースに主力部隊は雪崩れ込んでいく。MSの相手より艦隊を潰すことを優先するようだ。

「させるかよ」

「行かせん」

 阻止しよう反転したギャプランに百式ブルーが斬りかかってくる。

「格闘戦なら分があると思ったかっ」

 ヤザンも真っ向から斬り合いに応じる。

「おらおらおらおら」

 ギャプランの鋭い斬撃の連擊を百式ブルーも危なげなく裁いていく。

「良いぞ良いぞ。お前は最高の獲物だ、血が滾る」

 ヤザンは完全にユウに釘付け。

 その間隙にケネスがMS隊の指揮を流れるように引き継ぐ。

「全機、ユウ大隊長が敵特機戦力を惹き付けている間に俺達は仕事をするぞ」

 主力MS同士の戦闘も始まるのであった。

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