deZire ガンダム   作:コトナガレ ガク

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第61話 キリマンジャロ攻略戦

「地上から迎撃ミサイルです」

「そんなミサイルが当たるものか。メガ粒子砲で迎撃」

 地球衛星軌道上に集結している旗艦アーガマとサラミス・コロンブスからなる自由宇宙同盟軍艦隊に向けて地上からミサイルが放たれた。それに対して艦隊はメガ粒子砲で応戦、殆どのミサイルは撃墜された。

 キリマンジャロ攻略戦。

 ザーン戦役後も自由宇宙同盟軍の戦力が健在であることを示し示威行為作戦、また地上を攻撃することで地球連邦の戦力が宇宙だけに向かないようにする意味もあった。

「下はどうか?」

 ブライトがトーレスに聞く。

「もう直ぐアウドムラ、キリマンジャロ防空圏に入ります」

 地上観測班に確認したトーレスが返答する。

「時間通りだなハヤト。いい指揮だ」

 ブライトは何処か嬉しそうに言う。

「対地ミサイル発射。カラバを援護する。

 持って帰っても使い道は無いんだ遠慮はするなよ」

「了解。

 全艦対地ミサイル一斉射」

 地形が変わるほどのミサイルが艦隊よりキリマンジャロに降り注がれる。

 キリマンジャロ基地からも迎撃ミサイルや対空砲火で応戦するが、地球の重力に引かれ加速するミサイルを打ち落とすのは至難の業であった。多数のミサイルが弾幕をすり抜け、地球の重力に引かれ威力を増してキリマンジャロ基地に襲い掛かる。

「着弾を確認。効果については粉塵が巻き上がって此方からでは確認できません」

「肉眼でも見えるほどの粉塵が舞い上がっているんだ、どの道キリマンジャロの防空設備は暫くは使い物にならないだろ。

 後はハヤトのお手並み拝見だな」

 古来より上を取った方が有利になるのは戦の定石。ここまでは自由宇宙同盟軍のワンサイドゲームで進んでいく。

「敵です。

 ティターンズ艦隊、アレクサンドリア、他サラミス数隻です」

「遅かったな。こっちは役目は終えているぞ」

 地球連邦軍宇宙艦隊はザーン会戦の敗戦によって混乱を極めていた。

 台頭するシロッコと敗戦の責任で失墜したバスク、援護の艦隊をどちらから出すかで揉める有様。その為に遅れに遅れ自由宇宙同盟軍の好きにさせる結果に繋がった。

「クワトロ少佐、敵です」

 ブライトは艦内通信で直ぐさま格納庫でスタンバイしていたクワトロに連絡を取る。

『分かった。MS隊を率いて迎撃する。艦隊には近寄らせんよ』

「お願いします。

 クワトロ隊発進。艦隊はコロンブスを守るように陣形を組め。

 コロンブスには第二フェーズに進むように通達しろ」

「了解」

 トーレスの管制でクワトロ/百式率いるリックディアス隊が発艦していき、艦隊もコロンブスを中心に輪形陣を取る。

 

「アーガマより入電。作戦は第二フェーズに移行です」

「よし。

 これより降下作戦の指揮はアムロが執る」

 コロンブスに待機していたアムロが降下部隊に宣言する。

「えっアムロ?

 ジュピトリスで待機していたんじゃ無いの?

 クリス何か聞いてる?」

 降下作戦に備えMS部隊の指揮をしていたエマは何も知らされてなかったようで驚く。

「何も聞いてないわよ。

 ふっふ前回の正座一時間じゃ足りなかったようね」

 同じく寝耳に水のクリスは静かに怒りを滾らせる。

「アムロさんにも困ったもんだな」

「やっぱアムロさんはこうで無きゃ」

「ほんと困った人よね~」

 カミーユ、ジュドーに同調するようにルーが言う。

「ルーは知っていただろ」

「ほっほなんの事やら」

 軽い驚きが降下部隊に走るが何処かやっぱりなという気持ちもあったが、次の言葉で軽い驚きは衝撃に変わる。

「これより作戦は第二フェーズに移行する。

 降下目標はダカール」

「「「「「えっ!?」」」」」」

 誰もが聞き間違いかと疑う言葉であった。

「これは地球で安穏として宇宙のことに関心を向けない地球連邦議会の目を覚まさせ、宇宙に向き合わせるための作戦である」

 極一部の幹部しか知らされていない極秘の強襲作戦。

 キリマンジャロ攻略戦は陽動に過ぎなかったのだ。地球連邦地上部隊の目をキリマンジャロに向けさせ、その隙を突いて地球連邦の中枢を一気に制圧するのである。

「第一陣。

 ルー、カミーユ、ジュドーによるZガンダム部隊

 ダカール防空部隊を叩き潰し血路を開け」

 Zガンダム3機を揃えた虎の子の部隊。

 提供はアナハイムであった。

「「「了解」」」

「第二陣。

 アークマラサイ部隊。

 開かれた血路を通ってダカールの要所を抑えろ。

 攻略ポイントについては各機に入力してある」

「急に言われても困るんだよ。地味に面倒臭いし」

 アークマラサイ部隊を指揮するのはライラである。こういう作戦はベテランのライラでないとこなせない。

「ライラなら出来ると思っているよ」

「女誑しが」

「第三陣。

 エマ、クリス、アスナによるフライングアーマ部隊及びロト部隊。

 空挺部隊のエスコートはしっかり頼むぞ」

 ガンダムmkⅡ及び百式には降下用のフライングアーマーを装備させ。議会や基地制圧の陸戦隊を輸送するのはロトである。

 提供はみんなのアナハイムであった。

 一応カラバからも陸戦隊の援軍はあるが、強襲する陸戦隊はこの部隊である。

「女性にリードさせる気?」

「その方が男はやる気が出るのさ」

「分かったわよ」

 しぶしぶだが大任を任された嬉しさを隠してエマが了承する。

「最後はこの私アムロがガンダムmkⅢで降下する」

「なんだい結局戦うのか伊達男」

「先陣を切らないだけ成長したと思ってくれ。もうクリスに怒られたくないんでね」

「ば~か。

 マウアーもいるんでしょ。その馬鹿の面倒頼んだわよ」

「総帥は私が死なせません」

 静かに傍に控えていたマウアーが力強く返答する。

「作戦開始」

 アムロの合図を皮切りにZガンダム部隊が地球への降下を開始するのであった。

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