ピンポンパンポーーーん、宇宙世紀ニュ~~ス
「緊急速報です。
あのアナハイムエレクトロニクスの社長にあの一年戦争の英雄アムロ・レイが就任したと発表がありました。
本日は予定していた番組を変更して放送します」
全サイド、全地上に全方位レーザー通信及び中継衛星も駆使して電波ジャック並みの横槍で宇宙世紀ニュースが流れた。
ニュースキャスターはベルトーチカ、彼女は澄ました顔でニュースを続ける。
「それでは本日の緊急ゲスト アムロ・レイさんです」
「やあ」
スタジオのメインステージに歯を光らせたアムロがスーツ姿で颯爽と登場する。
「こんにちはアムロさん。アナハイム社長就任おめでとうございます。
相変わらず素敵ですね。」
「ありがとう。君もチャーミングだね」
ベルトーチカから祝いの花束を貰いつつアムロは絶好調だった。
「セクハラは自重して下さい」
「はっはっ手厳しいな」
「時間が無いので、ズバリ聞きます。アナハイム社長に就任して何を目指しますか?」
「アナハイムは宇宙と共に発展してきた企業、宇宙の平和と発展のために尽くします」
「具体的には? それは地球連邦政府とは手を切るということですか?」
「我々は宇宙の発展のために商売に邁進するだけです。
お客様は神様です、そこに何の差別もありません」
「なるほど、素晴らしい理念ですね。
では前々から黒い噂のあったビスト財団とは?」
「ビスト財団さんは宇宙世紀の未来を考える立派な財団です。これからもいい付き合いを続けたいと思っています」
「なるほど、つまり今までと変わらないと?」
「いえいえ、今のは我々の信条を述べただけです。具体的な交渉はこれからです。あちらさんの心構え次第ですね」
「なるほど、これからに注目ですね。
では最後に視聴者からの質問ですがいいですか?」
「どうぞ」
「ではアムロさんはモテると思いますし、事実周りに素敵な女性が一杯いますが、本命は誰ですか?
自由宇宙同盟軍女性一同より」
ベルトーチカはここでグッと睨み付けるようにアムロを見詰める。
「僕の本命、それは一輪の薔薇のように儚く気高い。
それは」
「それは」
「我が愛しの娘、ミネバです。
見てるかミネバ、パパはミネバのためにも宇宙世紀を切り開くぞ」
アムロはどこからか取り出した薔薇を加えると、さっと翻ってスタジオから消えるのであった。
「くっ逃げられた。
はっいえいえいえ何でもありません。
アナハイムエレクトロニクス社長に就任したアムロ・レイさん素敵でしたね。宇宙世紀ニュースは彼の今後の活躍に注目します」
ここで番組は唐突に終わるのであった。
「なんじゃこりゃ~」
ジャマイカンの絶叫が艦橋に轟いた。
数のティターンズ連邦艦隊vs質の自由宇宙同盟ネオジオン軍の互角の攻防が続けられていた。
そんな戦場にすら強力なレーザー通信が照射され宇宙世紀ニュースは流された。
「どういうことだ? 月はどうなっている?」
「それが先程から駐留部隊からの連絡が途絶しました」
「月は落ちたというのか?」
「どうしますかジャマイカン提督?」
「ええいっ落ち着け。まずは目の前の艦隊だ。それさえ片付ければどうにでもなる」
「はっ。
月から何かが打ち上げられました。高速で此方に向かってきます」
「なんだと!?」