「フコウ提督、ティターンズ艦隊がルナ2方面より接近してきます」
「ティターンズ、最後の足掻きか。
その他の連邦の部隊は?」
「動きありません」
「連邦は相変わらず腰が重い。
戦いの趨勢を見極めてから動くつもりか。ティターンズも捨て駒にされるとは同情するよ。だが此方としてはありがたい。連邦のモグラ共め次など無いと思い知るがいい。
護衛部隊を残して全艦迎撃に出る。
アムロさん後は頼みましたよ」
「ああ任された。今日で愚かな戦争は終わらせてみせる」
「期待してます」
一部の部隊を残して自由宇宙同盟軍はルナ2から向かってくるティターンズ艦隊の迎撃に向かった。
落ちぶれたとはいえバスクがティターンズの復権を掛けて掻き集めた戦力は自由宇宙同盟軍と数の上では僅かに上回っていた。その上自由宇宙同盟軍の奇蹟の勝利の原動力となっていたニュータイプは誰一人居ない。
苦しい戦いが予想された。だが自由宇宙同盟軍艦隊の誰一人悲愴な顔はしていない。皆明日の人類の革新を信じてその顔は明るかった。
「人類の命運はこの一戦に有り。一人一人皆の奮闘を期待する。
MS隊第一陣発進、艦隊はMS隊突入の援護のため艦砲射撃を行う。MS隊は射線上に入るなよ」
「ユウ大隊出る」
「ヤザン隊出るぞ。古巣共にデカイ顔させんなよ。この一戦でヤザン隊の名を宇宙に轟かせるぞ」
「ライナ隊出る。無事帰ったら酒を奢ってやるぞ」
各艦から百式を中核としたアークマラサイ部隊が発進していく。だが数が揃わなかったのかハンムラビはまだしもジムⅡやハイザックなども混じって発進していく。
アナハイムやビスト財団、ロナ家の援助を受けているにしては苦しい台所事情に見える。
自由宇宙同盟軍は雌伏している間通常戦力の拡充で無くゾディアックガンダムの健造に注力していたのである。
これはシロッコが仲間に成ることでゾディアックガンダム健造の目処が立ったことでアムロが一気に計画を進める決断をしたことによる。
12人の選ばれしNTと12機のサイコフレーム搭載ガンダムのゾディアックガンダム。 これによりニルヴァーナ機関発足時よりの計画Are計画が発動されたのである。
対してティターンズ艦隊からもセオリー通りMS部隊が発進。こちらは可変MSを中核にバーザムが主力になっている。バスクの尽力により数質共に充実しかつてのティターンズを彷彿させる陣容。
互いにMS部隊を援護する為の艦砲射撃が放たれる。
「今回は小細工無しの真っ向勝負だ。今まで培った力量が試されるぞ」
今回の戦闘には今までのような秘策は無い。真っ向勝負。
フコウはこまめに艦隊に位置取りを指示していくのであった。MSだけが突出した時代においてもフコウは艦隊の連携を模索し続ける軍略家なのであった。
「始まったか。急ぐぞ。
各ゾディアックガンダムは当初の予定のポジションに向かえ」
アムロは後方の閃光をチラッと見ると命令を下した。
ゾディアックガンダムは随伴のエンジェル級と共にその名の通り黄道12星座の如く赤道上に等間隔で配置に着いていくのであった。