ウマ娘のトレーナーである主人公。

ある日、同期の友人に悩みがあると相談される。

悩みの原因は担当ウマ娘の奇行。

友人は原因が全く分からない。俺はどうしたら良いんだと困り果てている。

だが、担当トレーナーが参っているぐらいなのだから、俺に分かるはずがないだろう!と主人公はキレる。

さて、いったい何が友人の担当ウマ娘を変えたのだろう。


以下の内容について、拒否反応のある方はお戻りください。
●オリジナル設定、オリキャラ続出。
●作者アニメ見ていないが、ゲームを最近始めた程度なので、若干口調がおかしいかもしれない。


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今回の話の設定

主人公、家事スキルMAX。
何かを見落としている。

主人公の担当ウマ娘、オグリキャップ。
おウチではグータラ系。

友人、ちょっとビビり。
俺が異性に好かれているなんてあり得ないだろう?系

友人の担当ウマ娘、サイレンススズカ。
未婚なのに、お嫁さん。


俺の担当ウマ娘がオグリキャップで、友人の担当ウマ娘がサイレンススズカの場合

昼休みに、俺は友人で同期のトレーナーに居酒屋に誘われた。なんでも、相談に乗ってほしいとからしい。いつもおちゃらけているあいつが真剣な表情で言ってきたから、相談というのは割と深刻なものなんだろうと思った。

担当ウマ娘のオグリキャップの午後のトレーニングを無事見届けた俺は、友人との待ち合わせ場所である駅前の串貴族にやってきた。ここは安い速い美味いの三拍子の揃った庶民向けの居酒屋だ。しかも、二人からでも利用できる個室のテーブル席も魅力的で、カップルや家族連れなんかも利用している。先に店前に来ていた友人と合流すると入店し、店員さんに案内されて、二人向けの個室に入り、着席と同時に友人が生ビールを二つ注文した。

 

「今日は俺の相談に乗ってもらうんだ。今日のビールは俺の奢りだ」

 

いつも割り勘にしようと言う割とケチな友人が珍しい発言をした。

おい、ビール奢ったんだからって無理難題言うなよ。

 

「分かってるさ。これはただ相談に乗ってもらうための報酬だ」

 

相談に乗るだけで、酒飲みの俺にビール奢るっていうのが、かなり怖いんだが。

後で請求しないよな?

 

「安心してくれ。相談に乗ってくれるだけで良いんだ。それでも良いんだ。俺の問題は俺の手で解消か解決しないと俺のためにならない。でも、俺の知恵だけじゃどうにもならなさそうだからお前の意見が欲しいんだ」

 

余程困ってるんだな

 

「あぁ」

 

友人は所謂ゲンドウポーズでそう答えた。

それで、相談っていうのは?

 

「サイレンススズカのことだ」

 

GⅠのマイル戦を総なめした今話題のウマ娘、そして、俺の目の前にいる友人の担当ウマ娘だ。お淑やかで、淑女を体現したような性格で、いつも友人と一緒にいる良い子だと記憶している。深刻な問題を起こすような子ではないと記憶していたつもりだったが、いったい、何かあったのだろうか。

 

「実は、最近、スズカが…俺の通い妻状態になっているんだ」

 

はぁ?

 

「気がついたら、俺ん家に入ってて、洗濯物とか掃除とかしてるし、帰宅時間に合わせてご飯を作ってくれていたりするんだ」

 

……

 

「このままじゃダメだと思って、努力して自活しようとしたんだ。でもさ、スズカの飯じゃないと、喉を通らなくなってて、カップ麺とかコンビニのおにぎりとか無理なんだ。もう、アレはご飯じゃなくてエサなんだよ。なんで無理なのかも最近分かったんだ。スズカの料理の味が実家の味なんだよ」

 

…………

 

「スズカ、俺の知らないところで、俺の実家と連絡を取ってて、実家の料理のレシピを完全再現できるようになってたんだ。それだけじゃない。親を味方にしたせいで、俺の家のスペアキーや銀行の通帳すら入手してたんだ。それで、財布を握られてしまって、クレジットカードは止められて、今じゃお小遣い制なっちまった」

 

………………ソレハヨカッタネ

 

「よくねーよ!外堀埋められているみたいで怖いしな。それにな!」

 

また、始まった。最近の友人の愚痴が。

もう、3ヶ月ぐらいこんな愚痴が続いている。単なる愚痴なら良い。

でも、こいつの場合、愚痴が気がついたら、惚気になってるんだ。

聞いていて疲れる。5分、10分なら良い。これがコイツが酔い潰れるまで続く。飲むのが遅いから、3時間は続く。おまけに10回ぐらい話がループする。

適当に相槌を打つと『ちゃんと話を聞いているのか!』と絡んでくる。

さっさと帰って、風呂入って、寝たいと思うぐらいに面倒だ。

 

「なんでここまでしてくれるのか分からなくて、なあ、俺はどうしたら良いんだ?」

 

知るか。はい。相談終了。

 

「いや、相談に乗ってくれてないよな?3文字で終わらせたよな?」

 

俺は友人を無視して、串貴族を出る。

俺は退店直後、ふと気になった。

友人曰く、スズカが3ヶ月ぐらい前から怒涛の勢いで、友人の逃げ場を奪ったらしい。3ヶ月前に、親の連絡先を入手したかと思うと、1週間で親への挨拶、合鍵の入手、レシピの習得、通帳の掌握、クレジットカードの停止、お小遣い制の導入を完了させたと言う。

俺はスズカに誰かが入れ知恵をしたのだと思う。

そうでなければ、このスピード感はおかしい。

友人を愚痴アンド惚気させ、スズカをおかしくさせた奴がいるはずだ。

俺は絶対にソイツを許さない!

 

 

 

 

数日後、

ただいま。

 

「おかえり、トレーナー」

 

今日の仕事を終えて、スーパーで買い物をした俺は靴を脱ぎ、ダイニングに買い物袋を持っていく。そして、買い物袋の中から、要冷蔵と要冷凍の食品を冷蔵庫に入れて、缶詰などの備蓄できる食品をシンク下の収納に入れて、トイレットペーパーなどをトイレ前のクローゼットに入れる。買ってきた物の片付けを終えた俺は、リビングに向かった。

リビングには横になってテレビを見ながら、カントリーマムを食べているオグリキャップがいた。俺の今の担当ウマ娘で、去年の有馬記念を制した超有名ウマ娘だ。どう見ても、休日、実家でゴロゴロしている親父なのだが、これでもすごいウマ娘だ。

オグリ、寝そべってカントリーマムを食べるのはやめてくれ。

床にカスが溢れるだろ?あと、空いた袋はちゃんと燃やせないゴミのゴミ箱に入れてくれ。床に放置していると次から買わないぞ。

 

「す、すまない。トレーナーからのお小遣いがもう残り少ないんだ。カントリーマム禁止令だけは考え直してほしい」

 

俺に注意されたオグリは空になった袋を拾いゴミ箱に捨てると、ソファーに座って、テレビを見ながらカントリーマムを食べ始めた。夕食前にオヤツを食べるのはやめてほしいんだがな。まあ、オグリなら夕食も食べ切るだろう。

 

「今日の夕食はなんだ?」

 

下拵えは朝のうちにしたから、30分以内に出来る。

メニューは30分後の楽しみにしておいてくれ。

 

「分かった」

 

俺は手を洗い、ピンクのフリフリのエプロン(オグリの親がオグリ用に買った奴)を付けて、冷蔵庫を開ける。一昨日作って冷凍した豆腐入りつくねハンバーグは冷凍のまま焼いて、すりおろしたニンジンで作るオグリの実家直伝のニンジンソースをかけるだけ。

ご飯は15分後炊き上がるから、お箸とお茶碗用意。

大根があるし、豆腐が中途半端に余ってるから、大根ジャコサラダが出来る。

あー、そろそろ舞茸消費したいし、お吸い物でもするか。

アレ?ニンジンが1本しかない?朝見た時は3本はあったはずなのに。

……オグリ?ニンジン食べてないよな?

 

「さっき、食べ……不味かったか?」

 

なんで、勝手に食べるかな?オグリのおやつ用のニンジンは、この冷蔵庫じゃなくて、オグリおやつ用冷蔵庫に入れているからそっちを食べてって前も言ったよな?

勝手に冷蔵庫の物食べられると、ご飯のメニューが狂って困るって。

 

「だが、おやつ用の冷蔵庫にニンジンが…無くて。それで」

 

お小遣いは?

 

「一昨日、カントリーマム買って無くなった。でも、仕方がないんだ。お小遣いがアレだけしかなかったから」

 

増やしたら、調子乗って使うだろ?

 

「そんなことは…な……い」

 

へー、4ヶ月前にニンジンの買い過ぎで破産しそうになったのに?

 

「………」

 

もうあんなことならないように、俺はオグリの両親に面倒見るようにお願いされているの。

オグリの家の合鍵を渡されて、お金の管理も任されてるの?

わかってる?

今度、冷蔵庫の食材無くなったら、お母さん呼ぶよ?

 

「それだけは勘弁してくれ、トレーナー」

 

次は無いから。……はー、ニンジン一本しかないし、オグリのハンバーグにはニンジンソースは無しか。

 

「そんな……」

 

反省しなさい。

 

「うぅ……」

 

20分後、リビングのテーブルを挟んで私の反対側で、涙目になってハンバーグを食べるオグリを見ていると少し言い過ぎてしまったかと思った。

いやいや、ここでしっかり言っておかないと、オグリのためにならない。

だが、先週末、レースで頑張ったんだし、ちょっとぐらいご褒美をあげても…

オグリ、食事用冷蔵庫のニンジン絶対に食べないって約束できるか?

 

「うん」

 

分かった。俺のハンバーグまだ手を付けていないから、交換だ。

 

「本当か!?ありがとう、トレーナー!」

 

オグリの表情が一気に明るいものになった。

嬉しそうにニンジンソースがけハンバーグを食べるオグリに釣られて、俺も少し嬉しくなる。おかげで、二人の夕食は明るいものになった。

夕食を終えると、オグリはテレビを見始めた。俺はその間に食器を洗い、湯船の掃除をして、お風呂を入れる。数分後、お風呂にお湯が溜まったと機械が教えてくれたので、オグリに風呂に入るように言う。

その数十秒後、脱衣所から、オグリの声が聞こえてきた。

 

「そういえば、トレーナー。シャンプーがなくなりそうだったんだが」

 

今日買って風呂掃除をしている時に、補充しておいたぞ。

オグリが風呂に入ったのを確認すると、洗濯カゴから服を取り、襟袖を専用に洗剤で洗い、汚れを落としてから、洗濯機に放り込む。全く、靴下を裏返したまま洗濯物のカゴに入れないでとアレほど言っているのに、全く。

俺はオグリが風呂に入り、洗濯機が動いている間に、家計簿をつける。

ん、最近ちゃんと節約出来てきているな。節約出来たお金は貯金して、今度の誕生日祝いをちょっとゴージャスにするか。だが、どうやって…とか考えているとオグリが下着姿で風呂場から出てきた。髪がちゃんと拭けていないため、結構ビチャビチャだ。

あー!髪が半乾きな上に下着姿でソファーに寝転ぶな!

とりあえずそこから起き上がる!はい、このパジャマを着て、座る!風呂上がりにカモミールティーでも飲んでいてくれ。その間に髪をドライヤーで乾かすから。

あー、なんで、この子はこんなに手がかかるの。もう。

 

「いつもありがとう。トレーナー。…その、大好きだぞ、母さん」

 

誰が母さんじゃ!

 

「面と向かってお礼をいうのは気恥ずかしいんだ。察してくれ」

 

……分かった。言葉はアレだけど気持ちは伝わったから。

オグリの髪を乾かし終えた俺はドライヤーを持って洗面所に行き、鏡台の横の収納にドライヤーを片付ける。

そして、胸に手を当てて、大きく静かに息を吐いた。

オグリはたまにこういう事を言う。多分、財布を握られて、家で好き勝手されている仕返しでもありながら、本心とお礼を伝えようとしているんだと思う。俺にはそれが結構嬉しかったりする。だから、オグリの前では平気なフリをして、こういう一人になった時に思い出して、脳内で悶える。あー、照れているオグリ可愛い。さすが、俺の担当ウマ娘。

数十秒かけて落ち着いた俺は、オグリのいるリビングに行き、オグリが座っているソファーのオグリの横に座る。

 

「そういえば、スズカがまたウチに来たいと言っていたぞ」

 

いつ?それまでに掃除しとかないと。日程はまだ決まってない?決まったら教えてくれ。

出来るだけ早くな。頼んだぞ。俺がいる日に来る?基本的に毎日来ているからいつでも大丈夫だが、明日来るとかやめてな。

 

それじゃ、俺、家帰るわ。また、明日の朝起こしに来るから。

鍵かけとくから、さっさと寝ろよ。それじゃ、お休み。

俺は靴を履いて、オグリのマンションを後にする。

 

また、スズカがオグリの家に来るのか。前来たのは先週か。

 

 

 

そういえば、スズカがオグリの家に来るようになったのって、3ヶ月ぐらい前だよな?

 

考え過ぎか。

 




二次創作投稿するのは久々です。

最近週末雨が多いので、暇つぶしに書いてみました。

また、週末雨で気が向いたら、書きますので、よろしくお願いします。

誤字脱字。ウマ娘の口調の修正箇所などがありましたら、ご指摘お願いいたします。

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