ターフの魔術師   作:スーミン・アルデンテ

1 / 31
個人的には昔のアニメ版が好きです。中学のとき、TSUTAYAで借りて面白かったので、そのまま親にせがんでBlu-rayを買ってもらいました。
当時の貯金が全て弾け飛び、しばらくお小遣いを止められましたが、後悔はしていないです。


銀河英雄伝説を知らない方のために(ネタバレ控えめ)

 全宇宙の支配者を自称するルドルフ・フォン・ゴールデンバウムのもとに専制を敷く『銀河帝国』は500年前、民衆の圧倒的な支持によって成立した。その銃口が自らに向くとも知らずに……。

 以降、帝国の支配を覆さんとする試みは全て潰え、反対者は流刑に処された。彼らは劣悪な環境に苦しむ中、『長航一万光年』と称される果てしない旅路を経て、圧政から逃れることに成功する。『自由惑星同盟』はこうして誕生した。

 その後100年の時は流れ、両者は接触した。以来100年を超える戦乱が続いている。

 帝国側は自らを唯一の政体としているため同盟を認めず、一方の同盟側も民主共和政こそが最高であると謳って憚らない。

 両者とも建国から長い時がたっているためか、建国当初の溌剌としたエネルギーは面影もなく、ゆるがない腐敗とゆるやかな衰退を両脇に抱えるようになっていた。そのような両者が争うのだから、自然戦いも惰性的なものに成り下がらざるを得ない。

 終着点を見出せない泥沼の戦争を終わりへと導いたのは、帝国の一人の天才だった。彼は幼くして母を亡くし、父からは手酷く扱われた。そんな彼に唯一愛を注いでくれた姉も後宮へ連れて行かれ、彼は世の中のままならなさを思い知らされる。門閥貴族の蔓延る上流階級の中で赤毛の親友と共に栄達を目指した彼はついに、帝国元帥にまで上り詰め、帝国を代表する指揮官となる。

 一方、同盟側にも時を同じくして一人の若者が頭角を表した。名をヤン・ウェンリー。父を亡くし、大学へ通うだけの経済力のなかった彼は、『タダ』で通えるという理由から士官学校の門戸を叩いた。不本意な選択が連続し、偶然の後押しもあり、彼は一個艦隊の指揮官として『提督』と呼ばれる立場になった。しかし、彼は軍人という因果な稼業につねに辟易しており、辞めたいという衝動にしばしば駆られることになる。ところが、情勢はそれを許さず、むしろ彼の負担は大きくなり、ついには一国の興亡を背負うことになる。

 勝つべくして勝ち、常に敵を圧倒した『常勝の天才』ラインハルト・フォン・ローエングラム。

 常にしがらみに囚われながらも、奇跡のような勝利を演出する『不敗の魔術師』ヤン・ウェンリー。

 彼らを中心としながら帝国と同盟の争い、そして第三勢力の蠢動が描かれた作品です。

 

小説は創元SF文庫(本伝:全10巻 外伝:全5巻)

アニメ化は2回されており、1回目は1988〜2000年にOVA形式で制作、2回目は2018年から『Die Neue These』として制作されています。




ウマ娘プリティダービーに関しては読者層のほとんどがアプリをやっているかアニメを見ていると想定されること、世界観や設定などを僕があまり把握していないこともあり、現時点ではこのような解説の場を設けることは考えていません。
 作品中での独自の設定などが多くなったら、また機会を頂くと思います。
 これどうなってるの?と思ったら伝えて頂ければ幸いです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。