やめろぉ(本音) そのための追放の方をとっとと終わらせたい(本音)
ふと我に返り、思う。僕たち、昼の時点では生まれ育った農村にいたんだよなぁ。
うちの村は、本で得た知識を頼りにした判断ではあるけれど、そこそこ豊かな村だと思う。不作の年でも徴税を苦しいと感じることはないし、娯楽に興じる時間だって持てる。
僕の本好きは、元々お母さんが本を集める趣味があったことに由来する。それはつまり、僕の家が行商人から本を購入するだけの余裕があることを意味し、そんなうちは村の中では平均的な家だ。
肥沃な土地というのもあるだろうけど、偏に領主様の善政のおかげだ。勧善懲悪物の小説に出てくるような搾取する貴族だったら、どれだけ収穫できてもすべて奪われてしまうだろう。
アウグスト陛下との対談で「領地持ちの貴族でバカなことを考えるものはいない、あるいは少ない」ということは理解した。もしかしたら僕が「豊かだ」と感じているだけで、実はこれが普通なのかもしれない。
なんにせよ、自分の村に愛着が持てて、領主様に感謝できる程度には、良質な生活を送れていると思う。
王都という巨大な都市を空から見たことで、村と都市の規模の差というものを肌で感じた。「さらに豊かな世界」があることを知った。
村の生活で十分に満たされている僕としては、ただだだ気圧されるのみだった。ここでは僕たちの常識は通用しないと理解した。理解した、つもりではあったんだけど……。
「はえー……」
「すっごいおっきい……」
空から見るのと地上で見るのでは、まるで異なる世界だ。石造りの巨大建造物を前にして、僕とノアはそんな単純な感想しか言えなかった。
僕の家とは比較にならない。畑を入れてもまだ足りない。近所の家と畑がすっぽりおさまりそうな広さに加え、5階建てという縦の大きさ。ちなみに村で一番高い建物は、旅人用の酒場兼宿屋の3階建てだ。
もちろん王城に比べれば小さいけれど、だからといってこの建物のインパクトがなくなるわけではない。
なにせ、これが僕たちが寝泊まりする場所になるというのだから。――現在地は、王立学院寮の飛竜便停留所だ。
今日一日ですっかりおなじみとなった、シエルさんの解説。
「学院に通うのは、ほとんどが貴族ですからね。自然と関連施設が大きくなるんですよ。彼らからすれば、これでも本邸より小さいと感じるみたいです」
「そんなでかい家に住んでどうするんだよ。絶対持て余すだろ」
「一応、本の知識で使用人の住居も兼ねてるとかは知ってますけど……知識って、知識でしかないんですね」
実感を伴い、しばし思考が働かなかった。それで冒頭の現実逃避へとつながったのだ。
農民の子として育ち、これからも農民として生きていくつもりの僕は、目の前の建物とのギャップで足が前へと進まなかった。改めて、場違い感が酷い。
そんな尻込みしてしまう僕を引っ張るのが、ノアの役目だ。
「おし、じゃあ気合い入れて突っ込むか!」
「え、ちょ、ノア!?」
下手に知識がなかったからなのか、それとも謁見で吹っ切れたのか、ノアは建物の入口に向けて走り出した。それを見て爽やかに笑うシエルさん。
「アルバさん、追いかけてあげてください。私はこれにて失礼しますね」
「そ、そうですね。今日は本当にありがとうございました、シエルさん」
「こちらこそ、いろいろと楽しませてもらいました。それでは、またお会いしましょう」
軽やかにハルの背中の籠に乗ると、彼は僕に一礼をしてから停留所を飛び立った。
多分、陛下に僕たちの移動を任されたのだろう。王都にいる間、彼とは何度も会うことになりそうだ。いい人と知り合うことができたなぁ。
本音を言えば、寮の入口ぐらいまで付き添ってもらえれば心強かったんだけど……それは彼に甘え過ぎだ。
ここまで十分助けてもらった。ここからは、僕とノアで頑張っていかなきゃ。
「さてと。やらかしてなきゃいいけど」
遠くなる竜の姿を見送り、僕もまた寮の方へ足を進めた。
早速やらかしてた。
「だぁから悪かったって。今日はいろいろあったから、あんたが見えてなかったんだよ」
「それが謝る態度かと言っているんだ! 自分が何をしたかわかっているのか!?」
寮の入口すぐのところで、身なりのいい少年がノアと口論をしていた。もうこの時点で何があったか察せる。
他に人の姿はなく、僕が仲裁するしかない。それ自体は別にかまわないんだけど……「力」の正体がわからない状態で「説得」するのは、果たして大丈夫なのだろうかという心配が生まれた。
陛下との対談で「聖女の力」の危険性を理解した。もちろん、これまでにケンカの仲裁は何度もしてきたから、今からすることが危険を伴うとは思わない。
ただ、今後は自分が関与するか否かの見極めが重要だと確認し、二人の間に割って入った。
「僕の友人が失礼をしたみたいですね。だけどあなたも熱くなるだけでは、問題は解決しません。冷静になりましょう」
少年がみるみる勢いを失う。初対面の相手に対してこれなのだから、「聖女の力」が「説得」に影響を及ぼしているのは、間違いないだろう。
分析は後で。ともかく今は速やかに衝突を回避し、入寮手続きを済ませなければ。
僕の「説得」で冷静さは取り戻したものの、少年は不機嫌さを隠さない。ノアと、僕のことも見下している目つきだ。
「フン。農民風情が、何の用事で学院にいるのか知らないが、他人の邪魔はするなよ」
言うだけ言って、彼は寮の外へ出て行った。彼がいなくなったのを確認してから、ノアは「ケッ」と吐き捨てる。
「あーやだやだ。ぶつかったのはこっちが悪いけど、あんな態度じゃ謝る気も失せるっつーの。あれが名ばかり貴族ってやつか?」
「いや、多分彼は豪商の息子かなんかだと思うよ。シエルさんの話だと、この寮を使う貴族は「王都に別邸を持っていない」らしいから」
王立学院は遠方から来ている学生も多いため寮を持つが、全員が入寮するわけではない。王都在住だったり、他の滞在地を所有する者は、そこから通うのだ。
陛下が教えてくださった名ばかり貴族は、「領地を持たない」または「領地を代官任せにしている」ことが前提となる。つまり王都に定住する場所があり、この寮を使うことはないのだ。
翻って彼は「身なりは良いが領地を意識した発言をしていない」、つまりは貴族以外の入学者ということになる。裕福な商人の息子という推測になるのだ。
「どっちかというと、貴族よりも貴族以外の入学者の方が、僕たちを歓迎しないかもしれないね」
「なんだそりゃ、あほらしい。農民も商人も同じだろうが」
その通りなんだけどね。この国の身分制度では、王族、貴族、平民の三つしかない。農民も商人も都市民も、一律平民であり、従事する職が異なるだけだ。
だけど商人と目される彼の反応を見るに、平民の中でも農民を下に見る傾向はあるようだ。規模としてどの程度なのかまではわからないけれど。
「僕たちにとってはバカみたいな話に思えるけど、彼らにとってはそうじゃないのかもしれない。まあ、僕もあんまり関わり合いたいとは思えないけど」
「だな。せっかくの都会気分が台無しだぜ」
「その都会気分が問題起こしたんだから、反省しなよ」
「わぁーってるよ!」と相変わらずのノアに、今後彼女が起こすであろう問題に思いをはせ、ため息が漏れた。
出だしで小さな問題こそあったものの、以降は恙なく入寮手続きを終えることができた。
寮の管理人兼寮長の男性(おそらく貴族の方)は、僕たちに向ける視線に侮蔑の色は一切なく、やはり寮の貴族は「味方」と見ていいだろう。
「農村の方には慣れないことも多いでしょう。何か困ったことがあったら、遠慮なく私や他の職員にお声掛けください」
「わかりました。お気遣い感謝します」
僕とノアを部屋の前まで案内し、彼は優雅な一礼をして去って行った。……礼の形が貴族かそうでないかの判断指標になりそうだ。
それはそれとして。僕は、僕に与えられた部屋の扉を前にして、やはり躊躇が生まれた。わかっていたことだけど、外観だけでなく内装も豪華であり、金縁の大きな扉が自分の部屋だと言われても、現実感がない。
そもそも「木製でない扉」なんてものを見たのは今日が初めてだ。村の建物は木製だったし、石材が使われているところはキッチンスペース以外知らない。
この扉は、石なんて通り越して貴金属だ。当然目にするのも初めてであり、今日一日の情報量の多さも相まって処理がおっつかない。
「なにやってんだよ、入ろうぜ」
「……こういうとき、君の豪胆さが羨ましいよ。あと君の部屋はそっち」
僕の心情などお構いなしに、ノアはドアノブを回して扉を開いた。いくらなんでも吹っ切れ過ぎだ。
彼女には僕の隣の部屋が与えられたが、開いたのは僕の部屋の方。まずは旅の荷物を自分の部屋に置くべきだと思うんだけど。
至極当然の指摘は無視され、彼女は部屋の中に入ってしまった。
「うーわ、やっぱすげえな。絵まで飾ってやがらぁ」
「あのさぁ……」
もはやためらっている場合ではなく、僕もノアに続いて部屋に入り、彼女と同じ感想を抱く。絶対こんなに広くする必要ないでしょ。
「これは……落ち着かなさそう」
「だよなぁ。ってなわけで、おれもこの部屋に泊まればよくねぇ?」
「よくねえです。君の部屋は、領主様のご厚意で用意してもらったんだよ。それを使わないのはさすがに不敬だと思う」
「あ、そっかぁ」と納得する。僕たちがこんな豪華な場所にいられるのは、陛下や領主様のお力添えがあることを忘れてはいけない。
仕方なしと、彼女は荷物を持って僕の部屋を出た。僕は僕で、自分の荷物を整理しなければ。
「ええと、普段着は多分使えないから出さないでおくとして、服をしまう場所……、……ここまで金作りなの? 勘弁してよ」
内装の豪華さと荷物の質素さのギャップと格闘しながら、何とかすべてのものを然るべき場所に配置した。
ノアは僕よりだいぶ早く荷物整理を終わらせ、やっぱりこっちの部屋に来て待っていた。
「お前、荷物多かったなぁ。なんでそんなに本を持ってきてんだよ」
「勉強用だよ。僕は「力」の使い方を学ぶために来てるんだから。まだ読んでない魔法関係の本を持ってきたんだ」
以前は僕自身に究明の意識がなさすぎて、買ったはいいけどほぼ手つかずになっていた魔法関連の本。豪華な内装の中で一番役目を果たしたのは、これまた大きな本棚だった。
さすがにすべてを埋める量を持ってくることはできなかったけど、中ほどの二段は使った。衣装棚なんてほぼスカスカなのに。
「あとは、王都の旅行用ガイドブック。この話が決まってから、お母さんがどこかから仕入れてきたんだ」
「……前々から思ってたんだけど、お前の母ちゃんって何者なんだよ。絶対ただ者じゃないだろ」
「そう? どこにでもいる主婦だと思うんだけど」
「普通の主婦はあんな大量の本を集めたりはしない。あと、時々雰囲気がやべーんだよ」
いやまあ、後半は僕もときどき感じるからわかるけど。前半は単に本人の趣味だと思う。不可能なわけじゃないのは、ノアだってわかるだろう。
両親のなれ初めについて、僕は聞いたことがない。子供と妻を溺愛する父に、優しくて時に厳しい母。僕にはそれだけで十分だった。
彼女から見たら、うちは「普通の農村の家庭」ではないように見えたらしい。
「なんつったらいいのかな……こう、おれらが知らないようなことまで普通に知ってそうっていうか、何もかも見透かして先回りされてる気がするっていうか」
「お母さんも僕と同じで本は好きだから、単純に知識量の違いじゃない? あ、確かに近所のみなさんから知恵袋みたいな扱いは受けてたね」
「そういうのって普通は村長の役割だろ。そうだなぁ、村長でもないのに頼れ過ぎるっつーか……」
「影の権力者ってこと? さすがに考えすぎだと思うけどなぁ」
お母さんは普通に家事をこなすし、井戸端会議だってする。周囲から特別な扱いを受けているということは一切ないと断言する。「普通の農民の女性」だ。
仮に何がしかの権力を持っていたとして、少なくとも僕はそれを行使しているところなんて見たことがない。おかしいと思うところなんて、時々お父さんに向ける恍惚の表情ぐらいのものだ。
ノアの野生の勘が正しくて、実はお母さんがいいところのお嬢様だったとしても、だ。
「農民として普通に生活ができて、先見の明でこうやって助けられるなら、別に問題ないんじゃない?」
「いや、まあ、……それはそうなんだけど。なんかモヤっとすんだよなぁ」
そこはノア自身が処理することだから、僕は力になれない。僕は自分の家族に満足しているのだから。
いやそもそも彼女が気にすることではないのでは? 僕は訝しんだ。
人をダメにしそうなソファに座り(装飾についてはそろそろ感覚が麻痺してきた)、王都ガイドブックを開く。隣にノアが寄ってきた。
最初の頁には王都の俯瞰図が描かれていた。今日僕たちが実際に見たばかりのものだ。
王城を中心として、東西南北ひし形に広がる町。際には大きな城壁が建てられ、出入りはこれまた東西南北の端にある関門のみのようだ。
「ええと、僕たちが今いるのはこの辺だね」
東エリアの中央よりやや外側。「王立学院寮」と示された建物が描かれており、周囲の建造物よりも強調されている。
王立学院は寮から少し離れて、東エリアの中央になる。距離にして2kmぐらいかな。その間は「学生通り」と書かれており、本屋や文房具屋を表す記号が所狭しと並んでいた。
「どうやらこの辺は学院に通う学生向けの町になってるみたいだね」
「よくわかるなぁ、お前。おれには何がなんだかさっぱりだぜ」
相当わかりやすくまとめてくれてる地図だと思うけど。……ちょっと待って、嫌な予感がする。
「ノア、まさかとは思うけど、文字が読めないってことはないよね」
「バカにすんなよ、さすがにそのぐらいはできるっつーの」
「じゃあ、これなんて書いてあるかわかる?」
「えーと、なんとかの町だろ。前の方の文字は見たことねえ」
予感的中。僕みたいに日頃から本を読んでなかったら、難しい文字が読めない可能性があることをすっかり忘れていた。
行商や旅人の相手で文字に触れる機会はあっても、最低限で事足りる。農村の識字率の低さは、ノアも例外ではなかった。
「文字が読めなくて学院でどうすんの!?」
「お前が読んで教えてくれればいいだろ。おれはお前から離れるつもりないし」
「僕の負担ン!?」
いやまあ確かに、ノアの役目は「僕のサポート」だから、必ずしも文字を読める必要はないんだろうけど。「本を読む」という技能を持たないで学院に通うのは、やっぱりまずいんじゃないだろうか。
これは、予定変更だ。僕はガイドブックを閉じ、本棚から別の本を取る。タイトルは「初級魔法入門」。
「ノア。この本を一緒に読んで文字の勉強をするよ。最低でも入学までに、一人でこれ一冊は読めるようになってもらうから」
「えー。勉強とかめんどいなぁ」
「学院は勉強をする場所だよ! つべこべ言わずにやるよ!」
ぶー垂れるノアに構わず、僕は本を開き、文字の授業を始めた。
――僕自身、この本はさわりしか読んでないので、いい予習になるだろう。
日が沈み、夜が訪れる。村にいた頃はそろそろ就寝準備に入る時間だったけど、窓の外の明かりはしばらく眠りそうにない。
ランプの明かりなしでは本を読めない時間となり、今日の授業は終了となった。
「明日もやるからね。読み終わるまで王都散策はなしだから、そのつもりで」
「ぐぅ……本のことになると人が変わるよな、お前」
かなり熱が入ってしまったようで、ノアは疲労でぐったりしていた。僕も、脇道にそれようとする彼女を注意するので疲れはしたけど、それほどでもなかった。好きなことかそうでないかの差だ。
ノアにここまで厳しくしたのは初めてだったかもしれない。そう考えると、彼女の指摘の通りなのだろう。ユニちゃんに絵本を読み聞かせするときは大人しく聞いてくれてたし、僕も知る機会がなかった。
「僕も、ふわっとしか理解してなかった魔法を勉強する機会になって、ちょうどいいんだよ。やっぱりオリジンとはまるっきり違うみたいだね」
「そうなのか。おれには、両方とも「不思議な力」程度にしか思えないけど」
こうして入門書があることからも、「魔法」というものは学問として体系的に研究されている分野であることが伺える。オリジンとの最大の違いだ。
極論すれば、魔法は「魔力という万有のナニカを感じ取る」ことさえできれば、誰にでも使える。あくまでそういう「目的となる現象を起こす手法」でしかないのだ。
問題は「魔力を感じる」という資質を持つ者が極端に少ないということ。千人に一人いればいい方で、それ故に「魔法使い」という技術資格持ちは一握りなのだ。
ふと、一つの考えに至る。
「……もしかしたら、そうなのかも。魔法を使える人は「魔力を感じる」っていうオリジンで、「不思議な力」を使うことで不思議な現象を起こしてるのかも」
「ややこしいな。でもそれだと、同じオリジンをいろんな人が持ってるってことにならねえ?」
「うん。「魔力を感じるオリジン」は最も単純なオリジンで、だから複数人が同じ力を発現し得るんじゃないかって」
話が難しくなりすぎたか、ノアは理解を放棄した。既に思考に没頭している僕はそれに構わず、頭の中で先を続ける。
もしそうなら、魔法はオリジンをひも解くことに役立つ可能性がある。あるいは、僕やシエルさんに自覚がないだけで、オリジンは魔力を用いて効果を発揮しているのかもしれない。
オリジンを研究する学問は存在しないけれど、魔法は学問として存在する。学院では、まずは魔法を重点的に学ぶ必要がありそうだ。
ただ……魔力を感じられない僕に、魔法は使えない。魔法使いになれない者が魔法を学ぶことが、許されるかどうか。許されたとして、どう理解を深めていくか。今の段階では予想が立てられない。
先が見えてきたのに進めないもどかしさを感じ……空腹感を示す音で現実に引き戻された。
「……そういえば、夕飯がまだだったね。どうすればいいんだろう」
「いつもならもう寝てる時間だよなぁ。とりあえず、さっきの兄ちゃんに聞けばいいんじゃねえかな」
「わかってると思うけど、あの人多分貴族だからね。本人の前ではやめてよ、それ」
陛下はおおらかな方だったけど、他の貴族もそうとは限らない。ノアの言動には注意をしておかないと、さっきみたいに余計な火種を撒きかねない。
「わかってるから心配すんなよ」と、相変わらず不安にしかならないノアの笑い。……基本的には僕が表に立とうと決心した。
寮長室へ行くと、「施設のご案内がまだでしたね」と謝られてしまった。そもそも荷解きを終えてすぐに尋ねなかったこっちに問題があるんだけど。
「夜遅くに申し訳ありません」
「いえ、そんなに遅くはありませんよ。なるほど、農村の基準だと既に夜遅くなんですね」
僕の発言に、彼は納得する。王都基準では今がちょうど夕飯時であり、僕らの訪問はなんら問題ないと説明された。
軽く3時間はズレた生活リズムに衝撃を受けつつ、寮備え付けの食堂に案内される。……もう無駄に洗練された無駄のない無駄な豪華さに突っ込みは入れないからな。
「寮生の大半はここで朝食と夕食を摂ります。外食を希望する場合は、事前に伝えてもらえればこちらも助かります」
「わかりました。もっとも、僕たちが外食をすることは多分ないと思います」
ここでの食事ですら贅沢そうなのに、さらなる贅沢を求めることなどできない。そもそもそんなお金はない。
王都での滞在費はすべて国が出してくれるとのことだけど、個人的な事情で上乗せするほどの度胸もない。よっぽどのことがない限り、僕らの食事は寮で完結するだろう。
「商人のご子息などは、商談のために外食をされることもあります。もし学院生活で彼らと親しくなったら、あなた方も無関係ではありませんよ」
「ああ……その可能性もありましたね」
寮長さんの指摘。確かに、その場合は僕たちが商人に同行することも考えられるだろう。向こうが農民と親しくする気があるなら、だけど。
寮の入口であったことを思い出したか、ノアは露骨に顔をしかめた。今のところ商人の子供に対する印象最悪なんだよね、僕たち。
あの小さな騒ぎは内々で収めたので、彼の耳には入ってなかったのだろう。僕たちの反応の悪さがよくわからないようだ。
「商人はお嫌いですか?」
「いえ、そういうことではないんです。彼らの側が、農民と親しくする気があるのかな、と」
「ああ……よく聞く話ですね」
言って彼は苦笑する。僕の予想は正しく、商人や都市民が農民を下に見ようとするのは、少なくはない傾向だそうだ。
「とはいえ、学院に通っているうちに考えを改める者も多いですよ。私も同期に農民がいたのですが、今では出世頭となった彼の人望は素晴らしいものですから」
「もしかして、王宮付騎竜師のシエルさんですか?」
「彼をご存じでしたか。……自己紹介もまだでしたね。彼の同期で、今はここの寮長を任されております、シャール・ブロンドンと申します」
「以後お見知りおきを」と丁寧に礼をされる。多分、今まで名乗らなかったのは意図的なものだろう。寮長と寮生として、一定の距離を保つために。
僕が彼のことを「シエルさん」と呼んだことで、一気に距離を詰めたようだ。シャール様の言うとおり、シエルさんが集めた人望の多さがうかがえる。
「すごい人だったんだなぁ、あの兄ちゃん」
「それはもう。特殊な入学事情で疎まれながらも研鑽を怠らず、最終的に王宮騎士の座を勝ち取ったほどですから。演習授業での彼の活躍は、今思い出しても胸が熱くなります」
「そのエピソードも気になるんですけど、その、そろそろ食事の方を……」
長くなりそうだったので、気は引けたけど話を打ち切らせてもらった。「これはお恥ずかしいところを」と彼は頬をかいた。
シャール様に促され、僕とノアは長テーブルの対面に座る。彼も席に着き、テーブルに備え付けられた鈴を鳴らした。
すぐに独特な衣装の女性(メイドというやつだろう、初めて見た)がやってきて一礼。僕たちの目の前に食器を並べ、また一礼して下がる。
「このように、席について呼び鈴を鳴らせば、メイドが食事の準備をしてくれます。貴族仕様なのでお二人にはなじみがないとは思いますが、慣れてくださいね」
「は、はい。その、頑張ります……」
それしか言えなかった。文化が違いすぎる。何をしても粗相をしていないかが気になって、緊張が解けない。
さすがのノアも、この扱いは落ち着かなかったようで、緊張からか動きが少ない。視線だけで周囲を眺めている。
「なんか、人少ないんだな。……ですね」
「言葉遣いは普段通りで構いませんよ。今は休校期間ですから、寮に残っている人数も少ないのですよ。開校すれば、一気ににぎわいますよ」
学院の開校は、今から7日後。僕たちは王都に慣れるため、早めに召喚されたのだ。普通の入寮者は、大体が2日前らしい。
本来なら大勢でにぎわうはずの広い食堂に、ぽつんぽつんとしか人がいないから、緊張も大きく感じるのだろうか。
「他にも何か質問があるなら承りますよ。今のうちに疑問を解消しておいてください」
「あ、じゃあ。僕の幼馴染は、見ての通りなんですけど、どこまでなら許容されますか?」
「おい!」と突っ込みを入れてくるノアは無視。彼女の緊張も解けてちょうどいいだろう。
シャール様は軽く笑ってから、あまり気を張る必要はないと教えてくれた。
「よほどのこと、たとえば演習外で人を武器で攻撃するとか、そんなことさえしなければ意外と寛容なものですよ。貴族に砕けた言葉を使ったからと言って罰する法律などありませんし」
「明らかな犯罪じゃなければ問題にはならないんですね。少し安心しました」
「とはいえ、人によってはそれを快く思わない貴族もいるんですがね。……名ばかり貴族というやつですよ」
声を潜め、彼は言う。僕もノアも、理解して頷く。あまり大きな声では言わない方がいいようだ。
「彼らは家柄をかさに着て平民に圧力をかけます。厄介なのは、その行為を縛る法がないということです。貴族の権限を緩めれば領地運営に支障が出ますし、そもそも彼らは法の穴を潜り抜けることに長けているのです」
「どう対処すればいいんでしょうか」
「毅然とした態度で立ち向かうこと。これにつきます。領民でないものを不敬だと罰することはできませんし、弱みがなければ圧力のかけようがありません。そういう意味では、ノアールさんは普段通りがいいでしょう」
確かに。やりすぎそうになったら僕が止めればいいだけだし、ノアもよっぽどのことがなければ手は出ない。一応こんなのでも女の子なのだ。
「逆に、アルバさんはもう少し楽にした方がいいですね。「貴族を相手にする緊張」は、弱みにつながります。態度は文句のつけようのない満点ですから、余裕を持つのがいいでしょう」
「なるほど。わかりました、ありがとうございます」
「こんな礼儀作法で大丈夫なのか」と不安から緊張感があったけど、それがダメだったようだ。シャール様のお墨付きを根拠に是正する。
僕たちはあくまで農民であり、それをベースに行動すればいいのだ。まともな感性の人がそれをとがめることはないし、いい顔をしない人たちも自信が遠ざけてくれる。
ノアの行動と僕の言葉を足したぐらいでちょうどいい。……改めて、彼女がついてきてくれたことに感謝だ。
シャール様の回答が終わったところで、メイドさんが料理を運んできた。手際よく、三人分の料理を並べていく。
パンとスープ、色とりどりのサラダ。そしてメインのプレートには湯気を立ち上らせたステーキだ。
ステーキだ。
肉だ。
「肉だ」
「肉だ……」
「お二人は肉を食べたことはありませんか?」
「いえ、そんなことはないんですけど……」
うちは、農村だ。害獣を狩ることはあっても、積極的に狩猟を行うことはない。必然、食糧の多くが自分たちで育てた野菜や果物由来のものになる。
肉なんて、行商人が持ってくる干し肉を戻したものか、イノシシなんかが出たときに狩りついでにみんなで食べるぐらいしかない。
僕が最後に肉を食べたのは、去年の収穫祭のときだ。収穫直前にイノシシが出たもんだから、大人たちが殺気立ってて、狩り終わったタイミングでそのまま大宴会になったんだ。
それで調子に乗った大人の誰かがノアにお酒を飲ませちゃって、僕が面倒を見る羽目になったんだっけ。
閑話休題。こんな場所で当たり前に肉が出てくるなんて想像していなかったので、僕もノアも驚いたのだ。都会、恐るべし。
「最後に肉食ったの、収穫祭だよな」
「君の家が干し肉を買ってなければ、そのはずだよ。うちはそうだった」
「マジか……マジか……」
「お二人の村では、肉は貴重品なんですね。それなら、王都にいる間に満足していってください」
シャール様がナプキンを結ぶのを見て、僕もそれに倣う。ノアはよくわかっていなかったので、僕が代わりにつけてあげた。
短いお祈りの後、彼が食事を始めるのを確認してから、僕もノアも真っ先にステーキにナイフを入れた。
「やわらかっ」
「なんだこの肉……」
村で食べたイノシシ肉とは比較にならないやわらかさ。スッとナイフが通ってしまい、肉汁がしたたる。
今まで肉の焼き加減なんて意識したことはなかった。だけど外はキツネ色で中はまだ赤が残る断面は、「肉の本当の食べ方」を訴えてくる。
震える手でフォークを口に運び、肉を食む。切ったときにわかっていたことだけど、やわらかい肉は噛み切ることも容易で、まるで溶けるようだった。
そして、口の中で溢れ出す肉汁。そのうま味と、塩と胡椒の味と風味が合わさり、暴力的なまでに味覚と嗅覚を刺激する。
ただ、一言。感想はたった一言に集約された。
「おいひい……」
「なんだこの肉……」
僕のこれまで食べたおいしいものランキングの順位を、たったの一口で塗り替えてしまった。さようなら、お母さんのキノコパスタ。こんにちは、都会の肉。
手が勝手に次の肉を切り分けていた。今の僕は全自動肉食べ機(デバウラー・オブ・ミート)だ。食べ終わるまで止まらない。
二枚目の肉を噛む。変わらぬ肉汁が口内を支配する。……うん、おいしい!
「なんだこの肉……」
ノアも語彙力が消滅してこれしか言えてない。僕と同じく手が止まらないところを見るに、彼女も全自動肉食べ中(フレンド・オブ・ザ・デバウラー)だ。
他のメニューには目もくれず、僕とノアはひたすらに肉を口に運び続けた。
パンにもスープにも手を付けないまま、僕たちは肉を完食してしまった。すっかり食べ終わった気になっていた僕らは、シャール様が笑ったことで、残りの存在を思い出した。
「すみません。あまりにも衝撃的だったので……」
「大丈夫ですよ。私は食事マナーには寛容なつもりです。楽しんで食べるのが一番ですからね」
肉だけでなく、他のも料理人さんが作ってくれた食事なのだから、ちゃんと食べなければ失礼だ。そもそも肉だけで満たされるほど僕の胃は小さくなかった。
パンをちぎって食べる。さすがにこれは肉ほどの衝撃はなかったけど、それでも村で焼いたものとは味も食感も段違いでいい。
「都会の食事が洗練されてるって、本で知ってはいましたけど、実物の前には役に立ちませんでした」
「経験に勝るものはありませんからね。それでも、アルバさんの知識は無駄になっていませんよ。農民とは思えないほどきれいな食べ方です」
これは本の知識ではなく、お母さんの躾が実を結んだのだと思う。普段は優しいお母さんだけど、食事中に行儀の悪い真似は許さなかったから。
僕に対して、ノアは肉のときから雑な食べ方だったけど、シャール様は言葉通り寛容だった。「これもうめえ!」とスープを直に飲むノアをにこやかに見ている。
……とはいえ、みんながみんな彼のように寛容というわけにはいかない。今のうちに、矯正できるところはしておこう。
「ノア。スープを飲むときはちゃんとスプーンを使って。音を立てるのも、マナー違反だから」
「わかったよ、次からそうする。今日ぐらいは勘弁してくれ」
「アルバさんがついていれば、ノアールさんも心配はなさそうですね。しっかり教育してあげてくださいね、お姉さん」
「……シャール様、僕は男です。あと、ノアの方が年上です」
「これは失礼」と笑うシャール様。もちろん彼はそのことを知っているし、軽い冗談だったのだろう。
彼の発言を受けて、ノアがニヤリと笑う。
「そういやアル、ユニにも「アルバおねえちゃん」って呼ばれてるよな。案外女装も似合うんじゃないか?」
「やめてよ。いい加減、僕の見た目が男らしくないことは自覚してるけど、それ以外での男らしさは諦めてないんだから」
「別に気にしなくていいと思うけどなぁ。……おれは、お前の男らしいところ、ちゃんと知ってるんだし」
不意にそんなことを言われたもんだから、少し赤くなったノアがちゃんと「女の子」に見えて、ちょっとドキっとしてしまう。……ノア相手に、不覚だ。
彼女の方を見ないようにして、意趣返しをする。
「君は君で、少しは女の子らしくしてみたらどうなのさ。今のままじゃ、嫁の貰い手がないよ」
「いいんだよ。おれはお前の嫁になるんだからな」
「だから承知した覚えはないって言ってるでしょ。正直、お嫁さんにするならユニちゃんの方がいい」
「お前ロリコンかよぉ!?」
「君と比べたらって話だよ。そもそも言うほどロリじゃないでしょ、ユニちゃん」
ルフの面倒見る手際いいし、しっかりしてるし、家事全般得意だし。……あれ、何気にユニちゃんって優良物件なのでは? 4つ差なら僕もギリギリ待てる年齢だし。
冗談のつもりだったけど、本気で考えてもいいのでは。ただ、やっぱり僕の中での意識が「妹」なのがなぁ。向こうも「おねえちゃん」認識だし。
「ユニちゃんではないにしても、今のところ君を嫁にする気はないから。反省して、どうぞ」
「ぐぬぬ……。ふん、今のうちに言ってろ。村に帰る頃には「ノア様、結婚してください」って言わせてやるからな!」
「その啖呵の切り方はどうなの」
尻に敷く気満々じゃないか。やっぱり、今のところノアを嫁にもらうのはないかなぁ。家の中が崩壊しそう。
そんな僕たちのやり取りが面白かったのか、シャール様は終始笑顔だった。
会話は続けながら、僕たちは残さず料理を平らげた。……あまり行儀はよくなかったかな。
「ちなみに、あれって何の肉だったんですか? 信じられないぐらいやわらかかったんですけど」
「今日はおそらく、ブラッドウルフのむね肉ですね。特徴的な肉汁の多さなので、他の魔物ということはないと思いますよ」
「は?」と固まる僕とノア。シャール様は「確認してみましょう」と呼び鈴を鳴らす。
「君、今日のステーキは何の肉を使っていますか?」
「ブラッドウルフのむね肉でございます。明日の献立をご確認なさいますか」
「それは後の楽しみに取っておきましょう。ありがとう」
「失礼致します」と下がるメイドさん。正確に言い当てられたからか、ちょっぴり自慢げなシャール様。
僕とノアは、ギギギときしんで顔を見合わせた。
「ブラッドウルフ……」
「魔物食うのか、都会人……」
「でもおいしかったよね……」
「うん、うまかった……」
もしかしたら今日一番の衝撃だったかもしれない。また魔物に遭遇する機会があるかはわからないけれど、そのときの僕たちは、今日のステーキを見たときの目をしていることだろう。
食後に残りの施設を案内された。学生同士の談話の広間(サロン)、中庭、その向こうに大浴場。いつでもお風呂に入れるという事実に、またしても驚かされる羽目になった。
ノアはそもそもお風呂の存在を知らなかったので、「お湯に浸かる」ということに驚いていたけど。僕も家にお風呂がなかったらそうなっていただろう。
村ではお風呂のある家は少なかった。ノアの家も御多分に漏れず、お湯につけた布で体を拭うだけのようだ。
今日一日でいろいろ疲れたので早速入浴……といきたかったんだけど、お風呂に入ったことのないノアを一人にするのは不安だったので断念した。さすがに女性用の浴場についていくことはできない。
僕たちに関係のある施設を回り、シャール様と別れた。自室の前で、ノアとも別れる。
この部屋にふさわしい(僕には不釣り合いな)ベッドに潜る。いつもだったらとっくに眠っている時間だけど、緊張なのか興奮なのか、中々睡魔は訪れない。
外は既に十三夜月が天頂に差し掛かろうとしていた。
コンコンと、部屋の扉がノックされる。相変わらず眠れない僕は、ベッドから起き上がり、部屋のランプに火を点けて、入口に向かった。
扉を開けると、ばつが悪そうな表情のノアが立っていた。
「よう。まだ起きててよかった」
「寝ようとはしてたんだけどね。どうしたの」
「それがさ……ベッドに入っても、全然寝られなくて」
ぷっと吹き出す。僕の反応に、彼女はちょっとだけむっとした表情をした。
「ごめん、自分たちの田舎者っぷりに笑えちゃってさ」
「なんだよ、お前もそうなんじゃねえか」
ノアを自室に招く。彼女は一直線にベッドに向かい、飛び込んだ。こいこいと僕に手招きをする。
僕はため息を一つつき、ベッドに歩み寄り、腰かけた。沈むような柔らかさが、やっぱり落ち着かない。
「一緒には寝ないからね。君がそこ使うなら、僕はソファで寝る」
「別にいいだろ。何もしねえよ」
「男としての意地だよ。君が寝るまではそばにいるから」
「それで勘弁してやるよ」と言って、彼女はベッドに潜った。疲れはあるだろうから、その表情は少しトロンとしている。
僕の方も、ノアがそこにいるということで安心したのか、ようやく眠気が訪れ始めた。
「明日は起きたら、朝食前に文字の勉強だからね」
「飯前ぐらいはいいだろー。寮の中探検しようぜ、探検」
「それは絶対ダメ。やるなら、中庭の散策程度にしておこう。かなり広かったし」
「しょうがねえなぁ。……早速、村の皆に、土産話できたなぁ」
「竜の背中に乗って空を飛んで、王様と直接話をして、魔物の肉を食べて、だからね。一日の密度が高すぎだよ」
「でも……楽しかったよなぁ……」
「うん、それは否定しない。緊張はいっぱいあったけど、楽しかった」
いろんな人にも出会えた。シエルさん、アウグスト陛下、シャール様。みんな、尊敬できる「大人」だった。学院に通えば、僕もあんな大人になれるだろうか。……なりたいものだな。
もちろん、寮の入口で衝突したあの子もいる。これから先、いろんな出会いがあるだろう。嫌だと思うことも、きっとある。
それでも、ノアと一緒なら、なんだかんだで楽しい思い出に変えられる。そんな気がした。
「ノア? ……もう寝たか」
いつの間にか、ノアは健やかな寝息を立てて、眠りに入っていた。収穫祭のときも思ったけど、眠っていれば可愛い女の子なんだよね。
「おやすみ」と彼女の額に軽く触れる。僕はベッドから降り、ランプを消した。町の明かりを頼りにソファに横たわる。
実家のベッドよりずっと柔らかいソファは、ベッドとしても十分機能し、やがて僕も睡魔に身を任せた。
眠らない王都の夜。そんな中、僕たちは静かに初日を終えた。
正体現したね(語録増し増し) そろそろステルス淫夢語録注意のタグを入れねば。
設定はいろいろふわっと。特に身分関連は手を出すと泥沼るのでやりません。この世界は王族>貴族>その他平民と覚えておけばOKです。
"動物"と"魔物"
人間を襲ってくることもあれば逃げることもあるのが動物。魔力を扱えるやつもいるけど、それも動物。なのでこの世界の竜は動物扱い。
人間を見たら問答無用で襲ってくるのが魔物。別に汚染とかはないので肉は普通に食えるし、ぶっちゃけ動物より美味。討伐難易度の関係で、農村では知られていない。