続いて欲しいとの感想とても嬉しかったです。
すいません。今回でもまだ原作ウマ娘でてきません。
しかもただの繋ぎ回なので短いです。
次こそは、次こそは必ず出したいと思いますので…
思っていた以上に生まれ変わった生活は幸せだった。
吉村さんとトモエさん、いや、今はもう父さんと母さんだが、2人は俺を育てると決めて少しして結婚した。
自分の力もまともに制御出なかった3歳頃までは、普通じゃあり得ないほど苦労をかけていたはずなのに2人はずっと育ててくれた。
3歳を過ぎても制御が完璧じゃないせいで幼稚園や小学校は行けず、なにもしなくても最強の身体能力になっていくつまらなさに塞ぎ混み、気持ちが不安定になって中学も高校も行けず、勉強は全て父さんに教わった。
それでも、力が強くなっていけば、母さんは「私に似たのね」と普段は感覚でやっていたであろう力加減を一生懸命教えながら成長を喜んでくれた。
そんな母さんと俺を見て「僕には似なかったか…」と落ち込む父さんになんだか申し訳なくなって、父さんの研究の手伝いをしたいと言ったら、しばらく声を上げて泣き続けて使い物にならなくなったこともあった。
だけど、2人が俺を普通の子供として育てるのにとても苦労していたことを大人としての記憶のあった俺は誰よりもわかっているつもりだ。
明らかに異端な俺を怪しい研究者などから護るために、父さんはありとあらゆる伝を頼ってくれていた。
強すぎる力を抑え続けてストレスにならないよう、母さんは俺の全力を受け止めて何度も怪我をした。
俺を育てるのが大変で、2人には子供はできなかった。
だからこそ、少しでも恩を返したい。
2人が育てた俺は、育てられるだけの価値がある人間だったと証明して家族として誇りに思って貰いたいと思う。
生まれ変わってから、ずっと考えていた。
これから自分に何が出来るのかを。
最初の数年は特にだ。
満足に動くことも出来なかったからこそ沢山のことを考えた。
そもそも、この世界でただ身体能力がすごいだけの人間の男が何を出来るっていうのか。
目立つだけなら簡単だ。
ウマ娘の格闘技団体にでも挑戦して勝ってしまえばいい。
身体能力に任せて、動画サイトやメディアで力を見せ付ければ簡単にお金も稼げるだろう。
だけど、それでは普通の存在として必死に育ててくれた2人への裏切りになるだろう。
父さんが伝を辿って怪しい研究者達から護ってくれていたのは、逆に言えば護る必要があったからだ。
いくらウマ娘より早く走れても、身体が丈夫でも銃で撃たれれば死ぬし、薬も普通に効いてしまう。
だからこそ、父さんの苦労を無駄にするようなことはしたくない。
思い付くのは1つだ。
どうせこの世界に生まれたのだから原作に関わってみたいとも思う。
長年の努力で完全に制御できた身体能力なら、ウマ娘との並走トレーニングなども可能だろう。
制御に苦労した分、身体の正しい動かし方についても俺以上に詳しい人間はいないと思う。
元トレーナーの父さんに勉強を教わって、研究の手伝いもしていたからトレーナーとしての知識もあるし、ライセンスも一応今通っている大学で取ることが出来る。
アニメやゲームの記憶である程度ウマ娘の怪我が予想できるのも強みだろう。
不安要素としては、この世界がアニメなのか、漫画なのか、ゲームなのか、またはそのどれでもないのか全くわからないということだが、まだ原作は始まっていないのは間違いないだろう。
目標は決まった。
誰かに夢を与える。
ある意味他力本願だけれども、この力でウマ娘という誰かに夢を与えられる存在を陰ながら支えよう。
両親に胸を張って自分は誰かのためになれていると自慢に思って貰うために。