ウマれる世界を間違えて   作:コンテンツの沼からマドハンド

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お気に入り100件越えててめちゃくちゃ嬉しかったです。

ですが、しばらくトレセン学園からリグバースに出張することになったので失踪します。

まだ、原作キャラが1人もいないのにお気に入り登録や感想、評価を頂いているので戻っては来ます。

うーん、このキャラこんな口調だっただろうか?

あ、あと今回から勝手な解釈が増えてくるかと思います。期待と違ったらごめんなさい。


自覚と始まり

そういえばだ。ウマ娘という物語というのはあえて曖昧にされている部分が多い。

例えば、ウマ娘の誕生に関すること。

例えば、ウマ娘の運命に関すること。

そのなかでも、多くの人が疑問に思うであろうことはおそらくウマ娘の年齢ではないだろうか。

 

特にアニメではそれが曖昧だったような気がする。

一期と二期で合わせて4年は経っていたように思う。

もうずいぶん前のことなので記憶が曖昧だが、たぶん間違ってはいない。

まぁ、実際3年でも4年でも対した差はない。

問題は同じメンツがずっと学生だったことだ。

 

というか、なんだ。

ゴルシの学年不明って、絶対おかしいだろ。

もはや部外者じゃねぇか。

体重も測定不能ってどういうことだ。暴れたのか?測定の時に。

 

まぁ、実際トレセン学園でサブトレーナーとして1年仕事をしてやっとはっきりした。

この世界の人達には常識だったのかもしれないが、中等部がジュニアクラス、高等部以上がシニアクラス、クラシックに当たる部分は中等部3年(C組)、トレセン学園には大学への内部進学もあり、生徒会は学年学部を問わずに入ることが出来る。

 

ようは、会長達はレースも含めて成績が良かったため大学へ内部進学をして生徒会も他にもメンバーはいるのだろう。実際、現生徒会も結構な人数がいる。

ゴルシに関してはまったくわからない。

 

そして、今こんなことを考えているのには理由がある。

原作と言っていいのかわからないが今年からついに物語が始まりそうなのだ。

サブトレーナー期間1年を経て、担当を持つことが出来るようになりどんなウマ娘をスカウトしようか、新入生の名簿を見ていて知っている名前を見つけた。

 

『シンボリルドルフ』

 

『マルゼンスキー』

 

『アグネスタキオン』

 

『マンハッタンカフェ』

 

『エアシャカール』

 

『フジキセキ』

 

『ヒシアマゾン』

 

『ミスターシービー』

 

パッと見て思い出せたのはこの辺りか…

ただ、これを見て新たに疑問が湧いてくる。

そもそも競馬に詳しくなかったのでにわか知識だが、シンボリルドルフが7冠を達成しているとしたら同じ賞を取っているウマ娘が何人かいる。

シンボリルドルフだけじゃない。

各時代の名馬がウマ娘になっている都合だろう。間違いなくこの優駿達が受け継いだ魂を再現、もしくは越えられる可能性はほとんどないと言っていいだろう。シンボリルドルフの7冠がバラバラになるかもしれない。

史実では取っていない賞を取るウマ娘がいるかもしれない。

 

残酷なことだが、誰かが勝てば誰かが負ける。

史実を再現することが勝利だとしたら、誰一人勝者が生まれない可能性もある。

なるほど、確かアニメのオープニングでも言われていたはずだ。

『この世界に生きるウマ娘の未来のレース結果はまだ誰にもわからない』だったか。

どんな動機であれ、トレーナーを目指したものとしてこれは燃えなきゃ嘘だろう。

 

今、恩返し以外にも1つ目標ができた。

アニメ、漫画、ゲームどの媒体でも変わらず別格の存在のように扱われていたシンボリルドルフ。

 

越えてみたい。

 

俺自身が越えるのではない。

忘れがちだが最高の身体能力はウマ娘より上だ。

身体を使うことに関しては、ヒトと俺が競っても結果は見えている。

だけど、俺が育てたウマ娘なら?

もうずいぶん味わっていない、勝てるか勝てないかの緊張感を、楽しみを、ギリギリの勝負に勝った時の喜びを、一緒に感じることが出来るかもしれない。

 

あぁ、そうか。

退屈だったんだ。

なにもしなくても、特典によって身体能力だけはヒトとしての最高のスペックが保たれて、ある意味で勝ちが約束された出来レースのようになってしまっていたことが。

挑戦するなんていつぶりだろうか。

どうせなら、シンボリルドルフだけじゃない、他のやつらにも勝ってみたい。戦ってみたい。競いたい。

 

ダメだ、昂りすぎてる。

落ち着け、流石にこれじゃあスカウトにも行けない。

 

「おい、吉村。どうした、その獣のような笑い顔は。その顔で外にでるなよ。ウマ娘達に怯えられるぞ。」

 

「うわぁ、もともとごっつい体つきしてるのにその顔はヤバイぞ吉村。」

 

同期(・・)の東条と沖野からも指摘を受けてしまった。

 

「悪い。ちょっとこれからのことを考えてワクワクしてな。東条はまずはシンボリルドルフとマルゼンスキーのスカウトに行くんだっけ?もともとクラブでやってたときから声かけてたんだったよな?」

 

「あぁ、その2人は今度の新入生の中でも飛び抜けている。中等部1年目のレースがないうちに何とかスカウトをしようと思っているよ。」

 

やっぱり、アニメのリギルのメンバーでも特に強い扱いの2人を最初に確保するつもりか。フジキセキとヒシアマゾンもリギルのメンバーだったが、東条の言う通り、トゥインクルシリーズは中等部2年(B組)からだ。2人のスカウトが成功次第誘うつもりなのかもな。

 

「沖野はどうするんだ?もともとチームを作りたいってのは言ってたけど誘うやつは当たりが着いてるのか?」

 

「全然。これから模擬レースを見てピンと来る子を誘ってみようかなと…ね。」

 

「ゴールドシップは?お前なんか懐かれてただろ。」

 

「いや、ゴルシは……そもそもあいつ何組なんだ?」

 

沖野もわからないのかよ。

実際、このトレセン学園にはすでにゴルシはいる。

ただ、誰に聞いても組やいつからいるかが良くわからないのだ。

理事長や、たずなさん、俺がサブトレーナーとして勉強させて貰ってた六平さんですらわからないんだからもはや妖怪かなんかなんじゃないかと疑ってしまう。

 

「そういうあなたはどうするつもりなの?私達にだけ言わせるのズルいんじゃない?」

 

「そうそう、おハナさんの言う通り。さっきの凶悪な顔も気になるしキリキリ吐いちゃえよ。」

 

凶悪な顔ってのはいくらなんでも酷いと思うが…

 

「そうだな…とりあえず1人か2人、育てたいと思えるような子をスカウトしたら徐々に慣らしながら最終的に4、5人のチームを作りたいかな。それで、世代の頂点を貰う。」

 

「大きくでたわね。でも、私も負ける気はないから。」

 

「そうだな、まずはスカウト成功させなきゃ始まらないぜ。」

 

東条はともかく、他人には凶悪とか言っておきながら爽やかに笑う沖野になんだかちょっとムカついたので、ささやかながら意趣返しをしてから部屋を出ることにする。

 

「いいよな、沖野はゴールドシップがいて。」

 

「いや、ゴルシは別に誘ってないからな!」

 

「そうなのか?だってよゴールドシップ」

 

最高の身体能力をなめるなよ。五感もしっかり最高性能だ。

ちょっと前から窓の外で聞き耳をたてていたのは布の擦れる音とで分かってたし、近寄ってきたときの足音で体格も大まかには判断できる。

これで間違ってたら恥ずかしいが、まず間違いなく外にいるのはゴルシだろう。

 

「なんだよ、バレちまってるのなら仕方ねぇ!じゃあ、こいつ借りてくぜ!!」

 

「おう、煮るなり焼くなり好きにしな。」

 

というか、ためらいなく窓割って入って来やがった。ある意味流石だな。

 

「待てゴルシ、そのずだ袋はなんだ!ってか吉村ぁ!ハメやがったなぁ!」

 

「ゴールドシップ、そのうるさいの早く持っていってくれる?作業が出来ないのだけれど。」

 

「ちょっ!おハナさんそれは酷くない!?助けてくれても言いと思う…モガッ!」

 

「わりぃわりぃ、じゃ、あばよ!なんかこれ、ゴルシちゃんは大変な物を盗んで行きましたって感じしない?テンション上がっちゃうぜぇぇ!」

 

よし、うるさいのがうるさいのを連れていったな。

オレもスカウトに行くことにしよう。

 

「じゃ、東条お先に行かせて貰うわ。」

 

「待ちなさい。ゴールドシップが割った窓ガラス、誰が掃除するのかしら?」

 

あ、今ちょっとラピュタの親方の奥さん真似したな。

東条もジブリとか見るのか。

 

「すいません。俺が片付けます…」

 

けして、怖かったわけではない。

でも、身体能力がいくら高くても逆らっちゃ行けないときってあるもんだよね。




とりあえず次回から本格的なストーリーに入る予定ですが前書きの通り、ちょっと失踪すると思います。
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