ではどうぞ
はぐれ執事笑顔に出会う
「俺はもうついていけません!!」
「なによ!!そう言うなら出ていきなさい!!」
「……分かりました。今までお世話になりました。お嬢。」
そう言って俺”有栖川 条”は仕えていた家を去った。
そんなことがあり一週間たった。
「クソ…なんで銭湯で財布の金全部取られるんだよ……」
油断した。こんなことになるとは…だが幸いにも入場料は先払いだったのが救いか。そうしてポケットをあさっていると
「これだけか…」
手持ちにはコーヒー牛乳が一個買える値段しかなかった。だが背に腹は代えられぬ…そう思い俺はコーヒー牛乳を購入して飲み干し銭湯を後にした。
「さて、どこに行くか…」
そう思いながら俺は近くにある商店街に訪れた。
「確かここは…本にも載っているぐらい有名な場所だな。お嬢が一度行きたいといって滅茶苦茶なわがままを言っていたな。って何を思い出してるんだか…」
あんなわがままお嬢のことは忘れよう。俺はとにかく職を探さないと…と考えていたが
「腹減った…クソ、あの時金残すべきだったか…使うんじゃなかったな。」
そう思いながら俺は色々な場所をさまようことになりかけた時
「この匂いは…コロッケ?」
俺はその匂いにつられて北沢精肉店という場所に来てしまった。
「お兄さん、はぐみの家のコロッケ買ってってよ!!1個70円だよ!!」
「そうしたいけど…お金なくてね。ご…め…ん」
やべ、流石にきついか…
「ち、ちょっとお兄さん!!」
俺は意識を失ってしまった。そしてしばらくして
「ううん、ここは?」
「ここははぐみの家だよ。お兄さん目の前で倒れちゃったんだから」
「そうなのか、ごめんね助けてもらって」
「気にしないで!!」
なんだか元気な子だなと思っていると外の方から凄い音がして4人の女の子がやってきた。
「はぐみ、この人は?」
「こころん、お兄さんはぐみの家の前で倒れちゃったんだ」
「えっと君達は?」
なんだなんだ?この子たちは友達なんだよな?
「はぐみ達はハローハッピーワールドっていうバンドをやってるの」
「バンド?君たちが?」
驚いた、今の子達ってバンドするんだ……
「俺の自己紹介がまだだったね。俺の名前は有栖川 条。元執事さ。」
「執事?」
「簡単にいうとお金持ちの人のお世話をするものだよ。まあ、元っていうぐらいだからもうやめちゃったんだよね。だから仕事探してて…」
「なら、うちの執事にならない?」
「え?」
いきなり金髪の子にならないかといわれても…何かあるのか?
「えっと君達の名前を聞かせてもらっていいかな?」
「弦巻こころよ」
「瀬田薫さ」
「北沢はぐみだよ」
「松原花音です。」
「奥沢美咲です。」
「それで、弦巻さん執事の件について教えてくれるかな?」
とにかく今は情報が必要だ。
「こころでいいわよ。言葉の通り執事にならない?」
「いやそんな簡単にいいのかい?」
「ええ!!じゃあ早速家に向かいましょ!!」
そう言ってこころは皆を連れてこころの家へと向かった。
「そういやなんも食ってなかったな……」
そう思いながら俺は向かっていく。
「何なんですの!!ジョーカーのやつ。私を捨てるなんて!!」
あいつ許さない。絶対に連れ戻してやるわ!!
「それぐらい私はあなたを愛しているのよジョーカー。」
その部屋には条の写真がびっしりと敷き詰められている。そしてその目は怒りと愛情という相反する感情が込められている。
以上第一話でした。ここから物語が展開していきます。
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それではまた次回、お会いできるのを楽しみにしております。