では、どうぞ!!
「改めてこの場で言わせて貰う……俺はお前とは縁を切る!! 」
俺はフェリシアの目の前で言い切った。こうでもしないとあいつは理解してくれないだろうな。
「な……何を言っておりますの……縁を切るなんて」
「当たり前だ!! 俺はお前の親父との契約だったんだからそれを守っただけだ!!」
今までフェリシアにはこのことを伝えていなかった。理由なんてわかるだろ? そんなことを言ったらこいつは絶対に何か行動を仕掛けてくる。それを事前に防ぐ意味合いを込めているんだがな。
「認めませんわよ……貴方は私しか見てはいけないの……だから今すぐ戻ってきなさい!! 」
「いい加減にして!! 」
蘭がフェリシアに怒った声で怒鳴りつけた。
「ら、蘭? 」
「あんたが誰か知らないし条の昔のことも何も知らない。でも今こうして条はあんたと決別する意思を見せてる。それなのに自分の言い分だけ言って何も聞かないなんておかしいんじゃないの!! 」
「うるさい!! 条は私に仕えるのが当たり前で決まり事なの!! 」
「それはあんたが勝手に決めた決まり事でしょ!! そんなわがままに条を巻き込まないで!! 」
蘭の言葉が聞いたのかそれ以降フェリシアは無言になっていた。それにつられているのかモカちゃん達もフェリシアを睨んでいた。
「そうですか……では今回は失礼しますわ。ですがいつか絶対取り戻してみせますから」
そう言ってフェリシアは去っていった。しかしその目は愛と憎悪がこもった濁っている目をしていた。
「ありがとう、蘭。」
「別に。ただあの女がムカついただけ。」
「それでもだよ、ほんとにありがとね。それにモカちゃん達も。」
そう言ってモカちゃん達に顔を向けた。
「モカちゃん達は何もしてないよ~蘭が一人で頑張っただけだよ~」
「ううん。もし蘭達がいなかったら俺は……連れ戻されたのかもしれない。」
そんなことを話していると美咲が珈琲店にやってきた。
「条さん。さっきの女の人は? 」
「美咲ちゃん見てたんだね。あれはフェリシア。俺が仕えていた元お嬢。」
「話してましたねそんなこと。」
「ふぅ~ん、条って美咲と仲良しなんだね。」
なぜか蘭達の視線が怖いんだけど……
「あのな、俺は今こころちゃんの執事なわけよ。だからハロハピとの接点が多いんだ。」
嘘偽りなく説明したがどうなる……
「そう……まあ条は嘘つかないだろうから安心だよ。それよりも、さっきの女の対策練らないとまたやってくるよ。」
「そうだな……今日こころちゃんのお父さんに話してみる。」
「そう言えば条さんは知らないかもですけど、こころがお泊り会したいって言ったことから今日はお泊り会だよ。」
「え……」
というわけで俺は美咲ちゃんと必要なものを買い家へと戻る。アフグロの面々とは連絡先を交換し、一緒に対策を立ててくれることになった。
「こんなこと、今までなかったのにな……」
ぽつりとそう呟き俺達は戻った。
そしてお泊り会が始まりハロハピの皆がワイワイしている中俺は今回あったことを黒服さんとこころちゃんのお父さんに話した。
「成程、それは何とかしないといけませんね。」
「ええ。ですがどうすれば……」
「仮に俺がそのまま行ってしまうと弦巻家への被害は少なるんじゃないのかとも考えたりしてるんです。」
俺がそういうと黒服さんは涙目になっていた。
「貴方がいなくなればこころ様や皆様が悲しみます!! だからそのような発言は言わないでください!! 」
「分かりました。ですが最後の手段……かつ最悪の一手として考えておきます。」
俺はそう述べた。でも、皆心配してくれてるのは嬉しいな……今までこんなことを感じたこともなくて暖かさっていいものだな。
「ふむ……そのお嬢とやらの名前はフェリシア・ハービットと言ったか? 」
「ええ。間違いありませんが……」
「成程。ハービット家は私たちと全面戦争するという事か」
「ぜ、全面戦争!? 」
怖い怖い怖い……いきなり何を言い出すんだよ……
「うむ……私の仲間であり、こころの執事をここまでやったという事はそう言うことだろうな……」
なんか、キャラ変わった気がする……そんな時俺の電話が鳴った。
「はい、有栖川ですが……え……フェリシア家現当主が亡くなった!? 」
何がどうなってるんだ……あの人がなくなるなんてありえない……まさか!!
「フェリシア……いやハービットの仕業ですか。教えてくれありがとうございます。フローラさん。」
そう言って電話を切る。
「今の電話、聞こえたがそう言うことか……」
どうやらこの場にいる全員に聞かれたみたいだな。でも決心がついた。
「はい……アイツが当主になりました……」
「覚悟は決めたか? 」
そう尋ねた後周りの顔を見ると全員”はい”という表情をしていた。
「俺もできました……」
「これより、フェリシア家との全面戦争を行う!!」
こうしてこころちゃん達の知らないところで俺の運命を決める決戦が始まろうとしていた。
***
「うまくいきましたわ。」
お父様が病気で亡くなってしまうのは悲しいことですが、この機を逃さず私が当主となることで条を取り戻せる……
「楽しみですわ……」
***
「条君。心配だわ……今のお嬢を止められるのはあなただけよ。」
私は電話を条君にかけて今の状況を伝えた。何とかして止めないとフェリシアは……妹は暴走してしまう。
「フェリシア……私も今のあなたの暴走を止める努力はしますわ。この家の”本当の第一当主”として」
以上第七話でした。という事でここから第二部が始まるかも?
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それではまた次回お会いしよう