笑顔の君は俺を導く   作:ネク

9 / 16
 という事で今回と次回は過去編になります。今回は友希那回です



 では、どうぞ


歌姫との出会い

「えっと、最初は友希那ちゃんとの出会いについて話していくね。」

 

 俺がそう言った後、皆頷き俺は話し始めた。

 

**

 

 俺と彼女が出会ったのは俺が高校の卒業式が終わり、フェリシアから休暇をもらった時だった。その日はのんびりとしたいと思い適当な感じだが散歩をしていた。その時俺のところに一匹の子猫がやってきた。

 

「にゃ~」

 

 その子は俺に撫でてほしいのか分からなかったのでとりあえず撫でておいた。そうすると嬉しそうにごろんとし始めた。

 

「か……可愛い」

 

 俺はその子の虜になってしまいそうだったが、なんとか持ちこたえた。するとその子は近くの公園へと向かった。俺もその子を追いかけるとそこには銀髪とまでもいかないがかなり長い髪の毛をしていた女の子がいた。

 

「にゃーんちゃん……ふふっ」

 

 その子は猫が大好きなのだろうか?するとさっきの子猫とは違うもう一匹の子猫が俺のところにやってきた。

 

「うわぁ……どうしたんだ? お前たち……くすぐったいよ。」

 

 そうしているとさっきの女の子が俺に気が付いてすぐ近くまで来た。

 

「見たの?」

「え?」

 

 見たってさっきのことか?それとも……別のこと?

 

「見たのは猫と戯れている君の姿だけど……」

「!!! 見てしまったのね……」

 

 やばいよこの子……怒ってない? 

 

「ごめん!! わざとじゃないんだ!! 俺は一匹の子猫を追いかけてきただけで……」

 

 言い訳みたくなっちゃったけどいいかな……

 

「そうなのね。ならいいわ」

「ごめんね。驚かせちゃって……俺は有栖川条。ハービット家の執事をしてるんだ。」

「そう。私は湊友希那。4月から高校生よ。」

 

 成程……高校生か。となると……

 

「お嬢と同い年か……どこの学校に行くんだ?」

「羽丘女子学園よ。」

「なら違うか。悪いねこんなこと聞いて」

 

 俺は謝罪をして帰ろうとしたとき友希那ちゃんは俺に問いかけてきた。

 

「貴方、音楽は好きかしら? 」

「音楽かい? 好きだよ。」

「なら一つお願いがあるの。」

「お願い?」

 

 お願いって何だろう? 変なことじゃなきゃいいんだけど……

 

「一度私の歌を聴いてほしいの。」

「いいけど……何を歌うんだい? 」

「それはその場所についてからよ。」

 

 そう言って友希那ちゃんは俺を引っ張りカラオケ店へと向かった。そして友希那ちゃんは歌を歌い始めた。種類は様々でJ-popやボーカロイドといったものを歌っていく。

 

「どうかしら? 」

 

 ある程度歌い終わったところで俺に感想を聞いてくる。まあ……素人目からして言えば

 

「いいと思う……としか言えないかな。俺はそんなに音楽への知識がなくてね。」

「そうなのね。他の人と同じことを言うのね」

「どういうこと?」

 

 他の人と同じ……それって一体? 

 

「他の人にも聞いてもらったのだけど全く同じ反応だったわ。」

「そうなんだね……素人の俺が思ったことがあるんだけど言ってもいい?」

「ええ。」

 

 彼女には怒られるかもしれないがこれは言うしかない……

 

「歌うことを恐れてる? 」

「……どうしてそう思うのかしら? 」

「歌声を聞いているとき上手いとは感じた。でもそれと同時に何かが君を縛り付けているように感じたんだ。」

 

 俺がそういうと友希那ちゃんはおびえるというか震えていた。

 

「私は父の叶えられなかったフーチャ―ワールドフェスに参加すること。そのためにはメンバーが必要なの。」

「成程ね。」

「でもそれのなにが関係あるのよ!? 」

「それだよ。夢を叶えたいっていうのはとても大切なこと。でもそればかり考えちゃうと目に見えているかけがえのないチャンスがなくなっちゃう。」

「でも今じゃなきゃ……いけないの!!」

 

 彼女の思いは痛いほど俺には分かる。だからこそ、彼女に伝えたい。

 

「俺は今の歌声は好きじゃない。だから、何も気にしない状態で歌ってみて。」

 

 俺がそう言ってマイクを渡して歌わした。彼女の友希那ちゃんの声を聴くために。

 

「どうかしら?」

「うん。今の方がいいよ。楽しそうに歌っているからね」

「楽しい……」

「そう、人に伝えるためには楽しさが必要だよ。」

「ありがとう……先輩。」

「別にいいよ。また何かあったら言ってね。その時は付き合うから」

 

 そして俺達はカラオケ店を出てそれぞれの帰路についた。

 

 

**

「ってわけ。」

「そういう出会いだったんですね。」

「条さん。それじゃあ湊さんも勘違いするんじゃ……」

「勘違い? 」

 

 勘違いって……練習のことじゃないのか?

 

「友希那ちゃん、練習に付き合ってってことだよね? 」

「ええ、そうよ。」

 

 友希那ちゃんがそういうと全員があっけ取られた顔していた。

 

「誤解生む言い方しないでください!! 」

「何で氷川さんが怒る!? 」

「これは……乙女心を分かってない条さんが悪いね」

「ええ……どういうこと? 美咲ちゃん……」

 

 いきなりそんなこと言われるし……もうめちゃくちゃだよ

 

「ここまで来るとまりなさんとの出会いも気になるね。」

「条。聞かせて!!」

 

 さっきまで怒っていたこころちゃんはなぜか今は元気そうにしてるのは何で?と思いながらまりなさんとの出会いについて話し始めた。

 




 以上第九話でした。前回最後の付き合ってというのは練習のことだったんですよ。流石に恋愛は違うなと思いこうしました。

 次回はまりなさんとの出会いになります。


 それじゃ、次回!!お楽しみに!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。