物を見ては真を写す   作:Iteration:6

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浅間浄穢山 最深部

「意外だね。もっと迷うと思ってたのに」

 

 私たちが足を踏み入れたピラミッド内部に存在したのは、どこまでも真っ直ぐ続く通路だった。迷宮の様に入り組んだ内部構造を予想していたので、肩透かしを食らった気分である。

 

「しかし、奇怪な壁画だな」

 

 ピラミッドの内部通路は、幾何学的な四角四面だった。しかし、その壁面は華やかに彩られている。そこには、赤色を基調とした無数の花弁と、上書きされた青色の螺旋が全面に描かれていた。

 

「まるで、地獄の業火のようだ」

「私には花弁に見えるけど」

「どちらにせよ面妖だ。罠か、呪いかもしれぬ」

 

 オオワシは生真面目に、壁面に触れないように空間の真ん中を飛んで行く。通路はピラミッドの中心へ向かっているようで、進む程に幻覚が増していた。もはや、白昼夢である。

 

「音が聞こえる……幻聴かな?」

 

 高濃度の情報は、濃霧が水滴へ転じるように、実体を形成し始めていた。都市部の雑踏や、草原を吹き荒ぶ風や、線路を走る列車の環境音が耳に届くようになり、見慣れぬ動植物が現れ始める。

 

「幻視も相変わらずだな」

 

 現れた幻は、草木や昆虫、羽虫や獣などで、衛星トリフネの密林を思わせる。中には、群生した菌類や苔類も見られた。しかし、光景は次々と脈絡なく変化し続けていく。私はその移ろいから、卯酉東海道のカレイドスコープを想起した。

 

「なんと賑やかな光景か」

 

 感嘆するオオワシの目前を、白銀の腹と黒い背を持つ回遊魚の群れが通り過ぎていく。その後には、細やかな触手を靡かせた傘のような刺胞動物がぷかぷかと漂っていた。私たちの足元では、殻を背負った蝸牛と華やかな色合いの海牛が這い、茎がくるりと捻れた山菜が真紅の珊瑚と共に茂り、アゲハ蝶がクマノミと戯れている。

 

「生き物は、いつだって賑やかだよ」

 

 幻達の往来は、終わらないパレードのようだ。多様な生き物達が、私たちの元を絶えず通り過ぎて行く。それは、忙しなく騒がしく、故に閑静で無機質な現実の通路の寂しさを一層感じさせた。

 

「この子達は、何処へ行くのかな?」

「さあてな。所詮は幻だぞ」

「そっけないねえ」

「観光しに来た訳ではないからな。明香が人間として生きられる時間は、どれだけ残されているのだ? 悠長にしていられるのか?」

「焦っても、道のりは変わらないよ」

 

 私たちは、揺蕩う幻を掻き分けて進み続け、通路の終点に辿り着いた。其処は、四方の入り口から伸びる多彩な通路が交差したと思しき四辻である。その中央には、地下へ続く縦穴が口を開けていた。

 

「幻覚は、此処から湧き上がっておる。しかし、不気味だな。深過ぎて底が見えんぞ。降りる他なさそうだが……」

 

 オオワシは、眉を顰めてげっそりしていた。縦穴は底知れず、内部は真っ暗で、何処へ通じているかも分からない。試しに小石を一つ落としてみると、長い静寂だけが帰ってきた。

 

「ゆっくり降りよう」

「簡単に言ってくれるが、ゆっくり飛ぶのは意外と疲れるのだぞ?」

 

 オオワシは、不満げな表情を見せながらも、縦穴に飛び込んだ。そうして、私達は暗闇の中を降下し続ける。するうち、靴底に平坦な地面の感触が伝わってきた。周囲には明るい光が差し込み、穏やかな風が髪を揺らす。私は、明るさに慣れるまで目を細めて、周囲を見回した。

 

「此処は……何処?」

 

 

 

 

 

 私たちは、柱と屋根だけの簡素な亭の中で立ち尽くしていた。周囲には、苔むした岩が散在する池が広がっている。その水面には、星空に浮かぶ地球が写っていた。池には、蓮の浮葉と花に囲まれた石造りの歩廊が橋のように架けられており、その欄干に一人の女性が寄り掛かっている。

 

「ようこそ。お会いするのは二度目ね。少し、立ち話に付き合ってくれないかしら?」

 

 私の存在に気付いた女性は、微笑みながら手を振っていた。綿月豊姫さんである。私は、亭を出て歩廊を渡り、彼女の側に向かった。道中、池に咲く淡い桃色の蓮の花が、微かに甘い清廉な香りを放っていた。しかし、彼女の周囲には、より強い桃の香りが漂っている。

 

「藪から棒だけれど、貴方に依頼があるの」

「私には、何が何だが分からないのですが……」

「ええ、勿論、先ずは説明を」

 

 豊姫さんは、穏やかな声音で語り始めた。

 

「此処は月の都で、この庭園は私の休暇用の別荘よ。都の中心部から離れていて、静かで、誰もいない。ゆっくりと羽を伸ばすのに最適な場所」

 

 豊姫さんは、私を見つめながら語り続ける。しかし、私は彼女の容姿に思わず見惚れていた。彼女の鮮やかな金髪は、星明かりに照らされて輝いて見える。被られている白い帽子には、リボンが上品に巻き付けられており、ラフな白シャツと相まって休暇中のお嬢様のようだ。実際、やんごとなき月のお姫様である。

 

「貴方が訪ねていた浅間浄穢山は、穢れた地上の情報を浄化して月の都へ送る情報処理施設よ。故に、施設内部には月面に通じる多数の経絡が存在していて、私はそれらを利用して貴方を此処に招いた」

 

 オオワシは、私に憑依したまま無言で説明に耳を傾けている。彼は、多くの疑念を抱えて困惑しているようだった。

 

「けれど最近、施設に流入する情報量が急増した。お陰で処理能力を超過して施設は稼働停止中。その上、担当者も過労で休暇中よ。だから、未浄化の情報が施設に残留していて、周辺への漏出が続いている。これらの情報の処分を貴方に頼みたいの」

 

 やがて、豊姫さんはゆっくりと水面を見下ろす。庭園の風景が鏡面のように映り込んだその裏側には、色鮮やかな錦鯉達が身を潜めていた。彼らは、豊姫さんと目が合うと顔見せのように水面に浮上してきたが、暫くすると深い水底へ帰って行った。その泰然とした様子は、まるで池のヌシのようである。

 

「以前のトリフネ探査の際に、調査機器を通して明香さんの眼球を観測しました。その目は、視覚情報の複製・記録・収容・展開が可能であり、優れた情報処理能力を有している」

「そうなの? というか、私の目も見てたの?」

「はい。丁度良い機会でしたし、貴方の能力には興味があったので。あくまで私個人の興味で、誰にも共有していませんのでご安心を」

 

 豊姫さんは、悪戯げに微笑んでいた。

 

「今回の件は偶然です。浅間浄穢山の侵入者を確認してみると、明香さんでしたので、ついでにお手伝い頂ければと。少なくとも、漏出した視覚情報を処分できれば事態は鎮静する筈です。引き受けて頂けますか?」

「私に出来る事なら──担当者とやらはどうした? 他人様を働かせて休暇を謳歌とは、些か身勝手に感じるがな」

 

 私に憑依していたオオワシが、口を動かして返答を遮った。正直な所、月の都に拉致されて豊姫さんと二人きりの現状は、私に選択の余地を与えない。しかし、それでも食い下がらずには居られないのは、舐められるのを許せない畜生の習性だろうか。

 

「明香さんを招いたつもりでしたが、不要なものも付いて来てしまったみたいね」

「招いた? どう考えても誘拐だろう」

「否定はしないわ。失礼は承知の上よ。しかし、貴方達は無断で我々の施設に侵入した。それもまた失礼でしょう? お互い非を論うのは不毛よ」

 

 オオワシは豊姫さんを非難したが、彼女は全く動じなかった。その落ち着き払った様子からは、深い余裕が伺える。するうち、オオワシは渋々といった様子で話の続きを促した。

 

「話を戻しますが、担当者に休暇を出したのは、彼女がとても疲れているからです。今は、ゆっくり休ませてあげたい。その為に、明香さんに頼りたいのです」

「私は構わないよ。オオワシはどうする?」

「断ったらどうなるのだ?」

「どうにもならないわ。貴方達を元の場所に帰して、担当者の休暇を解き、仕事を再開させるだけよ」

「だが、お前はそうしたくないから明香を攫った。つまり、この依頼はお前の個人的な私情によるものだな。ならば、私も受け入れよう」

 

 豊姫さんは、僅かに意外そうな表情を浮かべる。彼女は、高級そうな扇子で口元を隠して黙り込み、暫くしてから首を傾げた。

 

「何故かしら?」

「個人間の依頼ならば、明香が月の都の諍いに巻き込まれる事も無いだろうからな。さあ、報酬について話そう」

「当然、正当な働きにはそれに見合う見返りを用意するわ」

 

 オオワシは、私を見つめて頷いた。報酬については、私に一任するという意図だろう。そこで、私は上機嫌に微笑んで言う。

 

 

「此処で、お酒が飲みたいな」

 

 

 私は、庭園の景観に見惚れていた。それは、理想の自然の再現であった。夢物語で語られるような仙郷を、絵に描いたように精巧に再現しているのだ。其処から垣間見えるのは、この世に存在しない桃源郷を創出するという明確な意志である。

 

「こんなにも綺麗な庭園なのだから、お酒を飲みながら寛がないなんて勿体無いよ。そこの亭に食卓を広げて、美味い酒と肴を口にしながら、ゆっくり風景を眺めたいな」

 

 豊姫さんは、ポカンとして私を見つめていたが、やがてクスクスと苦笑した。これまで悠然としていた彼女が、年相応の少女のように笑っている。

 

「ええ、構いませんとも。ごゆるりと」

 

 私は、欄干にもたれ掛かって星空を見上げた。冬の澄んだ空気から冷たさを無くしたような透明な大気が、一層星々を身近に感じさせる。何より目を引くのは、やはり青い地球である。

 

「能天気だな。気楽で羨ましい限りだ」

 

 呆れたように悪態を吐くオオワシにくすりと微笑んで、私は視線を下ろした。綺麗な風景だけれど、手元に酒が無いのが惜しくてたまらない。

 

「さあ、豊姫さん。私を帰してくださいな。全部終わったら、また此処に招いてくださいね」

「勿論です。期待していますよ。お持ち帰り用のお土産も用意しておきましょうか?」

 

 豊姫さんは、その朱色の瞳で私を見つめた。濃色なルビーのように鈍く輝くその瞳は、私を通して深い過去を覗き込んでいるようだった。すると、制御不能な進化を続ける能力が、彼女の瞳の奥底を不意に暴く。

 

「ううん、玉手箱は要らないかな」

 

 私が見たのは、とある漁師が月の都に迷い込んだ顛末だった。豊姫さんは一瞬だけ硬直したが、何事も無かったように話を続ける。

 

「……では、何かそれ以外で──」

「私は茶葉が欲しいぞ。最近、饕餮様の食生活が荒れておるからな。胃腸を休められる爽やかな茶を頂きたい」

 

 私は、オオワシの提案に同意した。茶葉ならば、紫さんに差し入れても喜ばれるだろうし、長く保存できる。お土産として満点である。

 

「では、用意しておきましょう。さて、暫く目を閉じなさい。目まぐるしくなるわ」

 

 豊姫さんの能力と経絡を通じて、元いた浅間浄穢山内部への転送が始まった。周囲の風景が捻れて、空間が置換されていく。指示通りに目を瞑っていた私は、無機質な石と土の遺跡の香りを嗅いで目を開けた。

 

「さあ、行こう」

 

 

 

 

 

 縦穴の目前に戻されていた私たちは、噴出してくる生命情報を能力で写し取りながら、再び降下を開始する。私の目に写し取られた情報達は、その姿を失って亡霊のように消えていった。するうち、私たちは穴底に到達して一息つく。

 

「少し、寒いね」

 

 足元には河原のように大小様々な石が転がっていて、冬の水場のような冷気が這い上がってくる。周囲は薄暗くて見通しが悪く、生物の気配は全くない。ランタンの明かりを強めて掲げると、白色の物体が林立しているのが見えた。

 

「これは……肋骨か?」

「いや、犬歯かもよ」

 

 見たことのない生物の遺骨が投棄されていた。その大きさから見ると、恐竜か大型動物のものだろう。私たちの背丈を優に超えるそれは、完全に白骨化しているが風化はしていなかった。

 

「なんとも不気味だな」

「それに、寂しい場所だね。まるで墓地みたい」

 

 辺りは、物音一つなく静まり返っている。しかし、私は生命情報が幻覚として溢れ出した賑やかなパレードを目にしてきた。だからこそ、その根源に静謐な寂しさがある事に違和感を覚える。

 

「多分、此処は浄化された情報の沈殿池だよ。地上から集められた情報に混じっていた不要な生命情報を、あの縦穴で殺して沈めてたんだ」

「なんとまあ、悍ましい」

 

 オオワシは、身震いする素振りをして冷笑した。

 

「月人は、穢れなき浄土の為に穢土に黄泉を築いておったという訳だ。私から言わせれば、此の世は生命あってのものだ。やはり、あの者らとは馬が合わん」

 

 私は、オオワシの皮肉に同意した。月人は、穢れなき都を築いたが、その為に凡ゆる変化を否定した。彼らの都は美しいが、地上の熱っぽい生命の賑やかさとは対極の、冷たく不変の静けさが満ちている。

 

「彼奴らは潔癖過ぎる。あれでは直ぐに病むぞ」

「私たちも野蛮過ぎるけどね。これでは直ぐに滅びそうだよ」

「くっくっく。否定はできぬな」

 

 自嘲したオオワシに釣られて、私も苦笑した。生命溢れる地上に暮らす、野蛮で不純な畜生として。するうち、何処からともなく声がした。

 

 

「随分と楽しそうね」

 

 

 声の出所を照らして見ると、白い鳥居の下に少女が佇んでいた。彼女は、茶髪のショートヘアで茶色い瞳をしており、その左目付近は石仮面のようなもので覆われている。その服装は、一見すると丈の長い白シャツだが、実際にはワンピースのようになっており、その裾には黒い柱状の石が隙間無く何本も張り付いてスカートのようになっていた。

 

「貴女は、神様でしょうか?」

「その通りです。見知らぬ者よ」

 

 少女の格好で何より目を引くのは、その身体に巻き付いた化石である。それは、左翼と右胸と手足が欠落した鳥の化石のようであり、彼女はそれを背負うように被った上で、頸椎から尾骨までの長い骨を身体に巻き付けていた。

 

「生きた化石……」

 

 私は、その異質な有様に呆然とした。化石の右翼は、黒い靄のようなオーラを纏っており、紫さんのスキマのような異空間を翼膜のように広げている。一方、化石の左胸にあたる肋骨は、右翼と対照的な明るい炎を松明のように灯していた

 

「神を化石呼ばわりとは、不遜な人ですね。概ね的を得ていますが」

 

 少女は、少し考え込む素振りをしてから名乗りを上げた。

 

「私は磐永阿梨夜。この浅間浄穢山の主です。貴女は一体何者ですか?」

 

 私が磐永さんの風貌に驚いたように、彼女も私を見て困惑しているようだ。そこで、私も彼女に倣って自己紹介した。

 

「私は雲見明香。この浅間浄穢山の参拝者です」

 

 私は、これまでの経緯を全て打ち明けて、磐永さんに願った。すると、彼女は私を悩ましげに見つめる。

 

「確かに、貴女の内に異変を感じます。それらが引き起こす進化を断ち切るのは、造作もありません。しかし、そうすると貴女は、死ぬことも老いることも飢えることもない、恒久の存在になります。果たしてそれは、貴女の願いに沿うでしょうか?」

 

 磐永さんの言葉を聞いて、私は苦笑した。成程、私は今はまだ人間だし、その今が恒久に続くならば、人間でいる為に最も確実な方策だと言えるだろう。

 

 

「ほんと、紫さんには困らされてばかりだよ」

 

 

 私は、手近な岩場にぺたりと腰を下ろした。少し疲れたのである。大きくゆっくり息を吐いてみると、多少気が紛れたが、胸に穴が空いたみたいに虚しく清々しい気分になった。ピンと張り詰めていた心が、軋んで千切れてしまったみたいだ。

 

「そう落ち込むな。明香がどんな存在になっても、私はお前の友でいてやる。だから、そんなしょげた顔をするでない。まるで似合わんぞ」

 

 オオワシが、私を気遣って心配してくれていた。けれど、それは杞憂というものである。

 

「落ち込んでないよ。寧ろ、清々しくて良い気分かな。これまで人間でいる事に拘ってきたけれど、終わってみればこんなに気楽だなんて」

「……そうですね。私も、友人を救う為に堅持していた立場を変えたばかりです。変化とは時に、心を軽くします」

 

 意外な答えに、私は目を丸くする。まさか、磐永さんに同意されるとは思わなかった。

 

「私の岩の如き心でさえ揺らぐのです。人間では尚更でしょう。その身の内に異変を抱えながら、人道を貫いて来た意思は、驚嘆に値します」

 

 磐永さんは、私を諭すように言葉を連ねた。

 

「けれど、盤石もいつかは塵へと還る。変化こそ不変の理です。私も、例外ではありません。貴女も、変化を受け入れなければならない時が必ずやって来ます」

 

 神様らしい超然とした表情と寂しげな目つきをして、磐永さんは去って行った。一方、私はくすくすと笑う。まさか、彼女に変化を肯定されようとは。

 

「分かんないものだねえ。不変の神様ってのは、月人をもっと極端にしたような人かと思ってたのに」

「ふむ、調子が戻ってきたようだな。さあ、こんな陰気臭い場所とはおさらばして、さっさと酒を飲みに行こうではないか」

 

 オオワシは、心なしか嬉しそうだ。彼は、その大きな羽を羽ばたかせながら、上機嫌に滞空している。

 

「月の酒とはどんな味わいか、実に楽しみだな」

 

 なんとまあ呑気なものである。けれど、私もその呑気さに釣られて、自然と頬が緩んだのだった。

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