ホロライブラバーズ トロフィー『悪意は善意に』獲得ルート 作:EVOL2019
人間だけが住む村にある男が住んでいた。
その男は他種族との戦争で最愛の人を他種族の手で、自分の目の前で、原形を止めないくらいに身体を八つ裂きにして殺された。
『悪意』
男は愛する人を自分から奪っていった他の種族憎んだ。
『憎悪』
でも、人間の力はたかが知れている。自分が立ち向かったところで殺されて仇を討てずに終わる。
だから、その男は『兵器』を作った。
『闘争』
奴隷商から買った人間の雄の子どもを材料に、実験を行った。
最初は腕に『獣人の血』を注入した
だけど適合しなかった。
だから、『腕を切りおとした』
ある時は『魔族の魔力』を埋め込んだ
適合しなかったから『身体をえぐった』
またある時には『鬼人の妖力』を埋め込んだ
これもまた適合せず
『心臓を抉り出した』
正規の方法ではない方法で手に入れてきた多種族の部位を何度も組み込まれた。が、どれも相性が悪かった。その度に体を傷つけた。
幸いなことに男は回復魔法に優れていた。抉れるたびに回復し、死ぬことはなかった。辛いのに死ねない。死にたいのに死ねない。実験が成功するその時までこの地獄が終わりを告げることはなかった。
何度も切り裂かれ
何度も回復し
何度も抉られ
その度に回復を繰り返し
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『助けて』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『痛いよ。苦しいよ』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『なんで、僕が』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『あぁ、そうか』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『僕だからか』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『あぁもう、どうでもいい』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『来世はいい人生だといいな』
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
『・・・・・・・』
一体何回いや、何百回同じことを行ったのか分からないくらい繰り返した。
最初は泣き叫ぶくらい痛かったというのにもう痛みさえ感じなくなっていた。意識も虚ろになり、少年は何もかもどうでもよくなってきた。
少年は自我が崩壊してしまった。
『破滅』
そして、長い地獄は終わりを迎えた
適合した部位がようやく見つかったのだ。
適合した部位は『機人の頭脳』だった。
男は、チップの形で脳の中に埋め込み、
『異種族の醜い歴史』をラーニングさせ、
『身体強化』を繰り返し、
『戦争兵器』へと仕立て上げた。
その演算能力を使い、あらゆる手段で多種族を滅ぼすために。
『絶滅』
そして『俺』という意思が生まれた。
しかし、ある出会いが俺の価値観を変えてくれた
その出会いは、俺に戦い方をラーニングをしようとした時に起こったことだった。
2人の男女との出会い。
2人は戦争を起こそうとする男を止めるべくやってきた男の古き友人のようであった。彼らは説得しようとしたが、男は聞く耳を持たず、剣を交えた。
そして、男が敗れた。彼らは男に歩み寄るが、男は自身で首を剣で突き刺し自害した。彼らは男の死を悲しみ埋葬した。
理解ができない。何故泣く。その男は人間以外を滅ぼそうと計画を立てた極悪人だ。いくら友といえど、悲しむのはおかしい。分からない。理解不能だ。
2人が行っている行為を見て困惑していた俺を見た2人は俺を保護し、自分たちの子どものように特別に何かをすることもなく普通の子供と同じように育てた。
「ほら、幽真。ご飯出来たぞ!あ?焦げてる?気にすんな!あたしの愛情という熱が強すぎたんだ」
焦げていて、所々苦いが胸が暖かくなるそんな味の飯の数々。不味くてもなぜか美味いと感じてしまう。
この胸のあたりがポワポワする現象はなんだ
理解不能だ。
「えーっと、これをこうするから、こうして、えっ?分からない?あー、じゃあ、どういったらいいかなぁ・・・ちょっと待ってね参考書見てくる」
下手だけど、一生懸命教えようとする男の授業。
本来なら非効率な授業で憤慨を覚えるのが普通なのに
何故か胸のあたりがふわふわする。
理解不能だ。
「いいか?幽真。異種族は悪い人ばかりじゃない。いい人だっているんだ。だから、仲良くするんだぞ」
女はそう言って俺に異種族の良さを俺に教えた。そして、虐められていた狼少女を守るために、いじめっ子をぶん殴って喧嘩になった時は、怒られたが、それと同時に褒めもしてくれた。そして心配してくれた。怒られたのに何処かで嬉しいという単語が出てくる。分からない。
これも理解不能だ。
何故、俺に対してこんなことをする。
俺は戦争を起こすために作られた兵器。危険な存在だ。平和な世の中に生まれていい存在ではない。なのに、俺を殺そうとしない。分からない、全然分からない。ラーニングした全てを使っても導き出されない謎の感覚。これは、なんだ、、、分からないなら男たちから聞いてラーニングするしかない。
「何故。俺を殺さない?」
するとどうだろうか。2人は泣きながら俺を抱きしめたではないか。
そしてこう言ったのだ。
「この世界に生まれちゃいけない存在なんかいない」
君は生きて、生を謳歌していいんだ。君は兵器なんかじゃない。人の痛みを分かることができる『心』を持った人間なんだと。そして、男が愛用していた剣を渡された。よく分からなかったが手に取った瞬間、その剣は光を帯びて『アタッシュカリバー』へと変化した。
「これは、君が生を謳歌するにあたって必要なものになる。だから、持っていてくれ」
男はそう言った。駄目だ。聞いても分からない。聞いたら余計に理解に苦しむ・・・だが、一つだけ分かったことがある。
この胸にある謎の感覚・・・
これが『心』。
不思議な感じでもやもやしたりはするが悪くはない。むしろ心地いい
その後は何度も疑問に思ったこともあったが、普通の子どものように育てられた。
2人は俺の存在を認めた。
しかし、世界は俺の存在を許しはしなかった。
それは何処にである普通の日だった。2人はいつも通り町外れのモンスター退治へと駆り出した。最近増えすぎたゴブリンの討伐だ。
あの強い2人のことだゴブリン如きに負けるはずがないと安心して留守番をしていた。
だけど、いつまでも帰ってこなかった。
1日経った時は、長引いているのだろうと思った。
2日経った時は不思議に思ったが、その日は大雨だったから何処かで足止めを食らっているのだろうと思った。
3日経った時は不安になり街中を歩いたが2人の姿は見えなかった。その日はそれで終わった。
多分この時にはすでに分かっていたのだろう。2人が死んだことを。だけど、信じたくはなかった。
2人を失ったという事実を恐れていたのだ。
『恐怖』
4日経った時は、2人が向かった場所へと向かった。
そこには、無惨な姿で死んでいた2人の姿があった。
俺はその時初めて涙を流した。そこには、誰も慰めるものはいなく、あるのは冷酷な現実を突きつけるように冷たい雨だけだった。
『絶望』
あぁ・・・・許さない。絶対に許さない。2人を殺した奴を。絶対に見つけ出す。何を使っても見つけ出す。
『憤怒』
例えこの身体が滅びようとも・・・・・・
『滅亡』
お前は俺の手で・・・・・・・
殺す
『殺意』
『プログラムを復興します。完了しました。これよりラーニングを開始します』
>トラウマ『作られた命』
自我がある時から、何度も実験を繰り返され、他種族の醜い争いをラーニングさせられた。身体強化も繰り返され、その強さはもはや人族の域を超えている。ラーニングの影響で自分が生まれた理由は異種族を絶滅させることだと思っていたが、2人の愛情でその感情は薄れた。今あるのは彼らを殺した者への復讐心。生みの親が憎悪に呑まれ、そしてその子どもも憎悪に呑まれようとしている。悪意の連鎖は止まることを知らない。
>トラウマ『悪意の連鎖』
大切な2人を奪ったものを殺すために生きる。そのためには何だって利用する。もし、彼が『そいつ』を見つけてしまったら誰にも止められないだろう。例えそれが、大切な人たちであっても・・・・
>スキル『悪意』のレベルが上がりました。
索敵範囲が広がりました。
武器『オーソライズバスター』が召喚可能になりました。
スキル『恐怖』を獲得しました
明日から少し現実が忙しくなるため1週間ほどお休みさせていただきます。
出来ることなら毎日投稿したかったですが、来週は無理そうなので、この小説を楽しみに読んでくれている読者の方々に申し訳ないです。
それでは、1週間後会いましょう。
ホロメンを敵役として出すのはあり?
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あり
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仲間になるのならいい
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なし