遊戯王 ああっ破滅の女神さまっ   作:ダルクス

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アリアと共に、行きつけのカードショップのデュエル大会に参加することになった主人公。
アリアとは別のブロックに分かれてしまったが、二人は決勝戦で当たることを誓い合う。
そして主人公の初戦の相手とは…?


第12話:「邪の道は蛇」

「じゃ、これからこの店主催のデュエルモンスターズ特殊公認大会、デュエリストレベル認定大会を始めるぞ!」

 

対戦者を割り振った後、阿部っち店長はこの大会のルールについて俺達に説明する。

ちなみに、今回の大会はトーナメント形式の大会で、俺とアリアは別々のブロックに分かれてしまっている。

つまり、アリアと戦うには決勝にまで行かなければならないというわけだ。

しかし、今この狭いデュエルスペースには俺やアリアを含め、結構多くのデュエリストが集っている。この数を勝ち抜き、決勝まで行くのは…容易なことではない。

 

「質問、デュエリストレベル認定ってなんですか?」

 

参加者のデュエリストの一人が質問する。

 

「これから参加者諸君はこの特製デュエルテーブルでデュエルをしてもらう」

 

そう言って阿部さんはデュエルスペースに設置されているテーブルを指さす。

 

「あのテーブルってただのテーブルじゃないんですか?」

 

「今回から新たに設置したんだが、あのテーブルはソリッドビジョンシステムが起動する仕組みでな、ここでデュエルするとテーブルに置いたカードがデュエルディスクを使わなくても実体化する仕組みになっている。さらにデュエリストの対戦成績や戦略が海馬コーポレーションに送信され、そこのコンピューターによってデュエリストのレベルが決められるんだ」

 

なるほど、デュエリストごとにレベルをふられるなんてまるで昔のネオドミノシティで行われたバトルシティを思い出すな。

 

「あぁ、そうだ。大事なことを忘れていた。もしルール違反をした者がいたら奥のトイレまで来い。お仕置きとして俺がとことん喜ばせてやるからな♪」

 

ぞわぁ…

 

その場にいる男性の全員が背筋に寒気を感じた。

…何をされるのか想像したくもないな。

 

 

 

 

 

―――――第12話:「邪の道は蛇」―――――

 

 

 

 

 

そろそろ開始時間だ。席についておかないとな。

 

「じゃアリア、決勝で会おうな」

 

「う、うん! 決勝で会お♪」

 

そう言ってアリアは逆の方のデュエルテーブルに着いた。

さて、俺の最初の相手は…っと。

 

「…あら?」

 

「あ…」

 

テーブルに着くと、小日向が俺の向かいに座った。

どうやら最初の相手は小日向らしい。

 

「よりによって…あんたとなの?」

 

「それはこっちのセリフだ」

 

「はぁ…まぁいいわ。あんたを叩きのめして私が決勝でアリアとデュエルするんだから!」

 

「御託はいい、さっさと始めるぞ」

 

デッキを交換し、互いにカットする。

 

「それではデュエリストレベル認定大会、開始―!」

 

阿部さんの掛け声と共に、大会は始まる。

 

「行くわよ!」

 

「来い!」

 

「「デュエル!!」」

 

他の席からも「デュエル!」の掛け声があがり、各テーブルでデュエルが開始される。

 

「私の先攻からいくわ、ドロー!」

 

先攻は小日向からだ。小日向はカードを一枚ドローすると、手札を見て動きが止まる。

どうやら戦略を練っているようだ。

 

「先手はあのセイカとかいう女からか」

 

「あの方…どのような戦術で主様に挑むんでしょう?」

 

俺の背後でギャラリーに交じってルインとウェムコが呟く。

実を言うと、俺は学校で星華と過去に何度もデュエルをしたことがある。

だからあいつのデッキがどのようなデッキなのか…俺は知っている。

…まぁ、一言で言うと『いやらしいデッキ』だ。

 

「そうねぇ…モンスターを1体セットして、ターンエンドするわ」

 

■――――

―――――

星華:手札5枚 LP4000

モンスター:セット

 

 

 

「なんだ? 壁モンスターをセットしただけでターンエンドなのか?」

 

「伏せカードも無しなんて…他に出すカードが無かったんでしょうか?」

 

…いや、星華はあれが戦術なんだ。

俺は知っている…何も知らないデュエリストが、あいつの術中に嵌り、そして自滅していく姿を…。

言うなれば、あいつのデュエルはまさに底無し沼…相手が動く度にその動きを鈍らせ、最後は確実に止めを刺す…。

そんな戦術だが…当然攻略法はある。

 

「…俺のターン!」

 

それは…!

 

「俺は『終末の騎士』を召喚!」

 

【終末の騎士】☆4 闇 戦士族 ATK/1400 DEF/1200

 

「『終末の騎士』が召喚に成功したとき、デッキの闇属性モンスター1体を墓地に送ることができる。俺は『儀式魔人リリーサー』を墓地に」

 

「儀式召喚への布石ですわね」

 

「よし主、そのまま敵モンスターに攻撃だ!」

 

いや、ここで俺がとるべき選択は…。

 

「…俺はこれでターンエンドだ」

 

「えっ!?」

 

「何故…? 敵のモンスターは、守備モンスター1体だけですのに」

 

△―――

――――

手札5枚 LP4000

モンスター:『終末の騎士』

 

「なによ、仕掛けてこないの? 臆病な男ね」

 

「なんとでも言え。お前の戦術は誰よりも知っているつもりだからな」

 

「ふ~ん、流石にそこまで考えてるってわけね。じゃ私のターン、ドロー」

 

俺の考えが正しくは、あのセットモンスターは…。

 

「なら私はリバースカードを一枚セットして、ターンエンドよ」

 

■――――

■――――

星華:手札5枚 LP4000

モンスター:セット

魔法・トラップ:セット

 

やはり…こちらにはリバースカードが無いにもかかわらず、一向に仕掛けてこない。

俺が動くのを待っているというわけか。

だが、俺も簡単には動かんぞ。今はチャンスを待つんだ…攻めるチャンスは、必ずある!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

そのためにも今は、まだ動くときではない。

 

「このスタンバイフェイズ時にトラップを発動するわ!」

 

「なにっ!?」

 

このタイミングで…トラップだと…!?

 

「トラップカード、『バトルマニア』! 相手フィールドに存在するモンスターは全て攻撃表示となり、このターン表示形式を変更できず、そして攻撃可能な相手モンスターは必ず攻撃しなければならない」

 

星華はニヤリッと怪しく微笑む。

『バトルマニア』か…しまったな、そのカードがあったか。

 

「あんたがあくまで攻撃しないってんなら、私が攻撃させてやるわ。さぁ、さっさと攻撃していらっしゃい♪」

 

「…バトルフェイズ、『終末の騎士』で裏守備モンスターに攻撃!」

 

ボロ布を纏った騎士がサーベルを抜き、セットモンスターに斬りかかる!

 

「やったか!?」

 

ルインが叫ぶ。

…だが、セットモンスターが破壊されることはなかった。

『終末の騎士』の攻撃はモンスターに斬りかかる寸前で停止してしまった。

 

「な…何故!? 攻撃が効かないのか!?」

 

「その通りよ、この『レプティレス・ナージャ』は戦闘によっては破壊されない!」

 

セットモンスターがリバースする。

そこには頭から蛇の頭を生やした、半蛇半人のかわいらしい女の子がうずくまっていた。

 

【レプティレス・ナージャ】☆1 闇 爬虫類族 ATK/0 DEF/0

 

「『レプティレス・ナージャ』…やはりそのモンスターか」

 

「フフフ…♪ アンタが攻撃してきてくれたお陰で、『ナージャ』の効果が発動するわ!」

 

「攻撃を強要したのは貴女でしょう」

 

全く、ウェムコの言う通りだ。

 

「『ナージャ』と戦闘を行ったモンスターの攻撃力は、バトルフェイズ終了時にゼロになる!」

 

バトルフェイズが終わると、『ナージャ』が『終末の騎士』の身体に跳び付き、その首筋に己の牙を突き立て、毒を注入する。

 

『ぐっ…おおっ…!』

 

『終末の騎士』は力なく地面に膝をつき、『ナージャ』は元のフィールド位置に戻る。

 

終末の騎士:ATK/1400→0

 

「ああっ…! 『終末の騎士』の攻撃力がゼロになってしまったぞ…!」

 

「デジャヴね、アンタとデュエルするときはいつもこんな感じなのよね」

 

「…あぁ、そうだな」

 

だから俺はあえて攻撃せず、モンスターを除去できるカードを引き当てるまで粘るつもりだったんだが…こうなっては仕方がない。

 

「このターン、俺はまだ通常召喚を行ってはいない。モンスターを守備表示でセットし、ターンエンドだ」

 

「このエンドフェイズ時に、表側守備表示になっている『ナージャ』は攻撃表示になるわ」

 

守備態勢をとっていた『レプティレス・ナージャ』は攻撃表示になり、攻撃態勢をとる。

しかし、いくら攻撃態勢を取ったところでその攻撃力はゼロだ。

 

△■―――

―――――

手札5枚 LP4000

モンスター:『終末の騎士』、セット

 

「私のターン、ドロー! ふふっ、アンタのモンスターの攻撃力がゼロになったおかげで、このモンスターを呼びだすことができるわ!」

 

ということは…既に手札に持っているのか!?

小日向のエースモンスターが…!

 

「私は、攻撃力ゼロになったアンタのモンスターと、私の『レプティレス・ナージャ』をリリース!」

 

「敵のモンスターまでリリースするだと!? 一体何をするつもりだ…?」

 

ルインが叫ぶと、『終末の騎士』と『レプティレス・ナージャ』の姿が消え、代わりに出現したのは下半身が蛇で腕が四本あるまたも半蛇人のモンスターだった。

 

「来なさい、『レプティレス・ヴァースキ』!!」

 

【レプティレス・ヴァースキ】☆8 闇 爬虫類族 ATK/2600 DEF/0

 

「攻撃力2600の上級モンスターを特殊召喚だと…!?」

 

「しかも実質ある…弟君のモンスターを一体除去しての特殊召喚とは…」

 

全てはこの『ヴァースキ』を召喚するために…。『ナージャ』の効果は、ただモンスターの攻撃力を下げるだけが役目ではなかったというわけだ。

 

「さぁ行くわよ、『レプティレス・ヴァースキ』の攻撃!! ≪マハーカーラ・シヴァ≫!!」

 

『ヴァースキ』は四本の腕から暗黒の球体波をそれぞれ出し、俺の守備モンスターに向けて放つ!

 

「やった! これでアンタの守備モンスターは撃破よ!」

 

「それはどうかな」

 

攻撃を受けた俺の守備モンスターが反転すると同時に、そのやわらかい身体で『ヴァースキ』の攻撃を跳ね返す。

 

「なっ…! そのモンスターは…!」

 

「そうさ、俺の守備モンスターは…こいつさ!」

 

【マシュマロン】☆3 光 天使族 ATK/300 DEF/500

 

「ま、『マシュマロン』ですって!?」

 

「こいつは戦闘によっては破壊されず、さらに裏守備状態のこのカードを攻撃したプレイヤーは1000ポイントのダメージを受ける!」

 

『マシュマロン』、が牙を剥き、星華の腕に噛みつく。

 

「いたっ! くっ…小癪な!」

LP4000→3000

 

「目には目を、戦闘耐性には戦闘耐性をってね」

 

「よし! ある…弟が先制点をとったぞ!」

 

しかし…小日向のフィールドには攻撃力2600の上級モンスター…これでは攻めるに攻められない。

おまけに、『ヴァースキ』には効果がある…。

 

「ふん、でも残念でした。そんなモンスターで私の攻撃を止めたと思わないことね。『レプティレス・ヴァースキ』の効果発動! 1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を破壊する!」

 

「なにっ!?」

 

「そんな…これでは戦闘で破壊されない『マシュマロン』といえども…!」

 

「焼きマシュマロになっちゃいなさい! ≪クワルナフ・アグニ≫!!」

 

『ヴァースキ』が四本腕の掌を一点に向けて構えると、そこから炎の渦が発生し『マシュマロン』を呑みこむ。『マシュマロン』は炎の中で焼かれ、文字通り焼きマシュマロとなって消滅する。

 

「さらにリバースカードを2枚セットして、ターンエンドよ」

 

△――――

■■―――

星華:手札3枚 LP3000

モンスター:『レプティレス・ヴァースキ』

魔法・トラップ:セット2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

よし、このカードなら…いけるか!?

 

「俺は、墓地に存在する『終末の騎士』と『マシュマロン』を…即ち、闇属性モンスターと光属性モンスターを除外し、『カオス・ソーサラー』を特殊召喚!」

 

【カオス・ソーサラー】☆6 闇 魔法使い族 ATK/2300 DEF/2000

 

俺のフィールドに右手に光、左手には闇の力を宿した魔術師が出現する。

 

「『カオス。ソーサラー』は1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を除外することができる!」

 

「なっ…しまった…!」

 

「『レプティレス・ヴァースキ』を除外しろ『カオス・ソーサラー』!! ≪カオス・スキュラ≫!!」

 

『カオス・ソーサラー』が手の上で舞う光と闇の力を一つに合成し、それを『ヴァースキ』に向けて放つ!

よし、これであの厄介な『ヴァースキ』を除去でき…―

 

「…なーんてね♪」

 

「…!」

 

「カウンタートラップ発動!『闇の幻影』!!」

 

突如『ヴァースキ』の姿が闇に消え、『カオス・ソーサラー』の攻撃が空を切る。

 

「『闇の幻影』はフィールドの闇属性モンスターを対象にする魔法・トラップ・モンスター効果を無効にし、さらに破壊することができるカウンタートラップよ」

 

『ヴァースキ』が再びフィールドに姿を現すと、今度は『カオス・ソーサラー』が闇に呑まれ、消滅する。

 

「くっ…!」

 

「ほらほらどうしたのかしら? アンタってこんなに手ごたえない奴だったっけ?」

 

「俺は…モンスターをセットし、さらにリバースカードを1枚セットして、ターンエンドだ」

 

■――――

■――――

手札3枚 LP4000

モンスター:セット

魔法・トラップ:セット

 

「攻めてきたかと思えばすぐに守りに入っちゃって…さっき『お前の戦術は誰よりも知っている』って言ってたのはどこの誰かしら?」

 

「なんとでも言え」

 

…とはいえ、『カオス・ソーサラー』を失った今、現状を打破できるカードが無いというのが現実だ。ここは耐えて、次のターンに賭けるしかない…!

 

「私のターン! …フフッ、どうやら次のアンタのターンは回ってきそうにないわね」

 

「なに…!?」

 

「私は魔法カード、『レプティレス・ポイズン』を発動! このカードはまず、相手フィールドの守備モンスターを攻撃表示に変更する!」

 

裏側でセットされていた俺のモンスターが表になり、フィールドにその姿を現す。

 

【儀式魔人プレサイダー】☆4 闇 悪魔族 ATK/1800 DEF/1400

 

「そしてその攻撃力をゼロにする!」

 

表側攻撃表示になった『プレサイダー』は攻撃の姿勢をとるのもつかの間、すぐに脱力し、攻撃の意思を失くす。

 

儀式魔人プレサイダー:ATK/1800→0

 

「また弟のモンスターの攻撃力がゼロに…!」

 

「相手の戦う力を奪い、己の養分とする…まさに蛇のような戦術ですわね」

 

「まだまだこれで終わりじゃないわよ! 私はさらに『レプティレス・バイパー』を召喚!」

 

【レプティレス・バイパー】☆2 闇 爬虫類族 ATK/0 DEF/0 チューナー

 

「このカードが召喚に成功した時、相手フィールドの攻撃力ゼロのモンスターのコントロールを奪うことができる!」

 

「…!」

 

『レプティレス・バイパー』は『プレサイダー』に向けて毒液を吐くと、『プレサイダー』は目を回し、フラフラと星華のフィールドに歩み寄る。

 

「アハハハハ!! これでアンタのモンスターは私の物よ! さらに私はトラップカード、『おジャマトリオ』を発動するわ! このカードは、アンタのフィールドに3体の『おジャマトークン』を特殊召喚する!」

 

【おジャマトークン】☆2 光 獣族 ATK/0 DEF/1000

 

『『『ハァァ~イ♪』』』

 

「くっ…邪魔な奴らが…!」

 

「攻撃力ゼロのモンスターを奪ったかと思えば、今度は弟の場に攻撃力ゼロのトークンを特殊召喚…一体何をするつもりだ? 『バイパー』自身も攻撃力がゼロだし…」

 

「…いや、あの『レプティレス・バイパー』はただのモンスターじゃない…あのモンスターは…―!」

 

「そう…チューナーモンスターよ! 私はレベル4の『儀式魔人プレサイダー』にレベル2の『レプティレス・バイパー』をチューニング!!」

 

『レプティレス・バイパー』は星となって消え、その星は『プレサイダー』と重なり合う。

 

 

 

 

 

 ―鎌首を掲げし悲哀な毒蛇よ―

 

―己が血肉とし、供物を喰らえ!―

 

 

 

 

 

「シンクロ召喚! 喰らい尽くせ、『レプティレス・ラミア』!!」

 

【レプティレス・ラミア】☆6 闇 爬虫類族 ATK/2100 DEF/1500 シンクロ

 

「シンクロ召喚か…!」

 

「この瞬間『レプティレス・ラミア』の効果発動! シンクロ召喚に成功したとき、相手フィールドの攻撃力ゼロのモンスターを全て破壊し、さらに私は破壊した数だけデッキからカードをドローできる!」

 

「この効果のために攻撃力ゼロのトークンを召喚したのか…!」

 

「弟君のフィールドに攻撃力ゼロのトークンは3体…ということは…!」

 

「さぁ『ラミア』ちゃん、お腹いっぱい食べちゃいなさい! 喰らい尽くせ、≪グリード・バイト≫!!」

 

『ラミア』の五つの首のうち三つが『おジャマトークン』に向かって伸び、そのまま『おジャマトークン』に喰らいつき、三体とも丸呑みにされた。

 

パクッ ゴクンッ

『ゲフッ…』

 

「これで私はカードを3枚ドロー。それだけじゃないわ、『おジャマトークン』は1体破壊されるごとにアンタのライフを300削るわ!」

 

「…つまり3体破壊されたから900ポイントのダメージか」

 

「そゆこと~♪」

 

LP4000→3100

 

今まで無傷だった俺のライフが、ここに来て削られてしまった。

 

「ま、ドロー効果もダメージ効果も意味なかったかもね~。なぜならアンタ、この2体のモンスターの攻撃で負けちゃうんだから」

 

レプティレス・ヴァースキ:ATK/2600

レプティレス・ラミア:ATK/2100

 

確かに…小日向のフィールドにいる2体の『レプティレス』の攻撃力の合計値は4000ポイントを越えている。そして俺のフィールドに、壁となるモンスターはいない…。

 

「まさか…主…!」

 

「さぁ、覚悟はできたかしら! バトルフェイズよ! まずは『ラミア』ちゃん、アイツに噛みついちゃいなさい! ≪クインテット・ポイズン・ファング≫!!」

 

『ラミア』の五つの首が俺に迫り、そのまま俺の身体に噛みつく。

 

「ぐぅうううっ…!!」

 

両腕でガードしたつもりだったが、『ラミア』はそのまま俺の腕、肩、腹、脇腹、首に噛みつき、ソリッドヴィジョンとはいえ、その噛みつかれた感触の悪さに思わず声をあげる。

 

LP3100→1000

 

「これで残りライフは1000…『ヴァースキ』の攻撃でアンタはお終いよ!」

 

「主…」

 

ルインとウェムコが心配そうな眼差しで俺の方を見る。

 

「ま、安心しなさいよ。アンタが負けた後は私が決勝でアリアと闘うから」

 

「…できるかな、お前に」

 

俺は『ラミア』の攻撃によってガードしていた腕を解き、小日向の方を見据える。

 

「はぁ? できるに決まってるでしょ」

 

「勘違いするなよ小日向…今のアリアは、普段学校で俺らとツルんでいる友達としてのアリアじゃない…デュエリストなんだ」

 

「…!」

 

「アイツと闘いたいっていうなら…お前もデュエリストとして持ちうる能力全てを以てアイツに挑まなくちゃいけない…お前にそれができるか!?」

 

「…ナメんじゃないわよこの(ピー)野郎」

 

と、いきなり小日向は俺に向かって放送禁止用語を言い放った。

 

「私だってこれでもデュエリストの端くれ。私はいつだって、フザけておちゃらけたデュエルをした覚えはない。アリアと闘うときも、そして今こうしてアンタと闘っているときもね」

 

と、俺はふと小日向の目を見る。

小日向の目は、目の前の勝負に純粋で、真っすぐで、まさにデュエリストとしての目だった。

 

「そうか…済まなかったな。それならお前に、俺の代わりを頼んでも大丈夫そうだ」

 

「大げさねぇ、これっきりってわけじゃないんだから、また個人的にアリアにデュエル頼めばいいでしょ」

 

「ああ…そうだな。無駄話をしてすまなかった」

 

(主…まさか本当に負ける覚悟をしたのか…?)

 

「いけ、『レプティレス・ヴァースキ』! ダイレクトアタックよ! ≪マハーカーラ・シヴァ≫!!」

 

『ヴァースキ』の4本の腕より放った攻撃は、真っすぐに俺の方に向かい、そして…!

 

 

 

「うわあああああああっ!!」

 

 

 

攻撃が…俺に直撃した。




というわけで今回から星華さんとのデュエルに入っていきます。
星華さんは原作だとヴェノムみたいな爬虫類のデッキだったんですが、イマイチ使いづらいのでレプティレスにしてみました。
レプティレスは結構好きなカード群なので実際に使ってみると楽しいデッキになります。

さて…攻撃受けちゃったっぽいけど大丈夫なのか主人公?ちゃんと次回まで続くんだろうな?
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