ホロホロしちゃっていいじゃない!   作:てんりょう

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最近前後編ばっかりで申し訳ないですが、取り急ぎ投稿。

一応前後編です。


15話 holoxとのかしましツアー

カランカラン〜

 

「おめでとう〜ございます! 特賞、ホテルWake up!! FEVAR!! の団体様宿泊券でございま〜〜〜〜す!!」

 

「おっと……」

 

たまたま手に入れた福引券。捨てるのも勿体ないからという理由で引いてみるとまさかまさかの大当たり。

 

あまりに突然降って湧いた幸運のチケットを、しかし困ったように振りながら帰路につく。

 

「どうしようか」

 

それもそのはず、チケットには人数規定があった。

 

それも6人。

 

普通の家族であれば十分に満たせる数だが、独り身の自分からすると過剰にすぎる。

 

一瞬自分の知り合い一同に渡そうかとも思ったが、いつも組んでるメンバーを考えるとちょっと人数が合わない。割と5人とか4人でいる方が多いし。

 

男友達とでもと思ったが、全員にとっていい日程の都合がつかなかった。

 

決してボッチだからではない。

 

はてさてと頭を悩ましていると、

 

「トウマセ〜ンパイ。何してるんですか〜?」

 

「うわっ、沙花叉さんか。いつもいってるけどいきなり後ろに立つのはやめてよね」

 

「は〜い。で、センパイ。これ、なんです?」

 

後ろから癒月さんとは別の意味で甘い声をかけられ、思わずビクッとなる。

 

振り向くとシャチを模したパーカーを羽織った銀髪の少女、沙花叉クロヱさんがニコニコしながら立っていた。

 

いつの間に取られたのか、その手にはさっきまで持っていたチケットがあり、まじまじとそれを見ている。

 

「ああ、それはさっき福引で当たった特賞の旅行券なんだけど……」

 

「すごいじゃないですか!! おもてなしも超一流なあの有名ホテルですよね?」

 

「流石だな、トウマ先輩!! 吾輩のためにこんないいものを引き当ててくれるとは!」

 

「いつのまにいたの、ラプラスさん」

 

そして、沙花叉さんの下から覗き込むようにチケットを見る、紫色の大きな二本角をもつラプラスさん。

 

まるで子供のようだがこれでも僕とさほど年が離れていないのだから人体とはすごい。

 

「先輩? なんか吾輩のことちっこいとか思わなかったか?」

 

「いや別に?」

 

するどい。

 

いや、そんなことはさておき。

 

「沙花叉さんにラプラスさん、そこに興味あるの? いるならあげるよ」

 

「え、いいんですか!?」

 

「いいのか? これは先輩が当てたものだろう?」

 

「俺だとその制限の人数を持て余しちゃうから。鷹嶺さんとか風真さんとか博衣さんたちと行ってきたらいいよ。あと1人足りないけど、他のみんなに聞けばなんとかなるでしょ」

 

良かった。偶然だけど処理に困ったブツも使いたい人の元へ行ったし。

 

「……いや待て先輩。これは先輩も一緒じゃないとだめだ」

 

「え?」

 

「ほら、ここのところ見てくれ」

 

そういってラプラスさんが差し出した旅券を改めて見る。

 

そこに書いてあったのは

 

「使用者限定……だと?!」

 

そこには僕の名前と「必ず取得主の参加が必要となります」という文字。道理で名前を聞かれたわけだ。

 

しかも身分証明証必須とまで書いてある。

 

「これは先輩、どうしようもないですね。じゃあ一緒に行きますか!」

 

「いや、でも男の僕が一緒じゃ気が気じゃないでしょ? 今回はご縁がなかったということで……」

 

「先輩、さかまたたちと旅行行くの嫌なんですか……?」

 

「うっ……」

 

「先輩、もう幹部とはかせ、さむらいには連絡したぞ? めっちゃ乗り気なんだが……吾輩にこれを断れと?」

 

吾輩、薬の実験台も武術訓練もいやなんだが?と若干顔を青くするラプラスさん。沙花叉さんもつられて顔が青くなっていた。

 

いやまあ、気持ちはわかる。一度だけ被験者になって爪がゲーミング化したときはどうしようかと焦ったものだ。

 

乗り気のところを落とされると機嫌が悪くなるのもわかる。

 

だけど……

 

「嫌じゃないけど、みんなに変な噂がたつのはちょっと……」

 

そう。旅行に行くのは嫌じゃない。

 

だけど、男と泊りがけで旅行に行ったと噂がたって、彼女たちが良くない噂が立つのは避けたい。

 

彼女たちが幾ら僕のことを悪くは思っていないとわかっていても、これは性分のようなものだ。

 

「ほぇ? 変な噂ですか?」

 

「いや、僕みたいなのと一緒に泊りがけ旅行とか……」

 

「?? 仲のいい先輩と旅行に行くことの何が問題なんだ?」

 

「えぇ……」

 

沙花叉さんとラプラスさんが全く問題視していないことに自分の常識が間違っているのかと一瞬誤認してしまった。

 

そこまで純粋に問題なくない?みたいな顔をされるとは思わなかった。

 

「そもそもだな、吾らholoxが多少の悪評程度で道を違えるとでも?」

 

「さすがラプ! たまにはいいこと言うね」

 

「その調子でこの頭の硬い先輩を説得しちゃえ〜」

 

「いっそ、このまま引き摺ってでも連れていけばいいのではないでござるか?」

 

「「「「それだ!!」」」」

 

いつの間にかラプラスさんの隣に鷹嶺さんがいて、左腕を博衣さんに、そして右腕を緑を基調とした侍の衣装を纏う金髪のジェニー少女、風真いろはさんに掴まれていた。

 

そのまま凄い勢いで引きずられていく。

 

「え、鷹嶺さんに博衣さん、それに風真さんまでいつの間に……」

 

「いいからいいから、先輩、レッゴーです!」

 

「レッツゴーでござる〜!」

 

「いや、ちょっと……って力強っ!?」

 

「幹部、電車の座席は取ったか?」

 

「ええ、勿論。クロヱ、現地でのタクシー手配できた?」

 

「もうちょっと〜」

 

「だ、だからちょっと……」

 

「楽しみだね~クロちゃん」

 

「そうだね! そういえばいろはちゃん、ぽこべぇは大丈夫なの?」

 

「ぽこべぇは今日ラミィ先輩のだいふくさんところに遊びに行っているから平気~。ルイねえ?そこでは何が食べられるでござるか?」

 

「え~と、カフェにも力が入っててケーキとかも充実してるみたいよ」

 

「おお!!それは楽しみだな!!」

 

僕の抵抗もむなしく、ノリノリな5人にそのまま連れていかれるのであった。

 

 

 

 

 

……continue

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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