ホロホロしちゃっていいじゃない!   作:てんりょう

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※注意※

本話には重度の独自解釈、独自設定が含まれます。

「イメージが違う」「おかしい」等々感じられる方はブラウザバックをお薦めします。


モチベと勉強期間に入る前に短いけど投稿。

たぶん前後編になる、はずです。




第18話-1 リンジのバイトは執事な喫茶? 

 

 

side Tohma

 

 

「臨時バイト、ですか?しかも明日?」

 

『そう、知世子さんが明日フェアするらしいんだけど、当てにしてたバイトの子が来れなくなったそうでさ。何とかならないかな?』

 

アカデミーの講義が終わって教室を出たと同時に掛かってきた電話に出ると、普段お世話になっている火野さんからの電話だった。

要件は偶にお世話になっている喫茶店クスクシエでの臨時バイト。

火野さんにも知世子さんにも恩があるから手伝うのは吝かではないんだけど……

 

「今度は何のフェアですか?」

 

クスクシエは味も良いし値段も手頃な優良店、なのだけど。

いつも突拍子のないアイディアでフェアを開催しているせいか、オドロキ喫茶店扱いされている。

この前は廃墟フェア、だったか。

しかし料理に接客、そして経営。

なんでもこなす知世子さんは何者だろう。謎だ。

 

『執事らしいよ』

 

「は?執事?」

 

『そう、執事』

 

一瞬聞き間違えかと思ったが、返された言葉に否応なく真実であると認識させられた。

 

「……相変わらず突飛というか、独特な企画をしますね」

 

『まあ、それこそ知世子さんでしょ。で、どうかな?』

 

「いいですよ、明日は講義もゼミもないので。いつもお世話になってますし。開店時にクスクシエに行ったらいいですか?」

 

『そっか!! ありがとう、知世子さんには俺から伝えておくから、明日はよろしくね』

 

そういって火野さんは電話を切った。

あの人も忙しいのに、こうやって偶にバイトを斡旋してもらえるのは恐縮だけどありがたい。

異色だよなぁ。

風来坊から議員になるなんて。

色々思うところでもあったのだろうか。

そんなどうでもいいことを考えながら、僕はアカデミーを後にした。

 

side out

 

 

 

 

side choco

 

(今日の講義も終わったし、どうしようかしら)

 

仲の良い友人たちに挨拶をしつつ、今日のスケジュールを脳内で考える。

残念なのか、幸いなのか、今日は何もなかった。

いや帰って料理とか洗濯とかの雑事はあるのだけれど。

 

(そういえば、トウマ様はどうしてるかしら?)

 

彼は確か今日は同じ時間で別の講義を受けていたはず。

ちょっと探してみようとそちらへと足を向ける。

少し歩くと同じように講義が終わって、生徒たちが次々と講義室から出てきていた。

その中にトウマ様の姿を捉える。

 

「トウ……」

PPPPPPP………

「はい、トウマです。火野さん、どうしました?」

 

タイミングが悪く、トウマ様のスマホに連絡が入って彼は通話しながら歩き始めてしまった。

こちらに気付いた様子はない。

電話が終わったら声をかけよう、そう思い静かに近づき、

 

「臨時バイトですか?……しかも明日?……今度は何のフェアですか?……………は?執事?」

 

彼の発した単語を耳にして思わず立ち止まった。

執事、執事といったか。

そのまま彼の視界に入らず、しかし声が聞こえる位置に移動する。

 

「……相変わらず突飛というか、独特な企画をしますね……いいですよ、明日は講義もゼミもないので。いつもお世話になってますし。開店時にクスクシエに行ったらいいですか?……はい、わかりました」

 

クスクシエ。

確か偶にトウマ様がバイトに行ってるお店だったはず。

そこで執事の格好をしたトウマ様がいる!!

私は直ぐ様スマホを取り出し、スケジュールを確認する。

予定はない。

講義も……ない!

 

(いける!!)

 

障害はない!!

明日の予定ががっちり鍵付きで固定されたので、とりあえずトウマ様に声を掛けましようか。

 

 

 

 

side out

 

 

 

side iroha

 

「ご、ご、ごっざるのご〜」

 

今日はこれから講義がある。

しかもトウマ先輩の受けるのと同じもの。

あわよくば講義が終わってから一緒にご飯でも、と期待してしまう。

そんな希望願望を歌として口ずさむ程に我ながらテンション高いな、と感じつつ廊下を歩く。

そのとき、

 

「はい、トウマです。火野さん、どうしました?」

「!?」

 

聞き覚えのある声が廊下の先から聞こえてきた。

そちらに視線を向けるとトウマ先輩の姿。

どうやら電話しているらしく、視線は窓の外へと向いている。

 

(そうだ、先輩と一緒に行こう!!)

 

我ながらナイスアイディア。

そのまま先輩へと近こうと

 

「トウマせんぱ~……」

「…………は?執事?」

「っ?!」

 

したときに聞こえてきた先輩の言葉に反射的に柱の影へと隠れた。

執事?

執事といったか?

 

そのままそっと顔を出して先輩の方を見る。

ちょっと周りの他の学生の声がうるさくて声が聞き取りにくいけど

 

(こんなこともあろうかと、読唇術を学んでおいてよかった~)

 

直接顔は見えないけど、窓ガラスに映る先輩の顔、その唇の動きから言葉を読み取る。

 

(えっと、【クスクシエ】でござるか。確か先輩が前にバイトしてるとか言ってた気が……)

 

ちょっと前の会話を思い返しつつ、他に情報がないか確認する。

 

(む、明日の開店時から、か。明日は1限があるから朝からは難しそうでござる)

 

本当はサボっていきたいところだけど、先輩に怒られそう。

それは流石にちょっと困る。

仕方ない、明日講義が終わり次第向かおう。

そう決めると柱の影から出て先輩の元へと向かった。

 

 

 

 

side out

 

 

to be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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