「海で暴れる海竜により、津波が起きかけて、澪とミラが出撃するけど、あの組織たちのせいで苦戦する、そこに決意を固めたキョウカが後から合流してなんとか事態は収束‥」
そしてあの赤いリボンの女の子が優さんたちと合流したよ。
「さてさて‥ここからどうなるかな?」
早速観てみよっか。
4月28日、午後7:00ごろ。
『あら、優さん? 突然どうしたんですか?』「申し訳ないんですけど‥ちょっと話していただきたい方がいまして、変わりますね」
「────-もしもし? 、声‥わかりますか? 私です、咲です」『サキちゃん!? ‥なんで連絡してくれなかったの?』「それが‥捜査中にアイツらを追ってたら地球に来ちゃって‥でも着いたと同時にアークがダメになっちゃってさ‥だから今まで連絡できなかったんです‥」『よかったぁ‥居場所がわかって。とりあえず状況は分かったから、本局に伝言しとくね。他に何かあれば一緒に報告しといてあげる』
「後で始末書レベルの話なんですけど、盗難された
「ふぅ‥」
はっと息を吐き安心した。
ようやく
ひとまず安心だ……バイクを押している優さんに携帯を返して、後に着いていく、とりあえず今日の宿は見つかった。
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同刻、チームkeyの基地内部
「────-これで全部だ」
机の上に並べられた支給品一式はそこまで多くは無い‥かと言ってこれを隠し持つ事になるのか。
「法的に特別許可なしには携帯できない物まであるんですね」
私は拳銃程度の大きさの銃火器を手に取る、護身用ではあるんだけど、確実にハッタリの重さではない、本物って結構重量あるんだなぁ。
「一応3段階トリガーロックがかけてある、鞄に入れても誤発しない」「だとしても後ろめたいような‥なんというか‥」
銃を見つめてからホルスターに収めて鞄にしまい、腕時計型のデバイスと手帳をポケットにしまった。
改めて物騒な品々を貸し出されると、思わず肩に力が入ってしまう。
「‥戸惑うのも無理ないか、そのうち慣れる」
「所で質問なんですけが、私未成年ですけど、保護者許可は?」「お前の親父さんが二つ返事で返した、たまには顔出してやれ」「余計なお世話です」
実家なんか帰るもんか、あんなとこなんかに‥
私は広げた品々を自分の鞄の空いてる場所に収まるだけ納めた。
「じゃあそろそろ解散にしますか、事後処理もたくさんありますし‥」
鈴原さんが、今日はおしまいっって雰囲気を出し始めると、扉が開き、YURIさんとYUKIさんが入ってき‥もう一人?
「ただいま戻りました」「へぇ‥ここがペガシスフォートレスですかぁ♪」
彼女の頭には印象深いあの赤いリボンがあり‥見覚えしかない人物だった。
「────-君、今朝の?」「この前助けていただいた‥」
「──-覚えててくれてたんですね。こんな形で再開出来るとは」
「キョウカ、知ってるの?」‥「ミラージュ=エルフ、どう言うこと?」
「各々方に説明して頂くより私が名乗った方が早そうですね、初めまして、私は時空管理局異質物回収班の
そう言いながら見たことのない文字で書かれた警察手帳のようなものを掲示しながら彼女は自己紹介した。
「今回は、あの組織‥エヴォルスコアを追っていたところ、地球にきてしまいまして‥」「やっぱりお前の世界の奴らか?」「いえ、厳密には違いますが‥あっお久しぶりです、真也さん」
「ああ、こうして再開する事になるとは。とりあえずつづきを聞かせてくれ」
「はい、彼らは昔は有名な風の都だったウィードルダから来た魔導師達なのですが、紛争が絶えない地域の出自で、ある目的のために手段を問わない奴らです」
「となると侵略目的ではないのか」
「ええ、彼らは地球のある神話に目を付けたらしくて‥真也さん、均衡の天秤神話って知ってますか?」
「天音奏叶のいた頃に研究されてたアレか‥」「ええ、その内容に書かれた神器を手にするのが目的っぽいですけど‥」「わかった、こっちでも洗ってみる、情報提供ご苦労‥で、帰る目処はあるのか?」「それがまだなくって‥しかも、彼らの盗んだ異質物の一部はこっちの世界に散らばってしまってて‥現地組織に回収を頼んで封印方法を教授するまでは現地待機って命令が出ちゃってるんです‥なので、真也さん‥手を貸してくれますか?」
「あっあのー……話に付いてけないんですけど、第一この子‥何者なんですか? 、見かけ中学生くらいに見えるんですけど」
恥を忍んで聞いてみたら、彼女は腕組みしながら近づいてきた。
「人を見かけで判断するとは失礼な! 君、名前は? 歳は?」
「私!? ‥私は、天音響花、歳は16、高校2年生」「ふーん、歳下か」
「じゃあそう言うあなたは‥」「今年で18、背はちっちゃいけど私のが年上だよ」
私を見上げる様に上目遣いで迫ってくるが威圧感がない、むしろちょっと可愛げがあった。
「まあ、わかりやすく言い換えると、私は君たちの言う異世界人って奴だよ、そんでもって魔法使いさ。で、私はその異世界から悪い人達と一緒にこっちに迷い込んじゃったって感じ。
それからさっき言った
でまぁ、これの用途は遺伝子を保存するための記憶媒体なんだけど、時々絶滅済みの生物や遺伝子同士を掛け合わせて作られた空想生物に近いものまであって……で厄介なのが、魔力を持った人、つまりこっちの世界では魔法使いの素質がある人が触れると、その人の魔力を食べて単独で生命体化しちゃう事があるんだ、必ずじゃないけど。
だから私みたいな人が回収する必要があるの、でも手が足りないから、この組織の手を貸してもらいに来たって感じ‥こう言えばわかるかな?」
「情報量多すぎ……」「にゃはは、まあ全部覚えてなくていいよ」
彼女は私をからかうだけからかって真也さんの方に向き直ると、「強要はしませんが、ご協力願えますか?」と尋ねた。
「ああ、お前は嘘が苦手だからな‥信じよう、臨時隊員としての受け入れを許可する」
彼女はキレイな敬礼をして了解の意を表すと、澪が反論した。
「待ってください、海堂司令!」
「不満か? 澪」「ええ、正直胡散臭いのですが、見かけはどうみても中学生ほどですし、服装も制服ではないですし、異世界人だとか言う割には名前は日本人じみてますし‥って言うか偽名ですか? それ。
第一司令のお知り合いだとしても、あっさり了承しすぎな気がするのですが」
「一応本名なんだけどなぁ……」「まあそう思うのも無理はないか、だが、現場での彼女を見れば後悔するぞ、腕は本物だ」
空音は不服そうに立ち下がった。
「とりあえず今日は解散だ夜勤の隊員以外はしっかり療養を取れ」
「「「「「「了解」」」」」」
「‥了解、帰りましょ、ミラージュ=エルフ」
去っていく空音の背中からは少しの苛立ちと、哀愁が伺えた……するとミラージュ=エルフ、もといミラが「澪はこう言う子なの、ずっと怒ってるわけじゃないのよ」と私に言って後を追いかけた。
「じゃあ、咲‥うち泊まってくか?」「いいんですか?」「一応子供達も楽しみにしてるってさ……」「じゃあ、お言葉に甘えて‥」
YURIさん達も部屋を後にすると、ライトが、私の袖を引っ張って私の注意を惹いた。
「ねぇ、キョウカ‥お願いがあるんだけど」「なに? ライト」
「水原家に着いていっていいかな?」
「……あおに聞いてみるよ‥」
メールアプリを開いて「晩御飯一人分追加になってもいい? 、なんか行きたいって子が居るんだけど?」と送ると、既読が付いてから二つ返事で「OK♪ 買い出し中だから全然いいよ〜♪ つれておいで」と二つ返事で返ってきた‥流石愛緒。
「いいってさ‥じゃあ、上着着て」「はぁい」
素直な時は可愛いんだよなぁ、ライトって。
「因みになんでいきなりそんなこと言い出したの?」とロッカールームで尋ねると、「ミラが言ってたんだ、“背中を預ける相手同士、同じ屋根の下で暮らし、同じ釜の飯を食べて信頼を気づくべきだってね」「へぇ‥」
上着をバサッと羽織ってチャックを閉じようとしてるけど、なぜか長さが足らない‥理由は簡単だった。
「‥伸ばしてたら意味ないよね?」「だってくすぐったいし」
上着の中で羽を伸ばしてリュックと言い張るには無理があるほど背中がボコッと膨らんでいる。
「‥」「我慢しなよ、ライト」
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語り部咲に移りまして、燈ヶ浜商業区マーレジデンス609号室
「結構おっきいとこに引こっしたんですね」
「‥基地から通いやすい場所で探したらここぐらいしかなかったしな」「って言って優くん、東京にいた頃からさ、やっぱあの家は二人でも狭いなぁ‥って言ってたくせに」「気にするな」
優さんとユキさんの仲も相変わらずで安心した‥まあ流石に自家用車買ってたのはびっくりしたけど‥いや不自然なことではないや。
さて、優さんの鍵でエントランスを潜らせてもらい、エレベーターで6階へ、高すぎず低すぎず、ちょうど真ん中の階で、エレベーターから玄関は一番遠い端っこの部屋だ。
「たっだいま〜♪」とユキさんが子供っぽい仕草で玄関を開けると、奥から何かが走って来る音がする。
「「おかえり〜♪」」
出迎えてくれたのは優さん達の双子のお子さんだ、相変わらず元気が有り余ってる。
「お邪魔しま〜す」「あっサキお姉ちゃん♪」「いらしゃ〜い」
「──-久しぶり、また大きくなったね〜♪ 、今いくつ?」「6つ♪」「今年から小学生です♪」
おっと、紹介し忘れてた、この双子ちゃん達の私の目の前で沢山喋ってくれてる方が、お姉ちゃんの
二人の名前に同じ「
まあ優さんとユキさんも偶然ながら二人とも「
さて、話を戻そう。
「もうそんなになるの? ‥お勉強楽しい?」「うんっ♪」「……」
どうやらヒュウガはお勉強苦手か、後でみてあげよう。
そして玄関からリビングに入ると、役12畳ほどの空間+カウンターキッチンになっておりすごく広々としている。
流石は料理好きのユキさん、キッチンへのこだわりは譲らないか‥流石にお子さんがいる都合で向きはかわってますが……っとこれは。
「──-あ‥つ……」「あ〜、二人に頼んどいたの。好きでしょ? 狐揚げ」
大好物を前に、つい唾液が口の中を満たす‥こう言うことしてくれるんだからこの人は。
「ヒュウガたちが作ってくれたの?」「うん」「つまみ食い用もあるよ?」
「じゃあ‥いただこうかな」
踏み台に乗ったアオイがあーんして食べさせてくれた。
ユキさんのメモどうり測って作ったのかな? 、甘い漬けだれがよく染み込んで、歯応えも程よく柔らかく、パサパサしていない‥さらにちゃんと優さん好みに控えめな味付けだ。
余談だけど、優さんは薄味好きと今言ったけど、厳密には甘みを感じやすい舌なだけなんだよね、ユキさん曰く。なんで知ってるんだろうね?
「はにゃぁぁ‥おいし〜」自然と私は顔がとろけてしまいそうになっている‥すると、ヒュウガが「お風呂も沸いてるから‥」と耳打ちした。
「一番風呂どうぞ、お風呂も好きでしょ?」
「ユキさん〜用意周到すぎません?」「だって、サキちゃんうちにあげるならこの二つは大事でしょ?」「も〜大好きっ、ユキさ〜ん」
「褒めたってなにも出ないよ〜ほらっお風呂入ってる間にご飯作っちゃうから」
こうして獅童家のおもてなしを素直に受けて体を休めることにした。
「あちゃ〜、思ったより髪キシキシになっちゃってる」
髪を洗い、身体を洗い‥使い慣れたシャンプーじゃないけどではないけど、ないよりマシだ。
それから湯船に浸かると、自然と力が抜け、疲れが溶け出し、三日ぶりのお風呂が身体に染み渡る‥湯船以上の癒し空間があるだろうか‥と、いつも思ってしまう。
結局長湯してしまった、髪を乾かしながら畳まれたパジャマを見ると、ユキさんの書き置きと一緒に一枚余分にパジャマが用意されていた。
書き置きに従って、一番上のパジャマに袖を通すけど、ユキさん身長170近いから私じゃブカブカだ。
‥いやこれパジャマって言うよりバスローブって言うべきか? 。
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語り部響花に戻って、燈ヶ浜、水原家
「あお〜?」「おっ、おかえり〜、ってこの子かぁ‥連れてきたの」
玄関の引き戸を開けると、愛緒がいつもと同じように出迎えてくれて、今日は奥から結海さんも出てきたけど──
「あら、お客さんは‥「ッ!」」
──ライトと目を合わせると、お互いに目を見開いて驚いたあと、「少しお話しましょうか」と結海さんはライトを縁側へつれていった。
「お母さんなにか勘違いしたのかな?」「さ、さぁ?」
確かにライトは母さんの関係者だ……って事は結海さんと接点があっても違和感は無いけど。
だとしたって、あの反応は変じゃないかな?
「────-なるほど、って事はあの二人はヒデの子たちだったんだ」
「ええ、それとライ‥奏叶は?」「カナの行方は僕も知らなくて‥」
「一緒にどこかに居るのかと思ってたけど」
「それが、“来るべき時のために”って僕をあの場所に残して行っちゃって‥」
「奏叶らしいわね、あの子の感は変に当たるし‥」「勝手に色々やっちゃって‥でもいい結果にちゃんと結びつく」
結海さんとライトは同時に少し笑い、話を続けた。
「とりあえず、ここは安全ですし‥キョウカがこっちに居ることに対する疑問も晴れました」「本人には内緒でね‥あと」「はい?」
「ライは、泊まるところ、あるんですか?」「ない、ですけど」
「じゃあ、あなたも居候する?」「‥いいんです? ヒデの許可なしで」
「いいわよ、じゃなきゃキョウカをウチに置いといて貴方がダメな理由はないでしょう」「言われてみれば確かに」
結海さんとライトが戻ってくるとご飯の支度は終わっていた。
「結海さん、ライトとなに話してたんですか?」「‥」「あ〜この前ウチのお店来てくれたわよね〜ってお話」
結海さんもライトも言い訳を考えてから言ったかのような間があってから答える、だけど愛緒も航太もあえて突っ込まない、私もそれ以上は口を慎んで、もう一個の話を切り出した。
「それで結海さん‥ライトをしばらくここに泊めてあげてもいいですか?」「ええ、屋根裏は片付ければ場所あるでしょ」「屋根裏?」「ええ、この子とキョウカ二人で使いなさい」
こんな感じですんなり許可が降りて‥夕飯の間は愛緒からライトへの質問の嵐で‥とりあえず屋根裏の片付けはお風呂を済ませてからに決めた‥
そして、やっぱりライトと結海さんは面識があるのか、お風呂の順番を私→ライト→それから結海さんと言う順で組み‥上手くライトの背中の事がバレないように組んでくれた。
「ふぅ……一仕事するとお風呂っていつもより気持ちいいや」
湯船に肩まで浸かりながら、色々考えるけど‥気がついたら考えるのを忘れてまた歌ってた、今日はこっちの歌を。
「──-遍く空〜響く声〜この声は聞こえてますか♪ ──-」
この声は居間まで届いていて、ライトも愛緒も聞きっていた。
「君も、キョウカの歌‥好き?」「うん、大好き」「私も」
「……いつもこんな感じ?」「だいたいはね、だけど今日は結構ご機嫌だね」
「愛緒も歌声でわかるんだ」「‥だって、聞こえないと寂しいくらいたくさん聞いてるもん」……
それから10分弱した頃だろうか? お風呂から上がって、ライトを呼び、私は先に片付けに行った。
いざ登ってみると、想像よりは物が少なく、知らぬ間にここにあった品々は違う場所に移されてたようだ‥だけど、まあ側から観ればほぼ倉庫である。
とりあえず布団を敷けるスペースはすでにあ‥ライトの分のスペースを確保しなきゃなのか。
2×Yshの新しいシングルを再生しながら物を色々動かして、立体パズルの様に組み込んで壁へ押し込み、以前使われていた家具の幾つかをテキトーに配置した。
因みに押し込んだ箱の中身は私や愛緒のサイズの合わなくなった服などが中心だ‥ランドセルまで残ってたし。
さてさて、そこそこ部屋っぽくなったところでライトが入ってきた。
「おっ‥意外と広いんだね」「確かにここ屋根裏だけど普通に立てるもんね」
6年住んでるせいで普通だと思ってたけど、屋根裏部屋にしては確かに上が高い、3階として成立はし‥いやギリギリしない高さだ、2mちょっとしかないもん‥日出海さん曰く先代が子沢山だった影響だと言ってるけど‥ホントかは知らない‥そして、ライトがお風呂に入ってる間にその屋根裏は寝室と言うよりかは、ちょっとしたくつろぎ空間になった。
因みにおかしな事に屋根裏にコンセントあるからね‥テレビとかも持ち込めるんだよね‥な事ないやアンテナ線ないし。
「中々秘密基地的な感じだね‥」「ライトがいた格納庫の方がもっとぽいけどね」
「でも子供の秘密基地ってこう言う感じなんだよね‥さてと」
ライトは階段をしまうと上を脱いで羽根を自由にした。
「やっと楽にできる〜♪」「やっぱりここで暮らすのってストレス溜まんない?」
「溜まるけど‥やっぱりキョウカと一緒に居たいって思っちゃったから」
「ふーん、で気になってたんだけど、結海さんとは元から知り合いだったの?」「一応ね」
「やっぱりか」
この時、結海さんはライトの羽根の処理をしてくれたんだけど‥脱衣所に落ちていた一枚は放置されていて‥たまたまそれを愛緒が拾ってたんだけど‥その事に気がつくのはもう少し後のおはなし……。
「それとさ‥お風呂入ってたけど、錆びたりしないの?」
忘れそうになるけどライトの体表は金属である‥やはり気にはなってしまう。
「一応長時間だと錆びちゃうけど‥ステンレスくらいは錆びにくいらしいし‥それに錆びても人間の怪我みたいに、代謝によって自然治癒されるから‥速度は遅いけどね」
「そうなんだ、なら気にしなくていいんだ‥」「キョウカ〜♪」
「やばっ!」
ノックのしようないけどノックのなしに愛緒が登ってくる‥ライトは急いで上を着て、そこを全力で隠そうとしたせいで‥
「なにしてるの?」「あっ‥なんだろね? ‥」
笑って誤魔化すも無理あるよなぁ‥コレだと。
「まあ二人でお楽しみ中だったらごめんだけど」「あっ安心して、それはないから‥」「そうですか」
なーんでがっかりしてるのさ‥別にそう言う関係じゃないんだって。
「にしても、私の部屋よりいい感じじゃん」「アンテナ線とかないから負けてるし、クローゼットないし‥あおのがいい部屋だって」
「そーかなぁ……とりあえず、邪魔しちゃ悪そうだし、私出てくね。
おやすみ、キョウカ」
「うん‥おやすみ‥「はぁ……」」
愛緒が出てったあと、二人揃って肩の力が抜けて布団の上にぺたんっと座った。
「とりあえず、布団入ろうか」「だね」
ライトはまた上着を脱いで羽根を楽にするけど、気になることは当然ある。
「上脱いで寝るとさ‥お腹冷えちゃうよ」「‥でも羽がさ‥」
私はさっき押し込んだ箱を引っ張り出して中身を漁った。
「体型的に着れると思うけど、私のお下がりあげよっか?」
背中の空いたトップスを探し出して差し出した。
「‥キョウカは‥いやじゃないの?」「いいよ別に‥多分もう着れないし、洗えば良いだけだし、‥流石にもうこれ着るの恥ずかしいし」
「じゃあ、ちょっと着てみるよ‥」
そうして出来上がった外観を見ると……やばっ‥これは‥って私ショタコンと勘違いされそうな発言だけど、‥このルックスは‥
「────-かわいい〜♪」「キョ、キョウカ!?」
無意識にライトに飛び付いて頬ずりまでしていた‥これは良い化学反応‥って理性! さっさと戻ってこーい!
「‥ごめん‥ライト」「大丈夫、気にしなくても‥カナにはこう言う事たくさんされたから‥慣れてるし‥」って言う割にはテレてません? 顔赤いですよ?
「でも‥たまには‥ありかも‥」
や‥開けちゃまずい戸を半開きにした説浮上‥でも、かわいいからいっか。
さて二人並んで、布団に入って電気を消す‥窓から入る月明かりが、私を懐かしい気分にさせる。
「‥一気に、静かになった感じがするね」「‥かなぁ? ‥私はそうでもないけど」
「────────なんか逆に夜更かししたくならない?」「それわかる! こっそりお話ししたりさ、手遊びしたり♪」「で、気がついたら朝だったり、見つかっちゃったり‥憧れてたんだ‥こう言う暮らしが」「‥言われてみれば、私もここに来る前は憧れてたかも‥」「そうなの?」「うん、父さんはずっとお仕事してるし、母さんが帰ってくる頃ってもうおねむだったりさ‥失踪してからはとなりに居るのはお兄ちゃんだけになったけど、お兄ちゃんもお兄ちゃんでだんだん私の相手してくれる時間が割きにくくなって来ちゃって‥寂しくて‥退屈で‥」「キョウカ」
「今は、水原家でお厄介になってるおかげで寂しくないけど」「そう言えばなんでカナのお婿さんのとこには行かないの?」
「それは……単純にさ、こっち来た理由が原因なんだ‥うちの家庭事情知ってるなら察しが付くと思うけど」
「‥やっぱり、想像してたとうりの理由なんだ」
深くは語りたくない‥今は、とりあえず‥
「じゃあ、キョウカとって愛緒ってどんな人?」「どーだろなぁ‥感謝してもしきれない人かなぁ。やっぱり」
「そうなんだ‥」「”家族“じゃない人が6年居座っても、嫌がらず、ずっと一緒に居てくれたし‥そういえば、あおとは一回も喧嘩した事ないや」
「仲良しなんだね」「うん、すっごく‥出会った頃はそうでもないけど、今は親友だよって胸を張って言える‥気がする。
あおには内緒ね、恥ずかしいから」
「わかったよ」「────-なんかさ、こうやって布団並べて喋ってるとさ‥姉弟みたいだね」「そうかな? やっぱり下の兄弟って欲しかったの?」
「な訳ないじゃん‥だってさ‥下の子って漫画とかじゃ甘えん坊の懐き屋さんだけど実際航太みたいな生意気なのだもん‥」
「それは家によるって‥でも、キョウカと姉弟か……楽しそうだね」
「楽しそうって‥私結構うるさいしワガママだし‥苦労するよ、多分」「‥そこがいいんだよ、実際この数時間は、すっごく楽しかったもん‥だからやっぱり、なってもいいよ? おねーちゃん♪」「やめれ……「フフッ」」
二人で顔を合わせて吹き出した。
「あー笑った笑った……」「明日からもお話しようよ」
「賛成。……ねぇ、ライト」
お互いに仰向けになってからボソッと呟いた。
「ありがとね。‥私一人じゃ寝れなくてさ‥そう言う精神病らしいんだけど……だからさ、嫌じゃなかったら、毎日隣に居てくれると‥うれしい、にゃァ……」「.キョウカ? ‥」
言うだけ言ったら私は珍しくすんなり眠りに落ちた‥じゃないとどうなるかと言いそびれたまま。
「────-疲れたよね‥おやすみ」ライトは私の寝顔を見つめて、優しく身体を摩って、頭を撫でた。
この日見た夢の内容は何故か覚えていた、明晰夢ではあったけど。
母さんと、お兄ちゃんと、私と、ライトと……みんなで一つ屋根の下で暮らす夢‥そして、愛緒やベルとは別のみっちゃんと言う幼馴染が居て、みんなで遊んで‥夕暮れ時に芝生で寝ちゃって‥そこからふわっと現実に戻ってきた。違う天井、少し重たい梅雨入りの空気と……既に身支度を終えてあぐらをかいて待っている相棒と‥何故かいる愛緒‥うん、あお‥あお? ‥愛緒!?
「おはよう、キョウカ」「ところでさ‥ライトについて聞きたいんだけど‥」
「ふぇ?」「ごめん‥バレちゃった」
言うまでもないけど‥チームkeyのことと母さんの機体の事を伏せて説明するのには約1時間近くの時間がかかった‥結海さんいななかったら積んでた。
「────────という感じでして」「結海さん‥フォローありがとうございます……」
「‥なんかオカルトチックで疑わしいけど、まあ信じるし、協力するよ……実際かわいい服色々着せれそうだし♪ ‥」
私より重症患者だこりゃ……
「あぁあー、明日だけ授業あるのダルいなぁ‥、なにこれ? ……綺麗‥」
燈ヶ浜のとある場所で、また、誰かが拾った
To be continue
次回予告
チームkeyに入って、空音は私のことよりもどうもあの子‥深海咲の事がお気に召さないご様子。
そんな中、翌日から連休の授業日に‥いきなり緊急避難警報!?
「見せてあげる♪本物の魔法!」
次回「Angel Awaken」
天音響花、頑張りますっ!