響ヒビカセ心ニ届ケ(仮題)   作:高町魁兎

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こちらは#16と#17を繋ぐカットシーンになります。
ディレクターズカット版にのみあるシーンみたいな感覚でお楽しみください


#16.5 戦後(いくさご)の病床

 ────────ここは‥もう現実に帰ってこれたと言うことか? ‥

 身体は少しずつ機能を取り戻し始めているようで、閉じたままの目が、微かな光を感じている。 

 腕に少し違和感を感じ出した、と言う事はちゃんと回収してもらえたのか……呼吸を整えて、目を開く‥と、目の前を埋めたものは‥天井なんかじゃなかった。

「……あっ‥良かった‥目が覚めたんだ」「────────キョウカ、近い」

 私は点滴のない方の手でキョウカの顔を鷲掴みにして退かす。

 大袈裟だなぁ‥こう言う場合じゃ死んでたっておかしくないんだからさ‥

「はぁ‥これも宿命か」

 身体を起こして、自らの手足をみてみると、やはり‥多少縮んでいる。

「‥心配かけさせちゃってごめんね、キョウカもライトも‥澪もミラも」

 私を囲うように座っている4人に苦笑いしながら立ち上がると、キョウカは目を丸く見開いた。

「もう立てるの?」「まあね‥でも‥まさか‥自分で明かす前にバレちゃうとは思ってなかったなぁ……」

「なんのこと?」

 キョウカは、頭に? を浮かべるように、表情で訴えてくる

「実はさ‥私、人間じゃないんだ」

「ええっ!」「じゃあ、あんな非科学的なことができるのは……」

 キョウカが驚いて立ち上がったのを見て、‥単純なカミングアウトしてしまったか‥と思った矢先、澪は鋭い質問を飛ばしてくる‥あの子らしい。

「ちがうよ、魔法使いがみんな人じゃないわけではないからさ‥」

 私は部屋の中を点滴台を押して歩き回りながら、答えを返す。

「魔法は体内に魔力を持つ者、もしくは大気中に存在する魔素を操り、化学的には不可能とされるような現象を起こす事‥と言う概念だと思ってて‥」

「それなら、私でも使える物なの?」

「後者なら勉強すれば‥まあこの地球では、操るための魔素が薄いけどね」

 淡々と語ったのちにこう告げながら戸を開ける。

「でも私の火は魔法じゃなくて、この身体から湧き出るもの‥そして今、致命傷を受けても生きている理由もね」

「それってどういう‥」「私の正体を見破る為のヒントさ‥」

 カッコつけて退室した後、検査着を捲ってみる……やっぱり、腹部に新たな痣が増えていた。

 ああ……私は一体、あと何度これを繰り返すのだろうか……

 とりあえず、検査日程を早めてもらおう……色々連絡入れて‥しばらくの間あの4人に‥

 思考が止まった‥ちょっと怖くなった。

 あの子らだけでも、対処は可能かもしれないけど。私が帰ってもどうにかなるけれど、何故か彼女らが心配になる自分が居た。まだ1ヶ月の付き合いだってのに……

「私も、心配症だなぁ……」

 そう言って‥私は決意を固めてしまったんだ‥この事件を追って、キョウカたちをサポートしてあげようと‥その為に‥この一年を棒に振ろうと。




おっ‥またお会いできましたね、深海魁兎です
と言う話かで途中から僕が忙しくなり月一本投稿になってしまいましたが、今年の間に16話までお届けすることができました‥因みに今ある構想を使い切れた場合70話近くお届けできる予定ですが‥1、2、3月を使いなるべく書いて出せるように頑張りたいなと思っています‥今のペースじゃ5年かかってしまいますからね。
さて、今回何故こんなエピソードを更新したかと言うと‥「深海咲」が生死不明のまま16話が終わり、年内に17を出したかったのですが‥叶わず、カットシーンを先出ししてみました‥ではここから動く物語が‥どうなるか見届けてもらえると嬉しいです、それでは良いお年を…

writen by 2021.December 30
see you next time…
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