「えーと前回はサキが帰っちゃって‥それから‥色々あって僕らとアンカーのデスマッチがっ!」
ってちょっとネタバレしてるって
「ごめん‥うっかりして‥」
「はいはいとりあえず‥今日は私のパートから始まるよ♪」
あっ美味しいとこ取られた
|数日前 寄宿舎、咲の部屋‥
「……久しぶり‥ごめんね‥この部屋の管理ずっと任せてて」
私が話しかけたこの乳白色の勾玉‥彼はクラッシュウィンガー‥私の持つアークの反対側を担う‥意志を持った武具であり‥今は部屋に置き去りにしてここの物の管理をさせていた‥そして、今日ここを訪れた理由と言うのは‥彼に会うためなのである
「
「そっか‥なんと君らしい答えというか‥相変わらずだね・
因みに荷物とかは?」
「
私はマットレスが潰れきった自分のベッドへ身体を預けると‥
よく嗅いだ匂いが鼻を擽る‥実家に帰るってこう言う感覚なのだろうかと思うが‥私実家ないしなぁ‥
「へぇ‥誰から?」
「
「ウソぉ‥来てたの!? ‥会いたかったなぁ……」
「
「だって‥私の恩人と親友だよ、大好きに決まってるじゃん♪」
ヴィヴィという愛称で呼ばれる彼女と私の名付け親‥この二人は‥ってそんな事より大事な本題があったんだった‥一旦あとっ後!
「──-ところでさ、クラッシュ‥君にお願いがあるんだけどいいかな?」
「what's up?」「────────一緒に来て欲しいんだ‥アークがいない今、君の力を借りたい」
アイツの力は紙装甲のあの子らじゃダメだって悟ったが、アークは使えない‥なら、この子に頼るしか‥と思って交渉に来た‥でも‥まあ現役退いて長いからね‥
「
「うん‥あっちの知り合いに預けてる、ガタがきちゃっててさ」
「
「それもあるけど、……あっちで会った子を放って置けなくてさ。
それに、アイツら‥エヴォルスコアをこの手で検挙するのは、私の夢の実現にだって繋がるから」
「|Hmm . Idon't mind, but are you okay? 《私は構いませんけど、あなたはいいのですか?》 」
意外に了承は早かった。でも、そんな気遣いは要らない‥むしろされたくない。
だって、今は彼が頼みの綱だから。
「確かに君は“あの子”の形見だ‥だけど、シャイニーとブラッティじゃダメなら、君の盾しかないって思ってさ……」
「ok,master's sister
「ありがとう‥クラッシュ────-あとさ‥この荷物‥今開封していい?」
「
本題が済んだため、心置きなくこの箱に手をつけれる。
膝の上に乗せて‥リボンを解き‥蓋を退かすと‥薄型に包まれた‥真っ赤なスニーカーが現れた。
「もぉ……やっぱり私にゃ赤が似合うって言いたいの?」
ため息混じりにそう呟いて、新しい靴を卸すと‥一枚の手紙が同梱されている。
[手続きでこっちに来てたから、置き土産だよ。‥前の靴、多分ボロボロでしょ? 今度はどこを旅して来たの?
〜中略〜
今度会ったらお話聞かせて、日記‥楽しみにしてるから。
‥またすぐに行っちゃうんでしょ? だから、この靴で旅しておいで。]
「また‥もらっちゃったなぁ」
私は少し苦笑いして、今の靴を箱にしまった。
そういえば私には定住地も無いけど、自分の靴も‥買ったことってなかったっけ‥
なぁんか私ってある意味乞食なのかも。
ベッドに仰向けで倒れ込み、声を漏らす‥
「まあ‥この先の仕事がいつ決まるかもわかんないし‥お母さんに会うのは別の日でいっか‥」
「
この日は珍しく部屋に留まって‥司書長と外食し、翌日は書庫にも顔を出して‥
そして現在の所属先への連絡を入れ‥私の今後についての話し合いがあった。
「────────なので‥地球へ‥日本へ私を正式に派遣してもらえますか?」
『フカミ陸士……辺境環境保護隊への復帰がいつになるか分かりませんよ?』
「構いません、彼らをこの手で検挙し、私の‥“実現したい夢”に近づけると思うんです」
『わかりました、あのY・F事件やその他の経歴もありますし‥あなたの覚悟も見れました、認めましょう』
「ありがとうございます」
通信を切り、「やったよ、クラッシュ」とアイコンタクトを送った。
出発は早速明日‥既に荷造りを終わらせているため‥もうやらなきゃいけないことは後一個だ。
席を立って‥街へ降り、道中でカーネーションの花束を買って、共同墓地を訪れる。
……流石に平日の昼だ、人気はほとんど無い。
「久しぶり、お母さん」
イヴァ・フカミ、私を産んで亡くなってしまったと聴かされている、私の血縁上の母。
厳密には、少し違ったのだけれど。
作法を一通り守った上で、一通りのことを話す‥どんな人だったのかはあまり知らないけれど‥ここの存在はある意味で私の心の支えの一つになっている。
所在がわかる中で、唯一会える肉親なのだから。まあ実際は墓跡に話してるだけだけだし、仮にお空に行った後で会えるのだとしたら、後何年待たすかわからないけど。
「……じゃあ‥いってきます」
一通り決心をした後ここを後にする‥新しい赤い靴は、中々に快い足音を立てた。
「
「‥長居しても、あんまり変わらないでしょ、それに急がないと、これ以上‥失いたくないから」
「
「アークと違って、君は世話やきだね」
そして翌日‥その目的地では‥運悪くも、事件は起きていた訳で。
「──-どうやったらあの野獣を回収してくれるの?」
『‥簡単な話だ‥お前のお仲間であの怪物を討伐するか、俺を降参させるか‥ただし、天音響花‥お前が地上に降りた場合は、そちらはこのゲームよりリタイアしたとさせてもらおう』
「じゃあ、私はあなたと対決しろって事ですか?」
『違うな‥』
空中に柵が張られ、私と、投げ込まれた何かが隔離される‥そして、投げ込まれたそれからは白銀の液が溢れ‥怪物‥いや、人型に近しく、武器の腕に獣の様な兜と長い尾を持った約30m級の生物の姿を象った
『コイツを先に倒してみろ‥それまでは出れない』
「乗り気じゃないけど‥やるっきゃないよね!」「ちょっと、キョウカ!!」
私はその怪物の周りへ飛び、コアの位置を探る‥その最中‥すぐ横では‥
『おっとただで地上に降りれると思うなよ?』
「あなた‥天音に何をする気? ……」
アンカーが空音の行手を阻んでいた。
『お前ならわかるだろう? ……巫女の覚醒にはこの試練が必要なのさ……』
「巫女? .天音が?」『‥人違いだったか? ‥あの女、つまりAの奏者であるということは────』
気になることを言ってはいるが、今の私には何も聞こえてこなかった。
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「ここ、みたいだけど……深い‥」
もう少し近づけないか? とやってみるけれど、相手はいつものよりは速く、その上、下の様子を気にかけていたため、集中を欠く瞬間が多かった。
「もう少し‥もう少しだけ‥ッ!?」
展開しっぱなしのアクセルカノンに被弾した、機体は慣性で回転しながら柵に近づいていくが、ライトがユニットを切り離し衝突ギリギリで柵を回避できたが、中の体は振り回された影響で視界に靄がかかり始めた。
「キョウカ! ‥ねぇ、キョウカ!」「ライト‥?」
「やっと聞いてくれたね‥」
ライトの声で意識を保ったが眼下では街が崩れ‥目の前には相変わらず鋼の獣がこちらに来ている。
「急がな‥きゃ」「──-待ってよ‥キョウカ、また目の前しか見えなくなってるんじゃない?」
なんとしてでもと必死になっていた私を、その言葉が止める。
「君の目的はなんだ? この機体で何がしたい?」「なんで今更‥」
「答えて!」
珍しくライトが大声を挙げた‥あの時以来に、ライトは声を張り上げて私に怒りをぶつけてきた。
その間にも両方の怪物は街を崩し‥私を襲う‥
「みんなを守りたい‥関係ない人も、大事な人も‥ぜんぶ‥母さんと同じように、守り抜きたい」「ならさ‥もっと僕を頼ってよ‥カナもそうだった‥一人でやろうとしないで、僕を頼ってよ、僕らは一心同体なんだよ?」
頼れ‥私の苦手だったことの一つだ‥だけど、それをそのままにして、ワガママを通すのは違うと‥彼は私に気づかせたかったのかもしれない。
「なら、さ──-」
──-怪物が咆哮をあげ、光線を放つ、それを旋回して交わしながら尋ねる。────-
「ライトはどうしてほしい?」「僕に力を‥歌を聞かせてよ! ‥そうすれば、もっと‥もっと!」
こんな時も‥でも‥一緒なら。
「わかった、早くアレをどうにかして、地上に!」「うん!」
『そう言うことなら‥一緒にやりましょう、天音』
空音からの通信越しに声とシールドケーブルを差し込む音がした‥そして、更にもう一人から通信が入った‥
『もっと言うなら‥そっちがやってる間に片付けとくよ』「ッ! ‥もしかして‥」
『おまたせ、キョウカ‥』
そう‥声の主は、咲ちゃんだ!
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・
・
「あの子には一個黒星をつけられたからね‥たっぷりお返ししなきゃなんだ────-やぁヴォッサ•アルケイン‥まあ自我はほとんどないみたいだね」
空では二人が歌と弦を奏で、それぞれの標的へ向かい‥こちらに気がついた例の怪物はバイクに乗った私を視界に入れると、迷わずこっちに向かう。
「新たな未来を掴み取りし龍鎧、その身纏て、災いを打ち壊せ! ────────」
────────私は白い、いや乳白色の勾玉を突き出して起動パスワードを唱える‥あの子の力ならきっとできるはずだ‥借りるよ‥弟よ────-
「────陽極の翼、クラッシュウィンガーアポロス! boot‥ON!」
飛龍の幻影を纏うようにその装具を装着し、即座に両手を横一線に広げて魔力壁を創り出し、その攻撃を防ぎ‥少し待って盾を消しながら体制を屈ませると、怪物余った運動エネルギーで体の真上を飛んでいく……
「前編不注意だよっ……ってあれ? これ‥どういうこと? ねぇ? クラッシュ?」
「
クラッシュの悪戯なのか、武装展開時に髪は2本に結われていた‥ちょっと……違和感。
「はぁ‥そんな何年も前の話……」
さて、そんな事を言い合ってる間にも、敵は待ってくれないわけで‥集中しなきゃ。
再び盾を張り、攻撃を防ぎ‥盾を解除して、反撃するが‥やはり慣れない武具のため、外してしまった。
「‥やっぱり、ちょっとは慣らしてくるんだった」
再び同じ攻防を繰り返し、チャンスを伺うが‥数順したところで、読みを外し、同じように掴まれ、力の限り投げられる。
クラッシュは手足による近接戦闘専門に作られてるから骨折はなかったものの……再び、あの構図が出来上がった。
近づく足音‥迫る巨体‥早く立たないと……
ギリギリ間に合うかどうかだったが‥奴は跳び、もう一度あの拳を振り下ろす‥でもその時私の前にある影が立ち塞がり、休止に一生を得る。
「ったく‥この体は‥」「……フォイエル?」
何故か彼は私を庇い深い傷を負った。
「あなた‥なんで?」「勘違いするな‥何故か身体が動いただけだ……」
「ありがと」「馴れ馴れしくするな、アァッ……」
傷を庇いながら、彼は後退していく。
「仮面を狙え……そうすれば奴は‥」「なんでそんなこと‥」「知らん‥だがひとつ、貸しだ」
そう言いながら彼は座り込み、息を荒くする‥一体‥何をしに来たんだ‥でも……‥
「……ねぇクラッシュ? ホッパーソールでアイツの脳天を攻めれる?」
私は彼の言葉を信じてクラッシュに提案する。
「
「ふーん、だったらやる価値あるね?」「
「もちろん、それなら、無茶したらいけるじゃん」
クラッシュは少し呆れた声を溢す。
「無茶は私の専売特許だから……」
まずは片手で攻撃を流し、また掴みにくるところで‥
「いまっ!」
今度は両手で盾を張りその場に残したまま後退して、盾をもう一枚作り、それを足場とする‥そうすると両手で作った方は握りつぶされて砕け、怪物がこちらに来る‥が私の体は既に遥か高く、宙に投げ出されていた。
あとは空気抵抗的に考えると‥そろそろか
「我流‥
膝を抱えて1回転半‥炎を纏う右足で踵落としをお見舞いする。
脳天直下に降り落ちた一撃は仮面にヒビを入れて四散させる‥すると、彼は素顔を晒したまま‥剥製のように動かなくなった。
「‥見事だったぜ‥シャーキィ‥」「違う、私は咲! サーキ!」
彼は割れた仮面の破片を集めると、私を褒めるようにこちらを見る。
「まあ些細なさだ‥」「全然違う!」「また遊ぼうぜ?」
そう言って彼は傷を庇いながら去ろうとするが、私は地面を蹴って追いつこうとする。
「タダでは逃がさないよ!」しかし彼はもう転移してしまい、逃してしまった。
「……こんな関係じゃなかったら、フォイエルとは仲良くなれそうなのになぁ‥‥」
「why?」「だってさ‥あの子から、君のマスターと同じ匂いがするからさ‥」
「
さてさて‥あとは空が収まれば今日は一時収束かと‥目を向けると‥空には‥見慣れない巨体が事態を収束させていた。
「なに‥アレ‥」
空に浮かび、怪物にとどめを刺していた
そしてそれは‥あたかも、動く天使像の様であった。
to be continue
次回予告
リベンジマッチをする裏で何があったのか? それを語りつつ‥
これにて咲ちゃんが正式にKeyメンバーに加入! 最前線メンバーも5人、心強いっ!
とそんなある朝、咲ちゃんが早朝にする、ある習慣に気がついた。
「キョウカもやってみる?」
ひいぃっ!
次回「天音強化計画」
「ビシバシいくよ!」
お手柔らかに……