「謎の少女の活躍で航太が無事に救出されて」
遅れて到着した私たちの活躍で怪物が眠りについてくれました。
「あれはなかなかの起点だったけど‥着陸させた道さ、幅ギリギリだったからホントに危なかったんだよ。」
ごめんなさい…とりあえず今週もはじめよっか。「だね。」
『角度よし、そのまま推進装置を止めないでください……』
レールに機体側のレールを噛ませて滑り降りていくように少し広めなカタパルトを下っていくと、隠された広い空間が広がっている……そこは銀色の壁に囲まれた無機質な格納庫だった。
同じ様にレールに機体を沿わせて定位置まで下ると、機首の真横には高台はなく、地面からかなり浮いていた。
「……浮いてる、梯子届くかな?」
そう呟きながら真横を見るともう一つの機体から降りた彼女が天井から吊るされた足場で地面に降っている。
「初めてですか? 安心してください、じっとしてれば落ちませんよ」
言われるままに恐る恐る右足を乗せるとそのまま体重で落ちていくため左足を下ろす前に体が落ちていった。
「はわわっ! ……」「大丈夫? まあなれてないもんね」
そうしてまたまた転落? ‥いや、今日は怪我してないけど。
そしてライトはすんなり使えるみたいだ……
「パイロットの方、司令官の元へ案内します……着いてきてください」
彼女の振る舞いは何処となく冷たくて……ただただ眼差しは痛かった。
「6年ぶりね……ライ」「うん‥相変わらずだね、ミラ」
二人は再開を噛み締め、私は長い廊下に出され、ただただひたすら歩かされる、何処に続いてるんだ……?
どれだけ歩いたかわからない頃、ようやく「こちらです」と第一会議室と書かれた隣の部屋を示された。
「私のお仕事はここまでですので、一人で入室してください」
「えっ‥一人ですか?」「ええ‥では失礼します」
そのまま足早に離れていった‥まあ、入るしか‥なさそうだね。
その部屋のオートロックは既に外されており、前に立つだけで扉が開いたが‥その先に居たのは私もよく知る人物だった。
「失礼します‥!? YURIさんに‥YUKIさん!?」
「君、一昨日の夕方……」その部屋には
「さっきこの部屋で司令官がいるって聞いたんですけど‥」
「だったらまだ来てないぞ、一応来るまでの監視人として居るだけだ」
「‥はぁ‥」「かけていいぞ……安心しな、これは面接の類じゃない」
お言葉に甘えて着席して、言葉も発さずにただじっとすることにした。
しばらくしてドアが開き、特徴のない体型の男性が入室した。
「待たせて申し訳なかったな‥俺はチームkeyの司令官兼責任者の
彼が着席したところで私からも挨拶を交わそうとすると……
「……はじめまして、あま……」「──-天音響花だな?」
「なんで知ってるんですか!?」
初対面の相手から名前を言われ、机に手を付いてガバッと立った。
「優たちが撮ってきた写真を元に情報を洗わせてもらった……一応権利上認められてるからな」
あの時のか!? ……世の中って意外とおっかない?
「で、今回は一体どう言う趣旨の対談なんですか?」
「単刀直入に言うが我々に力を貸してくれないか?」
「力……ですか?」
「言い方を変えればスカウトだな。訓練もなしにあれだけ機体を操り、
私の安全の‥ため?
「それってどう言う‥」
「君が首から下げている
「あの、質問‥いいですか?」「ああ、構わない」
「ゔぁいず‥きぃ? ってなんですか?」「それも知らずに持っていたのか……その鍵は君が乗っていた機体‥メロディックバーズシェルと
「はあ……でしたらもう一ついいですか?」「いくらでも聞いてくれ」
「メロディックバーズと
「‥一応我々の部隊で解析した分の情報だが、太古の遺産から発掘されたテクノロジーを解析して復元、改良し作られた特殊戦闘機……それがメロディックバーズ。特徴としては動力は明確に何とはまだわからないが、ある生物の放出するエネルギーを用いて動くことが挙げられる‥当然メンタル的な影響で出力に差が出ることから“機体側が乗り手を選ぶ機体”と言われていたそうだ。
そして、その動力を担う生命体‥今回の場合は金属生命体メタフルだが……その生命体のメンタルバランスを整えて最大のコンディションと出力になった状態‥それが
「‥じゃあなんで私があの子のコンディションをそこまで高めれたって言うんです?」
「それは君自身で考えてくれ、話を戻していいか?」
「はい」
「さっき言った
そして、全て揃うと、何かが起こるらしいが、揃った時何が起こるかは使い手次第としか聞いたことがない」
「ええ……」
「実際に研究途中の代物だからな」
そこ結構重要な所でしょぉ……って待て、揃ってた時ってあるんだよね‥しかもなんで今散り散りになってるんだ?
「
「……天音奏叶が疾走した後、何が起きたか知らないのか?」
「疾走後、それをきっかけに解散したんじゃないんですか?」
「いや、その後にもう一つ事件がある……そうか、メディアでは報じられてないのか」
私は唾を飲んで聞く心構えを作った。
「君の天音奏叶が疾走した後……一度だけ、一機足らないまま出撃した時があった、しかしその戦いの途中突然敵軍機も自軍機も光と共に消え、トランスポード•ウォーは終わった。そして、その後の捜索で方々に散ったパイロット、機体、
「えっ……」
私はその事実を突きつけられ硬直した。
「だから、君の母だけじゃない……消えたのはな」
「……原因も‥分からないんですか?」「ああ未だ発覚していない、だが‥各地にあのオーバーテクノロジーの塊が散った事が公になったら欲しがる奴も多いだろうからな……だからこそ、誰かが回収して正しく扱う必要がある、そこで……君みたいな人材が欲しいんだ」
「なんで私なんですか?」「それは感だ。感がそうだと言っている」
────────はぁ?
「感、ですか?」「ああ、一応給与と機体整備、それから一式の装備品等は支給する上に、必要以上に君の時間を拘束しないと言う条件付きでのスカウトだが?」
「防衛組織としてそれどうなんですか?」
「一応他人の為に命を張らせる仕事だからな……プライベートに関与しないのがうちの方針だ、だからこそあの2人も……表向きアーティスト活動をしつつ、アイツらの意思でここに居る」
私は
「──-断るのなら君の口からそう言って欲しい、では改めて聞く。その鍵と機体を我々に譲渡する、もしくは我々の一員になってくれないだろうか?」
「‥少し、考える時間をもらって良いですか?
私はあくまで、母さんから託されて、街を、大事な人を失いたくなくて飛んだだけなんです、だから‥まだ、命を張る覚悟は‥」
「そうか、なら君に選択肢だけ渡しておこう、
1、覚悟を決めてここに来る。
2、彼と機体と決別し、元の生活を送る。
3、このまま帰ってバックれる
4、第四の選択肢を見つける。
とりあえず、どの道を選ぶか決めるまでは我々の元で彼も、鍵も機体も預からせて貰う」
「‥鍵だけは、嫌です‥母さんの肩身だから‥手元に置いときたいので‥」
少し間があってから、彼は少し息を吐いて……
「‥そうか……なら答えが決まったらそれを持ってもう一度来てくれ‥猶予は一月だ」
と私に告げた。
「解りました……‥あの、今更ですがお兄さん、母さんとはどういう関係なんですか?」
「この組織の立ち上げには君の親父さんがかなり噛んでてな……その絡みで数回顔合わせしてる程度だ」
あ“? ‥マジで?
「────────なんであんな人が、こんな組織立ち上げる道理がわかんないんですが。ええ……」
そう言うと、彼は微笑した。
「‥なんでちょっと微笑ましそうな顔してるんですか?」「すまない、思春期真っ只中なんだなと思ってしまってな。それと────」
さっきまでの口角の上がった表情から一転し、またキリッとした顔つきで話し始めた。
「──一応一般メディアなまだ公表されてない組織だからな……発表されるまで口止めしなきゃならない、理不尽だが署名して帰ってくれ」
「えっ……」
差し出された書類に名前を書かされた後で私は外に出された、意外にも出入り口は完璧なカムフラージュがされて殺風景であり、空を見るともう西日が傾いている。
あーあ、お昼過ぎだったのにもうすっかり夕方だよ……そう言えばライトはどうなったんだろ。────────いや、ライトより先に航太どうなった!? 無事なのかな? ……
私は急いで帰路に着く。以外にも水原家までの道のりはそこまで長くなく、走って10分弱の距離だった。
少し通り過ぎて、ちょっと戻って勢いよく戸を開けて、そのまま敷居に躓いた。
「‥誰? 慌ただしく入ってきたけど……あ〜なんだぁ、おかえり、キョウカ♪ 遅かったね.どこ行ってたの?」
「それより先に航太ってもう帰って来た?!」「航太ならお昼には帰って来てたけど」「怪我とかは?」「ちょっと擦りむいてたくらいだけど……本人呼ぼうか?」
「よかったぁ……あっ航太は、呼ばなくて大丈夫」
私の様子を見る愛緒の表情がなんとなく不思議そうだった。
「あお?」「……やっぱり、ここ数日でなんか変わったね」
「ねぇあお、私、どこかヘン?」「ううん、ぜ〜んぜん、さて、おなかすいてるでしょ? さっさと手洗っておいで」
愛緒は私の様子に違和感を感じつつも普段通りに私に接してくれた……まあ私の身に何があったかは知らないし‥悟られちゃったっぽいけど‥気のせいなのかな‥
だけど、口止めされてる以上、あの場所でなにがあったか、どこに行ってたかはぼんやりとしか言えないし、なにせ、今日までで3つも嘘を重ねちゃったし……
はぁ……やっぱり隠し事って、苦手だ。
それから少しして……
「────-」「」
「はぁ……航太、キョウカ、何かあった?」
今日の食卓は会話が少なかった、航太がなにを言っても聞いてくれない‥シカトされてるというよりかは、ずーっとボーっとしてる感じだった。
「帰って来てからずっとあんな感じなのか?」
「まあ‥ね」
覇気の無い目が苦手な日出海さんは航太の様子には少し腹が立ってるようだ。
そして、食卓にはバラエティ番組の音だけが響いている水原家には珍しい静かな夕食が続く中、番組の途中でニュースが入ると、昼間のことが報じられた。
[────────巨大な怪生物の進行を抑えた2機の戦闘機の行方は未だ調査中です……また、現場で、撮影されたであろうSNSの投稿では忍者のように屋根から屋根へ渡り、その怪生物を追う少女の姿も話題を呼んでいますが、この少女との関係性も詳しく調査しています。────────]
「あっ!」「「ッ!?」」
「ど、どうしたのみんな?」
3人同時にその姿に少々過剰な反応を見せた。
「この子! この子! 一昨日助けてもらったの!」「俺が昨夜見つけたのもこいつだ」……「
同刻、燈ヶ浜商業区のある公園にて……
「ふぅ……流石にこの手を取るしかないけどしゃーなし‥こんな時だし」
旅の証的な感じで残しておいた僅かな日本円で買ったチョコレートを口に放り込む、安物とはいえ、そこそこ美味しくて……凄く懐かしい味にも感じる。
知ってる? チョコレートって結構万能なんだよ!
ちょっと動物性脂肪分が多いけどさ、タンパク質も炭水化物もしっかり取れて、腹持ちもいいし、まあニキビだらけにはなりたくないですが。
[続いてのニュースです。]この公園は都市部の大きめな交差点の近くにあるため、電気屋のショウウィンドウに並んだテレビに映るニュースがよく見えた。
[今日昼頃、燈ヶ浜商業区にて────────]
昼間のか……とりあえずメディア上からは私の存在は消えれただろうか……
[────────あろうSNSの投稿では忍者のように屋根から屋根へ────────]
最悪、バッチリ撮られた‥あーあ。
まあ、でもこれくらいボヤけ‥いや改めて見るとリボン目立ち過ぎか? ……
唖然としながら報道を見ていると、雫が頬を伝ってきた。雨だ。
雨宿りできそうな場所を探しても、都合の良い屋根がなくちょっと離れた公園内の逞しい枝の木くらいしかない。その木の下に入り、慎重に登ると、見た目通り、私の体重じゃびくともしない、今日はここで休もうか……木に体を預けて日記を広げてスラスラと綴っていき……書き終わる頃にはもう夢の中へと誘われていた。
更に同刻、ある洋館では……
「散々だな……この結果は、それにフレイル……人形を使わせ、現地に
「時間は掛かりますが、効率は良さそうな方法にかけてみただけです……」
その男、アンカーが取り仕切る会議室にそう言いながら入ってきたのは、昼間のフードの男、いや泥人形の主だ。
「いつまでかかる?」「彼方の暦で言うなら
「……
「‥なら不可能では無いんだな」「ええ」
彼、アンカーは席を立つと……「しばらく指揮はお前に任せる」と告げ部屋を後にする。
「エージェントAnker、あなたは?」「Aの奏者に直接接触する……」
「ほう……私の作戦を飲む訳ですね」「面白そう……だからな。 それとブレッザ、ヴァッサ、今は
更に更に同刻、チーム「key」基地内
「
「どうした、澪」「あの子の情報……見せてもらっても良いですか?」
「ああ……好きにしろ」
澪はその資料を舐め回すように眺めて、少しだけ微笑んだ。
何故なら、名前も……字も彼女と同じだったからだ。
「この子……やっぱり♪!」「……知り合いか?」
「ええ……確証はないですが、小さい頃同じ名前の友達が居たんです……だからもしかしたらその人かもしれないって‥」
海堂はそのまま澪から資料を取り上げた。
「だったらこんな資料じゃなくて‥本人に聞いてみろ‥お前の隣のクラスだぞ」
翌朝……
コツンっと音を立てて私の頭に空き缶がぶつかった。
「……? ‥」さほど痛くはなかったけど、無意識にあたった部分を手で触ろうとしてうっかりバランスを崩して枝から落ちた。
「……忘れてた‥あっ、君昨日の……航太、で合ってる?」
私が落ちた木の根本から缶が飛んで来た方を見ると、昨日の勇敢な少年がいた。
とりあえず、日記と缶を拾って、缶をゴミ箱に投げ入れると小さな穴に見事に収まった。
「──-びっくりしたぁ……」「こっちの台詞、で、何かようかい?」
「いや‥こっちの台詞で合ってますよね……なんでこんな所で寝てるんですか?」
「いや〜宿なくってね……雨も降ってきたし参ったよ〜」
「宿ないから木の上でって‥あなた普段何してる人なんですか?」
彼の姿を見てみるとこの近くの学校のジャージらしきものを着ている‥時間的に部活中だろうか……でも、ちょっと……遊んでみるにもいいかな。
「知りたい?」と聞きながら私は鞄を枝から取って、日記をしまい、肩紐をかけながら……
「じゃあ、私を捕まえれたら教えてあげるっ!」
「ちょ……っと待ってくださいって!」「よーい、ドン♪」
私は朝のランニングがてら、公園を縦横無尽に駆け巡り……
「よっと」塀に飛び乗って公園の外に出ると、彼は誰かにぶつかってしまった。
「あっ……」
「イタタ……って航太!」「キョウカ!?」「ここで何してんの?」「いや‥何って……あっ!」
どさくさ紛れに逃げようとしたのがバレて追いかけてきた。
「ちょ、航太!」そして追跡者も一名追加だ。
そうして街の中へと駆け巡り、時に撒いて、時に伏せて……
「「はぁ‥はぁ‥はぁ……」何処行った? ……」「ねぇ航太、誰追いかけてんの?」「いや、誰って────────」
2人が私を見失った頃、私は木の枝に膝裏を引っ掛け、二人の間から「ばぁ!」っと飛び出る。
「わっ!」「上ッ!?」
「お疲れ様でした〜♪ ところで君ら見かけ学生っぽいけど、1限目大丈夫?」
「「えっ‥」」
ここは中学校の目と鼻の先、時計は既に始業時間を指している。
「8:00!」「あの……ペン落としてたの気付いてないんですか?」
えっ……改めて日記帳を確認するといつものペンは刺さっていない、そして彼の手には同じペンが握られていた。
「ありゃりゃ? ……ごめんなさい」私はクルっと一回転して木から降りてペンを受け取った……我ながらなさけない。
「航太も‥落とし物」「あっ……」
彼女が航太に手渡したのはどさくさ紛れに落ちたハンカチだ……どうりで追ってきたのか。
「とりあえず、時間ないから‥気をつけてよ!」
そのまま彼女は走っていった。
「俺の負け‥ですか?」
「いいや、勝ちだよ‥だけど残念、時間切れだよ」
チャイムが鳴り、彼は焦って駆けていった。
「あっヤバっ!」
間に合え……間に合え‥間に合えっ!
「────────天音さん‥は欠席……」「ちょっと待ったぁぁぁ! ‥あっ」
クラス全員の出欠を取り終わった所でようやく教室に着いて戸を勢いよく開けて飛び込み、見事に転んだ。
「滑り込みセーフ‥ですよね?」「はい、おはようございます……滑り込みアウトです、遅刻証明書書くので職員室来なさい」「そんなぁ……」
あーあ、最悪。
結局職員室に寄って遅刻証明書を書いてもらい、1限目の教室へ……向かう途中の階段に見覚えのある人が待ち伏せていて、私を見つけると────────
「天音響花!」「はいっ!」
────-フルネームで私を呼び、腕組みしたまま私をみている。
「あなた‥確か昨日の?」「少し話したい事があります、昼休み、第一音楽室に来てくれますか?」「‥別に、いいですけど……」「以上です‥では昼休み、お待ちしております」
誘い方もっとあるでしょうか。
しかもそれだけ言い残したのち、彼女は何事もなかったかの如くまた階段を登って行ってしまった。
それから午前中の授業は何事もなく終わり、4限目のチャイムと共に音楽室へ足を運んだ。
この学校の旧校舎には音楽室が複数あり、彼女が指定した第一音楽室は主に軽音部が使っている音楽室だ。
近づくほどにギターの音が聞こえる……しかもエレアコか?
引き戸を開けて、靴を脱いで入ると、昨日の彼女が音の主であることがわかった。
私が来たことには気付いてない様だし……じっくり聞かせてもらおう……
しばらく聴いていると、弾いているのが「ZEROからはじめるストーリー」であることに気がついて、ついつい口ずさむと……1コーラスの区切れで彼女は弾くのをやめた。
「あなたなら歌うと思ったわ……天音響花」
彼女は振り向いて入りなさいとジェスチャーした。
「失礼します……で話したいことってなんでしょうか?」「ええ、あなたに確認したいの、あなた、ずっと離れてる幼馴染っている?」
なぜ彼女の口からそんなワードが出てきたか分からなかった。
「いますよ……つい最近まで忘れてたんですけど……」
「その子の名前とか分かる?」「それが全く思い出せないんです……」
彼女は深めのため息を吐いてギターをスタンドにかけた。
「聞けば思い出してくれるとお……」「何か言いました?」
「いえ、なんでも」
「ところで、なんでそんなこと気になったんです? 私を探してる人でも居たんですか?」
そう言うと彼女は背筋に電撃が走ったかの様にわかりやすく動揺した。
「あなた‥随分と鈍いんですね……」「えっなにか気に障りました?」
「いえ……私が話したかった事は以上です‥」「じゃあ、私からも何個か質問‥いいですか?」「
またわかりやすく動揺してる、やっぱ私……何かしたか?
「──-やっぱり、やめときま‥」「いえ、聞きなさい」
「じゃあ……今更ですけど、お名前は?」「……ミオ、空音澪」
「‥あ〜やっぱり!」「
彼女は何故かがっかりした様な顔をしたが、私は気が付かず喋りたいだけ喋っている。
「これだけさおもの弾けるんですね〜もっと聞きたいです! てか入っちゃえば良いじゃないですか! 軽音部!」「……その言葉、そっくりお返ししましょうか?」「あっ……」
しばらく沈黙が続いた‥はい、私帰宅部です。
「別でやる事もありますし、私の腕じゃ……」「通用すると思いますけど」
彼女はまたスタンドにからギターを外して構えて、私に背を向けたまま。
「とりあえず、話は以上です‥」と言って私を追い出した。
しばらくおとなしく座っていると、またギターフレーズだけが聴こえてくる、でもこれは分かり易かった「RED or BLACK」だ……
私は目を閉じてそのギターに合わせて歌っていた……軽快な曲調が気持ちいい……
曲が終わると、扉がガラッと開いた。
「やっぱり、付き合いなさい……マイク線繋いどいたから」「いいんですか! 空音さん!」「ええ、天音響花、あなたの歌、もっと聞きたくなったの」
「‥喜んで。でもフルネームだと長くないですか? 、呼び捨てで良いですよ?」
彼女は少し悩んでから結論を出して私を呼んだ。
「わかったわ、じゃあ、天音、あなたの歌もっと聞かせてちょうだい‥」
そっちか……何故苗字かなのか意図を読めなかったけど。
「じゃあ私も苗字で呼んで良いですか? ……もちろん歌の件でしたら喜んでお付き合いしますよ、歌うの大好きですから♪」
同刻、ある場所では。
「……落とし物? .ッ!?」
小さな宝石を拾い上げた女性がその宝石を見つめた途端に意識を失い、それに気がついて救急車を呼んだ人物こう証言を残している……119番通報してる途中に、その手の宝石はまるで意思を持っているかの様にぴょんぴょんと跳ねて海へ飛び込んだと‥
to be continue……
次回予告
明日だけ休みでそのあと土曜日から連休…だったら金曜からにして欲しいものだよ…とそんな事思ってた放課後…海上に異常発生?!
行こう、ライト…ってあーそうだったぁ!
次回、第10話「絡み合う歯車」
来週もセーフティリリース‥ユニゾン、ゴー!