天彗の狩人   作:VerT-EX

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ウェルテさんでああああああああぁぁぁ奇しき赫耀のバルファルクああああああああぁぁぁ!!!!!


クエスト:ジャギィの群れを監視せよ

 カムラの里と大社跡並に、ユクモ村と渓流は近かった。ちょっと竜車に乗れば、数分で着く。

 

 紅葉彩る清水の源、渓流。

 主に生息するのは青熊獣に狗竜、迅竜に泡狐竜、雷狼竜。海竜が出ることだってある。

 

 風光明媚な見た目とは裏腹に、割と危険地帯だったりする。ちなみに、この先には霊峰が存在しているのだとかなんとか。実はあんまりよく知らない。

 

 

「さーて!ウチらはこの辺に行くわ。バルク君らには、この辺……森と水辺やな。巡回しながら、もしドスジャギィがこっち来ようとしとったら、妨害頼むわ」

 

 アトラさんが地図を見せながら説明してくれる。

 

「分かりました」

「終わったら信号弾打ち上げるかんな。で、もしそっちに緊急事態があったらこれ打ち上げてや」

 

 信号弾が詰められた単発の銃を渡される。セーフティのピンを外して引き金を引けば、上空に信号弾が打ち上がるのだとか。

 

「っちゅーコトやから、頼んだで!サクッと終わらせてまうから任せときーや!」

「ああ……すぐに、終わらせよう……」

 

 雰囲気がマジだ。ちょっと怖いが、怖気ついていては生き残れないということは、よくわかっている。

 

「じゃ、互いに移動しよか!」

 

 

▼▼▼

 

 

 俺とミツネがやってきたのは、「エリア4」と「エリア7」の中間あたり。

 クルガさん達は、「エリア9」よりも奥の奥、ゲームの地図にも、俺が今持っている一般ハンター向けの地図にも書かれていない、通常の狩猟範囲外に行っている。

 

 

 ルドロスとブナハブラが多くいて、遠めの茂みにジャギィが見える。ドスジャギィはどこにいるのだろうか。

 

 

 水が多く、ミツネはかなり元気だ。元気っていうか、テンションが高いっていうか……。

 

『キュッキュ♪』

「食いすぎて動けない、とかやめろよ?」

『ムキュムキュ』

「まあ、こう……腹が減るのはわかるが」

 

 ルドロスなんてもう食べん!とは思っていたものの、それはそれとして、やっぱりどこか食欲が湧いてくる。まあ、昔の主食だし、仕方がないのか。

 

 ミツネは小川からバクレツアロワナを捕まえては食べている。さっきも海鮮饅頭食べていたんだが……?

 

「ほら、食ってないで狗竜探すぞー」

『キュー』

 

 

 ジャギィのいる方へとそっと近づきつつ、尾行すれば、茂みの先にドスジャギィが見えた。どうやら、ロアルドロスと縄張りを巡って争っている様子だ。

 

 この渓流は資源が豊富なので、様々なモンスターがやってくるのだろう。群れの長というのは、なかなか大変そうだ。

 

 

 しばらくのほほんと見守っていれば、最終的に決着はドスジャギィ達の勝利に終わった。決まり手は物量。力こそパワーとは言うが、物量もパワーだ。

 

 その後群れが移動する方向を見て尾行していくが、クルガさん達のいるはずの方向に向かう様子はない。

 

 

「ちょっと休憩するか……」

『キュッ』

 

 そう思い、近くの魚群に向かって釣り糸をたらそうとした時だった。

 茂みが動いた気がする。ミツネもなにか聞こえたらしく、ヒレをピクピク動かしている。

 

 背後の茂みへと、カカルクモナキに手をかけつつ忍び寄る。下手したら、迅竜がいるかもしれない。最大限警戒する。

 

 

 すると、茂みから何かが勢いよく飛び出してきた。それはどっちかと言うと人型で………と、いうか。

 

「わああああ!!人だあああああ!!!ふべっ」

 

「ちょっ?!」『キュ?!』

 

 飛び出してきたのは、ユクモノ装備の、同い年くらいの少女。ゲリョスの頭の形をしたハンマーを背負っている。

 少女は茂みから飛び出すや否や、足元の水溜まり(+ミツネの泡)で盛大に滑って転んだ。

 

 危ない、間違えて人間に斬り掛かるところだった。

 

「あーー、大丈夫か?」

「へう……」

 

 手を差し出せば、少女はつかまって立ち上がる。それから顔を軽く拭うと、ハッとした様子でピシッとなって。

 

「あ、ありがとね。助けてくれたことは感謝するわ」

「お、おう?」

 

 少々上から目線っぽい態度だが、感謝自体は伝わるので良しとしよう。

 視界の端にドスジャギィ達をとらえながら話を聞く。

 

「それで……あなたもハンターなのね?」

「え、ああ。俺はバルク、見ての通りハンターだ。こっちはオトモのミツネ」

『キュッ』

「へーぇ?タマミツネがオトモ?ふーん……」

 

 少女はミツネのことをまじまじと見る。ミツネは少女のことを、首を傾げつつ見返す。

 

「ほーん……あ、名乗ってなかったわね。私はマム。ハンターランクは3の将来有望なハンターよ!」

「同じランクなのか」

「うぇえ?!あんたも3なの?!はっ、ハンター歴と年齢は!!」

「年齢?聞いてどうすんだ……まあいいが。だいたい16だ。ハンター歴は……半年行くか?うーん。」

「あら、私の方が年齢も歴も3つ先輩ね」

 

 

 小さな声で「歳上じゃなくてよかったぁ……」と聞こえたが、聞かなかったことにしておこう。

 それはそれとして。

 

「まあ、で、だ。なんでアンタは茂みから飛び出してきたんだ?何かのクエスト中か?オトモは?」

「そ……そうよ。採取クエストで、迷子……って、そう言うあんたはなんでいるのよ?」

「クエストだ。あの狗竜達が狩場に向かいそうなら、妨害するんだ。俺の兄弟子とその友人が別のモンスターを狩ってるとこだからな、邪魔されないように。」

「なるほどね。乱入防止クエストか。ちょっと珍しいけど、おかしい話じゃないわね」

 

 なんなんだコイツ。悪い奴じゃないのはよーく分かるのだが、何か隠しているような感じだ。

 採取クエスト、と言う時もなぜ目を逸らしたのだろうか。もしや、無断で狩猟に来たとか?

 

 密猟なら大問題だ。ギルドに報告しなければならない。

 が、そういう気配はしない。いったいなんなんだ………と思った時。

 

 

 空から、爆撃が降り注いできた。俺とミツネを狙って、広範囲に。

 

 見上げれば、そこにはどうしてか、今はクルガさんとアトラさんが相手取っているはずの────

 

 

 

 ──────『爆鱗竜』バゼルギウスがいた。




 閲覧ありがとうございます。( ˇωˇ )

(余談:お気づきでしょうが、オリジナル(?)キャラクター達の名前はモンスター名から取っています……( ˇωˇ ))
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