今回、というか次回辺りから狂竜化辺りの自己解釈や捏造設定がてんこ盛りしてきます。お気をつけを……
「……本当にきちゃったな」
遺跡平原。遥か昔の遺物が自然に呑まれた、美しい平原。
『奇猿狐』ケチャワチャや『徹甲蟲』アルセルタス、『狗竜』ドスジャギィなどが主に生息する。
同じように昔の遺物が遺る緑豊かな地である大社跡とは、また違う雰囲気を持つ。
個人的には、こっちのほうが広そうなので遺跡平原の方が好きだ。
「よーし、頑張るわよ!……と、改めて目的の確認ね」
「ゴア・マガラの触角破壊と、リオレウス希少種の尻尾切断、だな」
「……私が言うのもなんだけど、改めて聞くとだいぶブッ飛んだ内容よね」
部位破壊限定で、下位向けの弱い個体だとは聞いているが、だとしてもかなりアレな内容だとは思う。
古龍の幼体だが古龍種ではないのでゴア・マガラはギリギリ納得したとしても、リオレウス希少種はどうかと思う。
「受けた以上は仕方がない。とりあえず、どっちから行くか?」
「尻尾切断ができるのはバルクだけね。先にそっちから済ませちゃいましょ」
「なら、まずは竜の巣に向かうか」
「そうね。私とルギウスで銀火竜を引き付けるから、あなたとミツネちゃんで尻尾切断を頼むわ」
「任された。切断したら……」
「一旦モドリ玉でキャンプに戻ってから、ゴア・マガラね」
「よし、行くか」
ちなみに、どうして部位破壊だけなのかと言われれば、依頼文曰く、『このくらいできてとーぜん』みたいな感じの、まあいわゆる挑戦状系だからだ。いやそれにしても、対象モンスターがだいぶあれなのだが。
▼▼▼Now Loading...▼▼▼
「こっちよこっち!当てれるもんなら当ててみなさいよ!」
『ガアアアア!』
銀火竜の前に躍り出るや否や、マムは角笛を吹き鳴らしてリオレウス希少種の気を引いた。
そしてそのまま、銀火竜の攻撃を引きつけ、完璧なタイミングで回避し続け、時折頭部を狙って攻撃を入れている。いわゆる「ブシドースタイル」なのだろうか。
ルギウスもマムに協力しつつ、攪乱してくれている。
俺達は背後から忍び寄り、タイミングを伺う。
あまり何度も攻撃することはできないだろう。こちらに気を向けられたらマズい。尾を斬ることが難しくなってしまう。
とはいえ、攻撃しなさすぎもよくない。何度か斬りつけはいるが、流石希少種。鱗も殻もあまりにも硬い。
また暫く、攻防が続く。
『ガアァ!』
「うわ?!」
『グルァァァ!』
銀火竜がマムに向かって突進をかます。回避直後だったのかタイミング悪く、ワンテンポ遅れていた。
が、そうはさせるまいとルギウスが特攻機の如く、リオレウス希少種に突撃する。爆鱗の爆発も伴い、銀火竜は怯んで突進を中断。
「今!」
気を意識しながら、一閃。上手く殻の隙間に入ったのか、スパアアンと尾が飛ぶ。
『ギュアア?!』
「よし、戻るぞ!」
モドリ玉を取り出し、叩き付ける。緑色の煙が噴き出し、俺達は翔蟲に、マムはルギウスに捕まって退避しようとする。
が、直後、銀火竜がこちらを向いた。
「っ!」
「バルク!」
銀火竜のブレスは俺に直撃し、衝撃で翔蟲から手を離してしまい、勢いのまま転げ落ちる。
「っ、ゴア・マガラで落ち合うぞ!」
「わ、分かった!」
ルギウスがキャンプの方まで飛び去るのが見えた。
坂を転げ落ち、ガーグァの群れの中に突っ込んでしまった。
驚いたガーグァたちは、卵を残して逃げていく。
「痛っててて……」
『キュ……?』
追いかけてきてくれたミツネが、心配そうにちょいちょいとつついてきた。
衝撃で体じゅうが痛むが、骨折したわけでは無さそうだ。ただの打ち身なら、日常茶飯事なので問題ない。
幸いにも、モドリ玉を使う直前に納刀していたおかげでカカルクモナキは手元にある。
……が、アイテムポーチを確認すれば、中身をほとんどどこかに落としてしまったらしい。
入っているのは、回復薬が5つに秘薬が1つ。漢方薬が7つと元気ドリンコが4つ。
「……これはマズいな」
立ち上がり、目についた蜂の巣から蜂蜜を採取する。ひとまず、回復薬グレートを作っておこう。
そして、作った回復薬グレートのうちの一つを飲みながら、近くに落ちていた地図を拾い、広げる。
「えーっと、地形と照らし合わせて、俺達がいるのは多分この辺……」
ゲームで言うところの、エリア6。だいたいその辺。ガーグァも居たし、蜂蜜もあったのでおよそ正解だろう。
「ま、少し休んでから行くか」
『キュッ!』
近くの岩に腰掛け、飲んでる途中の回復薬グレートをゆっくり飲む。ミツネもどこからか捕ってきたのか、はじけイワシを食べている。
暫くすると、ガーグァも戻ってきた。敵意がないと思ったのだろうか。まあ、別に今は狩る意味も無いし、間違ってはない。
もう数分休み、そろそろ行こうかというときに、ソレはやってきた。
突如として、空が暗くなった。単純に天候が曇りになっただけだろうかと思ったが、今日は快晴。先程まで、雲ひとつない快晴だったのだ。
おかしい。そう思った瞬間、ガーグァの悲鳴が聞こえた。
1匹のガーグァを、黒い竜が抑えつけていた。
黒い竜はじたばたと暴れるガーグァに容赦なく噛みつき、その肉を喰らう。
他のガーグァ達は一目散に違うエリアへと逃げていく。
そして、ガーグァを食べ終えた黒い竜は、ゆっくりとこちらを向いた。
黒い竜────『黒蝕竜』ゴア・マガラは、悍ましい咆哮をあげた。
閲覧ありがとうござい!!!( ˇωˇ )