天彗の狩人   作:VerT-EX

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こんにちウェルテさんです。今回は幕間です。スヤア……


集う者共

◇◇◇◇

 

 ――――バルクが狂竜ウィルス研究所でミツネと共に寝て、マムがライダー達に質問攻めに遭っている頃。

 

 大老殿の部屋の一角に、何名かの人々が集められていた。

 

「……さて、皆さま、よく集まってくださいました」

 

 一人の竜人が。そう言った。彼は大老殿に関係する者だ。

 彼の視界には、そうそうたる面子が集まっていた。

 

 

「ええんやええんや。緊急事態っちゅーんならいくらでも協力すっからな!いっつも飛び回っとるから慣れとーやし」

 

 そう言ったのは、炎王龍(テオ・テスカトル)から造られた装備を纏った、黄金の重弩を装備した人物。青の髪の中に、金の房がいくらか見えるぱっつんヘアーの男は、ネオンピンクの瞳をしている。

 

 ”金色の軌跡”とも呼ばれる、龍歴院所属のハンター、アトラ・ネセティア。赫き彗星と蠢く虚城に鎮座する黄金の女王を制した、一部研究員からなぜか研究対象にされそうになっているハンターだ。

 

 

「あたしも同じくだよ。まあ、今回はたまたまドンドルマにいたから一番乗りだったけどね」

 

 天廻龍(シャガルマガラ)の装備を纏った、とある巨大な古龍の狩猟笛を持った人物は、アトラに同意するように頷いた。

 ひとまとめにされた青にも緑にも見える髪が左目を隠している。見えている右目は赤い色。

 

 《我らの団》所属のハンター、マデュラ。光と闇を輪廻し続ける龍を討ち、極限に至ってしまった千の刃を凌ぎ、千剣山に巻き付く王を鎮めた、通称「まつげのハンター」である。豪山龍の話も有名だが、触れないであげてほしい。

 

 

「……ああ、そうだな」

 

 迅竜(ナルガクルガ)……ではなく、怨虎竜(マガイマガド)の鎧を纏った人物は、2人とは違って、古龍の装備を持っている訳では無く、迅竜の剣斧を持っている。

 短い黒髪には青色が混じり、瞳は風や空のような青をしている。

 

 要請を受けてカムラの里よりやってきた”猛き焔”、来雅(クルガ)。百竜の脅威を退け、百竜の怨を味方につけ、百竜の淵源を断ち切ったハンター。

 

 

「えー?ぼくははやく帰りたいんだけどー……」

 

 眠そうな声で、雷狼竜(ジンオウガ)装備の人物は、嵐の古龍から造られた扇……ではなく双剣を開いて、自分を扇いでいた。

 桜色の混じった白い髪に、白とも言える色合いの瞳は、眠さからかあくびからか、涙が浮かんでいた。

 

 ユクモ村専属ハンター、マツガ。男女不明の人物だが、実力は確か。つかみどころのない人物だが、依頼を一度も失敗したことがないという話もある。

 

 

「なんでボク、こんなとこにいるんだろ……」

 

 海竜(ラギアクルス)装備の男は、同じく海竜から造られた槍を抱えている。

 蒼い髪は跳ねており、黄色い瞳は怯えたような色を見せている。

 

 モガの村所属のハンター、ギアは、他の面々を見て遠い目をしていた。確かに大海を統べる龍や、希少な海竜をも制した彼だが、それ以上に他の面々があまりにも伝説的な面々だったせいで、あわあわしているのだ。

 無論、彼もそのうちの一人なのだが……。

 

 

「それは、ジブンも言えることだから……」

 

 ギアの肩にぽん、と手を置いた人物は、ハンターでは無さそうだった。黄色い外套に防御力は見当たらない。

 毛先が赤い水色の髪をした、赤橙の目をした彼は、なにやら長方形の石を携えている。

 

 ゼノは、《特派観測隊》のリーダー。遠い大陸から、同じ事件が起こっているということで、フェルジア大陸のライダー達の代表としてやってきたのだ。

 

 

「他にも召集を出しましたが、様々な事情により来れなかった方もいますので、そちらには後ほど連絡を入れます」

「おうおう、それについちゃ任せといてや」

「ありがとうござます。それでは、今日集まって頂いた要件についてですが……」

 

 竜人は、話題を切り出すことにした。

 

「もうご存知の方もおられるでしょうが、狩猟に出たハンター・ライダーが行方不明になり、同時に凶暴化したモンスターが突如増えているということについてです」

「あたしたちの行く先々でもよく聞くよ。けっこう深刻みたいだよね」

「オーレウさんも言ってたなぁ……ボクに愚痴るのはわからないけど……」

 

 各地で起こっている、ハンターやライダー達の失踪事件。失踪した場所は、いわくのある場所だけでなく、よくハンター達も赴くフィールド……例えば森丘や遺跡平原、孤島など、とにかく場所を選ばず起こっている。

 

 同時に、消えたハンターやライダーと同じ数だけ、凶暴化したモンスターが突如として現れるのだ。

 

 タイミングとして、あまりにも不自然過ぎた。モンスターの調査へと赴いた書士隊や、ハンターやライダーの救援に向かったギルドナイトまでもが行方不明となっている。

 

 勿論、何とか帰ってきた者達もいるが、そういう者達は、例えば「運よくモンスターに助けられた」とか、「オトモンが街まで運んでくれた」とか、そんな証言が多い。

 

「モンスターに助けられた、ねー。あり得なくはないけど、信じがたいかんじだよねぇ~」

「オトモンならよく聞く話だが……」

 

 マツガが首を傾げ、ゼノは考え込む。

 

「まあなんちゅーか、不思議な話なんよな。深刻な話でもあるんやけど……」

「里ではまだ、起こっていない……が、起こしては、ならない……」

 

「そうです。皆様方に協力して頂きたく。ですので――――」

 

 竜人は、この場に集う面々を見回し、言葉を続けた…………




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