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我が身は死を克服した。
この身は死を超越した。
いかなる理由でかは知らぬが、我が身はこの地に
ユグドラシル──その中の「
目の前の白亜の宮殿──氷河城の白き
朽ちた死者の腐肉を飲み下し、白骨の髄液の残滓まで
そして、
数刻も経たぬ間に、私は城の最上層──その玉座に座していた、“災厄姫”とは名ばかりの
新たなる城を得た私は、己の胸の内にあった
一時は我が掌中にしていた竈門炭治郎を、惜しむらくも取りこぼしはした──が、私の手の
それらを解析し、分析し、理解し、再構築と再構成に利用して、私は【竈門炭治郎】と同じものを産み出すにいたった。
この手で生み出した
その身は太陽の光を克服し、かの血で作られる悪鬼もまた太陽の下で活動できることが可能という、絶対生存能力。
まさに“鬼の王”。
この私の意思を継ぐべきもの──竈門炭治郎。
手始めに冥府の川の橋の女門番を殺戮させ、
氷河城に囚われていた神の敵対者なる者どもを、血族に加えさせた。
冥界の湖沼や毒竜の巣窟、死した巨人族の墓所──そこにいた化外の者共も血族に加えさせた。
プレイヤーと呼ばれる人間どもの居を襲い、集落を喰らい、城を陥落せしめ、十を超える
そんなある日、人間どもの土地を
『あのさ~。風の噂で聞いたんだけどねー。
──
……
鬼
殺
隊?
──鬼殺隊──
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊鬼殺隊。
── キ サ ツ タ イ !!!!
その単語を聞いただけで、脳髄のひとつが捩じ切れそうなほどの
発作的に刃のごとき腕を振るい、首輪に繋がれていた
そちらは一切無視し続け、無惨はフレイヤの知らせによって、
思い出すのも忌々しい。
我が身が朝日の中で焼け、
このセカイでも尚、この私を──鬼舞辻無惨を追い立てようなどと
私は即座に命じた。炭治郎に──「鬼殺隊を抹殺せよ」と。
しかし、この世界の人間どもの抵抗は、こちらが想定していた以上の
鬼殺隊を率いていた柱の一人は見事
忌々しいことだが、いまは、炭治郎の無事が何よりも優先される。
炭治郎こそが、私の意思を継ぐもの──この世の摂理と法則さえも超克せし体現者。“鬼の王”として君臨すべき、我が
故に。
「新たな戦力の補充?」
「……は、……はい」
その申し出を城の寝所──姫のための私室で休んでいた折に受けても、心から
それは私自身も考慮していた。この氷河城内に蓄えた戦力・炭治郎の血族は「無限」にも思えるが、あの第十一都市とやらで失った以上の補充は必須といえる。
すべては鬼狩りを駆逐し、鬼殺隊を
「よろしい。まだこの
炭治郎は言葉少なに部屋を
十五前後の
私は私で、我が腕の中で
人間など即死即壊の力を持つ無惨でも破壊できない異形の娘というのは、考えてみれば実に
「ふむ。──ようやく
ヘルは真っ赤な顔で
・
ヘルヘイム。
グレンデラ沼地。
1500人全滅の伝説を築いたギルド:アインズ・ウール・ゴウン──その拠点「ナザリック地下大墳墓」を
「今日も特に異常……なし」
侵入者の気配の、その残りカスすら見当たらない。
ギルド本拠地周辺の、ギルドメンバーのみが使うよう巧みに整備した
「まぁ、異常なんてあるわけないからな。あの『大侵攻の失敗』『1500人全滅』以来、ウチを本気で攻略しようなんて
彼に同道するのは、無骨な鎧甲冑に三日月形の歪な角を持つ『ザ・サムライ』──
さらに、彼らと共に肩を並べる
「おかげで、ウチのギルドは平和そのもの……なのはいいですけど」
新たに出現したワールドエネミー・鬼舞辻無惨とかいう、氷河城の主について、彼らは情報を共有するにいたり、ギルド長であるモモンガもまた、その討滅事業を掲げる商業ギルド:ノー・オータムの動きに呼応しようとしている。
が、問題がひとつあった。
「正直いうと、敵がいなくなるっていうのも、考えもんだよな」
「確かにな。前は定期的に、ウチを攻めようとする気骨のある連中もいたが」
キブツジムザンとやらの存在に興味をひかれなかった
「あの第八階層での“あれら”を使った逆転劇。あれ自体は、本当うまくいってよかったよ。──けど」
「ああ……我らの誇るギルド長・モモンガさんの
「出回った動画だけでも100はありましたね。当時、乗り込んできた連中の残した、実況動画。正直ものすごくグロかったですよねー」
ぷにっと萌えも会話に参加しつつ思い出す。
何しろ第七階層までで削り落とせたのは、500人かそこら。残る1000人規模で第八階層を踏破しようとして──見事、返り討ちにあったのだ。“あれら”と“ルベド”に対して、一方的に
しかし、
「あーあ。せめて。ご新規さんでも、きてくんないかなー」
「お化け屋敷感覚としては、完成度
「あー、ですねー」
気のない会話。
ギルドメンバーたちの多くは、
最強であるが故の悩み──というほどではないが、実際として敵との対戦が減少傾向にあることは事実であった。必要な素材集めの遠征や、それらを使った武装やアイテムの製造錬成、ギルド拠点の改造改築、拠点NPCへのプログラミングなどのやりこみ要素も、まだ数多く残ってはいたが、やはり特定のゲームのみに時間を浪費するプレイヤーは、そう多くない。実際、弐式炎雷もぷにっと萌えも、この“YGGDRASIL”のみをプレイしているわけではないのだ。
くわえて、たっち・みーやウルベルト・アレイン・オードルをはじめとする構成員の正式脱退も相次いでいる。リアル事情で脱退する間もなく非ログイン状態が続く
──端的に言ってしまえば、メンバーの多くが“飽き”を感じていた。
ぷにっと萌えでさえ、例外ではない。
だが、それも実際はこのありさま。
全メンバーが
「とりあえず今日の巡回は一周したし、ここまでだな。早いとこ戻るか?」
「ああ、そうだな、
「ん? どうかしまし……?」
疑問の声をあげかける軍師を、
沼地のねじれた毒々しい木々の影──その奥の闇を凝視する忍者。
ハーフゴーレムである彼が感知しているのは──なにかの“うめき声”というべきか。
「ツヴェークじゃないぞ、この声? この気配は、なんだ?」
「おう。
「とりあえずスキルで、皆の全能力さらにあげときますね」
ぷにっと萌えが
弐式炎雷が忍刀“
そして、“それ”は来た。
「「「「「 ヴア"ア”ア"ア”ア"ア”ア"ア”──ッ!!!! 」」」」」
肉が膨れ、爪牙を剥き出しに、かろうじて人型を保った、
それが五体。
“悪鬼”の尖兵が、ギルド:アインズ・ウール・ゴウンの周辺領域に踏み込んできた瞬間であった。
次回は煉獄さんたちのターン・対無惨作戦の会合です。