転生先は、新世紀エヴァンゲリオン   作:㐂眼翔

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我、神を殺す者なり

我、神に使える天使を殺す者なり

神を殺す為なら我が身を捧げても構わない

世界を作ったのが神だとしても、我の復讐は変わりはしない

どんな事をしても…奴は

by『』


エンジェルヴァイツァ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第3新東京市の街全体に警報が鳴り響いていた。

 

ウーーウーーウーー

 

この警報の意味は、街の住人達に緊急避難警告を知らせる物だった。 住人達は、素早く行動を行い指定されたシェルターに避難していく。

最初に襲来した使徒の時は、まだ住人達は危機感が無く避難がスムーズに行われずトウジの妹であるサクラと父親のカズキが逃げ遅れてしまっていた。 その為、それを踏まえ国連軍に所属する軍人達の動きは的確で正確に住人達を避難させていく。

そして第3新東京市は使徒迎撃形態に移る中、ネルフ本部からエヴァを現場に向けて専用レールに乗せて移送していた。

現在、紀伊半島沖に使徒が確認の報告が届いたネルフは行動を起こしていた。

 

「今の第3新東京市は、無傷で実践における稼働率は100%って言った所だけど。 今回の迎撃は海から本部に向かっている目標を、上陸直前に水際で迎え撃ち…一気に叩く! 被害は少ないに限るしね。 その為、今は零号機は機体調整で出撃出来ないけど…初号機二号機で目標に対し波状攻撃。 接近戦で行くわよ」

 

ミサトはネルフの通信機等を搭載された車に乗り、車内から画面にエントリープラグ内を写したシンジとアスカにマイクを使いブリーフィングしていた。 既にエヴァに搭乗した2人は、一足先に現場に到達していた。

 

『了解よ、ミサト。 あ〜だけど私だけで充分なのに…折角の日本でのデビュー戦が』

 

『なら、アスカちゃんに任せるよ。 俺が後方でバックアップ、その場で臨機応変に動くから』

 

『シンジったら、わっかる〜!』

 

「貴方達勝手な事はしないで…って、言いたいけど実際に戦うのは貴方達だからね。 自分のやり易い戦い易いように動いてね」

 

使徒が襲来しミサトが乗っている車内には、オペレーターが3人も一緒に乗っており緊迫としていた空気は3人の会話を聞いていたのかオペレーター達は少し肩の力を抜いていた。

 

『で〜も、2対1って卑怯でやだなぁ。 趣味じゃない』

 

「私達に選ぶ権利なんて無いのよ…生きていくにはね」

 

ポツリと呟いたアスカの言葉に、ミサトは頭では彼女の言い分も分からないではいたが人類存亡をかけている現状では甘い事は言っていられないと遠回しに言った。

 

『はいはーい…分かってわよ。 じゃあ、目標が海から現れ次第攻撃開始するわ』

 

「頼んだわ、2人とも」

 

『了解です、ミサトさん』

 

プッ

 

そして、迫り来る使徒の為に一度両機の通信を閉じた。 ミサトと他のスタッフが乗った車両の中は、機械音だけになり中の人間の会話は無かった。

 

(無事に帰ってきてね…2人とも)

 

そんな中ミサトは首にかけた十字架のペンダントを片手で握りしめ、2人の無事を願った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浜辺で使徒を待ち構えるエヴァ2機。 戦闘準備が整い、初号機にはパレットガンで二号機はソニックグレイブが装備されていた。 両機は使徒が来る方向での海に向けて、戦闘待機を行う事数分。

海の向こう先から、大きな水柱が立ち目標の使徒が現れた。 見た目は、身体は大きく足は細く肩と一体化したような腕。 背中には四つの突起物があり、頭部は無く顔だと思われる仮面はS字を十字にしたような様なデザインで目だと思われる穴が4つあった。 比較的、今回の使徒は人型に近いフォルムだった。 しかし、そんな使徒を見てシンジは思った。

 

(コア…デカイな)

 

そう今回の使徒の腹部にある部位、コアは彼が戦ってきた使徒の中で一番と言えるほど『大きかった』。 本来、使徒のコアは弱点とも言える部位である。 その弱点が大きい物となれば、狙われやすいと言って過言でもない筈。 そんな事をシンジが考えてる中、アスカは使徒を確認した瞬間に相手に向かって二号機を走らせる。

 

『じゃあ、シンジ。 援護お願いね!』

 

そんな明るい感じで言うアスカの言葉に、シンジは真剣に考えていた事が気が抜けたのか軽い返事を返す。

 

「ほい…ほーいっと」

 

トパパパパパパッ

 

初号機は手に持ったパレットガンで、使徒に突撃する二号機には当たらないように発砲。 使徒は初号機から放たられる攻撃を、A.T.フィールドを展開して防御体勢の為かその場から動かないでいた。

そんな所に海に浸るビルを足場に、素早く使徒に接近していきその手前に一際大きなビルを踏み台にして二号機は高く飛翔する。

 

『だあああああああああああっ』

 

ソニックグレイブを高く振り上げ、使徒に向けて矛を振り下ろす。 先の刃が使徒の体に食い込んだ瞬間、そのまま縦に切り裂かれ一刀両断と化した。

見事縦一線に切られて沈黙する使徒。 無事、使徒を倒したようだ。 それを見ていたミサトは、二号機に通信を入れていた。

 

『お見事! ナイスよ、アスカ!』

 

『どってことない敵でしたわよ、ホホホ』

 

難なく使徒を倒した事に喜ぶミサトに、当然と言わんばかりのアスカ。 そんな中、シンジは溜息を吐いていた。

 

(…良かった、今回の使徒は難なく倒せて。 毎度毎度…ギリギリな戦いばっかりだったから今回のように楽に倒せても良いよな? でも…気になるよな、こんなアッサリと…)

 

場は使徒を倒し、二号機は陸に戻るためか使徒から離れて始めていた。 だが、その時シンジは見てしまった。 まだ使徒が震えている事に。

 

「アスカちゃん! まだ動いてる!」

 

『えっ!?』

 

『何ですって!?』

 

シンジの言葉に驚く2人。

使徒は切り裂かれた2つの身体を動かし、個々にある背中の2つの突起物が切り口の方に移動して新たに手足に変えて使徒は『二体』として少し身体が小さくなりながらも復活を遂げた。 仮面は太極図のような形になっていた。

 

『うそ〜〜っ! なによこれ〜〜!? こんなんインチキッ!!』

 

『気をつけて2人とも!! 来るわっ!』

 

ミサトの言った通りに、凹凸として二体になった使徒は一度海に潜り込み初号機と二号機に向けて接近していく。

 

「くそったれぇぇぇ!」

 

『たああああああぁぁぁ!!』

 

迫り来る使徒と交戦する2人。 初号機に向かってきた凸の使徒に対してパレットガンを連射させる。 A.T.フィールドを中和し、直接ダメージを通すために一点射撃をシンジは試みる。

 

ドキャッ

 

初号機の精密な射撃で凸の使徒の左腕は吹き飛ぶが、抉れた箇所から瞬時に再生をして何も無かったように元に戻る腕。

 

「めんどっ!」

 

それと変わり、凹の使徒と対峙する二号機はソニックグレイブを巧みに使い凹の使徒を刻んでいくが凄まじい再生力の為かダメージが無かった。

 

『え〜〜! なんでぇ〜〜!?』

 

『アスカ! コアを狙って!』

 

『わかってるわ!!』

 

二号機はソニックグレイブを横に薙ぎ払うように横に振る。 その攻撃が凹の使徒に当たり、コア諸共切り分けた。

しかし、そこから彼等に使徒の脅威が襲いかかる事に。

 

シュッバッ

 

二号機に横に真っ二つになった凹の使徒は、再び個々で再生し始めて新たな使徒として現る。 しかし、切られ数が増える使徒であったが分裂する度に体は小さくなっている。

 

『〜〜! 本当にインチキ! ッ!?』

分裂していく様子を見て、悪態を吐くアスカだったが増えた二体の使徒は二号機を襲う。 最初の一体と分裂とした凹凸の使徒とは変わり、より小さくなった二体の使徒は動きが速かった。

巧みな連携で、二号機を襲いかかる凹と凹凹の使徒の攻撃になす術も無くやられていた。

 

『きゃーーー!!』

 

「アスカちゃん!? くそっ、邪魔だぁ!!」

 

彼も彼でアスカを助けに向かうとするが凸の使徒が立ち阻まれていた。 ミサトの方は余りの状況に、何も指示を送れずにいた。

そんな間にも、凹と凹凹の使徒二体に二号機は弄ぶように攻撃していた。 そんな状況を打破しようとする二号機は反撃を行うにも、一体の使徒に攻撃を行おうとするが邪魔をされ手も足も出せないままでいた。

 

『二号機、完全に沈黙!』

 

「アスカちゃん!?」

 

なす術も無く二号機は倒されてしまった事に、シンジは驚きながら目の前の凸の使徒と闘っていた。 だが、現実は非常だった。 二号機の相手をしていた凹と凹凹の使徒二体は、残った初号機に矛先を変え始めた。

 

「くっ!」

 

現状、シンジは3対1での状況で戦っていた。 だが、彼はそんな戦況の中で諦めないでいた。

 

(どうする……どうするどうするどうするどうする! 今の状況だと、比較的にマズイ。 俺だけで4体まで増える使徒相手にするのは、絶望的状況…。 だけど! アスカちゃんだけでも、回収する!! やれるやれないじゃあない…やって見せるんだ!)

 

考えがまとまったシンジは、一先ず凸の使徒を蹴り飛ばして距離を取り迫り来る凹と凹凹の使徒の方に機体を向ける。 素早くなった2体の使徒に対して、初号機は二号機が横たわる場所に向かって走り出す。 それを邪魔をする2体の使徒に、初号機は手に持つパレットガンを使い凹を止める。 そこに凹凹が後ろから初号機に襲いかかるが、シンジの特別な2つの視点のお陰で後ろまで見えていた為に後ろ蹴りで応戦する。

初号機は無事に二号機の場所までたどり着くと、使徒は一度一体としての大きな身体に戻り行く手を阻むように立っていた。 だが、そんな事を気にせずシンジはミサトに通信を繋げる。

 

「ミサトさん!」

 

『ッ!? 何、シンちゃん』

 

「二号機のアンビリカルケーブルの根元って、場所は何処ですか!?」

 

『えっ! えーと…27番ゲートよ!』

 

「了解!」

 

シンジはミサトから聞いた回収場所をモニターで確認すると、初号機を動かし二号機の側に立つ。 すると使徒は、何故か二号機に向けて光線を放つ。 しかし、シンジは光線を難なく一点のA.T.フィールド張りで左腕に纏い弾く。 光線が駄目だと分かると、使徒は二号機に直接攻撃を仕掛ける為に、一度高く飛び上がり両腕を上に振り上げて叩きつけようとする。

しかし、それも初号機が身を持って阻み二号機を守る。

 

「ぐっ!」

 

だが、使徒の攻撃が重かったのかシンジの口から声が漏れる。 初号機は両腕で使徒の攻撃を防ぐと、フロントキックで使徒を蹴り飛ばす。すると、使徒は分裂をして再び二号機に襲いかかる。 凸の攻撃を初号機は、片手で受け止めると使徒の腕を掴み凹に向けてぶん投げる。

最終的には、使徒は4体に分裂しようとするがその瞬間に隙が出来た。 初号機は尽かさず二号機の片足を掴み、少し振り回すと陸の向けて高く放り投げる。

 

「ミサトさん…今だ! ケーブルリバース!!」

 

『わかったわ!!』

 

二号機に繋がれたアンビリカルケーブルは巻き取られ、空中にいる二号機は27番ゲートに向かっていく。 それを見た使徒は、撃ち落とす為にか二号機に向けて4体が光線を撃とうとしていた。

 

「させるかっ!」

 

初号機は4体並ぶ真ん中の2体に、片方にはパレットガンで撃ちもう片方は接近して回し蹴りを放つ。 すると、真ん中2体は身体を強制的に身体の方向を変えられ隣の自分に光線を撃ってしまい同士討ちをしてしまう。 その間にも二号機は、27番ゲートに回収されていった。

残った初号機は、等々一体で使徒と戦う事に。

 

「…さて、どうしたものか」

 

そんなシンジが悩む所に使徒は分裂して、初号機に接近していく。

先頭立つ凹と凸の2体の使徒は、初号機の周りに配置につき接近戦を持ち込む。 残った凹凹と凸凸の使徒は少し遠めから初号機を狙っていた。 素早い身体で初号機に攻撃するが、シンジの巧みの操作術によりエヴァは使徒の攻撃を躱していく。 しかし、初号機は残念な事に使徒の攻撃を完全には躱しきれてはいなかった。

皮一枚では無く、小さな傷を負うほどであったが使徒の攻撃が数が多くエヴァの装甲が少しずつ剥げていく。 幸いな事に初号機は致命的なダメージは無かった。

 

「ふっ! らっ! しゃっ! チェリオッ!!」

 

シンジも凹と凸の使徒の攻撃速度慣れ始め、遠くから狙撃する攻撃も難なくと躱せるようになり逆に反撃をする初号機。 それを見たミサトは、前に諜報部員達から逃げ切った彼がエヴァでやってのける事に驚いていた。

 

「…っ!! やはりか!」

 

そんな初号機を見て判断したのか、使徒は4体同時にエヴァに近接戦闘を持ち込む。 厄介な事に分裂、合体と多彩に動き状況に合わせて攻撃力や機動力を補ってくるようになった。

その為、流石に異常な戦闘能力と2つの視点を持ったシンジであっても少し押され始めて戦況が著しく悪くなっていた。

 

「がっ!? しゃあっ! ぐはっ!?」

 

四面楚歌になっても尚、シンジは初号機を止める事無く使徒と戦っていた。 だが、少しずつと機体にダメージが蓄積してるのか初号機の動きに遅れが見られてきた。

 

「くそっ! エヴァが俺の思考に追いつけてこれなくなってきてる! ぎゃあっ!?」

 

等々初号機は使徒の攻撃をまともに喰らうようになって、それを使徒はより一層に初号機を攻め立てる。 その為、初号機はシンジの操作に追いつかなくなり使徒の攻撃を喰らい続ける。

そんな状況を見て、ミサトはシンジに撤退命令を送る。

 

『シンちゃん!! 逃げて! お願い!!!』

 

エントリープラグ内に泣きそうなミサトの声が反響する。 そんな中でシンジは、ミサトの声は聞こえておらず今の戦況を覆す事だけを考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 

 

 

 

「シンちゃん!? 聞こえる? 撤退よ!」

 

ミサトは必死にシンジに命令を送るが、彼は返事も出来ないほどなのか返答が無かった。

 

「初号機、損傷率60%突破! アンビリカルケーブルも断線! フル稼働の為に残り稼働時間、1分を切りました!」

 

初号機の状態を述べる日向。 今の戦況に機体状況が、正に最悪とも言える。 返事が帰ってこない通信を切り、ミサトは考えた。

 

(どうすれば…流石のシンちゃんでも今の状況からひっくり返す事は0に等しい。 通信を入れても、使徒の猛攻を対処してるからか返事も返してこない…。 奥の手は…初号機諸共N2爆弾で使徒を攻撃する事。 それによって使徒は倒せなくとも第3新東京市への侵攻は一時止まるわね。 …でも)

 

ミサトはネルフの立ち位置と人としての感情が、心の中で混ざり葛藤していた。 だが、そんな思考してる間にもモニターに映る初号機は動きが無くなっていき使徒の攻撃を貰うようになっていた。

 

(くっ! 悩んでる暇すらないか…ごめんなさい、シンちゃん!)

 

「日向君! 国連軍に通達、N2爆弾を用意! 目標はエヴァ初号機!」

 

「えっ!?」

 

ミサトの言葉に日向は驚く。 それもその筈、N2爆弾を使って狙う目標がエヴァ初号機なのだから。

 

「今使徒は初号機に釘付け。 その間にも使徒にN2爆弾を当てて仕舞えば、使徒も一時的に止まるわ」

 

「でも、葛城一尉!」

 

「早く!!!」

 

「っ!?」

 

日向は気づいてしまった。 彼女が苦悩して今の決断を下したか。 ミサトの両手は力強く握り絞められ、手の皮膚を爪で傷が出来てしまい血が手の中から溢れ始めていた。 表情も何かを堪えるように顔に力が入り、下をうつむいていた。 それを見た日向も、納得せずとも国連軍に通信を入れた。

 

「初号機、完全に沈黙! パイロット生死不明! 目標は初号機から離れ第3新東京市に向かって侵攻開始!」

 

マヤが今の状況を述べる。 初号機は海に横たわり、機体には所々に戦闘の凄まじさを物語るように装甲の殆どが剥げていた。 それを見たミサトは、一度悲しそうな表情を取るが気を取り直しN2爆弾の目標を初号機から使徒に変えるよう日向に言おうと瞬間。

 

「葛城一尉! エヴァ初号機の様子が!」

 

「えっ!!」

 

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ

 

突如モニターに映る初号機は立ち上がり、眼は赤く灯り顎のジョイントが自力で破壊して紅い歯を見せて空高く見上げるように吠え始めた。 それを見たミサトは呆然としながら呟く。

 

「いったい何が…」

 

再び動き始めた初号機は、吠え終わると第3新東京市に向かう使徒に向かって走り出す。

一度動かなくなった初号機の咆哮により、第3新東京市に向けた脚を止め初号機がいる方向に向く使徒。 自分に向かってくる初号機に、眼から光線を撃つ。 しかし、初号機に難なく躱すと次の行動にミサト達は驚いた。

 

「何よ…あれ」

 

力無くミサトは言うが、他の人間もミサトの同じ心境の為に彼女の問いに答える人間はいなかった。 初号機は使徒の光線を避けた後、海の水に脚が取られ速度が出ない事を思ったのか少しジャンプすると海の上に着地して再び使徒に突撃していく。 初号機が海の上に立てる理由は、A.T.フィールドであった。

足元にその場その場で展開し、足場を作ったお陰で初号機は陸と走る事変わらなくなった。

初号機は凄まじい速さで使徒の懐に肉薄し、柔軟性を生かした前蹴りを使徒に放つ。 使徒は初号機の蹴りにより身体が浮く。 落ちてくる使徒に初号機は猛攻を仕掛ける。

右左と両手のフックを使徒に当てると、右手と右足を後ろまで持っていき右手を円を描くようにして宙に浮く使徒を叩きつける。 叩きつけられた使徒はバウンドするが、初号機の攻撃は止まらない。

バウンドした使徒にレバーブローを入れて、より使徒を浮かすと右エルボーを使徒に当てた瞬間に左ストレートを使徒の仮面に放った。 初号機の左ストレートにより、吹き飛ばされる使徒。

 

「凄い…」

 

ミサトが初号機にそう呟くが戦闘は続いていた。 吹き飛ばされた使徒は4体に分裂しては、初号機を4方向から囲うように陣形をとった。凸の使徒が初号機に接近して右腕を振り上げ、初号機に叩きつけようとする。

が、初号機は迫り来る使徒の右腕を右手で降り下げようとする右腕を掴む。 そして、そのまま時計回りに右手を回すと凸の使徒は引っ張られ初号機の右足の方に身体を傾ける。 すると、初号機は凸の右足を右足で蹴り上げる。 凸の使徒は、蹴られた衝撃で初号機の右側に転がせられる。

初号機は使徒の脚を蹴った脚を振り上げており、そのまま凸の使徒に踵落としを入れては後ろに振り上げる。

 

ドカッ

 

凸の使徒を相手する初号機の後ろから、迫っていたが後ろに振り上げた初号機の右足が凹の使徒に当たる。 初号機は凹の使徒を気にせず、足元にいる凸の使徒を振り上げた右足でサッカーボールを蹴るように吹っ飛ばす。

突如初号機の横から光線が飛ぶが、初号機は当たる面を逸らす様に身体を回転させる。 当たるはずだった光線は、射線上にいる凹凹の使徒に炸裂。 同士討ちを狙った様に見せた初号機は、先程光線を放った凸凸の使徒に接近する。

 

ゴシャッ

 

凸凸の使徒に肉薄すると右の掌底をアッパー気味に、使徒の腹部に入れる。 鈍い音を立てながらも、使徒は身体を浮かす。 自分の体より高く浮いた使徒の下を潜り抜け、凸凸の使徒の背後から、初号機の猛攻を受ける事に。

 

初号機は左回し蹴りを放つ。 すると蹴られた使徒は再び浮く。

 

右フックに左アッパーを使徒の体に打ち込む。

 

そして、海面近くまで落ちてきた使徒に右レバーブローを入れて浮かせた所に左のロシアンフックを使徒の仮面にたたみ込み海に叩き落とす。

 

上半身から海に叩き落とされた凸凸の使徒に対して、使徒の左脚を右手で掴み上げては初号機は使徒を少し上に持ち上げながら、左後ろに引っ張り上げる。 最早人形に近い使徒は、初号機に反撃出来ないでいた。 そして左後ろに引っ張り上げた初号機は、その動作を使い左手は拳を作り使徒の仮面を殴りぶっ飛ばす。

 

それを終えると同士討ち喰らった凹凹の使徒は、よろめいていた。 そこに初号機は接近してはある程度の距離を詰めると、左脚を高く振り上げては使徒に踵落とし入れる。 踵落としを貰った使徒は、後ろに倒れるが初号機は待たなかった。 尽かさず右回し蹴りを入れては左後ろ回し蹴りを放つ。 宙に浮いてしまった使徒に、左後ろ回し蹴りを放った脚を下ろさず踵落としで叩き落とす。

そして叩き落とした使徒に初号機は、凄まじい右のローキックを入れると使徒は再び宙に浮きながら回転していた。 そこにワンツーと右と左のジャブを入れると使徒の回転が遅くなる。

止めと言わんばかりの前蹴りで使徒を高く蹴り上げ、初号機は勢いをつける為にその場に右回転を入れる。 勢いがついた所に、丁度良い高さに落ちてきた使徒に左回し蹴りを仮面を蹴り放つ。

 

メキャッ

 

そんな音を立てながらも、吹き飛ぶ凹凹の使徒は凹の使徒に当たりながらも勢いが強すぎて2体とも吹き飛んだ。

 

そんな光景を見ていた大人達は、驚きすぎて口も開かずに唯々モニター眺めているだけだった。 そんな所に別の問題が発生した。

 

「葛城一尉! パイロット…シンジ君の様子が!」

 

「どうしたの!?」

 

切羽詰まるマヤの声にミサトは聞く。

 

「シンジ君のバイタルが確認できるようになったんですが…彼の心音が徐々に弱くなっています! それに脳の反応すら検出されません!!!」

 

「何ですって!!!??」

 

マヤの言葉に驚くミサト。 それもその筈、人間は脳で命令しては目や口など体を動かしている。 だが、今のシンジには脳が働いておらず一時的な植物人間になっていたが、他の植物人間とは違いがあり彼の場合は生命維持すら出来ない植物人間であった。

 

「急いで人工マッサージを! 心臓が止まってしまえば、脳にダメージが入ってしまう! それだけは阻止して!」

 

「!? りょ、了解!」

 

焦りながらも指示どおりに動き始めるマヤ。 戦況は初号機の暴走によりひっくり返す事が出来たのだが、代わりにパイロットの問題が出てしまった。 何故、突如シンジの容体が変わってしまったのかミサトには想像も出来ずにいた。

 

「葛城一尉! 国連軍から通達! 只今、初号機の上で待機。 何時でもN2爆弾を投下できる模様!」

 

そんな所に日向は国連軍からの通達を述べる。

 

(それだ!)

 

ミサトは日向の言葉に、今の状況を打破出来る案を思いつく。 しかし、不確定で不安な要素ばかりな賭けに近い作戦だった。 だが、瞬時に考え決意する。

 

(だけどイタズラに戦闘が長引けば…シンちゃんの危険性が。 やるしか…無いわね)

 

「マヤちゃんは、初号機にあるポイントに指定した信号を送って! 送るだけで良いわ」

 

「了解!」

 

「日向君は国連軍に、マヤちゃんにも言ったポイントに落とすように伝達!」

 

「了解!」

 

(後は初号機次第ね…)

 

素早く指示を2人に送るミサト。 一か八かの賭けに託すしかなかったミサトであったが、信号が届いたのか初号機は少し動きに変化をもたらした。 そして、初号機が戦う場所の遥か上空で待機していた輸送機からN2爆弾があるポイントに投下される。

 

N2爆弾が海に到達するまで残りわずかの時間、初号機は不思議な構えを取っていた。 右手を横に上げては、小指と人差し指を畳み二本の指を抑える為に親指を添えた。 その間にも使徒は、初号機に一塊になるように吹き飛ばされており倒れながらも合体して一体の使徒になっていた。 そして、初号機は右手の指先からA.T.フィールドが張られると右手を後ろに持っていく。 それと連動するように、A.T.フィールドの真ん中から捻られながら引っ張られていき最後は一本の棒状に変化した。

その一本の棒状になったA.T.フィールドを後ろに構えると、右手を顔の横に置いた。 それに連動して腕の横にA.T.フィールドが配置される。

 

立ち上がった使徒を見て、初号機は再び吠える。

 

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ

 

初号機は右手を、使徒に向けて突き刺すように前に出す。 すると、腕の横にあったA.T.フィールドは使徒に向かって飛んでいく。 それを見た使徒は、前方にA.T.フィールドを展開する。

 

キィィィィン

 

ぶつかり合いA.T.フィールド。 大きな音を立てながら、2つのA.T.フィールドが争う。 しかし、初号機のA.T.フィールドが勝ったのか棒状のA.T.フィールドは横に回転し始め使徒のA.T.フィールドを突き破る。 棒状のA.T.フィールドは、使徒の腹部に刺さり勢いが強かったのか飛ばされていた。

そして落ちてくるN2爆弾に対して、使徒がその場所まで串刺しのまま飛んでいく所に初号機は一度右手を広くとA.T.フィールドを消えた。 見事使徒をN2爆弾が落ちる場所に持っていくが、使徒は危険予知を持っているのかその場から逃げるようと動こうとする。

初号機は右手を横向きに掌を使徒に向けると、使徒の近くに再びA.T.フィールドを展開した。 使徒はA.T.フィールドが無い方に逃げようとすると、初号機は開いていた右手を閉じた。

すると、初号機が展開したA.T.フィールドはググッと伸縮を始め使徒の周りを囲い始める。 使徒は突如、周りに張られたA.T.フィールドによって逃げ場を失い上空に逃げようとするが時は既に遅し。 N2爆弾は吸い込まれるように、筒状のA.T.フィールドの中に入ると大爆発する。 爆心地が筒状のA.T.フィールド内であった為に、爆風は全てが上空に駆け上がった。

 

パッキィィィィン

 

そんな破れたような音を立てながら、初号機のA.T.フィールドは消える。 そして、A.T.フィールドが消えると初号機は力無くその場に倒れた。

使徒はN2爆弾が直撃した為、消えた筒状のA.T.フィールドの中から体の大半が溶けた使徒が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、人間と使徒の戦いは引き分けで終わった。

 




どうも、読者様方。二ヶ月ぶりでごさいます。^ - ^

先に違う作品を出したら、「エヴァは?」と感想に書かれましたので急ピッチで書き上げました!(^O^)/

いや〜、どうも職場が変わりに変わってしまい決まっていたシフトがゴッチャゴチャ…

その為か、更新が遅れました。申し訳ありませんm(_ _)m

さぁ、この作品に愛wを感じた方は感想の最後に一言をw

では、『ジーク・ヨッピー!』(`_´)ゞ
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