「みんな勝手なこと言わないでよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
マイクにボクの声が反響して、キーンという音が響く。それで会場がシンと静まり返る。
「ボクだって、まだ走り足りないよ!!!! でも、でも!!! 僕には走る資格なんて、もうないんだよおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
そこまで言って少し頭に色が戻って来た僕は、ぽつぽつとしゃべり始めた。
「ボクには、幼馴染がいたんだ。とっても大切な幼馴染。でも、ボクが約束を忘れてその幼馴染にひどいことをした。その結果、幼馴染は壊れちゃった。それだけじゃない。その幼馴染にあこがれてた娘の夢も壊した。そんな、大切な人も守れないボクに、夢を壊すことしかできないボクに、レースに出てライブを目指すなんて権利があるはずがないんだよ!!!」
そこまで言ったら、スペちゃんが声をかけてきた
「でも、走っていればその幼馴染さんも、テイオーさんの走りで元気に・・・」
「壊れてからずっと眠ってるあの子に届くわけないでしょ!!!! 知った口きかないでよ!!!」
ぶわっと感情があふれてきて、スペちゃんを怒鳴りつける。
ボクの走りがクレナイに届いてるわけない。もしクレナイが見てくれてたら、多分ここから復活したのかもしれないけど。でも、今の状態のクレナイを置いて走るなんて、ボクにはできない。
「でも・・・でも・・・じゃあ、あのレースに来てくれてたあのウマ娘の子は、あの子はテイオーさんの走りをきっと」
「あ、さっき言ったボクが夢を奪った子がその子だから。あの子にももう嫌われたよ」
スペちゃんのいうことが全部ボクにとっては当てはまらないことだったから、その全部を否定する。
ほんと、クレナイをほったらかしにしてみんなにありがとうをどう言おうなんて考えてた自分が馬鹿としか思えないよ。
「みんながボクを応援してくれて、それでここまで走ってこれた。でも、もうこれ以上は無理。
「はは、もうライブやるなんて雰囲気じゃなくなっちゃったね。じゃあ悪いけど、ボクはもう行くよ。最後まで集まってくれてありがとうね、みんな。バイバイ」
持っていたマイクを床に置いて、舞台袖に下がる。舞台の上にはまた泣き出して蹲ったスペちゃんをそのままにした。
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ボクが袖に戻ると、ウオッカとスカーレットの二人が駆け寄ってきた。
「あの・・・」
「その・・・」
「ん、二人とも、どうかした?」
いろんな感情が頭を駆け巡って、なんかもうわけがわかんない。とりあえず二人にニッコリ笑ったつもりだけど、いびつな笑みになっちゃったかも。
「「ごめんなさい!!」」
「わわっ、いきなりどうしたのさ、二人とも」
いきなり目の前で頭を下げられて、さすがに困惑する。
そのまま二人は続けてきた。
「その、テイオーがそんな思いしてたとは知らずに」
「あたしも、それなのにテイオーにライブやらせようと押し付けちゃって」
ああ、そんなこと。
「いいよいいよ、気にしないで。最後にやるって決めたのはボクなんだし。それに、ゴールドシップとかトレーナーも謝って来たし。みんな重く考えすぎだよ?」
ほんと、謝るくらいなら最初からやらせないでほしかったよ、うん。
「テイオー・・・」
「マックイーン」
そうしたら次に寄ってきたのはマックイーンだった。
「そういうことでしたのね」
「うん。だから、もう僕は走れないし、走らない」
「わかりましたわ。今までお疲れ様でしたわね、テイオー」
少し反応が以外で、きょとんとしてしまった。
「あら、意外ですの?」
「うん」
「私はあなたが走るのをやめるのは、ただ足のケガのせいだと思っていたんですのよ。だからあなたが頑張れる姿になろうとしていましたが。でも、あのような精神的な原因があれば、それはもうテイオーが折り合いをつけないとと思うんですのよね。というか、仮に今のままテイオーが走っても真面目に走れないでしょう。それなら、辞めるという選択肢も否定することはできませんわ」
なんだろう、やっぱりマックイーンはボクの理解者にしてライバルだよ。ほんと、いいライバルを持てたね、ボクは。
「うん、ほんと、ありがとね。マックイーン」
「どういたしまして」
そう言って、ボクはライブ会場から出た。見に来てくれたファンのみんなは、スピカメンバーと生徒会メンバーが何とかさばいてくれたらしい。
さて、この後はどうしよっかな。服を着替えた後、ボクはふらふら~と歩いてクレナイのいるプレハブへと向かっていった。
不具合か何かで前話が1日くらい見られなくなっていたようです。
次同じ現象が起きたら即座に対処できるように頻繁にチェックするようにします
ところで今回のシーンですが、これが書きたくてこの話を始めました。
アニメではこれが励みになったテイオーですが、もしテイオーが本当に走れないのにみんながあの声援を送ったらどうなるのかと。
とりあえず、最後まで毎日投稿頑張ります。